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始まりの銃声 終わる命」(2006/01/03 (火) 01:28:50) の最新版変更点

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---- -始まりの銃声 終わる命 ---- ─…綺麗に整った三日月が出ている静かな夜、人が活動をしないような時間 寂れたホテルのある一室で、若い男女一組の人影が、ポツン…と立っていた。 こんな時間に、こんなにも寂れた所に若い男女一組がいるとすれば …目的は大体決まっているだろうが この二人の間には、そのような雰囲気は微塵もなかった…。 男の方は、と言うと…少し茶色がかった黒い髪に茶色い瞳、服装もどこかの学校の制服…どこにでもいるような少年の容姿だ しかしその茶色の瞳はどこか虚ろで、視線は空中を彷徨っていた。 もう何もかもどうにでもなれ、と、どこか投げやりな態度にも見えた。 一方、女は黒い髪で腰まで伸びている、瞳の色は何よりも透き通るような青い色だ。 こちらもどこにでもいる少女…なのだが、手には拳銃を握っていた。 そのどこか清楚感漂う少女の格好に似合わぬ、手のひらに収まる程度の大きさの拳銃を 向き合っている男の方に何の迷いも無く、ピッタリと狙いを定めていた。 そして…しばらくの静寂の中、容姿に似つかわしくないモノを持つ少女が口を開いた。 「良い終わり方をしようとしたのかしら? …だとしたら、残念ね。アナタには、良い終わり方なんて…ないのよ」 ただ淡々と、背筋が凍るように冷たい言い方で、少年に話しかけた。 「今のアナタじゃ、そんな終わり方は許されない…。」 表情一つ変えず、ただ無表情で次々と話し続ける。 そして、ひらめいたように、少年に再び話しかけ始めた。 「そうね…きっと、生まれ変わって、違うアナタになったならば、良い終わり方ができるかもしれない。」 ここで初めて少女は表情が悲しそうな、そして寂しそうな顔になった。 「…けど、今のアナタにはココで…─」 実際には数秒だった。しかしその空間だけがポッカリ抜き取られたかのように… そこだけ時が止まったかのように思えた。 そして、少女は少年をキッ…と見つめて 「終わってもらうわよ。」 止まっていたと思われた空間から、弾ける音がした。 普段聞いたコトのない人が聞けばただの騒音。 一度でも聞いたコトがあれば、銃声だとわかるだろう。 翌日、二人の少年少女がいた場所には…一人…いや、一つの額を打ち抜かれた少年の死体があった。 少年の死に顔は、ただ無気力で、何もかも失ってしまって、呆然としているような顔だった…─ ----

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