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この場所 ~ "公園"と"ベンチ"と"彼女"」(2006/01/03 (火) 00:26:18) の最新版変更点

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---- -この場所 ~ "公園"と"ベンチ"と"彼女" ---- ─夏…とある公園のベンチで、俺はただボーっと呆けていた 木陰の下、爽やかに吹く風 その中で何気なく過ぎる時間 …暇な時はこんな時間の過ごし方もいいかもしれない。 そろそろ時間も遅い…帰ろう 明日も暇だろうな、またココに来よう。   翌日、やはり暇になった あの公園に行こう。 のんびり過ごせるあの公園に…。   俺は少し戸惑った。 あのベンチに先客がいた 先客の彼女は読書をしていた 雑誌ではなく、小説か? 多分そうだろう。   先客がいるなら仕方ないな 今日は帰ろう 明日また来てみるか、どうせ…また暇だろう。   翌日、またも予想通り、暇になる 公園、行ってみるか。   …またも先客がいた。 昨日と同じ人、読書をしている彼女 以前見た本とは違うようだ。 一日一冊の勢いで読んでるのか?相当好きなんだろうな などと考えながら彼女を見ていると 彼女が俺の視線に気づく そしてニッコリと笑って…。   「こんにちは、昨日もいらっしゃいましたね?…座らないのですか?」   「え…あぁ、座っていいですかね?」   彼女はまたニッコリと笑って。   「どうぞ」   彼女はソっと横にずれてくれた。 俺はベンチの空いた空間に座る …会話はない 当然だろうな、彼女は本を読んでいる 邪魔しちゃいけない。   今日も、結構長い時間ここに座っていたと思う。 そろそろ帰ろうか…そう、思った時 彼女はまたもニッコリと。   「そろそろ、帰りましょうか」   「そうですね、帰りますか」   よくある他愛のない話 初対面でも以外とよくある話 けど俺は、そんな何気ない時間、何気ない会話が心地よかった。 …明日もまた来よう。   翌日、彼女は同じ場所、同じベンチに座っていた 今度は俺から話しかけてみよう。   「こんにちは、また会いましたね」   俺の声に反応して、彼女は本から目を離し 昨日と同じあのニッコリとした笑顔で。   「ぁ、昨日の方ですね?こんにちは」   彼女は何も言わずに横にずれてくれた。 昨日と同じようにソッと空いたところに座る やはり会話はない 自分から話しかけた方がいいのだろうか? そんなコトを考えていると 彼女は言う。   「さて、そろそろ帰りませんか?」   俺は腕時計を見る。   「ぇ…もうこんな時間か…そうですね、帰りましょうか」   この何気ないやり取り、結構好きだ。 しかし…意外と考え事をしていると時間は経つものなんだな 明日も来よう、楽しみだ。   翌日、またも暇な時間…俺、意外と暇人だな 公園だな、行ってみよう。   彼女はいた いつものように本を読んでいる 毎回違う本、やはり一日一冊読んでるのだろうか すると彼女から声がかかる。   「こんにちは、またお会いしましたね、どうぞ」   彼女はもう俺が来て座るコトをわかってる 俺もここで彼女が本を読みに来てるのはわかってる。 何か不思議な感じがした。   座ってからあまり間も無く、彼女が本を閉じる そして俺の方を向き。   「ここのベンチでよく会いますね、アナタは何故ここに座って一日いるのです?」   彼女は不思議そうに俺に聞く 俺は答える。   「ここが好きなんですよ、何気ない雰囲気、ボーっとしているだけで心が落ち着くんです」   それを聞き、彼女はクスッと笑う 俺は焦った。   「ぇ、あれ…俺おかしいですかね?」   彼女はクスクス笑いながら答える   「いえ、私も同じですから、何か可笑しかったのですよ。  ここにいると、心が休まると言うか…落ち着くんですよね」   「同じ…ですね」   俺はニコっと笑っていた。 不思議と笑みがこぼれる この人と話していると、自然と笑みが出る。   などと色々と話しているうちにいつもの帰る時間になる   「それじゃ、そろそろ帰りますか」   「そうですね、帰りましょう」   人と話すのはこんなに楽しいコトだったっけな…。 とにかく楽しい、それだけで良かった 明日も来れれば…いや、来よう。   翌日、今日も…彼女はいる いつもの場所、いつものベンチ そしていつもの挨拶   「「こんにちは」」   挨拶が重なった。 俺も、彼女も笑う そして、ソっと彼女は横にずれる 俺はそこに座る そして他愛のないお喋り けど、楽しい、嬉しい。   飽きなんてものはなかった あのままあの場所だけ時間が止まってしまえばいい、とまで思った 明日も、この時間が…ありますように─ ----
---- -"公園"と"ベンチ"と"彼女" ---- ─夏…とある公園のベンチで、俺はただボーっと呆けていた 木陰の下、爽やかに吹く風 その中で何気なく過ぎる時間 …暇な時はこんな時間の過ごし方もいいかもしれない。 そろそろ時間も遅い…帰ろう 明日も暇だろうな、またココに来よう。   翌日、やはり暇になった あの公園に行こう。 のんびり過ごせるあの公園に…。   俺は少し戸惑った。 あのベンチに先客がいた 先客の彼女は読書をしていた 雑誌ではなく、小説か? 多分そうだろう。   先客がいるなら仕方ないな 今日は帰ろう 明日また来てみるか、どうせ…また暇だろう。   翌日、またも予想通り、暇になる 公園、行ってみるか。   …またも先客がいた。 昨日と同じ人、読書をしている彼女 以前見た本とは違うようだ。 一日一冊の勢いで読んでるのか?相当好きなんだろうな などと考えながら彼女を見ていると 彼女が俺の視線に気づく そしてニッコリと笑って…。   「こんにちは、昨日もいらっしゃいましたね?…座らないのですか?」   「え…あぁ、座っていいですかね?」   彼女はまたニッコリと笑って。   「どうぞ」   彼女はソっと横にずれてくれた。 俺はベンチの空いた空間に座る …会話はない 当然だろうな、彼女は本を読んでいる 邪魔しちゃいけない。   今日も、結構長い時間ここに座っていたと思う。 そろそろ帰ろうか…そう、思った時 彼女はまたもニッコリと。   「そろそろ、帰りましょうか」   「そうですね、帰りますか」   よくある他愛のない話 初対面でも以外とよくある話 けど俺は、そんな何気ない時間、何気ない会話が心地よかった。 …明日もまた来よう。   翌日、彼女は同じ場所、同じベンチに座っていた 今度は俺から話しかけてみよう。   「こんにちは、また会いましたね」   俺の声に反応して、彼女は本から目を離し 昨日と同じあのニッコリとした笑顔で。   「ぁ、昨日の方ですね?こんにちは」   彼女は何も言わずに横にずれてくれた。 昨日と同じようにソッと空いたところに座る やはり会話はない 自分から話しかけた方がいいのだろうか? そんなコトを考えていると 彼女は言う。   「さて、そろそろ帰りませんか?」   俺は腕時計を見る。   「ぇ…もうこんな時間か…そうですね、帰りましょうか」   この何気ないやり取り、結構好きだ。 しかし…意外と考え事をしていると時間は経つものなんだな 明日も来よう、楽しみだ。   翌日、またも暇な時間…俺、意外と暇人だな 公園だな、行ってみよう。   彼女はいた いつものように本を読んでいる 毎回違う本、やはり一日一冊読んでるのだろうか すると彼女から声がかかる。   「こんにちは、またお会いしましたね、どうぞ」   彼女はもう俺が来て座るコトをわかってる 俺もここで彼女が本を読みに来てるのはわかってる。 何か不思議な感じがした。   座ってからあまり間も無く、彼女が本を閉じる そして俺の方を向き。   「ここのベンチでよく会いますね、アナタは何故ここに座って一日いるのです?」   彼女は不思議そうに俺に聞く 俺は答える。   「ここが好きなんですよ、何気ない雰囲気、ボーっとしているだけで心が落ち着くんです」   それを聞き、彼女はクスッと笑う 俺は焦った。   「ぇ、あれ…俺おかしいですかね?」   彼女はクスクス笑いながら答える   「いえ、私も同じですから、何か可笑しかったのですよ。  ここにいると、心が休まると言うか…落ち着くんですよね」   「同じ…ですね」   俺はニコっと笑っていた。 不思議と笑みがこぼれる この人と話していると、自然と笑みが出る。   などと色々と話しているうちにいつもの帰る時間になる   「それじゃ、そろそろ帰りますか」   「そうですね、帰りましょう」   人と話すのはこんなに楽しいコトだったっけな…。 とにかく楽しい、それだけで良かった 明日も来れれば…いや、来よう。   翌日、今日も…彼女はいる いつもの場所、いつものベンチ そしていつもの挨拶   「「こんにちは」」   挨拶が重なった。 俺も、彼女も笑う そして、ソっと彼女は横にずれる 俺はそこに座る そして他愛のないお喋り けど、楽しい、嬉しい。   飽きなんてものはなかった あのままあの場所だけ時間が止まってしまえばいい、とまで思った 明日も、この時間が…ありますように─ ----

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