ThinkPad X40のSSD化の手順(ZIF接続SSD)

自己責任にてお願いします。


2009年12月22日作成


【1】SSDの選択と入手
 X40/41で使える1.8インチSSDには、ZIF接続のものとIDE接続(日立HDDと同様の接続)のものがある。
ZIF SSDの長所:種類がやや多い、SLCの選択肢が多い、消費電力が低いものが多い
IDE SSDの長所:取り付けが比較的簡単、変換コネクタが不要

ここでは、ZIFの場合の換装方法を記す。

入手については、
ZIF接続のSSD情報 をご参照ください。



【2】変換コネクタ、およびFFC

ZIF接続のSSD/HDDの場合、変換コネクタを使う必要あり。下記に方法を示す。

重要 下記(1)のaitendo新型コネクタは、不成功事例が複数報告されているので、当面は(4)の若松通商のものを使うか、aitendo旧型(要改造、EMOさんのページ参照)を使うのが無難と思われます。 11/10記

 (1)1.8"ZIF HDD->2.5"HDD変換コネクタ、およびFFC(フレキシブルフラットケーブルを入手  
 http://www.aitendo.co.jp/product/1272 (新型、改造不要!)

 ↑上記ページで、
 (A)1.8"ZIF HDD->2.5"HDD変換アダプタ(980円)と

 (B)FFCフラットケーブル[FFC(0.5)40P55W-T-HDD] (480円)
 http://www.aitendo.co.jp/product/989

 を購入。ただし、(B)の在庫がない場合は、
 (C)FFCフラットケーブル[FFC(0.5)40P55S-T-HDD] (480円)
 http://www.aitendo.co.jp/product/961

 でもOK。(B),(C)はいずれも東芝HDD用なので、型番に「T」がついている。


 (2)SSDとの接続
 FFC(フレキシブルフラットケーブル、片方が白いほう)を使って、変換アダプタとSSDを接続する。
下記は、旧型のアダプタなので、新型の写真はしばらくお待ちください。
(B)FFCフラットケーブル[40P55W-T-HDD]を使った接続方法
(C)FFCフラットケーブル[40P55S-T-HDD]を使った接続方法


 (3)注意事項
  ※SSD側コネクタは上下両側接点。

  ※変換アダプタ側、SSD側、両方とも黒いラッチを上げて、ケーブルをはさんで、ラッチを倒すことで固定するが、SSD側のラッチは小さく破損の恐れがあるので、慎重に扱うようにする。また、SSD側はケーブルは浅くしか入らないが、しっかり奥まで挿して黒ラッチで固定する。

 (4)aitendoのアダプタを使う場合は、上記(1)~(3)でOK。
  若松通商 http://www.wakamatsu.co.jp/
  から販売されているWPS-ZIF40 X40 ZIF変換 を使うこともできる。
  これもはじめからレギュレータが外され、はんだブリッジもされている。
 http://www.wakamatsu.co.jp/cgi-bin/shopping/details.cgi?itemno=212&display=normal&class=0050003&word=&FF=&NP=0&TOTAL=1&enumber=0
  (ただし、FFCの幅がSSDコネクタに合うかどうかを確認する必要あり)


【3】ThinkPadへの実装

 (1)保守マニュアルの入手
   http://www-06.ibm.com/jp/pc/home/manual/0504/a88888400.pdf

 (2)上記の77、82~86ページを見て、手順を確認する。
    AC、バッテリーは外しておく。裏面のネジを外しておく。15本程度。
    (メモリの蓋の部分のネジは外さない。側面(後ろ側)のネジも外さない。)

 (3)キーボードを外す。
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (open1.jpg)
パームレストとキーボードの間にそっとマイナスドライバを入れて前方に押し出して、そっと持ち上げる。初めての場合はちょっとコツが要ります。くれぐれも力を入れすぎないように。

#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (open2.jpg)
キーボードコネクタの取り外し

#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (open3.jpg)
キーボード取り外し完了


 (4)上部ケースを外す。
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (open4.jpg)
カバー・スイッチ・ケーブルを外す

#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (open5.jpg)
マイクロホン・ケーブルを外す

#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (open6.jpg)
手前のラッチなどを外して、上部ケースを取り外す。


 (5)実装するSSDの準備
  帯電防止袋などに入れる。
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ssd1.jpg)
FFCの金属部分が異なる面の場合&変換コネクタが下側接点の場合

 (6)取り付け
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ssd2.jpg)
SSDを裸で接続した場合

#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ssd3.jpg)
SSDを袋に入れて接続した場合

#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (all.jpg)
セット完了!


 (7)もとに戻す

【4】動作確認

 (1)BIOS設定画面の起動
 電源投入後すぐに「F1キー」を押してBIOS設定へ

 (2)Boot priority orderで
  IDE HDD0: の後ろにMCBQE48GKMPQ-M1A などと表示されたらOK
  ↓
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (bios.jpg)


  ※ただし、IDE HDD0: の後ろが空白であればSSDが認識できていないので、
  FFC等の接続状態をもう一度確認する。

【5】OS等のインストール

 省略

【6】性能評価


CrystalDiskMark 2.2 (C) 2007-2008 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/


を使って、DISKのRead/Writeの速度を計測

 (1)日立1.8インチ40GBのHDDの場合

Sequential Read : 19.729 MB/s
Sequential Write : 19.238 MB/s
Random Read 512KB : 12.953 MB/s
Random Write 512KB : 13.341 MB/s
Random Read 4KB : 0.287 MB/s
Random Write 4KB : 0.708 MB/s

Test Size : 100 MB

 (2)MCBQE48GKMPQ-M1A (SLC 48GB SSD、サムスン)の場合

Sequential Read : 59.141 MB/s
Sequential Write : 31.409 MB/s
Random Read 512KB : 59.370 MB/s
Random Write 512KB : 19.335 MB/s
Random Read 4KB : 18.268 MB/s
Random Write 4KB : 1.431 MB/s

Test Size : 100 MB

となり、SSDが数倍速いことがわかる。その他、起動も随分速い。
このベンチマークで使用したSSD以外のSamsung製SLCのSSDも仕様上の
速度は同じなので、同様のパフォーマンスを示すと思われる。

【7】参考サイト

EMOさんのページ X40 - ThinkPad X60s/X40/X31 メモ
http://homepage2.nifty.com/emotom/x40/x4.htm

ThinkPad club
フォーラム一覧 - トピック一覧 > ThinkPad X Series > X40のHDDをZIFに換装


【8】SSD化しての実感

■HDDと比べてよくなった点
(1)起動が速い ・・・ これまでと比べものにならない。
     ログイン画面まで20秒程度。ログイン後も安定まで30~40秒程度。
(2)静かである ・・・ HDDの回転音、カリカリ音がない。
(3)ファイルのオープン、保存など、速くなった。
(4)熱くならない ・・・ SSD部の発熱はほとんど「ない」と言ってもよい。
(5)振動が気にならない ・・・ HDDと比べて取り扱いが気楽。


■悪くなった点
(1)S.M.A.R.T 情報が乏しくなった ・・・ スタート/ストップ回数のみしか得られない?
(2)だいぶ先の話だが、壊れる直前の予兆がないのでは、という不安ができた。

■変わらないかなと思う点
(1)システムの終了がそれほど速くならない。
(2)休止(ハイバーネーション)状態への移行(Fn+F12)もそれほど速くならない。45~50秒程度かかる。シャットダウンは40秒程度。
  (ただし、スタンバイ(スリープ)状態への移行(Fn+F4)はめちゃ速い。速い時には1秒程度。)
(3)バッテリーの持ち ・・・ HDDの時とそれほど変わらないようである。

以上、SSD化はメリットが多くあって、1.8インチHDDが入手困難となった今、
費用対効果は「ある」と実感しています。今後SSDが大容量化、低価格化に
進んでいくと、益々メリットの方が大きくなると思います。

【9】不可視領域の有効活用
リカバリーCDを使ってSSDにOSをインストールすると、不可視領域であるEISA構成の領域がリカバリー用に確保される。
(スタートメニュー → 管理ツール → コンピュータの管理
 → ディスクの管理 で確認)
これは約4.4GBを使っており、48GBのSSDにとって、ここを使えないのは痛い。

従って、これを普通に使えるようにしたい。

方法は、

1)コマンドプロンプトで diskpart と入力
2)select volume 0 と入力
3)list partition と入力 ・・・ パーティション状況を確認
4)select partition 2 と入力 ・・・ EISA構成領域を指定
5)delete partition override と入力 ・・・ 可視領域になる
6)「ディスクの管理」で新たにパーティション割り当て & Dドライブとする。

といった感じです。5)のoverrideが味噌のようです。

これで48GBのSSDの場合、
Cドライブ:40.37GB、Dドライブ:4.44GBとなり、有効に使える領域が増えました。
(更にパーティション操作ソフトでCドライブを44GBにしました。)


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最終更新:2009年12月22日 16:48