マリュー「こんにちは」
ステラ「こ、こんにちは!!」
スティング「・・・どうも」
シャニ「・・・」
ステラ「こ、こんにちは!!」
スティング「・・・どうも」
シャニ「・・・」
マリューは一旦3人を通り過ぎて自販機で飲み物を買うと、改めて3人に近づき声をかけた。
マリュー「はじめまして、でよかったかしら?マリュー・ラミアスよ、よろしくね」
優しい笑顔と共に3人に手を差し出すマリュー。
ステラ「え?え?何?何なの?」
シャニ「!!!」
シャニ「!!!」
その差し出された手の意味がわからず、うろたえるステラとシャニ。
六馬鹿の中でもズバ抜けて常識のない2人には、彼女の差し出した手の意味が分かっていない。
シャニは最初は怯んだものの、今は警戒心をむき出しにしてマリューの手を見つめている。
ステラの方はビクリと肩をふるわせて、ビクビクしている。
六馬鹿の中でもズバ抜けて常識のない2人には、彼女の差し出した手の意味が分かっていない。
シャニは最初は怯んだものの、今は警戒心をむき出しにしてマリューの手を見つめている。
ステラの方はビクリと肩をふるわせて、ビクビクしている。
マリュー「・・・」
さすがのマリューもこれには笑顔が少しひきつっている。
スティング「あ、いや、すいません。こちらこそよろしく。」
マリュー「え?あ、ああ、よろしくね」
マリュー「え?あ、ああ、よろしくね」
そんな仲間の様子を見るに見かねたのか、スティングが代表してマリューと握手を交わす。
スティング「ただの握手だよ。そんな警戒すんなよ」
マリュー「フフフッ」
マリュー「フフフッ」
マリューから手を離し、スティングが怯える2人に声をかける。
シャニ「知らないよ、そんなの。したことないし」
ステラ「あくしゅ?それは現世で悪事をした結果、行かなければならない苦しみの世界で、地獄・餓鬼・畜生の三趣、またはそれに修羅を加えた四趣、あるいは三趣に人間・天を加えた五趣のこと、だよね?」
シャニ「ああ、それか。悪道とも漢訳するヤツだっけ?」
ステラ「うん!!スティング、最初から言ってくれれば、ステラだって・・・」
スティング「待て待て、オレはお前らが言ってるアクシュは知らないぞ。オレが言ったのは、手を握りあう方の握手だ。」
ステラ「あくしゅ?それは現世で悪事をした結果、行かなければならない苦しみの世界で、地獄・餓鬼・畜生の三趣、またはそれに修羅を加えた四趣、あるいは三趣に人間・天を加えた五趣のこと、だよね?」
シャニ「ああ、それか。悪道とも漢訳するヤツだっけ?」
ステラ「うん!!スティング、最初から言ってくれれば、ステラだって・・・」
スティング「待て待て、オレはお前らが言ってるアクシュは知らないぞ。オレが言ったのは、手を握りあう方の握手だ。」
どんなアクシュと勘違いしていたのかはわからないが、握手の説明を受けたステラはしばらく自分の手のひらとにらみ合った後に、おずおずとマリューに向かって手を出した。
ステラ「握手・・・?」
マリュー「ハイ、握手」
マリュー「ハイ、握手」
やはり優しい笑顔でステラと握手をするマリュー。
ステラの顔から怯えが消える。
ステラの顔から怯えが消える。
ステラ「わぁ、あったかい・・・」
マリュー「フフ、ありがとう」
マリュー「フフ、ありがとう」
はにかんだ笑顔でマリューの手を握りつづけるステラ
ステラ「握手・・・エヘヘ」
スティング「お、おい、ステラ」
スティング「お、おい、ステラ」
初めての握手に感動したのか、一向に手を離さないステラ
スティング「ステラ、握手ってのはそんなに長くするもんじゃないんだよ」
ステラ「そうなの?」
マリュー「そうね、確かにちょっと長すぎるかしらね」
ステラ「そうなの?」
マリュー「そうね、確かにちょっと長すぎるかしらね」
怒られると思ったのか、ステラは慌てて手を引っ込める。
ステラ「ご、ごめんなさい・・・」
マリュー「いいのよ、別に謝らなくても。私もあったかかったしね」
ステラ「う、うん!!」
マリュー「いいのよ、別に謝らなくても。私もあったかかったしね」
ステラ「う、うん!!」
ステラ「もう1回、握手していい?」
マリュー「ええ、いいわよ」
ステラ「へへ、やっぱりあったかい・・・」
マリュー「ええ、いいわよ」
ステラ「へへ、やっぱりあったかい・・・」
女性の知り合いが異常に少ないステラ(他の六馬鹿の連中もそうだが)には、マリューのような全てを優しさで包み込むような暖かさを持った女性は初めてだった。
元地球軍である自分に気兼ねなく話しかけてくるカガリを友とするならば。
いつも自分のことを心配してくれて、世話を焼いてくれるフレイを姉とするならば。
時に厳しく、時に優しく、自分のことを守ってくれたナタルを母とするならば。
ステラにとってマリューは・・・
元地球軍である自分に気兼ねなく話しかけてくるカガリを友とするならば。
いつも自分のことを心配してくれて、世話を焼いてくれるフレイを姉とするならば。
時に厳しく、時に優しく、自分のことを守ってくれたナタルを母とするならば。
ステラにとってマリューは・・・
ステラ「おばあちゃん・・・」
ス・シ「!!!」
マリュー「そ、それはちょっと嫌かもしれないわ・・・」
ス・シ「!!!」
マリュー「そ、それはちょっと嫌かもしれないわ・・・」
ステラの手を握りながら、力ない笑顔でしか答えられないマリューだった。
続く