※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

「お兄ちゃん?どうかした?」
車の中で、ミディアが助手席から顔を覗かせた。
「え、な、なんで?」
「だって、お兄ちゃん。朝から階段の手すりでたって歩いてみたり、家の中を走ったり。変よ?」
「や、その。なんでもないよ」
ふーん、とミディアは疑いの目をアダムに向けた。
「本当・・・・なんでもないんだ・・・・」
アダムは顔を手で覆った。
 母さんは昨日より元気だった。朝からちょろちょろと病室内を歩いていたらしい。
ミディアは早速母さんに飛びついていっていた。
「お母さんっ。元気になったの!?」
「そぉね。昨日よりは元気になったのかもね。ふふっ大丈夫よ、ちゃんと復活するわ」
すると、母さんの視線がアダムに移った。
「そうね、アダム。あと、一ヶ月ってところかしら?」
「え・・・・・?」
アダムは眉を顰めた。あと、一ヶ月・・・・?何が一ヶ月なんだ?
 -『まさか、今日目覚めるとは思わなかったからな。不意打ちを食らった』
アダムが目を見開いた。
母さんの笑みを見ていると、嬉しくなるどころか、不安になっていく。もしかしたら、母さんも・・・?
母さんは僕が変になったことを知らない。けど、母さんは僕がああなることを知っているのかもしれない。本当はあと、一ヶ月後になる予定だったのかもしれない。だけど、何故今になって話す?二人っきりの時間はいくらでも合ったはずだ・・・。
アダムがしたを向いて考えていると、病室のドアをノックする音が耳に入った。ケレート医師だ!
「アダムくん。ちょっといいかな?」
「は、はい。でも、今日は・・・・父さんが「いいから、来なさい」
僕は大人しくケレート医師についていった。
 ケレート医師は、顎鬚をさすりながら浮かない顔でロビーまで僕を連れて行った。
「あの、何です?どうして父ではなく・・・・今日は父もいるんですよ?」
「あぁ。しかし、アダムくんしか信用できないからな。まぁ、座りたまえ」
アダムとケレートは椅子に腰掛けた。
「君のお母さんは回復に向かっていっている。そのことは、見ただけで分かるな?」
「・・・・・・・・・はい」
「・・・これを話すのには気が引けるが、あの者のお願いだから仕方ない・・・」
「あの者?」
しかし、その問いは無視され、話は続けられた。
「まさか、こんなに早く君が本能に目覚めるとも思わなかったんだが・・・・」
「本能・・・・?」
 -『なんだ。やっと本能に目覚めたのか』
「・・・なんで、知ってるんですか?」
ケレート医師が溜息をついた。
「生憎私もその関係者だ」
アダムはカッとなり、何時の間にかケレート医師の前にたっていた。
「なんだよそれっ、僕がああなるのを知ってたのか!?なんで教えてくれなかったんだ!!」
「教えても、信じないと分かっていたからだ・・・・兎に角座れ」
「何を・・・!!「座れといっている」
ケレート医師ん凄みのある声にアダムが肩を振るわせた。アダムは仕方なく、椅子に座りなおした。
「君のお母さんは、一週間前に死ぬ予定だったのだ」
アダムに衝撃が走った。
「え・・・・・?」
「しかし、何故か・・・・その、言い方は悪いが・・・しぶとく生き延びている。尋常じゃない生命力だそれに、心臓病のほうも、日に日によくなって来ている。大半がいかれているのにだ!!ありえないんだ。科学的に考えても・・・」
「それは・・・・・つ、まり・・・・・母さんも・・・・・」
そんな事はありえないのだろうが、自分がああなったのだ母さんだってああなっているに違いないとおもうだけで声が、震えてくる。
「僕のように、化け物に変化・・・・・するんですか?」
「君はべつに化け物になったわけじゃない」
「じゃ、じゃぁ!ミディアを殺そうとしたあれは!?化け物といわずなんていうんですか!?」
「それを知りたければ、・・・・・・夜中の一時、ここに来るがいい」
ケレート医師は椅子から立ち上がり、アダムの髪の毛をクシャッと崩した。
「話すときが来たようだ」