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「空が別れを告げている」(2013/06/15 (土) 21:28:13) の最新版変更点
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*空が別れを告げている ◆TPKO6O3QOM
叩きつけるような雨の中を、一羽の白い鳥影が舞っていた。いや、舞っているというのは語弊があるかもしれない。
その羽ばたきに力強さはなく、風が吹く度に大きく身体を傾がせる。崩された体勢を立て直す余裕もなく、その小さな姿は大きく北に流されていく。
轟く様な強風と、石礫のような雨粒が吹き乱れ、地上の木々は大きく揺れていた。弾き飛ばされた枝葉が幾枚も宙を飛んで行く。
傍目から見ても、この天候の中を飛ぶのは無謀というものだろう。ましてや、鳥は疲弊しきっていた。どこぞの木で翼を休めるのが一番の選択だ。
しかし、それでもその鳥は懸命に東へと向かっていた。向かおうとしていた。風に戻され流され、それでも少しずつ東へと進んでいく。
風のせいで視界もままならぬ中、鳥は命を削るように両翼を羽ばたかせた。
休んでいる暇などないと、小さな身体は語っている。
実の所、この鳥は一度羽を休ませていたのだ。小さな公園で、鳥はしばしの休憩を取っていた。
そのときに鳥は、己が知る獣たちの死を知った。
尊敬する父。この地で共に行動してきた仲間たち。そして、これから探すはずであった者たち――。
その殆どが死んだ。少なくとも、この地で己を直接知る者は、もう誰もいない。
この鳥がもっと違う選択をしていれば、その幾つかの命は助かったかもしれない。
しかし、それを後悔しても詮無いことだと鳥は知っていた。鳥を駆り立てているのは後悔ではない。仲間の死は覚悟していたことだ。決死の覚悟を決めた仲間の背中は、まだ鳥の脳裏に焼き付いている。
身体に纏わりついた雨水は、風の圧力も加わって鉛のように重くなっていた。
しかし、それ以上に重い枷が、鳥の背に課せられていた。死んでいった者たちの遺志が、切迫した衝動となって鳥の全身を駆け廻っていた。それは時として、息苦しく鳥の身体を苛んだ。
されど、この枷は翼を休めることを許さなかった。
伝えなくてはならない。見届けなくてはならない。散り散りになった想いを、繋いでいかなければならない。
それが残された者の使命だ。生かされたということは、つまり託されたということだ。鳥は一度、託す側であった。今度は違う。此度は、己が背負う番なのだ。
風が奔る。雨が爆ぜる。
その中を、小さな白影が飛んで行く――。
低空を横切っていく小さな鳥を、彼は目に留めた。弱っているのか、鳥は覚束ない羽ばたきで東へと進んでいく。目立つであろう、今の彼に気付く様子はない。
彼が立っている橋の袂だ。そこから一気に橋を渡り、右手にある大刀を振るい――仕留める。
狩りとも言えぬ行動だが、それは簡単に成功するように思えた。手頃な獲物だ。
しかし、ここに居る獣たちは普通ではない。甘く見れば、こちらが考えもつかないような手段を用いてくることが大いにあり得るのだ。
まずは様子を見た方がいい。追跡し、確信を持った上で仕留めるのだ。
彼は、鳥を東に行く鳥の姿を視界に留めながら、橋を渡りだした。
【C-3/一日目/日中】
【オカリナ@ハーメルンのバイオリン弾き】
【状態】魔力消費(中~大)、疲労(大)
【装備】なし
【道具】支給品一式、ミニ八卦炉@東方project、世界の民話、治療用の薬各種、不明支給品0~2個(治療道具ではない)
【思考】
基本:ゲームには載らない。キュウビを倒す……だけどもし――。
1:C-4の学校に向かい重症の男を治療する。
2:そこでニャースを待つ。
3:できるならミニ八卦炉は使いたくない
※参戦時期は死亡後です。
※自分の制限について勘付きました。
※人間と関係ない参加者もいるのではと思っています。
※ケットシーを危険な獣と判断しました。
※治療用の薬の内訳は後の書き手にお任せします。
※オカリナの考察
・無意味に思えるアイテムを混ぜて、誰かが参加者に何かを知らせようとしているのではないか。
・キュウビ一味は一枚岩ではない。
縁者を人質にとり、殺し合いを強制してくるのではないか。全員ではないにしても、部外者が拘束されている。
※プックルの反論
・呪法=殺し合いとは限らない
・殺し合いは目くらましかも
【B-3/橋/一日目/日中】
【アライグマの父@ぼのぼの】
【状態】:頭部に怪我、尻尾に切創(止血)、疲労(中)、軽度の貧血、アヴ・カムゥ内
【装備】:アヴ・カムゥ@うたわれるもの、アヴ・カムゥ専用の長刀@うたわれるもの、デイバッグ
【所持品】:地図、空飛ぶ靴@DQ5、魔除けの札@大神
【思考】
基本:全員を始末して、仇を取る。
1:オカリナを追跡する。
【備考】
※札は少し湿っています。
※アイテムの説明は読んでいません。
※イギーと情報交換をしました。
※空飛ぶ靴は遊園地の入り口前が指定されていました。
※B-1からA-2の遊園地入り口までの間にアライグマの父の支給品が落ちている可能性があります。
※空を飛んだ時、月が地上よりも大きく見える気がしました。
※ボニーの考察は獣の卍参照。
※デイバッグは、コクピット内のアライグマの父が背負っています。
※第二回放送の内容を、アライグマが死んだこと以外聞いていません。
*時系列順で読む
Back:[[俺の背丈追い越して、いつかはお前もいっちょ前]] Next:[[ひとつ火の粉の雨の中]]
*投下順で読む
Back:[[俺の背丈追い越して、いつかはお前もいっちょ前]] Next:[[ひとつ火の粉の雨の中]]
|086:[[風は悽愴]]|オカリナ|[[ひとつ火の粉の雨の中]]|
|0100:[[俺の背丈追い越して、いつかはお前もいっちょ前]]|アライグマの父|[[ひとつ火の粉の雨の中]]|
*空が別れを告げている ◆TPKO6O3QOM
叩きつけるような雨の中を、一羽の白い鳥影が舞っていた。いや、舞っているというのは語弊があるかもしれない。
その羽ばたきに力強さはなく、風が吹く度に大きく身体を傾がせる。崩された体勢を立て直す余裕もなく、その小さな姿は大きく北に流されていく。
轟く様な強風と、石礫のような雨粒が吹き乱れ、地上の木々は大きく揺れていた。弾き飛ばされた枝葉が幾枚も宙を飛んで行く。
傍目から見ても、この天候の中を飛ぶのは無謀というものだろう。ましてや、鳥は疲弊しきっていた。どこぞの木で翼を休めるのが一番の選択だ。
しかし、それでもその鳥は懸命に東へと向かっていた。向かおうとしていた。風に戻され流され、それでも少しずつ東へと進んでいく。
風のせいで視界もままならぬ中、鳥は命を削るように両翼を羽ばたかせた。
休んでいる暇などないと、小さな身体は語っている。
実の所、この鳥は一度羽を休ませていたのだ。小さな公園で、鳥はしばしの休憩を取っていた。
そのときに鳥は、己が知る獣たちの死を知った。
尊敬する父。この地で共に行動してきた仲間たち。そして、これから探すはずであった者たち――。
その殆どが死んだ。少なくとも、この地で己を直接知る者は、もう誰もいない。
この鳥がもっと違う選択をしていれば、その幾つかの命は助かったかもしれない。
しかし、それを後悔しても詮無いことだと鳥は知っていた。鳥を駆り立てているのは後悔ではない。仲間の死は覚悟していたことだ。決死の覚悟を決めた仲間の背中は、まだ鳥の脳裏に焼き付いている。
身体に纏わりついた雨水は、風の圧力も加わって鉛のように重くなっていた。
しかし、それ以上に重い枷が、鳥の背に課せられていた。死んでいった者たちの遺志が、切迫した衝動となって鳥の全身を駆け廻っていた。それは時として、息苦しく鳥の身体を苛んだ。
されど、この枷は翼を休めることを許さなかった。
伝えなくてはならない。見届けなくてはならない。散り散りになった想いを、繋いでいかなければならない。
それが残された者の使命だ。生かされたということは、つまり託されたということだ。鳥は一度、託す側であった。今度は違う。此度は、己が背負う番なのだ。
風が奔る。雨が爆ぜる。
その中を、小さな白影が飛んで行く――。
低空を横切っていく小さな鳥を、彼は目に留めた。弱っているのか、鳥は覚束ない羽ばたきで東へと進んでいく。目立つであろう、今の彼に気付く様子はない。
彼が立っている橋の袂だ。そこから一気に橋を渡り、右手にある大刀を振るい――仕留める。
狩りとも言えぬ行動だが、それは簡単に成功するように思えた。手頃な獲物だ。
しかし、ここに居る獣たちは普通ではない。甘く見れば、こちらが考えもつかないような手段を用いてくることが大いにあり得るのだ。
まずは様子を見た方がいい。追跡し、確信を持った上で仕留めるのだ。
彼は、鳥を東に行く鳥の姿を視界に留めながら、橋を渡りだした。
【C-3/一日目/日中】
【オカリナ@ハーメルンのバイオリン弾き】
【状態】魔力消費(中~大)、疲労(大)
【装備】なし
【道具】支給品一式、ミニ八卦炉@東方project、世界の民話、治療用の薬各種、不明支給品0~2個(治療道具ではない)
【思考】
基本:ゲームには載らない。キュウビを倒す……だけどもし――。
1:C-4の学校に向かい重症の男を治療する。
2:そこでニャースを待つ。
3:できるならミニ八卦炉は使いたくない
※参戦時期は死亡後です。
※自分の制限について勘付きました。
※人間と関係ない参加者もいるのではと思っています。
※ケットシーを危険な獣と判断しました。
※治療用の薬の内訳は後の書き手にお任せします。
※オカリナの考察
・無意味に思えるアイテムを混ぜて、誰かが参加者に何かを知らせようとしているのではないか。
・キュウビ一味は一枚岩ではない。
縁者を人質にとり、殺し合いを強制してくるのではないか。全員ではないにしても、部外者が拘束されている。
※プックルの反論
・呪法=殺し合いとは限らない
・殺し合いは目くらましかも
【B-3/橋/一日目/日中】
【アライグマの父@ぼのぼの】
【状態】:頭部に怪我、尻尾に切創(止血)、疲労(中)、軽度の貧血、アヴ・カムゥ内
【装備】:アヴ・カムゥ@うたわれるもの、アヴ・カムゥ専用の長刀@うたわれるもの、デイバッグ
【所持品】:地図、空飛ぶ靴@DQ5、魔除けの札@大神
【思考】
基本:全員を始末して、仇を取る。
1:オカリナを追跡する。
【備考】
※札は少し湿っています。
※アイテムの説明は読んでいません。
※イギーと情報交換をしました。
※空飛ぶ靴は遊園地の入り口前が指定されていました。
※B-1からA-2の遊園地入り口までの間にアライグマの父の支給品が落ちている可能性があります。
※空を飛んだ時、月が地上よりも大きく見える気がしました。
※ボニーの考察は獣の卍参照。
※デイバッグは、コクピット内のアライグマの父が背負っています。
※第二回放送の内容を、アライグマが死んだこと以外聞いていません。
*時系列順で読む
Back:[[俺の背丈追い越して、いつかはお前もいっちょ前]] Next:[[彼にしか出来ないぶち抜き]]
*投下順で読む
Back:[[俺の背丈追い越して、いつかはお前もいっちょ前]] Next:[[ひとつ火の粉の雨の中]]
|086:[[風は悽愴]]|オカリナ|[[ひとつ火の粉の雨の中]]|
|0100:[[俺の背丈追い越して、いつかはお前もいっちょ前]]|アライグマの父|[[ひとつ火の粉の雨の中]]|
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