048.悪魔よりも
「ほら、しっかり歩く!」
悪魔ヘアバンドをつけた♀プリーストが、振り返って声を上げた。
背後には、両手杖を頼りに疲れきった様子で歩いている♂マジシャンがいた。
背後には、両手杖を頼りに疲れきった様子で歩いている♂マジシャンがいた。
「歩くの早いわよ! あたしは疲れてんの!」
杖に寄りかかって叫ぶ姿はかなり情けない。
というより、何故に女言葉なのか。
というより、何故に女言葉なのか。
「安全な場所に今のうちに移動しないと、いつ誰が襲ってくるかわかりませんよ?」
「う……」
「あなたが死にたいのなら、私は止めはいたしません。お好きになさって下さい」
「ちょっと、それはないんじゃ……っ」
「あなたも会いたい人がいるのでしょう? 安全な場所でまずは休んで……探さなくては」
「……あー、もうっ わかったわよ!!」
「う……」
「あなたが死にたいのなら、私は止めはいたしません。お好きになさって下さい」
「ちょっと、それはないんじゃ……っ」
「あなたも会いたい人がいるのでしょう? 安全な場所でまずは休んで……探さなくては」
「……あー、もうっ わかったわよ!!」
しぶしぶ、♂マジシャンは歩みを速めた。
「……生きてるかなぁ……♂剣士」
最期にポータルに乗った時の横顔を思い出して、♂マジシャンはため息をつく。
彼は、相方の♂剣士とともにここに拉致されてきたのだという。
悪魔プリに発見されたとき、彼は泣きじゃくっていた。
その姿に、悪魔プリは一人のWIZを思い出し……抱きしめて、落ち着かせたのだ。
彼は、相方の♂剣士とともにここに拉致されてきたのだという。
悪魔プリに発見されたとき、彼は泣きじゃくっていた。
その姿に、悪魔プリは一人のWIZを思い出し……抱きしめて、落ち着かせたのだ。
「生きてるといいですね。見つけたら……一緒にがんばって、助かる方法……探しましょうね」
周囲を警戒しながら、悪魔プリは進む。
少し前まで、モロクですみやんと話をしていたはずなのに。
気がついたらここにいた自分。
気がついたらここにいた自分。
理不尽な命令と理不尽な状況。
それでも、希望は捨てない。
それでも、希望は捨てない。
生きて帰って、すみやんやWIZぽんたちに会いたい。
「本当に、生きて帰れるのかしら。いっそ、殺戮の限りを尽くしちゃう方が良くはなくて?」
「でも、人殺しにだけはなりたくないですよ。私は」
「悪魔プリは甘いわ……あたし、いつかあんた裏切るかもよ?」
「その時はその時です」
「でも、人殺しにだけはなりたくないですよ。私は」
「悪魔プリは甘いわ……あたし、いつかあんた裏切るかもよ?」
「その時はその時です」
<悪魔プリ 悪魔HB、大青箱(中身不明)所持>
<参考スレ:萌え板 WIZぽんと愉快な仲間たち>
<参考スレ:萌え板 WIZぽんと愉快な仲間たち>
<♂マジ ソウルオブスタッフ、小青箱(中身不明)所持>
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