159.集う者達~詩人の場合
痩せた詩人は、その放送を聴くなり、立ち止まった。
それが告げている内容は、男の目的の喪失でもあった。
それが告げている内容は、男の目的の喪失でもあった。
即ち、アルデバラン前が禁止区域になり、アラームの名が未だ呼ばれていない、と言う事実である。
「……参った」
呟き、詩人は天を仰ぐ。
目指していた場所からは、既にアラームは移動してしまっているだろう。
と、なれば彼がこのまま移動しても無意味だ。
呟き、詩人は天を仰ぐ。
目指していた場所からは、既にアラームは移動してしまっているだろう。
と、なれば彼がこのまま移動しても無意味だ。
さて、どうしたものか。
幾つかの可能性を思い浮かべながら、思案する。
出来る限り冷静に。
幾つかの可能性を思い浮かべながら、思案する。
出来る限り冷静に。
一、アラームは本当にアルデバランに向ったのだろうか?
回答、情報の不足により現時点では不明。但し、最も確立が高いことは確かだ。
二、アルデバランから離れたとして、何処に向うか?
回答、恐らく、アルデバランからは離れるだろう。向うとすれば、禁止区域の少ない方。
明確な根拠は無いが、そう考えるのが最も無理が無い気がする。
明確な根拠は無いが、そう考えるのが最も無理が無い気がする。
三、ならば自分は何処に向うのが最適か?
「プロンテラ北、か」
ぼそり、と呟いてみる。
他に候補が無いわけでは無い。
もし、アルデバランから離れたとすれば取るべき道は二つ。
迷宮の森を抜けるか、彼が歩いている道を抜けるかのどちらかだ。
ぼそり、と呟いてみる。
他に候補が無いわけでは無い。
もし、アルデバランから離れたとすれば取るべき道は二つ。
迷宮の森を抜けるか、彼が歩いている道を抜けるかのどちらかだ。
しかしながら、一つの論拠が彼の脳裏にはあった。
もしも、自分がアラームを連れていたとして。この峠道の様な場所を通るだろうか、という疑問への答えがそれだ。
もしも、自分がアラームを連れていたとして。この峠道の様な場所を通るだろうか、という疑問への答えがそれだ。
「多分…通らない、な」
今の様に自分ひとりで歩いているなら兎も角としてだ。
連れがいると仮定すれば、多少なりとも慎重な行動を取るだろう。
事実、こんな発見されやすい場所では、足手まといは格好の獲物でしかない。
今の様に自分ひとりで歩いているなら兎も角としてだ。
連れがいると仮定すれば、多少なりとも慎重な行動を取るだろう。
事実、こんな発見されやすい場所では、足手まといは格好の獲物でしかない。
勿論、その結論は仮定から汲み上げた推測の域を出ない。
結局のところ、今此処でアラームを待っていても、出会える確立は余り変わるまい。
ただ、一点違いがあるとすれば。
結局のところ、今此処でアラームを待っていても、出会える確立は余り変わるまい。
ただ、一点違いがあるとすれば。
「けど、賭ける価値はあるよな、きっと」
自分で下した結論の方が、賭けを外した時の後悔は少ないだろう、と言うことだ。
<バドスケ 進路をプロ北に変更>
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