バトルROワイアル@Wiki 2-101


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101 覚悟と決意


振るわれたソードを、俺は簡単に避けた。

「うぁぁぁぁぁぁっ!」

♀ノービスは叫ぶ。
何度もソードを俺を狙い振るう。

……俺はコイツを殺すか迷っているのに、コイツは決断出来たらしい。

恐慌状態ではあるが……上出来だ。
俺なんかよりずっと良い。
俺には、出来ない。
先に決めたのはコイツ、俺はノービスよりも殺しに消極的なアサシン。
どんな切っ掛けにしろ。
コイツは俺を殺せる。
そして俺には、もう生きる価値は無い。
アサシンとして生きてきて、アサシンとしてしか生きられない俺には。

「もうイヤッ!こんな所イヤァァァァァッ!」

♀ノービスの剣は俺には当たらない。
避けているから当たらない。
俺が避けるのを止めれば当たる。
だがそうやってコイツに俺が殺されれば、コイツはもう今度こそ戻れない。
俺があの時繋ぎとめたコイツの理性は、今度こそ消えてしまうだろうか。
こんな状態で誰かを殺してしまえばそうなるかもしれない。

俺から離れるにはまだ、コイツは熟していない。

「…………止めろ」

そう言うが、やはりそれくらいで止まりはしない。
まだその剣は俺を斬るべく振るわれる。

「……止めろッ!!」

横なぎに振るわれたソードを飛んで避け、それを思い切り踏み付ける。

「あっ」

♀ノービスの手からソードは取り落とされ、俺はすぐにそれを拾った。
それを見た♀ノービスの顔を俺は見る。

「……泣くんじゃねぇ、武器を無くそうがお前はまだ死んじゃいない」

地面にへたりと座り込まれ。

「……うわぁぁぁぁぁぁぁん!」

うずくまって泣き出されてしまった。

「勝ち目が無くなったら逃げろ、命のやり取りじゃ泣かれたからって同情なんかしやしない」

聞こえていないだろう。
♀ノービスはわんわん泣き喚き、泣き止む気配が無い。
泣き止ませたいところだがこんな経験は一度も無い。

……面倒だ。

「ぁ、んッ!あ、あ……え?」

うずくまっているのを起こし、俺は。
思い切り♀ノービスを。
抱きしめた。

「心配するな、怖がるな。お前は死なせない」

「え……え?」

「最後までお前は死なせない、アサシンにしてやる。二人で帰る手段を見つけてやる」

「……で、でも……でも、わたし、今……」

「どうにもならないなら最後の二人になった時、俺が死ぬ。お前には生きる価値がある」

「……」

♀ノービスは押し黙る。
やり方が強引過ぎただろうか。

「……えぐっ……ひっく、ひっく」

すすり泣かれる。

「あぁ、クソ……だから泣くな」

客観的に見て何かおかしいぞこの構図は。
年端もいかない少女を抱きしめる男。
そしてすすり泣く少女。

またある単語が浮かぶ。

「……だから違うって、違うんだよ」

そう呟きつつもこの状態は心地良いと思ってしまう。
暫くそんな時間を過ごしていたかった、だが。


ふと見た南方の森の上空に、見覚えのある火球が見えた。
次は火柱も上がった。


「荷物纏めろッ!とりあえず西だ!」

「……は、はいっ!」

♀剣士がまた暴れているのだろうか。
あるいは、今度こそマジシャンの類か。
何にしても、よその戦闘に積極的に関わるのは好ましくない。
とにかくここは逃げる。
鞄を持ち二人で駆け出そうとするが、その前に。

「……いいか?」

「あ……はい」

なんとなく深呼吸。

「お前は俺が護る、絶対に此処から帰す……忘れるな」

「……!はいっ!」

良い返事だ。

にやりと笑い、♂アサシンと♀ノービスは駆け出した。

<♂アサシン><現在位置:草原地帯、小さな木の下(F-6)>
<所持品:フード[S]、レッドジェムストーン×1、未開封青箱×2>
<スキル:クローキングLv10>
<備考:♀ノービスを生き残らせると決意>
<状態:西へ移動>


<♀ノービス><現在位置:草原地帯、小さな木の下(F-6)>
<所持品:ソード、未開封青箱×1>
<スキル:死んだふり>
<外見:ノビデフォ金髪>
<状態:西へ移動>


<残り37名>


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