バトルROワイアル@Wiki 2-115


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115.Land Seeker


放送後の島の最南端…
海を見下ろす岬の先端に、闇色の半径4メートル程の球形が形成されていた。
月光が皓々と辺りを照らす中、周囲の闇より遙かに暗いそれは、見方によっては底が見えぬ穴のようにも見えるだろう。

そしてあまりに不自然な『それ』の中心に、

「むう、こんなものかの」

やや不満げに眉を顰ませる女性…ミストレスはいた。
背の薄く光る蜻蛉のような4枚の羽と赤く輝く双眸は、彼女が人外であることを物語っている。

リーン…リーンリーン……

波の音に混じって流れる高周波音…羽から発する震動音にあわせるように闇色の何かは形を変える。
時には空に浮かぶ雲のように、時には海底の砂泥のように。
…変幻自在なそれが何なのか語るまでもないだろう。
苦手な者(例えば♀ローグ辺り?)が間近で見たら卒倒すること請け合いである。

ヴンッ………

やがて一際大きな羽音が鳴り響くと共に霞は拡散し、後には彼女と僅かばかりの羽虫と波の音だけが残った。

「…まったく人の身とは不便なものじゃ」

がっかりと肩を落とすその仕草は、本人は意識してないが妙に人間くさかった。

そう、人間的なのだ…なにもかも。
ここに来てから魔術的な後天的感覚はおろか、生まれながらの五感に至るまで人並みなのだ。
闇夜を見通す目と犬より鋭い嗅覚を持っていた彼女には考えられない愚鈍さである。
加えて糸も切れている現状で自力で器を見つけることは不可能、と早々に見切りをつけ、今に至る。

(さて、妾も往くか…)

何も言わず、ただ心配そうにまとわりつく羽虫達に苦笑するとミストレスは歩き始めた。

彼女は考える。

(妾は人間共の殺し合いになど興味はない
 だから、器と道化師の命だけ受けとって帰らせてもらう)

…つもりだった。放送を聞くまでは。

(だが、そうも行くまい)

あの悪意ある放送を聞き確信した。
道化師が糸を引いている以上、殺し合いは必然であり、避けられないだろう。

(何故なら…器と道化師、どちらか片方に妾の指がかかりそうな時、奴は島の全ての冒険者を妾にけしかける気であろう)

無事に返す気など更々無いのだ。

(バフォメット殿の忠告に耳を貸すべきだったか)

数日前、森の迷宮の主から使いの者が来た。王国の何某が焦臭いとか何とか。
最近頓に盛りが付いてるようなので「親父が媚び売ってキモッ」程度に思い、同時に使いが気の毒でハチミツを持たせて追い返したのだが…

(…余計なことばかり頭を過ぎりよる)

自分でも弱気になっているのが分かる。
今の彼女は裸の女王なのだと、ここに至り思い知らされた。

…しかし、このまま奴の思い通りになるのか?

(簡潔に考えよう…妾自身に問いたい。問い正したい。
 踊る道化師と踊らされる妾、どっちが無様か?)

答えは要らない。
そう、彼女は女王、自然の支配者。
今こそ王たる者の吟味を見せるときなのだ。
彼女が怒れるのなら其れ相応の報いを受けるのが自然の必然。
自分の心に魂に鞭を打ち、畏怖も恐怖も須く噛み砕き飲み干すまで。

(仲間内では知的で温厚であると評判の妾(注:と自分では思っている)もいい加減、限界であるぞ?)

(クク、うふふふふふふ………」

そして、思考の中で積もり積もった感情が怒りに変換され頂点に達し、ヒスって暴れだす5秒前。
察して慌てて逃げ出す羽虫達と入れ替わりに、偵察の蠅数匹が状況報告に戻ってきた。


「…コホン。なに?人間が倒れているとな?」


<ミストレス>
現在位置・・・(島最南端の岬)E-10
容姿…髪は紫、長め
所持品・・・ミストレスの冠、カウンターダガー
備考…虫を操り、器の捜索と島全域の調査(時間経過と共に少しずつ情報が集まる)
備考…E-9の♀アコを発見、バフォメットと面識がある(つまり…)
目的…「器」を探す・ジョーカーを殺す

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