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番外編 夢の対決 新旧ローグ、マーダーバトル!


♂ローグは眼前の♀ローグに視線を移す。
「気に入らねえな。てめえのその人を食ったような嘗めた面がよ」
♀ローグはそんな♂ローグをせせら笑う。
「ふん、ザコが粋がっていい相手じゃないんだよ。身の程を弁えな」
目線が鋭くなる♂ローグ。
「……てめぇは存分に嬲ってから殺す」
その言葉と共に♂ローグの姿がかき消える。
「やってみな」
同時に♀ローグも姿を消す。

物音一つしない沈黙。
風というにはあまりに小さい空気の流れる音が微かに聞こえてくる。
太陽は中天に昇り、桃の木から伸びた影法師が色濃く地面にその痕を残す。
空は突き抜けるような青い空、その雲の動きでここが時の支配する世界だと認識出来る。
動く物も無い、額を付ければそのまま静止画として通用しそうな光景。

「くたばれ!」
「死にな!」

♂ローグの振るう包丁を♀ローグのダマスカスが受け止める。
すぐに左手で♀ローグは♂ローグの包丁を持った手をひっぱたく。
一瞬♂ローグの包丁が狙いを外れた隙に、左足で♂ローグの足を払いにかかる♀ローグ。
♂ローグはすぐさま右膝を曲げ、足を持ち上げたかと思うと、凄まじい反射速度で♀ローグの足を踏みつける。
『早いっ!?』
♀ローグのダマスカスを持った右手は、蹴りのバランスを取る為に体の後ろに振られている。
♂ローグはその隙を逃さず無防備な♀ローグの頭頂めがけて包丁を振り下ろす。
咄嗟に右手に持ったダマスカスを左手に放り投げ、片手で持ったダマスカスでこれを受け止める♀ローグ。
しかし、彼我の力の差でそれはすぐにも押し切られてしまいそうであった。
♀ローグはその不安定な体勢のまま、全力で体を右回転させる。
全身のバネを使ったそれに、さしもの♂ローグの包丁も左に弾かれる。
♀ローグはそのまま踏まれた左足を抜き、それを軸に右足を♂ローグ側頭部まで振り上げる。
『このクソ女!』
♂ローグは迫る♀ローグの右足を避けきれないと踏んで、逆に額をその足に叩きつける。
肉と骨がきしむ音が響き、両者を同時に後ろに飛んで下がる。
♂ローグの額からは蹴りの衝撃で血が流れ落ちていた。
『なんだこの女の曲芸じみた動きは』
♀ローグはじんじんと痛む右足をそれと悟られないように後ろに引く。
『イカレてるのは頭だけかい。パーフェクトに受けきってくれるじゃないか』
そして二人は同時に笑う。
「いいねぇ、殺し甲斐があるってもんだ」
「おもしろいじゃない、殺し合いはこうでなきゃねぇ」

一方その頃
「ち、近づかないでくださーい。わ、わたしはろーぐなんですよ! つつつつ、つよいんですからね! ですから、出来ればそのまま立ち去ってくれると私嬉しいなーなんて思っちゃったり思っちゃったり」
がたがた震えながら手に持った木の棒を向ける♀ローグ。
対する♂ローグは無言だ。
「ふふふ、不用意に近づいたりしたら、必殺のらくがきアタックが火を噴きますよー! 顔にひげとか描いちゃいますよー!」
ぼそりと呟く♂ローグ。
「そら地面に何か書くスキルだろ」
♂ローグのつっこみに、全身で慌てふためく♀ローグ。
「ぎぎぎぎくーーーーっ! そ、そんな事ありません! この技はローグに代々伝わる秘伝の技で……」
溜息混じりに再度呟く♂ローグ。
「俺もそのローグなんだが」
♂ローグは害意を持ってこれを言った訳ではないが、♀ローグにとってそれは死刑宣告に等しかったようだ。
半泣きになりながら喚く。
「う、うぅ……もうダメですー。わ、私殺されちゃうんですぅ。うわーん、おかーさーん」
そして遂に♂ローグが切れた。

「なんだって俺はいっつもこんなのばっか相手させられるんだよ!」



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