愛のままに我儘に
♀剣士が言っていた。
『ここは脱落した者が集まる所だ』
ならば彼はここに居るはずだ。
彼の所在を聞いた時♀剣士は平静を装って
『探せば見つかるかもしれないな……』
と言った、だけれども僅かに曇った表情が
(探さないほうがいい、会えばきっと辛い思いをする)
そう告げていた。
それでも、あたしは彼を探した。
それがあたしの全てだから。
『ここは脱落した者が集まる所だ』
ならば彼はここに居るはずだ。
彼の所在を聞いた時♀剣士は平静を装って
『探せば見つかるかもしれないな……』
と言った、だけれども僅かに曇った表情が
(探さないほうがいい、会えばきっと辛い思いをする)
そう告げていた。
それでも、あたしは彼を探した。
それがあたしの全てだから。
そして……
「やっと見つけた」
彼はそこに居た
「君は? ……ごめん、僕は何も覚えていないんだ。自分がどこから来たのか、自分が何者なのか…」
記憶喪失……あの♀剣士が言わんとしていたことはこのことだったの。
少し前のあたしなら、この現実に泣き崩れていたかもしれない。
だけど、同行したプリーストが教えてくれたのだ、何にも負けないあたしの支えを。
「…と、友達になってくれない?」
「え?」
たとえ彼があたしを覚えていなくても、それでもあたしは彼と一緒に居たい。
「やっと見つけた」
彼はそこに居た
「君は? ……ごめん、僕は何も覚えていないんだ。自分がどこから来たのか、自分が何者なのか…」
記憶喪失……あの♀剣士が言わんとしていたことはこのことだったの。
少し前のあたしなら、この現実に泣き崩れていたかもしれない。
だけど、同行したプリーストが教えてくれたのだ、何にも負けないあたしの支えを。
「…と、友達になってくれない?」
「え?」
たとえ彼があたしを覚えていなくても、それでもあたしは彼と一緒に居たい。
それがあたしの"我儘"だから。
目次 | 127.関連話 |