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こちらは公式サイトにある所見表明演説(PDFファイル)をテキスト化したものです。



所見表明演説(要旨)

平成20年9月11日自民党本部

麻生太郎です。
四度目の、挑戦をしようとしています。

わたしの前途には、日本と、日本国民が登るべき、高らかにそびえる峰が見えています。
峰にかかる、雲も見えています。

国家国民の指導者たるもの、常にその、白雲を望み見て、おのれに鞭打って、急な坂を登ってゆくものでなくてはなりません。
しかも、国家国民の指導者たらんとするもの、足元と、はるかな峰とを、共に見る目を、もたんとするものでなくてはなりません。
急な坂にかかってこそ、むしろ心に余裕を、表情にほほえみを絶やさず、これを楽しむことすらできる者でなくてはなりません。
わたしはそのため、四たびの挑戦をいたします。
党員、党友の皆様のご支持を、圧倒的なるご支持を、冀(こいねが)うものであります。

わたしは、四たびの挑戦のもつ重みを前に、身、引き締まる思いであります。
しかし、わたしは、逃げません。
先人たちから引き継ぐたいまつを、放すことは、ありません。

わたしは、それをこれから、国民に対し、身をもって証明するのであります。
四尺五寸八分。この身をなげうって、駆け抜けようとしております。

総裁に選んでいただきました、そのあかつき、わたしはやがて、我が党の命運を賭ける戦いに臨みます。
我が国に、混乱に替えて、不動の重心をもたらすもの。それは、どの党であるか。

日本の経済に、真の改革を、責任と実効のある改革をもたらし、国民の暮らしの隅々まで、温かい血をめぐらすことのできるもの。それは、果たしてどの党であるか。
日本の安全を、一点の曇りもなく保証し、かけがえのない同盟関係を、揺るぎなく強めていく覚悟のある党は、いったい、どの党であるのか。
日本の、新しい世代、若い世代に、希望と夢とを与え、未来を支える確固たるいしずえを、国家経済、国家社会に与えることのできる力をもった党。――言葉、だけではありません。力
を持った党は、どの党であるか。
審判を、最終的な審判を、有権者からいただくその戦いに、わたしは臨みます。
これらの問いに対する答えは、おのずから明らかであります。
民主党では、ありません。あり得よう、はずがありません。
我が自由民主党こそが、日本の軸をよりいっそう太く、頑丈に、固めるのであります。
我が自由民主党と、志を同じうする公明党との、信頼と、実績に裏打ちされた連合のみが、その軸を、はるか未来へと、ひたすらにまっすぐ伸ばし、かの高い峰にかかる白雲を目指すのであります。
わたしは、日本国民からまさしくその審判を、最終審判をいただかんとして、ここに立つものであります。
皆様のご支持――圧倒的なるご支持を、いただきたく存じます。

過ぐる 12年、4000日になんなんとする期間、わたしは大臣として、内閣の一翼を担い、党にあっては、要(かなめ)の職について、国家経営の任に当たりました。
官主導から、民主導へ。経済の成り立ちを抜本的に変えるべく、規制の撤廃と、改革を実行してきました。経済の再建こそは、わたしが身命を賭した課題です。
外務大臣を務めた際には、日本の外交に、一本の太い筋を通しました。世界中の、どこの誰が見ようとも、決して見間違えることのない、明確な路線を敷きました。

4000日を通じ、経済企画庁長官、あるいは経済財政政策担当大臣として、経済の再建に、総務大臣としては内政全般、なかんずく、規制の改革と地方分権の推進に、そして外務大臣と
しては外交に。
携わった任務こそ違ったにせよ、わたしはいつもひとつのこと、ただひとつのことを、一心に目掛けて参りました。
それは、何よりもこのわたし自身が、日本と日本人に、一瞬たりとも信頼を失わなかったことであります。
わたしの信ずるところ、国家国民を率いるリーダーたるもの、まさしくこの点において、いささかの迷い、疑い、留保を、持ってはなりません。
日本を率いる指導者とは、日本と日本人を、深く信じる者でなければなりません。
日本と日本人に、誇りを失わぬ者の、別名でもあります。
だからこそ、わたしは改革を、未来に向けての改革を、続けていこうと、敢然決意するものです。いかねばならぬと、信ずるのです。
日本国を、今よりもっと一層誇るに足る国とし、諸外国からさらなる尊敬と、信頼を勝ち得る国とする。そしてそれを、次の世代に引き継ぐという、ただそのことだけを、わたしは目掛けて参ろうとするのです。
日本は、強い国でなくてはなりません。強い国とは、たじろぐことなく難局に立ち向かい、危機をむしろバネとして、一段の飛躍を遂げる国です。
日本は、明るい国でなくては、日本ではありません。明るい国とは、元気な国であります。元気な国とは、子供からお年寄りまで、国民の一人ひとりが、未来に希望をつなぐことのでき
る国です。

日本経済。全治3年。こう、わたしは申しました。
三段構えで臨みます。
目先は、景気対策。中期的には、財政再建、そして中長期的には、改革による経済成長の追求です。
まず第一段。ふらつく経済の足取りに、あらゆる手段を講じて支えを与えます。
財政も、効果を計算しつくしたうえ、使います。使わねば、一国の指導者として、無責任のそしりを免れないでありましょう。
ただし、行くあてのない道路は敷かず、つなぐ先のない、橋はかけない。
わたくしは昨年、こう述べて総裁選に臨みました。再び、同じことを繰り返しましょう。

わたしを、財政出動論者である、したがって、「オールド・ケインジアン」だと、呼ぶ向きがおありです。
呼びたくば、呼べ、であります。
わたしがおよそ一切の興味をもたぬのは、この種のレッテル貼りだからです。
わたしごとき浅学菲才に、自分の名をかぶされたのでは、黄泉(よみ)の大経済学者にとって、迷惑千万に違いありません。
ただし、ジョン・メイナード・ケインズとわたしとには、確かに大きな共通点がある。
ケインズはイギリスを愛し、イギリスの難局に立ち向かい、まさしく身命を賭しました。この一点において、わたしはケインズと、志、覚悟を共にするものです。

第二段。財政の再建です。
財政に規律が必要なこと、経営に、規律が必要なごとくです。
しかし経営においてと同様、国家財政においても、事柄は複眼をもって眺めねば、本質を見誤るのです。
企業経営において、コスト削減だけでは、会社は立ち直りません。
売り上げの増加を目指し、新商品開発のための研究や、前向きの投資をあわせて実施してこそ、初めて会社は立ち直るのです。私は、それを会社経営者として、実践してきました。
国家の経営において常に心がけるべきは、あくまでも成長を目指さねばならぬという、その一事であります。
成長の中、自ずと増えていく税収によって、負債を返済すべきであるという、この原則です。
止まったものとして見るのでなく、動きにおいて見るのです。経済は生き物です。

それゆえわたしは、「財政再建を自己目的とする財政再建」は、いたしません。
日本経済の成長の中で、財政再建を追い求めます。
プライマリーバランスの達成という課題も、同じです。そのこと自体が、目的なのではありません。
日本経済に、成長の条件を整えてやること。そのことこそが、目的なのです。わたしに限って、目的と、そのための手段を、混同することはありません。

第三段。改革による成長の追求です。
ナノテクノロジー、ソーラーパネルなど新技術、新業態が次々と現れ、それが新たな市場をつくって雇用を生み出す、明るい循環を築き上げていくことであります。
中長期的には、このことに、最も意を砕かねばなりません。
生産性を上げていくカギが、ここにあるからです。
必要なことは、ヒト、モノ、カネ、技術の有効なる配分です。
金融を、中小・零細企業に回し、経営者に前向きな投資をさせることです。
創意と、工夫を阻む、規制の類を、徹底して取り払ってやることです。

一に、景気の下支え、二に、成長を促す財政の再建、三に、改革を通じた成長戦略の追求。
これが、王道であります。わたしの、追い求めていこうとする道筋です。
目鼻をつけるのに、必要な期間。それを、三年と申し上げています。
それゆえに言う、「日本経済全治三年」です。

外交と防衛について、わたしはいま、多くを申し述べません。
外務大臣として働いた人たちのうち、わたしほど、外交について多くを述べた者は、かつてただの一人もおりません。
わたしが心を込めて述べ、語った我が国の外交路線は、つとに、一冊の本となっています。
ですから、原則のみを短く述べます。

一。日米同盟を一層堅固なものとし、強化します。
二。北朝鮮に向かっては、内に深い怒りを秘めつつ、国民の憤り、被害者家族の悲しみを、わたし自身、我が物として共有しながら、拉致、核、ミサイルの解決を求め続けていきます。
三。自信を持った外交を進めます。

今日この瞬間、はるかなアフリカで、一千人に達しようかという日本人の若者が、青年海外協力隊として働いております。そのうちの半数以上、六百人近くは、女性です。
胸を張り、明るく働き続けている彼女らの顔が、日本の顔です。善をなさんとして、骨身を惜しまぬ彼ら、彼女らこそは、我が外交の誇りです。

再び申し上げます。
わたしには、用意があります。覚悟ができています。
わたくしを省みない、覚悟です。
日本と、日本国民の、安寧を追い求める、決意です。
わたしには、自信があります。
日本と、日本国民がもつ、歴史に裏打ちされた奥深い叡智。危機を好機に転ずる、不屈の能力に対する、信頼であり、自信です。

今くらい、難局に臨んで負けない指導力を、政治が必要としているときは、ありません。
危機に真正面から向き合う、沈着なる指導力。おのれの退路一切を断って、国民の先頭を走る脚力。信ずるところを堂々と説き、内外の難関を突破する、気迫に満ちた覚悟の力。
麻生太郎、これを振るわんとして、一身に鞭打ってまいります。経験の一切を、つぎ込んで参る所存です。

敬愛する、自由民主党の党員、党友の皆様。わたしへのご支持を、圧倒的なるご支持を、ぜひとも賜りますよう。心よりお願いを申し上げ、所信の表明を終わります。
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