50 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 13:35:11
今日もまた5時半に目覚ましが鳴り、僕はベッドから身を起こした。
…ケツが猛烈に痛い。
ジャイアンがゲイだった事には正直驚かされた。
僕は新しい世界を垣間見たが、そちらへ行きたいとは思わない。まぁいたってノーマルだという事だ。
ひとまずこれで、僕がジャイ子にしてしまった過ちは清算された。
ジャイアンは行為のあとすべてを見ずにながし親身に相談にのってくれた。厳しい口調で、だがしっかりと僕の背中を押してくれた。
やはり持つべきものは心の友だ。僕の心に勇気がやどった。
51 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 13:43:18
僕は今、ぺろぺろ倶楽部の前で彼女を待っている。
何時になるかはわからない。明日も仕事はある。早く寝なくちゃいけない。だが、そんな事よりもっと大切な事があるんだ!
午前三時になった。正直キツい。が、立って人を待つ事には仕事柄慣れている。
こうなったら日が登ろうが何時になろうが、いつまででも粘ってやる!
そう思った時、店の階段から降りてきたのは僕が待ち焦がれた彼女だった。
53 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 13:53:20
「お~い!し………」
僕が呼びおわる前に、彼女は派手なスーツに身を包んだ3人のコワモテの男たちに囲まれていた。
僕には割って入る勇気などない。ただあとをつける事しかできない。
辿り着いた路地裏では、僕にとって最も見たくない光景が繰り広げられていた。
そのヤクザ風の男たちは、交替でしずかちゃんを犯した。僕の大切な初恋の人に、立ったまま無言で腰を振る。一人がおわれば次の男が腰を振る。
抵抗もしなければ声もあげない。しずかちゃんはもはや奴らにとって「女性」ではなくただの「オナホール」同然であった。
55 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 14:00:44
奴らは何度射精しただろう。
股間から白い液体を垂れ流す無表情の彼女に、奴らは言い放った。
「今日もスッキリしたわ。まぁお前が借金返すまではワシらの肉奴隷やからな!」
「最近締まり悪ぅなってきたぞ!ちゃんとマンコ締める体操でもしとけや、かっかっかっ」
悔しい。助けられない自分が悔しい。恐そうな男に足がすくんでしまう自分が悔しい。
僕はうつむいたまま、その裏路地をあとにした。
56 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 14:09:23
後日、僕はまた剛田商店を訪れた。
ジャイ「よかったのか、ホイホイやってきて。俺はお前を喰っちまった人間なんだぜ」
のび「その事はいいんだよ。何があろうとジャイアンは僕の心の友だからね」
ジャイ「うれしい事言ってくれるじゃねぇの。で、用件は何だ?まさか告白がうまくいかなかったのか?」
僕はジャイアンに、裏路地で見たこと、聞いたことを全て話した。
58 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 14:29:01
ジャイ「なるほど、何もできなかった自分が悔しいというわけか」
のび「ああ、何故あの時立ち向かっていかなかったのか」
ジャイ「のび太、それは違うぞ」
のび「え?」
ジャイ「お前が出ていってボコられたところで誰が喜ぶ?犯された直後のしずかちゃんにお前のどんな言葉が届くっていうんだ?」
のび「…」
ジャイ「お前が貰う予定の莫大なボーナスはそもそも誰のおかげだ?お前は高給取りなんだろう。」
ジャイ「しずかちゃんが借金を返せないならお前が返してやれ。風俗で働かなくてすむように養ってやれ。お前がドラえもんのタイムマシンで見てきた未来を忘れたのか?お前の隣には誰がいた」
のび「…」
ジャイ「いいこと思いついた。お前、今すぐ店にいってしずかちゃんを指名しろ。話はそれからだ。」
60 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 15:03:33
ジャイ「がんばってこいよ!じゃあ俺はハッテ…おっと。行くところがあるからまたな。疲れているだろうしくつろいでけよ。茶は置いておく。」
のび「ありがとうジャイアン、僕頑張るよ。」
発展場へ行くジャイアンを見送り、置かれた麦茶を飲み干した僕はいざ戦場へ向かわんと障子をあけた
「のびた………さ……ん……?」
そこにいたのは、僕の童貞を捧げた女性、ジャイ子だった。
ビリーズブートキャンプで激痩せしたらしく、スレンダーな体と唯一以前から変わらないふくよかな巨乳。
うっすらパーマのかかったショートカットにシンプルな顔立ち。
僕が抱いた頃とは比べものにならないくらい魅力的になっていた。
のび「ジャ、ジャイ子ぉ~~!!」
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ
のび「ふぅ…ありがとうジャイ子、自信がついたよ。これで僕も頑張れる!!」
66 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 16:44:52
今僕は、ぺろぺろ倶楽部にいる。
しずかちゃんがいるであろう部屋の前にいる。もう迷う事はない。
「ガチャ」
しず「の・・・・のび太さん。もう来ないでっていったのに・・・」
のび「しずかちゃん、僕と一緒にくるんだ。こんな所にいてはいけない。」
しず「こんな所ですって?私は好きでこの仕事をしているの。チンポが大好きでしょうがないの。」
のび「嘘だっ!!!!!!!!!!」
しず「・・・・。」
のび「僕は君を愛している。小学生の頃からずっと。そりゃ他の女の子に目移りした事もあるし、
抱いた事だってある。けど、やっぱり僕は君じゃなきゃダメなんだ!」
しず「無理よ・・・」
しず「親にも見離され、こんな所で体を売りながら働いているアバズレよ。借金も山のようにある。
もうあなた達とは違う世界の住人なのよ・・・」
のび「借金なら僕がなんとかする!君を養えるだけの生活力はあるさ。」
しず「クスクスクス・・・あの勉強もからっきし駄目でなまけ者だったあなたが?
世の中って不思議なものね。それともまたドラちゃんに頼ったのかしら?」
のび「ドラえもんは関係ない!!!」
68 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 16:56:00
のび「ドラえもんは10年以上前に未来へ帰ったよ。きっともう会う事もない。
今の僕の生活は、僕自身でつくりあげてきた。僕の職業も決して人に誇れるようなものじゃないさ。
医者の鞄持ち、男芸者、色んな事を言われる。」
しず「・・・」
のび「それでも僕は自分の仕事に誇りを持っている。僕はドラえもんのおかげで変わる事ができた。
就職も出来ず、自分の会社を不注意で燃やし、孫にお年玉を50円しかやれないような人生からは逃れる事ができた。
あと僕の人生に必要なのは君だけなんだ!!」
しず「さっきから聞いてれば自分の人生の話ばっかり。私の意志は関係無いのかしら?
相変わらず馬鹿な人。」
のび「・・・」
しず「でもそんなあなたが好きだった。ずっと会いたかった。おちぶれてからもあなたを忘れた事はなかった。
だからあなたの事はきれいな思い出として私の中にしまっておこうと思った。
なのにどうして現れるの?どうして私の決意が揺らぐような事を言うの!!」
のび「僕は君にどんな過去があろうが、誰とどんな関係を持っていようが、全てを受け入れる。
だから僕についてきてほしい。一緒に幸せになろう。」
70 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 17:02:43
僕が言い終わると同時に彼女は泣き崩れた。
僕は彼女をそっと抱きしめる。
しず「のび太さん、これがが私のぺろぺろ倶楽部での最後の仕事よ。
御願い。私を抱いてちょうだい。今までの空白の時間を埋めてちょうだい。」
のび「しずかちゃん・・・」
しず「そして、明日からはあなたのそばにいさせて。こんな借金持ちの汚れた女が本当に図々しいわよね。
それでも私はあなたのやさしさに甘えたいの。」
のび「もちろんさ・・・」
71 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 17:06:36
今僕はとても清々しい気分で岐路についている。
初恋の女の子を抱いた喜び?お嫁さんにできる喜び?
もちろんそれもあるが、一番の理由は「やっとドラえもんの目指した未来が実現した」という事だった。
どうしてもニヤけてしまう顔を無理に元に戻し、僕はタクシーを待つ事にした。
ドンっっ・・・・・・・・・・・・・・・
73 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 17:16:51
脇腹に凄まじい異物感。一瞬何が起こったか理解できなかった。
ゆっくりふり返ると、一人の老人が僕の脇腹にナイフを突き立てている。
現状を理解すると同時に、激痛が走った。
老人「おおおま、おま、お前だなぁぁぁぁ。うちの娘が風俗嬢だなどというくだらん噂を流したのは!
きさまがペラペラいらん事を喋ったせいで、ワシの家族は・・・家族は・・・・
う、う、う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
老人は叫びながら僕の脇腹に2度、3度とナイフを突き立てる。
驚き叫ぶ人々。パニック状態の野次馬。
老人が巡回中の警官に取り押さえられると同時に、僕は地面に倒れた。
76 :1 ◆Lrb7aHG4Ls :2008/06/11(水) 17:27:43
老人「はぁ・・・はぁ 間に合った・・・間に合った・・・・
私の殺したい奴はこれで全員!!ぐぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」
警官1「く、狂ってやがる!!おとなしくしやがれ!!」
警官2「おい君!!しっかりするんだ!!救急車を呼んだからな!!何とかもちこたえてくれよ!」
僕は朦朧とする意識の中、救急車で病院へと運ばれた。
そういえばMRになってから、仕事以外で病院に来ることなんて初めてだっけ。
意識を失う直前、僕の目には見慣れた男の顔が映った。
出来杉「野比君、もう大丈夫だ。君の命は僕が絶対に救ってみせる!!
僕の全ての技術とこの病院の全設備を駆使して、君を助ける事を誓う!!
だから安心して、今は眠ってくれ。」
最終更新:2008年06月12日 12:04