ユークトバニア連邦共和国空軍

ユークトバニア連邦共和国空軍(Union of Yuktbania Republics Air Force)とは、大気圏内の防空から宇宙空間まで幅広い活動範囲を誇るユークトバニアの空軍である。その活動は本土防空網の構築及び領空警備・国内外の災害救援・人命救助、オーシア空軍・旧ワルシャワ条約機構やCIS諸国との軍事共同活動、国際平和協力活動、敵国への裁攻撃、戦場での制空権確保と敵重要拠点または補給所への爆撃である。また、ユークお得意のアクロバット飛行等多岐に渡る。ソ連崩壊時に解体されたソ連防空軍の大半の戦力を引き継いだため、扶桑皇国やオーシア連邦も驚きな防空能力を発揮し、一部からは防空の鬼などと呼ばれている。なお、正式名称は航空宇宙軍であるが混乱を防ぐために空軍と表記させてもらう。

概要

ユーク空軍は元々オラーシャ帝国陸軍航空部隊やソ連空軍/防空軍から発展した軍で、ユークが生んだ天才航空設計士であるアンドレイ・ツポレフや、セルゲイ・イリューシン、パーヴェル・スホーイ、ミハイル・ミーリ、ニコライ・カモフ、オリェーク・アントノフら6人の技師が設計・製作した飛行機で発展してきた軍隊である。この空軍で正式採用された航空機は旧ワルシャワ諸国やCIS諸国、第三国など他の軍でも使われることが多い。
空軍が他の陸軍や海軍などと違う特徴として、設計士が軍部でもかなり大きな力を持っていることである。設立当初は陸軍の支援を主な作戦の用途とする戦術空軍であったが、今現在では戦闘機・爆撃機・輸送機・大陸弾道ミサイルなどを擁し、稼動機を15,500機ほど保有するなどオーシア空軍と並ぶ戦略空軍へと大きく成長している。また、軍事衛星の打ち上げ・運用においても中心的な役割を果たしている。
防空軍の解体に伴い防空軍の大半の兵力が空軍に編入されたため、基本的にユーク空軍は領空侵犯など防空面に対する能力が特化した形となっている。また、ユーク空軍は国土の防空以外にも基地防空も担当しており、地対空ミサイルのS-300やS-400などの対空火器を持つなどかなりの防空能力を持ちえるに至っている。
現在、ユーク空軍はBMD(MD)対応のため、対潜哨戒機および艦載機は海軍、S-300やS-400といった長距離~中距離防空ミサイルを重点的につつあり、役割分担が行われつつある。対潜哨戒機及び艦載機は海軍、中距離~短距離防空ミサイルは陸軍が担当しており、それらは有していない。
ユークトバニア本土が最大の仮想敵国たるオーシア連邦から離れていたこともあり、前方への戦力展開と侵攻戦闘能力を重視し、世界各地に戦力を展開することができる。

任務

ユークトバニアが仮想敵国から離れていたこともあり、前方への戦力展開と侵攻戦闘能力を重視し、基地と空中給油機の活用により東欧や東南アジア、中東をはじめ事実上、世界各地への航空攻撃能力を有する。かといって本土の防空能力が疎かになるというわけでもなく、防空軍との統合により防空に関しても無類の強力さを誇る。平時においてはユーク領空へ領空侵犯する、もしくは可能性のある経空脅威の排除が使命である。このため領空の外側に防空識別圏を設定し、ユーク各所に698ヶ所のレーダーサイトを設置して、状況に応じて早期警戒機、早期警戒管制機による警戒態勢を敷いている。有事においては、陸軍や海軍への支援として、対艦攻撃、対地攻撃、航空輸送を実施する。

特徴

ユーク空軍は遠距離からのミサイル攻撃も高いには高いのだが、どちらかといえば格闘戦に特化した空軍といえよう。どこぞの戦闘妖精のようなマニューバを当たり前のようにこなすパイロットが非常に多いなど錬度がきわめて高い水準にある。そのため、曲芸飛行空軍やサーカス空軍などとも言われ、見世物部隊としての認識が強く磯臭い海軍や泥臭い陸軍からは「カマ野郎」扱いされている。
機動性と運動性が高い機体が多く配備されていることから、格闘戦なら右に出る国はいないといわれている。ステルス性やミサイルの技術が拙いから格闘戦に持ち込むしか対向できない露助といったやつ、FSB職員がルビヤンカで話があるらしいぞ出頭して来い。まあ電子妨害やステルスのやりすぎでSu-27やMiG-29といった機体がF-15やF-16と至近距離でのドッグファイトを行ったという報告があることからこれは結構強みになるのだが。
また、西側諸国で顕著に表れていることであるが「発見されるのが怖い」という臆病者や、「先手必勝、勝てば官軍」等と抜かす卑怯な兵士が増えたので、
  • 敵機のレーダーを無効化し、被探知を防ぐ技術(ステルス技術)
  • 敵機を遠くから先制攻撃できる、長射程対空ミサイルの開発(アウトレンジ性確保)
  • 目障りな地対空ミサイルやレーダー基地を潰してしまえという戦法(ワイルドウィーゼル作戦)
  • そもそも、敵機が飛び立つ前に滑走路ごと焼き払おうという戦法(潜水艦からの巡航ミサイル攻撃)
  • 地上の管制基地から、機体を半自動操縦して、パイロットはミサイル発射ボタンを押すだけというお手軽迎撃システム(GCI:地上邀撃管制)の開発
  • 自分のレーダーだけでなく他人のレーダーを借りるシステム(IFDL)
  • 敵のレーダーを邪魔するシステム(ECM)
  • 敵のレーダーを邪魔するシステムを邪魔するシステム(ECCM)

等々、卑怯で手抜きな技術が満載の戦闘機が増えてしまった。騎士道及び武士道精神と言うものがまるで感じられない。まったく、近頃の軍隊という奴は戦争を何だと思っているのだろうか。戦いと言う物はただ勝てば良いと言う刹那的な物ではなく、多額の税金を使っているのだから、我々一般国民に空想のネタを提供しようという気は無いのだろうか?貧乏で低性能な戦闘機しか買えない発展途上国の空軍とでも、正々堂々と一騎打ちをやろうという武士の情けは無いのだろうか?こうなった原因は、そもそも効率至上主義の世の中に(以下略) なお、上記の要因が並以上にあることを踏まえて格闘戦能力が高いのであって、ステルス性やミサイルの命中精度が低いというわけではないということを一応表記しておく。
なお、Su-27やMiG-29、Yak-41などの主力戦闘機にAESAレーダーを搭載するなど近代改修がなされた結果アビオニクスが強化され、空自のF-15MJやオーシアのF-16 Block60/62に匹敵する戦闘能力を持つとされる。

航空機の特徴

ユーク空軍が他国の空軍と異なる理由としてはまず航空会社が挙げられるだろう。正式採用している航空機の特徴として、有力な設計士と思われる設計士に兵器の選定などを担当してるユーク統合参謀本部が各航空会社に依頼し、その航空会社が軍事委員会の通達するコンペに向けて製品を製作させ、そのコンペで最も優秀だと選ばれた航空機を工場が量産するという仕組みとなっている。毎回コンペでは色々な会社独自の航空機がエントリーされるので他国の妨害工作が心配だが、共産主義の思想が根強く残るユークではオーシアのロビー活動や資本主義国家でよくある産業スパイなどは法律で厳しく禁止されているので、各航空会社は安心して飛行機の設計・製作に励むことが出来るとされている*1。しかし、次世代機開発の座をめぐって各社がプレゼンを行うため、気付いたら奇妙奇天烈で無駄に種類が多い戦闘機が生産されることになり、整備兵泣かせとなっている。
次に特徴として挙げられるのは女性パイロットの活躍である。ユークでは男女の差異による職業規定が創立当初から禁止されており、条件さえ揃えば性別に関係なく入隊できるようになっている。これは空軍に限った話ではなく、陸軍や海軍、戦略ロケット軍、空挺軍にもあてはまる。今の時点で女性パイロットとして一世を風靡し、エースパイロットとしてWW2時の英雄イワン・コジェドゥーブやアレクサンドル・ポクルイーシキングレゴリー・レチカーロフといった猛者に並ぶとされているアレクサンドラ・リトヴァク中尉やマリーシャ・ラスコーヴァ少佐などといった人物から見て取れるようにユーク五軍の中でも一番女性進出が著しい軍といえる。
ユークの他四軍ともそうだが、航空機のフライアブルな状態を維持する能力はきわめて高い。これは稼働率という面で反映されており、空軍の航空機稼働率は同一機種を使っている他国の空軍組織に比べても平均以上である。一説には90%程度。オーシア空軍で80%程度。Su-27もどきを使用している中国空軍で60%だという。無論これには理由があり、空軍の主な航空機は国内で生産などが行われているため、国内航空機メーカーの手厚いサポートが受けられるなどの理由があったためでもある。航空兵力のレベルを見極める指針でもあるパイロットの錬度についても年間平均飛行時間は230時間程度といわれ高いレベルにあるといわれている*2。装備の面などに違いがあれど、訓練などにおける飛行時間がパイロットの質を保証すると考えれば、パイロットたちのレベルは一定平均以上はキープされていると考えられるだろう。ただ、隊員の錬度の差が激しく、一部のパイロットは扶桑皇国の猛者たちに対等に渡り合えたり戦闘中に曲芸飛行をする余裕があるものから、最も低い者だと訓練時間が150時間とされており、前者は主に国境付近や主要都市など戦略的に重要な場所が近くにある所に、後者は内地の中でも比較的戦略的重要度が低い場所に配置されている傾向がある。また、警備兵の装備はひどいの一言で、海軍よりもひどい。AKやイズマッシュが配備されているところはまだマシなほうで、トカレフやマカロフなどの拳銃が標準装備、ひどいところだと銃はあるが弾が碌になくて銃剣が普及化しているなど海軍を笑えない状況にある。

部隊構成

ユークトバニア空軍では、他国への侵攻を重視して電子戦能力と兵站、制空能力を重視した戦闘航空軍団と、旧防空軍の航空戦力を主体とする防空航空軍団に分類される。前者はSu-27系列の、後者はMiG-29系列の機体が重点的に配備されている。戦略航空軍は電子戦で相手の電子機器を混乱させ、相手から捕捉されないうちに内側に接近して機動力に富むSu-27で蹂躙するという戦法を得意としている*3。また、侵攻のための攻撃機やAWACS、補給機といった機体を多く配備しており、兵站を重要視している。後者は世界最強の侵攻能力を持つオーシア空軍を仮想敵に想定していただけあり、大量の弾道ミサイルを迎撃できるなど扶桑皇国に勝るとも劣らない目標迎撃能力を誇る。AWACSやAEWが戦略航空軍と比べて充実しており、広い領土を護るという任務上、航続距離と加速力に優れたMiG系列の機体が多いのが特徴である。

編成一覧
航空集団(方面隊) 複数の航空団で編成、直轄部隊として警戒機とかも配属される場合が多い。
航空団 基地ごとに編成される。海軍では空母ごとの編成。数種類の複数の飛行隊が配属され、戦闘用の航空機で編成される。
航空群 基本的に3個飛行隊で編成される。
飛行隊 空軍編成の基本で3~4個小隊、つまり16機に隊長機、副隊長機が追加。全機、同一機種で編成される。ただし爆撃機の場合、2個小隊程度。
小隊 2個小隊、つまり4機で編成。
編隊 最小戦術単位である2機編隊、一機がリーダーでもう一機は寮機として後方からの援護を行う。

主な飛行隊の種類
ここでは、海軍の航空部隊のものも一括して紹介する。

  • 戦闘飛行隊
  • 戦闘攻撃飛行隊
  • 爆撃飛行隊
  • 攻撃飛行隊
  • 偵察飛行隊
  • 警戒飛行隊
  • 哨戒飛行隊
  • 輸送飛行隊
  • 教導飛行隊
  • 救難飛行隊

代表的エース部隊

  • 第337戦闘飛行隊
13機のSu-37によって編成される部隊。隊長はマクシミリアン・ロドネフスキー大尉。かつての大陸戦争でその名を馳せた第156戦術航空団、通称「黄色中隊」をリスペクトした構成となっており、灰系三色のスプリッター迷彩の機体に主翼の両脇と下部が黄色いカラーリングが特徴。彼らはジョールチ1が僚機として随伴する隊員を選抜し、常にSu-37の5機編成で飛ぶ。息の合った戦い方が得意で、一人ひとりの非常に高い錬度も合わさって強力な部隊となっている。
コールサインは「ジョールヌイXX」(XXは番号)。

  • 第924戦闘飛行隊
「ユークの荒熊」の異名を持つ武侠セルゲイ・スミルノフ大佐が率いる精鋭部隊。PAK-FA 15機によって構成されている。ベルカ戦争時代に驚異的な戦果を上げたことから「阿修羅」部隊との渾名を頂戴している。
コールサインは「ニエーバXX」。

  • 第13戦闘飛行隊
チェチェン系のフョードル・コルサコフ少佐が隊長を務める部隊。自軍の脱走兵や命令違反者の粛清を主な任務とする、いわゆる督戦部隊であり、味方にさえも容赦ない攻撃ぶりと部隊章が髑髏に乗り、「死神部隊」と呼ばれ恐怖と軽蔑の対象になっている。任務遂行に適する機体として加速力や最高速力に優れた15機の黒いMiG-31Bで編成され、その加速力をストレートに生かした戦法を行う。
コールサインは「チョールヌイXX」。

  • 第421防空戦闘飛行隊
MiG-31BM 16機の編成による一撃離脱を得意とした腕利きパイロット集団。隊長はニキータ・ドンスコイ大尉。チャフやフレアによるミサイル回避戦術や、鋭い戦局観察眼を持つドンスコイの指揮による臨機応変な戦闘を持ち味とし、数々の戦果を上げる。ドンスコイが率いる隊員達は、「戦いを生き残る」ことを最重要視し軍規違反の撃墜スコアを稼いでおり、時には命令違反も行う東部軍艦区内での厄介者の集団である。あまにも奔放ぶりから同軍からは愚連隊呼ばわりされており、「ブラトノイ」などと呼ばれることもしばしば。
コールサインは「ジリョーヌイXX」。

  • 第46戦闘飛行隊
18機のPAK-FAで編成されるユークきってのエリート部隊。隊長は伊達男ことキリル・ルイシェコフ少佐。ユークの象徴とされる赤い色のカラーリングを付けており、さらに各機にはシャークマウスペイントが施されていることから「人食いサメ部隊」や「レッド・シャーク」の名で通っている。通常より射程の長いロングレンジミサイルを搭載しており遠距離からでも攻撃を仕掛けてくる。エリート部隊であり、軍のプロパガンダに幾度となく登場している。
コールサインは「クラスヌイXX」。

  • 第227防空戦闘飛行隊
MiG-29SMT/UBT 14機で編成された東部軍管区きっての精鋭部隊。隊長は旧オラーシャ貴族の末裔のイグナート・ヴォボルノフ中佐。1995年のベルカ戦争では「ヴァイス・ローゼ」と恐れられた歴史ある部隊。ヴォボルノフの意向により騎士道を重んじる戦い方を旨としており、ユークの白薔薇の騎士として多くの戦果を叩き出す。
コールサインは「ビェールイXX」。

  • 第89戦闘飛行隊
マリーシャ・ラスコーヴァ少佐が率いるSu-47 16機編成の部隊。2番機アレクサンドラ・リトヴァク中尉との息の合った連携が武器で、格闘戦用に機体後方へ向けて空対空ミサイルをマウントしており、至近距離で背後を取っている敵機に向けて攻撃する変則的な戦法を採る。
コールサインは「シリーブルイXX」。

  • 第299防空戦闘飛行隊
隊長はレオニード・サヴェリエフ中佐。MiG-35 15機とMiG-21Bisの計16機で編成される。隊長機のMiG-21Bisは旧式ながらかなりの改修が施されており、サヴェリエフの空戦技術とあいまって最新型のF-15でさえ撃墜できるなど侮り難い戦闘能力を発揮する。隊員は空軍アカデミーの教官も務めたサヴェリエフの教え子たちであり、彼の指揮の下では手ごわいがまだ彼に頼りすぎている感があり、彼の指揮なくしては烏合の衆になりかねない弱さも持っている。
コールサインは「シーニXX」。

  • 第118戦闘攻撃隊
Su-35 11機とSu-34 1機による部隊。隊長はセルゲイ・ドエトフスキー少佐。電子戦機(Su-34)によるレーダーへの目つぶしと、それと同調した長距離ミサイル攻撃で敵部隊を混乱させる戦術を得意とする。
コールサインは「ミィェティエリXX」。

  • 第695特殊戦闘飛行部隊
MiG-1.44 16機の編隊による戦闘機部隊。隊長はレオニード・チャイコフスキー少佐。空戦では4機編成で個々の隊員の実力を最大限に発揮する戦術を取る。表向きには敏腕パイロット揃いの精鋭部隊として多くに知られているが、その実態はユーク空軍の工作機関である。敵対国家の首相を護衛の名目で味方と偽って接近しそのまま拉致したり、AWACSに通信妨害を行い敵の戦闘機部隊を孤立無援の状態でいたぶるなどの功績を挙げてきた。
コールサインは「ズメイXX」。

  • 第889特殊戦闘飛行部隊
ユーリ・ラフマニノフ少佐率いるSu-35 8機とS-32 8機の編隊による戦闘機部隊。16機編成だが、戦闘ではツーマンセルで1機の敵を追い詰める戦術を行う。無人機と比較されるような機械的な戦闘機動を特徴とする。第695部隊と同じくユーク空軍における特殊部隊的存在で、レーダーサイトや空中管制機を攻撃して電子の眼をつぶしたり某中東国家の大統領が乗った航空機を撃墜したりなど、様々な妨害行動を秘密裏に行ってきた。
コールサインは「ジラントXX」。

  • 第75戦闘飛行隊
15機のSu-47で編成された部隊。隊長はピョートル・イサコフ中佐。Su-47がもつ偏向エンジンの高い機動性を活かした戦術を得意としており、「クモの巣」と呼ばれる変幻自在な包囲攻撃をもって敵部隊を翻弄する。
コールサインは「セールイXX」。

  • 第44戦闘飛行隊
Su-35 15機編成の航空部隊。英雄勲章を受章したアンドレイ・マルコフ大佐が隊長を務める。マルコフは妻のクリスタをユーゴスラビアのテロ事件で失って以来テロ活動に激しい憎しみを抱いており、ベルカ戦争後のクーデター軍の反乱では目覚しい活躍を見せた。また1997年のユージア大陸での内乱も義勇軍として参戦した。その実力はかなりのもので、第421部戦闘飛行隊についで高いものとされている。
コールサインは「アクーラXX」。

  • 第36防空戦闘飛行隊
セルゲイ・イリッチ少佐を隊長とするMiG-29 UBK 17機編成の部隊。
コールサインは「ルナーXX」。

  • 第7教導飛行隊
将校であるイワン・スタグレイショフ少将自らが航空部隊を率いる部隊。Su-30MK3 14機の編成で構成されている。精鋭揃いの西部軍艦区の中からさらに選りすぐりのエリートを集めた部隊で、かつてソ連のトップエースであったスタグレイショフ自身も隊員の腕を認めている。ユーク最強の教導大隊と恐れられており、彼らと対峙した部隊で撃墜判定を出した部隊はどのような腕利きの部隊であっても滅多にないとのこと。ちなみに航空の鬼と呼ばれた海軍航空参謀のザハルチェンコとは旧知の仲。
コールサインは「メドヴェージXX」。

  • 第111戦闘攻撃飛行隊
Su-30MK2 10機とSu-25 5機による攻撃機部隊。隊長はユーク人民最大の敵の再来と噂された爆撃の名手ウラジミル・ザドルノフ大佐。破壊してきた戦車はざっと150両以上、戦艦1隻、空母1隻、イージス艦2隻、フリゲート5隻の大活躍をしており、さらに攻撃機で敵エースパイロットの撃墜までやってこなす凄腕部隊である。しかも大半の戦果がザドルノフによるものである。無誘導爆弾の投下にも定評があり、目標命中率は89%と人外並みの戦闘能力を持つ。
コールサインは「シュトルモビクXX」

第3航空集団

東部連邦管区に配備された第1航空集団に匹敵する大規模な部隊。オーシア連邦及び扶桑皇国との戦闘を意識しており、ソ連崩壊後に各地の精鋭部隊を再編成して結成された航空集団。6個航空群によって構成されている。その実力は扶桑皇国の航空戦隊やオーシア連邦のアグレッサ-部隊に勝るとも劣らない能力を持ち、最精鋭が集う第1航空集団と並び華の第3航空集団と呼ばれている。後の環太平洋戦争ではオーシア空海軍相手に奮闘するも、サンド島分遣隊ウォードックこと第108戦術戦闘飛行隊により成す術もなく壊滅させられている。
なお、マーケティング的な配慮の関係でしばらくは第3航空集団のみの表記とさせてもううがこれは面倒くさいとかという理由ではない。いいね?

  • 第301統合戦闘航空団
各地方のエース部隊を中心にかき集め、扶桑皇国の猛者たちに対抗できるように編成された特別編成の航空団。6個航空群によって編成され256機もの航空機を保有している。ウダールスカヤ・エヘルシトの通称で呼ばれており、精鋭が集う部隊として注目されている。制空戦闘を得意とした部隊が多く、配備されている機体も最新鋭のものばかりである。

  • 第301航空群
第337戦闘飛行隊:Su-37×13
第924戦闘飛行隊:PAK-FA×15
第46戦闘飛行隊:PAK-FA×18
  • 第302航空群
第553戦闘飛行隊:Su-37×16
第592戦闘飛行隊:Su-37×16
第1076戦闘飛行隊:Su-37×16
  • 第303航空群
第2011戦闘飛行隊:PAK-FA×15
第922戦闘飛行隊:PAK-FA×15
第320戦闘飛行隊:PAK-FA×15
  • 第304航空群
第887戦闘飛行隊:Su-27SM3×15
第888戦闘飛行隊:Su-27SM3×15
第774戦闘飛行隊:Su-27UBM1/UBM2×15
  • 第305航空群
第9戦闘航空隊:Su-30MK3×16
第119戦闘飛行隊:Su-30MK3×16
第120戦闘飛行隊:Su-30MK3×16
  • 第306航空群
第43偵察飛行隊:Su-35S、Su-34M×12
第91偵察飛行隊:Su-35NG、Su34M×12

  • 第302統合戦闘航空団
同じくユーク各地から集められた最精鋭の部隊を中心に結成された航空部隊。4個航空群によって編成され181機の航空機を保有している。こちらは戦闘攻撃機をメインとしており、マルチロール機による柔軟な作戦行動が可能とされている。フラーブラスチ・エヘルシトの名のとおり、対空砲火にも臆さぬ勇猛果敢なパイロットが多い。

  • 第307航空群
第225戦闘攻撃飛行隊:Su-27MK3、Su-34×12
第299戦闘攻撃飛行隊:Su-27MK2、Su-34×18
第300戦闘攻撃飛行隊:Su-27MK3、Su-34×18
  • 第308航空群
第778戦闘攻撃飛行隊:Su-27MK3、Su-24M2/MP×16
第779戦闘攻撃飛行隊:Su-27MK3、Su-24M2/MP×16
第620戦闘攻撃飛行隊:Su-27MK3、Su-24M2/MP×16
  • 第309航空群
第111戦闘攻撃飛行隊:Su-30MK2、Su-25M1/UBM×15
第112戦闘攻撃飛行隊:Su-30MK2、Su-25M1/UBM×15
第810戦闘攻撃飛行隊:Su-35S、Su-39×16
  • 第310航空群
第520偵察飛行隊:Su-30MK2、Su-34M×12
第309偵察飛行隊:Su-30MK2、Su-34M×12
第227偵察飛行隊:Su-30MK2、Su-34M×15

  • 第303統合戦闘航空団
ウラガーン・エヘルシトの通称で呼ばれている爆撃重視の航空団。機の航空機を有する。かつてオーシアとの核戦争を想定して編成された爆撃隊が多く含まれているのが特徴で、爆撃に関してなら右に出るものはいないといわれている。防空戦闘飛行隊による鉄壁の防御によって護られた重爆撃機の攻撃は目標全てを焼き尽くし、灰燼に帰す凄まじい火力を誇る。

  • 第311航空群
第307防空戦闘飛行隊:MiG-29UBK×17
第308防空戦闘飛行隊:MiG-29UBK×18
第309防空戦闘飛行隊:MiG-29UBK×17
  • 第312航空群
第46防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×16
第421防空戦闘飛行隊:MiG-35×15
第22防空戦闘飛行隊:MiG-29UBS×18
  • 第313航空群
第227防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×15
第228防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT ×15
第57防空戦闘飛行隊:MiG-1.44×15
  • 第314航空群
第52爆撃飛行隊:Tu-23M3×10
第121爆撃飛行隊:Tu-160、Tu-95MS×10
第840爆撃飛行隊:Tu-22M3×10
第184爆撃飛行隊:Tu-95MS×10
  • 第315航空群
第79爆撃飛行隊:Tu-95MS×10
第132爆撃飛行隊:Tu-22M3×10
第182爆撃飛行隊:Tu-95MS×10
第200爆撃飛行隊:Tu-22M3×10

  • 第304統合戦闘航空団
内地での防衛を想定して編成された防空部隊。シベリアで群生する針葉樹林タイガの名を冠したタイガ・エヘルシトと呼ばれている。5個航空群を持ち269機もの航空機を有している。旧防空軍から在籍していた部隊が大半を占めており、弾道ミサイルや敵航空機など対空迎撃能力に特化した編成となっている。敵航空機の迎撃なら扶桑皇国の部隊並みの防空能力を誇るといわれており、非常に高い排除能力を持つ。

  • 第316航空群
第720防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×18
第798防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×18
第215防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×18
  • 第317航空群
第849防空戦闘飛行隊:MiG-35D/S×18
第850防空戦闘飛行隊:MiG-35D/S×18
第851防空戦闘飛行隊:MiG-35D/S×18
  • 第318航空群
第防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×20
第防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×20
第防空戦闘飛行隊:MiG-35D/S×17
  • 第329航空群
第643防空戦闘飛行隊:MiG-31M/BM×20
第644防空戦闘飛行隊:MiG-31M/BM×20
第645防空戦闘飛行隊:MiG-31M/BM×20
  • 第320航空群
第707防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×18
第708防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×18
第709防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×18

  • 第305統合戦闘航空団
奇襲を専門としたエリート部隊によって編成された航空団。トゥマーン・エヘルシトの名の通り霧のように相手の電子の目を晦ます機体が多く配備されている。円滑かつ迅速に作戦を進めるために非常に重要な任務を任された部隊となっている。必ず作戦を成功させる必要がある以上、第3航空集団の中では最も錬度が高いパイロットが多く配備されいている。2個航空群86機が在籍している。

  • 第322航空群
第695特殊戦闘飛行隊:MiG-1.44×16
第1003特殊戦闘飛行隊:PAK-FA×15
第1105特殊爆撃飛行隊:Tu-160M×12
  • 第323航空群
第889特殊戦闘飛行隊:Su-35S、S-32×16
第906特殊戦闘飛行隊:PAK-FA×15
第1106特殊爆撃飛行隊:Tu-160M×12

  • 第306統合戦闘航空団
沿岸方面やカムチャッカ方面に配備された防空部隊。ミサイル基地や軍港などの最重要施設の防衛を務めている後方部隊として待機している。7個航空群から成り、保有機数は369機と第3航空集団最多を誇る。高貴を意味するブラガロードヌイ・エヘルシトの名が示すとおり旧オラーシャ帝国の航空部隊設立時から存在する歴史ある部隊で、高貴なる家柄の名に懸けて戦闘を行う。

  • 第324航空群
第421防空戦闘飛行隊:MiG-31BM×16
第299防空戦闘飛行隊:MiG-35、MiG-21bis×16
第333防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UMT×15
  • 第325航空群
第32戦闘飛行隊:Su-30MK3×14
第75戦闘飛行隊:Su-47×15
第89戦闘飛行隊:Su47×16
  • 第326航空群
第118戦闘飛行隊:Su-35、Su-34×12
第13戦闘飛行隊:MiG-31B×15
第14戦闘飛行隊:MiG-35×16
  • 第327航空群
第923防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UMT×20
第924防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UMT×20
第925防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UMT×20
  • 第328航空群
第2014防空戦闘飛行隊:MiG-29UBS×20
第2015防空戦闘飛行隊:MiG-29UBS×20
第2016防空戦闘飛行隊:MiG-29UBS×20
  • 第329航空群
第1811防空戦闘飛行隊:MiG-29UBS×20
第1812防空戦闘飛行隊:MiG-29UBS×20
第1813防空戦闘飛行隊:MiG-29UBS×20
  • 第330航空群
第1057防空戦闘飛行隊:MiG-35B/BM×18
第984防空戦闘飛行隊:MiG-35B/BM×18
第892防空戦闘飛行隊:MiG-35B/BM×18

  • 第307統合戦闘航空団
オヴローラ・エヘルシトと呼ばれる防空師団。

  • 第331航空群
第256防空戦闘飛行隊:MiG-35B/BM×18
第257防空戦闘飛行隊:MiG-35B/BM×18
第258防空戦闘飛行隊:MiG-35B/BM×18

  • 第332航空群
第811防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20
第812防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20
第813防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20

  • 第333航空群
第814防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20
第815防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20
第816防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20

  • 第334航空群
第937防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20
第911防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20
第1063防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20

  • 第335航空群
第1053防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20
第1054防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20
第1055防空戦闘飛行隊:MiG-29M1/M2×20

  • 第336航空群
第1056防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×18
第1057防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×18
第1058防空戦闘飛行隊:MiG-29SMT/UBT×18

  • 第337航空群
第1521防空戦闘飛行隊:Su-27SM2/SM3×20
第1598防空戦闘飛行隊:Su-27SM2/SM3×20
第1023防空戦闘飛行隊:Su-27SM2/SM3×20

  • 第308統合戦闘航空団
ギガンツキー・エヘルシトの名で知られる遠征部隊。その名の通り大規模な遠征部隊で、かつてはオーシアの本格的な侵攻を予定された航空団だけあって精鋭が揃えられている。攻撃飛行隊・爆撃飛行隊をバランスよくまとめた航空団で、如何なる戦況にも臨機応変に対応できる。

  • 第338航空群
第1553戦闘飛行隊:Su-35GN/BM×20
第1554戦闘飛行隊:Su-35GN/BM×20
第1555戦闘飛行隊:Su-37×15

  • 第339航空群
第2411戦闘攻撃飛行隊:Yak-200×20
第1435戦闘攻撃飛行隊:Yak-200×20
第2433戦闘攻撃飛行隊:Yak-200×20

  • 第340航空群
第1879戦闘飛行隊:PAK-FA×15
第1880戦闘飛行隊:PAK-FA×15
第1881戦闘飛行隊:PAK-FA×15

  • 第341航空群
第2210戦闘攻撃飛行隊:Yak-200×20
第2211戦闘攻撃飛行隊:Yak-200×20
第2212戦闘攻撃飛行隊:Yak-200×20

  • 第342航空群
第1750戦闘飛行隊:Su-37×18
第1751戦闘飛行隊:Su-37×18
第1752戦闘飛行隊:Su-37×18

  • 第343航空群
  • 第314航空群
第1052爆撃飛行隊:Tu-23M3×10
第1104爆撃飛行隊:Tu-160、Tu-95MS×10
第1420爆撃飛行隊:Tu-22M3×10
第321爆撃飛行隊:Tu-95MS×10
  • 第344航空群
第26爆撃飛行隊:Tu-95MS×10
第164爆撃飛行隊:Tu-22M3×10
第124爆撃飛行隊:Tu-95MS×10
第530爆撃飛行隊:Tu-22M3×10

  • 第309統合戦闘航空団
今回の扶桑皇国の侵攻の要とされている航空団。第6世代機を中心に有する扶桑航空軍との戦闘を想定した場合、いくら電子戦能力が優れていても所詮4~5世代機ではレーダー機器や性能に差がつきすぎ、このまま戦闘を行ったらキルレシオが悲惨なことになることを危惧して急遽編成された虎の子の部隊。ユーク初の第6世代戦闘機を投入し、劣勢を覆そうという思想の元編成されているため各部隊の腕利きパイロットやトップエース部隊から隊長が引き抜かれた最精鋭部隊となっている。

  • 第345航空群

  • 第346航空群

  • 第347航空群

  • 第348航空群

  • 東部軍管区警戒飛航空団
  • 第11警戒・哨戒航空群:Tu-214R、A-50/U
  • 第12警戒・哨戒航空群:Tu-214R、A-50/U
  • 第13警戒・哨戒航空群:Tu-126、A-50/U
  • 第14警戒・哨戒航空群:Tu-126、A-50/U

  • 東部軍管区電子作戦航空団
  • 第21電子戦航空群:A-50/U、Il-76SKIP、Il-20M、Il-22/M
  • 第22電子戦航空群:A-50/U、Il-76SKIP、Il-20M、Il-22/M
  • 第23電子戦航空群:A-50/U、Il-76SKIP、Il-20M、Il-22/M
  • 第24電子戦航空群:A-50/U、Il-76SKIP、Il-20M、Il-22/M

  • 東部軍管区教導飛行航空団
  • 第7教導飛行隊
  • 第13教導飛行隊
  • 第14教導飛行隊

  • 東部軍管区軍事輸送航空団
  • 第12軍事輸送航空群:An-12、An-22、An-26、Il-76MD、Tu-134
  • 第13軍事輸送航空群:An-12、An-24、An-26、Il-76M、Il-76MD
  • 第14軍事輸送航空群:An-124-100、Il-76M、Il-76MD
  • 第15軍事輸送航空群:Il-76M、Il-76MD
  • 第16軍事輸送航空群:Il-76MD

軍歌

1.広い空を飛び越えて、夢を叶えに生まれた
英知は我に翼を、心にエンジンを与えた

高く高くより高く、我は翼を得た
エンジンが轟き、国境は静かなり

2.我は未知の飛行に挑み、自由に空を飛ぶ
我は知る未知の進化を、世界に冠たる我が空軍

高く高くより高く、我は翼を得た
エンジンが轟き、国境は静かなり

3.鋭き眼は原子さえ貫き、決意に総身が震え
いかなる部隊にも負けず、空軍は飛び続ける

高く高くより高く、我は翼を得た
エンジンが轟き、国境は静かなり

高く高くより高く、我は翼を得た
エンジンが轟き、国境は静かなり

使用機体

MiG系列

  • MiG-21
諸元性能(性能はMiG-21bisのもの)
全長 14.10m
全幅 7.15m
全高 4.71m
通常離陸重量 6,850kg
最高速度 2,125km/h
航続距離 1,580km
固定武装 23mm連装機関砲GSh-23Lx1
中距離空対空ミサイル R-27R1x2まで、またはR-77x4まで
短距離空対空ミサイル R-73x4、またはR-60Mx6
対レーダーミサイル Kh-25MPx2、またはKh-31Px1
空対艦ミサイル Kh-31A x1、またはKh-35
レーザー誘導爆弾 KAB-500KRx2
空対地ロケット S-5、S-8、S-13、S-24
自由落下型爆弾 100-500kg、牽引式AFA電波偵察機器機関砲コンテナなど

1950年代に開発がスタートして、1955年に初飛行。1959年には運用を開始しているユークの老兵。ユーク空軍はもちろんのこと、旧東側諸国を中心とした多くの空軍へ輸出が行われたほか、他国でもライセンス生産、コピー、回廊などが行われており、MiG-21シリーズの総生産数は10,000機を声、ジェット戦闘機としては異例の多さである。これだけ異例の生産数に至った要因として、改修とパイロットの腕次第では最新型のF-15を撃墜でいるような高い格闘戦能力もあるが、何よりも大きいのがタフさである。
MiG-21は超音速戦闘機としては他に類を見ないほど構造が簡単で整備もしやすいといわれており、運用コストも安価である。それ故に耐用年数も非常に長く運用開始から50年近く経った現在でも世界各地で現役で飛び回っており、逆に運用が面倒なMiG-23などを先に退役させてMiG-21への統一を進めている国すらあるというから驚きである。もはや航空界のAKといっても過言ではないかもしれない。また、シンプル故に改良や改修が行いやすく、戦闘爆撃機や強行偵察機に改良されたものなど数多くの発展型が存在している。

  • MiG-25
諸元性能
全長 19.75m
全幅 14.01m
全高 6.10m
通常離陸重量 36,720kg
最高速度 3,490km/h(速度制限:3,090)
航続距離 1.730km
空対空ミサイル R-40R×2、R-40T×2

ソ連のミグ設計局が国土防空軍向けに開発したマッハ3級の高速戦闘機。
元々、1950年代のオーシアではB-1やXB-70、SR-71などといった超音速機が開発されていた。特にソ連はB-1などの戦略爆撃機による高高度からの侵入・核攻撃を警戒しており、「このままじゃ迎撃で傷に祖国が焼け野原にされちゃう!」といった具合でミグ設計局に「高度2万m以上をマッハ3以上の速力で飛行できる戦闘機」を依頼した。
開発は迎撃方のYe-155Pと偵察型のYe-155Rが製作され、それぞれMiG-25PとMiG-25Rと名づけられた。MiG-25Pはこれまでの迎撃戦闘機を代替してソ連防空軍の主力となり、一方のMiG-25Rもまた偵察機として前線に配備されるようになった。
MiG-25はイスラエルのレーダーにマッハ3・2と当時実用化された戦闘機の中では最速の速度を記録し、その高速度やノズル、空気取入口のサイズからオーシアはターボファンエンジンを搭載した航続距離の長い非常に高性能な機体であると被害妄想を始め、「もしかしてウチの持ってる戦闘機だと勝てないかも」と勝手に結論を出し、早急に機動性の高い新型戦闘機の開発に着手した。
ところが1976年9月6日、ここ日本で世界が驚愕する事件が起きる。ソ連のヴィクトル・べレンコ中尉がチェグエフカ空軍基地からMiG-25Pに乗って函館空港に強行着陸しオーシアへ亡命を希望するというベレンコ中尉亡命事件が発生。ベレンコ中尉は地方の防空軍兵士の待遇の悪さや状態を上官に報告したところ、なぜか反国家分子扱いを受けることになり、それが亡命へと繋がったといわれている。ウォッカ大好き国家でアル中になりにくいとビールのみを認めさせようとしたら反国家分子なんですね、分かります。
MiG-25の詳細を知られたくないソ連はMiG-25のっ引渡しを求め、あわや戦争といった事態となったが、オーシア軍の動きにより最悪の事態は回避された。一方、その頃日本では北海道警察が自衛隊を道路不法占拠及び道路交通法違反で告訴していた日本平和ボケしすぎだろ・・・。あまりの危機状況に、ある連隊では実弾配備し臨戦態勢を連隊長が指示してしまいひと悶着あたりもしたが、これはまた別の話。
その後の分析調査でわかったことは、
  • チタニウムを大量に使っていると思ったら、実際にはニッケル鋼が大半だった。これでは機体表面が300℃にもなるマッハ3での飛行に耐えられず、MiG-25が安全に飛行できる最高速度はマッハ2.83程度。
  • 迎撃に特化した戦闘機であり、機動性などはそれほど高くない。もともと当時のソ連の防空システムにおける航空機の役割は、地上管制による誘導を受けて長距離ミサイルを目標付近まで輸送し発射するというものであったため、機動性に関しては重視されていなかった。
  • 巨大なエアインテークとノズルは当初予想されていたターボファンエンジンやターボラムジェットではなく、高速飛行人のラム圧縮効果をあらかじめ見込んで圧縮比を低く設定したターボジェットエンジンの採用だった。
  • 電子機器はハイテクを駆使していると思ったら、実際にはオーソドックスな真空管だった。ちなみにレーダーの出力は600kwときわめて大きく、相手方の妨害電波に打ち勝って有効だったらしい。

といったことが発覚。各国はその正体に深く失望し、過大評価から一転して過小評価をすることになる。とはいえニッケル鋼は確実性が高く、エンジンも余裕を持った設計、真空管はそもそも開発当時のオーシアでも使っていたし、核戦争での使用も想定していたためハイテク機器では核爆発時に生じる電子パルスで回路が焼損する恐れがあるなど、革新性よりも信頼性に重点を置いた機体であった。また、この事件の前からオーシアはMiG-25の正体に気付いていたのではないかとも言われている。というのも、MiG-25に衝撃を受けたといいながら開発した機体F-15はは最大速度よりも運動性を要求しているなど「新しい機体を開発したいからソ連の新型機がヤバいように報告するか」といった内部事情があったのかもしれない。
その後は情報漏洩による防空システムを一新したMiG-25PDが出てきたり、当初オーシアが予想していたような化け物戦闘機MiG-35を開発したりする一方でMiG-25はインドや中東へと輸出されたりと、この事件がいかにソ連の防空体制に影響を与えたのかが分かる。
主だった戦果については湾岸戦争ではオーシア軍のF/A-18ホーネットを撃墜*4したり、F-14から発射されたフェニックス空対空ミサイル2発を回避に成功、2003年3月には無人偵察機であるRQ-1プレデターを初めて撃墜したりと、決して使えない子ではないことを証明している。また、ベルカ戦争においてはMiG-25に対向して作られたF-15の部隊をを義勇軍として参加したユークパイロットが2機で奇襲を仕掛け見事撃墜したとの双方からの戦果記録が報告されている。MiG-25自身の被撃墜記録?言わせるな恥ずかしい!
冷戦が終結し、当面の脅威が薄れるとMiG-25は許容しがたい燃費の悪さや整備性の煩雑さから冷遇されていった。また、現代では高高度からの侵攻よりも低高度からレーダー網をかいくぐった侵攻がメインになってきたため、どうしてもいらない子となり迎撃型はレサスやベルカ戦争終結後のベルカ、大陸戦争後のエルジアなどに半ば嫌がらせで売りつけられた。
予断であるが、冷戦終結後に各基地に貯蔵してあった航空機エンジンなどの冷却用のアルコールを関係者らが皆飲んでしまったという話があるが、中でもMiG-25用のアルコールはきわめて純度が高く、とりわけ美味であったといわれている。まさにおそロシア。

  • MiG-29
諸元性能
全長 17.32m
全幅 11.36m
全高 4.73m
通常離陸重量 15,300kg
最高速度 2,400km/h
航続距離(増槽1基) 2,100km
固定武装 GSh-301 30mm機関砲×1
空対空ミサイル R-27ER1/R-27ET1/R-73E/RVV-AE
空対地ミサイル Kh-25ML/Kh-29TE/Kh-29L
空対艦ミサイル Kh-31A
対レーダーミサイル Kh-31P
レーザー誘導爆弾 KAB-500KR

ミコヤンン・グレヴィッチ記念設計局が開発したSu-27と並ぶ主力軽前戦制空戦闘機。
Su-27と比べて小型でコストパフォーマンスに優れているほか機動性も優れており、局地戦闘機としての性格が強い優秀な制空戦闘機。しかしその一方で航続距離や武装搭載量などに劣り、どうしても一級戦になれない感が否めないかわいそうな戦闘機。
当初はオーシア空軍におけるF-15とF-16のようなハイローミックス的な運用を目指していたようで、その後の冷戦終了後の財政難から少数の戦闘機で広大な国土を護る必要性が生じ、空軍では航続距離の広大なSu-27が、海軍ではその発展型のSu-27Kが採用されることとなってしまった。機体をほぼ垂直にしながらも水平移動するプガチョフ・コブラに代表するポストストール性能*5をはじめとする軽快な運動性が評価され、MiG-21に次ぐ東側戦闘機のベストセラーとなっている。多くの国へ輸出されたが、輸出先の国でも老朽化などに伴い殉じたい益が進んでいる。しかしその一方で価格の安さから、MiG-29を購入する国が多く存在するのも事実である。
なお、政局が不安定な地域に多く輸出されているため、実戦への参加経験は非常に多いが損失数も多く、搭載するレーダーも本国のものと比較して貧弱なうえにコクピットの性能やデータリンク及び情報管理能力もお粗末で、ユーク空軍のように訓練時間もあまり行き届いていないために損失が多く、このことや上記のような経緯からMiG-29=弱い戦闘機という不名誉なイメージを抱かれる場合が多いが、それらの戦闘ではパイロットの錬度不足のほかに相手に比べて支援がはるかに劣っていたケースも多かったため、実際に対等な条件で戦闘を行った場合はオーシアのF-15やF-16に匹敵する性能となると予想されている(第三国仕様のMiG-29は、大抵がコスト削減のためにAESAどころかPESAレーダーを搭載しない劣化モデルで、これを無思慮に販売しまくったため、ある意味自業自得だが)。
そもそも、本土防衛を主任務としている本機が敵を迅速に捕捉するために必要なレーダーを搭載していないと考えることは出来ず、Su-27に匹敵するAESAレーダーが搭載されていることは想像に難くない。つまり、本国使用の航続距離、継続戦能力以外ではSu-27に勝る部分が大きく、広大なユーク防衛任務にうってつけの機体といえるだろう。このようなMiG-29=弱いという方式は、西側諸国やスホーイ社の悪質なプロパガンダの賜物であり、本機は決して性能に劣った機体ではないことが各戦場にて証明されている。(ミゴヤン・グレビッチ社総取締役弁)
防空軍の迎撃戦闘機として長距離・長時間の飛行能力や強力な索敵能力が求められたSu-27に対して、MiG-29は前線戦闘機(戦術戦闘機)として設計されており、前線近くの飛行場(または一般道路)などから発着することが要求されていた。
そのため空気取り入れ口(エアインテイク)には異物防止のための展開式フェンスが備えられており、他にも前側着陸脚のタイヤにはカバーを付ける事でタイヤにより異物を跳ね上げる事を防ぐなど、離着陸性能には気を使って設計されている。小型、軽量なのはその極致で、軽ければ離着陸に有利だし、小型なら地上での取り回しにも苦が無いのである。
総じて安価ながら性能の良い機体と評価が高く、ソ連崩壊の頃までは東側同盟国や第三世界で好まれた機体となった。
ただし代償として航続距離や搭載力は見劣りするため、その点は「戦場の近くから発進し、戦場の制空や対地支援を担当する」という運用で補うことになる。もちろん敵戦闘機との格闘戦も想定しており、ヘルメット装備型の照準装置などは世界で初めて導入された。これはインドへの輸出機にも装備されている。
なお本機が搭載するIRST(赤外線捜索追尾システム)であるがステルス戦闘機にも有効であることが判明しており、F-22相当のレーダー反射面積でも100kmで探知できる優れもの。なおF-22の「ファーストルック・ファーストショットの範囲内であるため気づいたときにはもう遅い模様
現在でも改良型の開発や売り込みは続けており、エアショーなどでは推力偏向ノズルを搭載したMiG-29OVTがユーク名物の変態機動を披露し、艦載型であるMiG-29Kは海軍のほかにインドへの輸出も決定している。最新型ではSu-27系統にも引けをとらない情報処理能力とレーダー性能、運動性まで手に入れている。つまりF-16やF/A-18、ラファールとも互角以上に渡り合える戦闘機というわけで、その実力は決して侮れない。扶桑のことわざに「山椒は小粒でもぴりりと辛い」ということわざものがあるが、小柄で手強いMiG-29にはぴったりの言葉である。

  • MiG-33
諸元性能
全長 17.32m
全幅 11.36m
全高 4.73m
通常離陸重量 17,500kg
最高速度 2,850km/h
航続距離(増槽1基) 2,100km
固定武装 GSh-30-1 30mm機関砲×1
空対空ミサイル R-27:4× R-27R, R-27T, R-27ER, R-27ET
R-60:4× R-60M
R-73:8× R-73E, R-73M, R-74M
R-77:8× R-77
空対地ミサイル Kh-31:4× Kh-31A, Kh-31P
Kh-29:4× Kh-29T, Kh-29L
誘導爆弾 KAB-500L/KR/S-E
KAB-1500L/KR/R/S-E
無誘導爆弾 FAB-250
FAB-500
ZAB-500
ロケット S-8
S-13
S-24
S-25L
S-250
照準ポッド T220/E

MiG-33はMiG-29Mの輸出型となる名前であったが、発注してくれる国がなかったので、MiG-29Mの発展型としてこの戦闘機の名前となった。推力偏向ノズルを搭載した第4.5世代戦闘機で、MiG-29OVTで得たデータを下に改良発展させた戦闘機である。1980年代半ばに、元のMiG-29の開発はソ連西部の前線からの要件を満たすために提案された。前線守備空軍のために対地攻撃能力を有する多目的戦闘機である。そこでミコヤン航空会社は従来のMiG-29を代替する目的で新型戦闘機MiG-29Mの開発を決定した。
2001年9月26日、MiG-29UBM «9.61»から発展した複座戦闘攻撃機型であるMiG-29Mが初飛行している。MiG-29MはUBMより発展したため、複座が基本型である。MiG-29Mは、MiG-29MRCAという名称を付けられ、新世代のMiG-29として海外への売込みが行なわれたものの、開発当時採用国は出なかった。しかし、MiG-29MはMiG-29K «9.41»とMiG-29KUB «9.47»のベースとなり、MiG-35のほかにMiG-29とは異なる系列の戦闘機としてMiG-33に発展した。
基本性能はMiG-29SMT/UBTと変わらないものの推力偏向ノズルの搭載によって破格の機動力を得、制空戦闘機としては申し分のない機動性能を持つ。また、塗料にレーダーを吸収するものが用いられ、Su-47と同じく申し訳程度のステルス性の向上に成功している。

  • MiG-31
諸元性能(MiG-31B)
全長 22.668m
全幅 13.456m
全高 6.15m
通常離陸重量 41,000kg
最高速度 3,490km/h
航続距離(増槽2基) 1,400km
固定武装 GSh-6-23 23mmガトリング砲×1
対空ミサイル R-33/37×4
R-40×2
R-60×4

ユークトバニア最初の第4世代戦闘機に分類され、MiG-25を大幅に改良して開発された迎撃戦闘機。最高速度はMiG-25と然程代わらないが、素材をチタン合金にすることでマッハ3.2の高速性を実現していることと燃費のいい新型エンジン、再設計した機体構造のおかげで実用性が高まっている。現在、ユーク空軍のほかにカザフスタン空軍にて運用されている。高高度迎撃機であったMiG-25に対し、低空でも超高速での飛行が可能なように改良されている。迎撃機だけあって最高速度はマッハ3.5ときわめて高いが、相変わらず運動性は低い直線番長である。
MiG-31が開発された経緯としては、当時の核戦略の大幅な推移がある。当時は核を搭載した大型爆撃機による高高度からの侵入が一般的であり、これを迎撃する戦闘機としてMiG-25が開発された。しかし、レーダーや地対空ミサイルの進歩によって高高度からの侵入は危険となり、逆に小型機や高速機によってレーダー監視が比較的軟弱な低空域からの侵入が一般的となった。しかしMiG-25は高高度での迎撃任務に重点を置いて開発された戦闘機であったため、低空域でのエンジン効率が悪く、また低空迎撃機として必要不可欠なルックダウン運能力*6に欠けていた。これらの点を踏まえ、低空・亜音速でも効率のいいエンジン、レーダー能力の向上などを含めた大幅な改良を加えて出来上がったのがMiG-31というわけである。
本機は世界初のパッシヴ式フェーズドアレイレーダー搭載機で、世界中の航空機開発者の度肝を抜いた。また、本機や先輩各であるMiG-29の改良型や好機生産型では、アクティブ式フェーズドアレイレーダー搭載を搭載し、レーダー性能の向上を図っている。
機体の下部には射程230kmを誇るR-33空対空ミサイルを4発備え、さらに両翼にはMiG-25同様にR-40やR-60といった新型ミサイルも搭載でいる。機関砲も搭載しており、最後は機銃掃討で片を付けるという、機動性が低い分を一撃離脱を重点した運用思想となっている。さらにR-73とかいう後方部にも発射可能なミサイルの搭載により、ベルカのエースパイロット部隊のゲルプ隊を再現でき、後方につかれても対処できるようになっている。
強力な索敵レーダーと長距離AAMの組み合わせがF-14に類似していることもあって一部では「イランから非公式に譲渡されたF-14とAIM-54を参考にした」といわれているが、イランがF-14の採用を決定した翌年の1975年にMiG-31は初飛行を行っており、ソ連防空軍への部隊配属が開始されたのはイラン革命で親墺政権であったパーレビ王朝が倒れた翌年1980年である。
このように迎撃機としては世界第一級の能力を持つMiG-31ではあるが、ユーク空軍とカザフスタン空軍の2カ国以外での運用はない。これは、高度な電子装置による維持の難しさや潰しの利かない機能、高価な維持費によるものだと考えられる。加えて防空戦闘機はその国の事情に一致した防空システムの一端であるため、売却しようにも見合った相手がいないという現状もある。さらにステルス戦闘機の発達によってフェニックスやR-33のような長距離攻撃ミサイルの有用性が薄れていったのも原因となっている。この点では、艦隊の防空を担っていたライバル国の制空戦闘機F-14と似たような結末を送るというのはやや皮肉である。

  • MiG-35
諸元性能
全長 17.37m
全幅 11.4m
全高 4.73m
通常離陸重量 17,500/17,800kg
最高速度 2,400km/h
航続距離 2,000~3,000km
固定武装 GSh-30-1 30mm機関砲×1
空対空ミサイル R-27:4× R-27R, R-27T, R-27ER, R-27ET
R-60:4× R-60M
R-73:8× R-73E, R-73M, R-74M
R-77:8× R-77
空対地ミサイル Kh-31:4× Kh-31A, Kh-31P
Kh-29:4× Kh-29T, Kh-29L
誘導爆弾 KAB-500L/KR/S-E
KAB-1500L/KR/R/S-E
無誘導爆弾 FAB-250
FAB-500
ZAB-500
ロケット S-8
S-13
S-24
S-25L
S-250
照準ポッド OLS-K
T220/E

MiG-29M2のアビオニクスをさらに発展させた機体。単座型のほか、複座型のMiG-35Dも開発されている。機体は基本的にMiG-29M2と同様。ただし、空中給油用プローブを備えている点が異なる。レーダーとしては機械式のジュークMに代えて、アクティブフェーズドアレイレーダーのジュークAを搭載する。試作機では680個の送受信モジュールを有し、130km先の30目標を探知し内6目標を追尾する能力を持つものが搭載されていたが、量産型では1,035個の送受信モジュールを有し、探知距離200kmで60目標を追尾できる能力を持つものが搭載される。対地/対艦攻撃用に右エンジン下にOLS-K IRSTポッドを装備している。OLS-Kは、機首のOLS-UEMと同じ技術に基づいており、探知距離は戦車に対し20km、ボートに対し40kmで、20kmの距離で目標との距離評定及びレーザー誘導兵器の照準を行える。
自己防衛装置はMiG-29Mのものを踏襲しつつ改良が加えられている。コックピットの後方と左エンジン下にSOARと呼ばれるミサイル警報装置が装備されている。この装置はスティンガーやイグラといった携帯式防空ミサイルシステムを10Km、空対空ミサイルを30Km、地対空ミサイルを50Kmから探知、飛来方向などをコックピットの多機能ディスプレイに表示、音声で警告を発するシステムである。また、電子妨害装置としてエメリアのELTが開発したELT/568(V)2を搭載しており、G-Jバンド、E-Hバンドで妨害を行える。

  • MiG-1.44
諸元性能
全長 19.00m
全幅 15.00m
全高 4.50m
最大離陸重量 35,000kg
最高速度 2,761km/h
航続距離 4,000km
固定 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-37
巡航ミサイル Kh-29
Kh-31
Kh-55
Kh-61
空対艦ミサイル P-270
爆弾 KAB-500
KAB-500L
KAB-500KR
KAB-1500TK
ODAB-50P

MiG-1.44は、1981年、オーシアのATF*7に対抗するために結成されたMFI*8計画に基づいて、ミコヤン社の案の一つとして提案された第5世代の機体である。機体のスタイリングはユーロファイター・タイフーンとF-15Cを足して2で割ったような感じに仕上がっている。
MFI計画が進んでいるさなか、冷戦が終結して当初の計画が狂ってしまった。本来なら1990年に飛行試験を行うはずであったが、1994年にMFI計画が中止され、さらにライバルのスホーイ社がSu-47を初飛行させたことから、ミコヤン社は大慌てして1998年に機体写真を公開し、2000年に初飛行を行った。今後の計画としてはユーク空軍としてはPAK-FAを本格的に採用するつもりであり、当初計画されていた生産数よりも数が減らされた状態での生産数となってしまった。
しかし、次世代型戦闘機の一つだけあってF-22やF-35、PAK-FAほどではないにしろ従来の戦闘機を凌駕する圧倒的な戦闘能力を持っており、状況がよければF-22ですら撃墜できる戦闘機候補に挙げられている(当社比発表)*9
独立二次元TVCやデルタ翼+カナード翼の組み合わせで驚異的な性能を誇り、さらに推力偏向ノズルによって異次元的な空中機動も可能としている。また、ユーロファイター タイフーン1機あたりに搭載されているEJ200 2基分の合計推力を、当エンジン1基だけで発揮できる大推力のAL-41エンジンを双発で装備している。これにより超音速巡航能力を有しており、やや機動性能では不利とされるステルス機ながら最高速度はマッハ2.6に達する。
しかし機体構造のせいでステルス性はお察し程度しかなく、第5世代戦闘機として扱うべきかどうかでミコヤンとスホーイの間でもめている。F-22やF-35のような優れたステルス機ですらも200km範囲内で探知できる強力なAESAレーダーの搭載によって、高性能ステルス戦闘機殺すマンとなってしまったのでこいつもある意味では第5世代機といえるというのがミコヤン側の弁。ちなみに正式採用されたらMiG-39と名づけられる予定だったとか。ちなみにステルス性が全く考慮されていないというわけでもなく、可変面積式エアインテークはS字に曲げられインテークの内側や外装には電波吸収材が使用され、内側のエンジンノズルには熱探知を避けるためセラミックタイルを装備している。なお、本機には「プラズマステルス」なる詳細不明のステルス技術を用いたステルス装備が搭載されているという噂があるが、それに関連する公式な情報は一切公開されていない。しかし、形状とは裏腹にステルス性能を有していることから案外眉唾物の噂話ではないとされている。

  • MiG-39

史実ロシアと違い崩壊したのが1995年なので、MiG-1.44の後継として本格ステルス戦闘機として生を受けたMiG-1.42にMiG-39の名が与えられたもの。
MiG-1.42*10は、オーシアのATF*11計画に相当する旧ソ連の第5世代戦闘機計画である。
1980年代半ば以降、ソ連の戦闘機は第4世代の戦闘機Su-27、MiG-29、MiG-31などに 更新されていた。これらの第4世代戦闘機は当時のオーシアの最新鋭機F-14、F-15、F-16、F/A-18といった戦闘機に十分対抗できる能力を持っていた。しかしオーシア機の技術は急速に進歩しており、次世代戦闘機開発のほかに既存の戦闘機の改修を行った。オーシアに対する優位を確保するために、ソ連では 21世紀に通用する戦闘機を1990年代半ばに実用化すべく、第5世代の次世代戦闘機の開発に乗り出した。
注目すべきは、ソ連とオーシアの第5世代戦闘機計画がほぼ同時に始まったことである。政府の決定でソ連の第5世代戦闘機計画がスター トしたのは、 オーシアのATF計画と同年の1981年である。その後、オーシアのATF計画の断片的な情報がソ連にも伝わり、これらの情報はソ連の次世代戦闘機計画にも反映された。
機体コンセプトや空力、エンジン、アヴィオニクス、素材など次世代戦闘機に応用するための研究が2年間に渡って行われ、これらの一連の研究の結果、将来の戦闘機に求められる要求性能が決定された。それは次のようなものであった。
  • 1.高い機動性。
  • 2.アフターバーナー無しでの超音速巡航能力。
  • 3.ステルス性。
  • 4.空中目標及び地上目標に対する高い攻撃能力。
  • 5.優れた整備性。
この第5世代戦闘機計画では、ミコヤン設計局とスホーイ設計局がそれぞれ案を出し争い、ミコヤン設計局が勝利した。ソ連の第5世代戦闘機計画には、重戦闘機と軽戦闘機から成るハイローミックスの2つの流れがあった。1つはMFIと呼ばれるマルチロール重戦闘機・迎撃機で、もう1つはLFIと呼ばれるマルチロール軽戦術戦闘機である。ミコヤン設計局は、1985年までにこれらの機体の予備的な設計を終えたが、MFIとLFIの間には高い共通性があった。
その後、MFIには「1.42」のコードネームが付けられ、設計開発作業が本格化し、また並行してLFIの方には「1.48」のコードネームが与えられた。また、MiG-1.42の実験機として MiG-144が開発されることになった。MiG-1.44は、MiG-1.42の飛行特性や安定性、操縦特性、さらに機体強度やエンジン、コントロールシステムの 評価を目的としている。
ミコヤン設計局は、1985年までにこれ らの機体の予備的な設計を終えたが、設計に当たっては TsAGI(中央流体力学研究所)の風洞試験結果、レーダー反射を低減する特殊コーティング技術の研究成果、エンジンや装備の基本特性が盛り込まれ、MFI及びLFIの理想的な機体の大きさが決定された。
機体の形態はカナードデルタ翼の形態が選ばれた。ミコヤン設計局では以前から カナード方式の機体を研究しており、第二次大戦終戦直後の1945年 にはカナード後退翼のMiG-8を完成させている。MiG-8は、カナード後退翼の研究のための試作機で、カナード後退翼の形態の有益なデータをミグ設計局にもたらした。
エンジンはAL-41ターボファンエンジン*12が選定された。MiG-1.42はこのAL-41の双発で、二次元推力偏向ノズル*13を装備する。また、オーシアのF-22のようにアフターバーナー無しでの超音速巡航も可能である。
レーダーは、2つのチームの案のうちどちらか一方を装備する予定であった。1つは、ファザトロンNO14ジュークRNで、もう一方は NIIP NO11Mである。どちらのレーダーも高出力のフェイズドアレイレーダーで、そのため機首のサイズは迎撃機のMiG-31Mに匹敵する。また、後方捜索のために機体後部にもレーダーアンテナを有する。
機首には赤外線捜索システム(IR)とレーザー測距装置が装備されている。両アンテナは引き込み式である。武装は、固定兵装として主翼付け根に機関砲を装備する。ミサイルや対地攻撃兵 装等は内部のウエポンベイに収容される。

  • MiG-37
諸元性能
全長 19.5m
全幅 15.00m
全高 3.56m
最大離陸重量 33,000kg
最高速度 2,761km/h
航続距離 4,000km
固定 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-37
巡航ミサイル Kh-29
Kh-31
Kh-55
Kh-61
空対艦ミサイル P-270
爆弾 KAB-500
KAB-500L
KAB-500KR
KAB-1500TK
ODAB-50P

スホーイ社のPAK-FAに対抗して作られた第5世代型制空戦闘機。LFIと呼ばれており、既存のMiG-29を置き換える目的で設計された。ユークの特殊な運用環境に適応したマルチロール機であり、領海に侵入した敵艦艇への対艦攻撃や上陸戦力の迎撃、山岳部での防衛戦に於ける近接航空支援といった多彩な任務を想定。地上基地や空母での運用性向上のため、STOVL(短距離離陸垂直着陸)能力を有するなど、状況に応じた様々な運用を可能としている。
翼構成は、全遊動式カナード、前進翼、斜め双垂直尾翼で構成されるエンテ型。主翼の動翼はフラッペロンのみで、ロールの際はフラッペロンに加えてカナードを併用する。また、ラダーベーターはエアブレーキとしても使用される。主翼の翼端と垂直尾翼には可変機構があり、主翼を水平に、尾翼をV字型とした通常モード、主翼翼端を折り畳み下反角を付け、垂直尾翼を内側に畳み八の字型に変形させたSSC(ステルス・スーパー・クルーズ)モード、同じく主翼翼端を折り畳み、垂直尾翼を開き逆V字型にしたSTOVLモードという飛行状況に応じた3種の変形パターンを持つ。
エンジンは双発で、その配置は胴体内で上下に重ねるという独特の形となっている。これは冗長性の確保のため単発エンジンを避けたことや、通常飛行時はデットウェイトとなってしまうリフトファンを使用しない垂直離着陸機構を採用したための構造である。上下に重なったエンジンの下側のエンジンは、搭載位置を機体前方にずらしてあり、垂直離着陸時は機体腹部前方のダクトファンと中央の排気ノズルを開き、推力偏向によって機体を持ち上げる。エアインテークは変則的なエンジンの搭載位置に合わせて3箇所あり、全て境界層分離板のないダイバーターレス型となっている。機体側面の2箇所が下部エンジン用、背面の1箇所が上部エンジン用であるが、垂直離着陸時には排気温度の低減のため、上部エアインテークの吸気を下部エンジンの排気に合成している。通常飛行時に使用する機体後部の排気ノズルは、上下2枚と上下エンジンの中間に1枚の計3枚のパドルを用いた垂直方向に稼動する2次元推力偏向ノズルとなっている。
ステルス性を向上させるため、機体前部ウェポンベイに短射程ミサイルを、機体後部ウェポンベイに空対艦ミサイルを搭載できるが、さらに主翼下ハードポイントに6発の長射程空対空ミサイル、および70mmロケット弾も搭載できる。コックピット後部左側には1門の固定式機銃を搭載している。
ステルス性自体はPAK-FAには及ばないだろうとされているが、これは一般的なステルス機の運用方針である「遠距離から安全に敵を攻撃する為のステルス性」ではなく、「あくまでもステルス機に対抗する為のステルス性」と割り切って開発されているからであり、主要兵装も中・長距離空対空ミサイルではなくステルス機とのドッグファイトを意識して開発された短距離空対空ミサイルを装備している。

  • MiG-41

PAK-FAのハイローミクス構想によって生まれた、MiG-31を代替する目的で作られた第5世代戦闘機。NATOコードは「ファイヤーフォックス」。あのイカ戦闘機がモチーフである。PAK-FAに劣らないステルス性能のほかにマッハ4の最高速度を誇り、当時は「第6世代戦闘機を凌駕する次世代戦闘機」ともてはやされていた。さらに新機能としてオーシアやニューコムが研究しているCOFFINシステムを搭載しており、これは一般的な航空機と異なりキャノピーはなく、機体各所に配置された各種センサーにより外部情報を所得、密閉されたコックピット内の全天球スクリーンに投影する事で視界を得る。裸眼とは比較にならない広視界、視認距離を得られるのが最大の特徴。パイロットに各種の情報を視覚情報としてより合理的に渡す方法として考案された。パイロットの生体信号を読み取り、思考と反射神経によって機体を制御する神経接続操縦システムの開発計画の過程で生まれたシステムであるが、肝心の生体信号の読み取りは、現段階では視線操作や音声入力、緊急時のパイロットの瞬間的判断の補助や、身体情報のチェック機能等、初歩的なレベルに止まる。
運用思想としては最高速度で接近し強力なレーダーで敵ステルス機を捕捉しミサイルを発射、相手がミサイル発射準備が出来る頃には既に目標とすれ違っており、ミサイルが当たる危険性もなく敵を撃墜できるという荒唐無稽なものである。

  • MiG-55
諸元性能
全長 16.45m
全幅 11.56m
全高 4.83m
最大離陸重量 24,670kg
最高速度 2,761km/h
航続距離 4,000km
固定 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-37
巡航ミサイル Kh-29
Kh-31
Kh-55
Kh-61
空対艦ミサイル P-270
爆弾 KAB-500
KAB-500L
KAB-500KR
KAB-1500TK
ODAB-50P

MiG-37のデータを基に開発・設計されたユークトバニア初の第6世代戦闘機。第309統合航空団の主力戦闘機。単発単座で、エンジンノズルは三次元スラストベクタリング。下反角が与えられた前進翼を持ち、水平尾翼及び機首下面のカナードと合わせて「3サーフィス」の翼配置を構成している。主翼には下反角が与えられているため、横方向の機動性が高い。また、地上目標を自動で捕捉して攻撃する対地戦闘攻撃システムを備えている。
北海道戦争勃発時にはモスクワで実用評価中であったが、北海道の侵攻にあわせて優先的に第309統合航空団に配備された。当時の水準では非常に機動性に優れた戦闘機であり、実戦投入直後は扶桑航空軍に対する優位を期待されていたが、扶桑戦闘機の予想外の錬度の高さと性能差によって優位を失い、戦闘爆撃機や対地攻撃機として運用されることが増えている。しかし、新たな主力機のSu-59が高価であることから、前線の部隊によっては未だに制空戦闘機として運用されているケースもある。単座のA/B型と複座の練習機C/D型が存在する他、C型の一部を改修した、MiG-39C(SEAD)という対レーダー攻撃/対空火器制圧用の機体が存在する。

  • MiG-57
諸元性能
全長 15.16m
全幅 12.60m
全高 4.76m
最大離陸重量 23,000kg
最高速度 2,401km/h
航続距離 4,000km
固定 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-37
巡航ミサイル Kh-29
Kh-31
Kh-55
Kh-61
空対艦ミサイル P-270
爆弾 KAB-500
KAB-500L
KAB-500KR
KAB-1500TK
ODAB-50P

MiG-39の改良型として開発された新型艦上戦闘機。単発単座。エンジン出力はSu-61の60%ほどだが、自重は60%を超えない。また、前進翼などの先進的な空力設計により、Su-61よりも優れた機動性を発揮することができる。自動操縦による無人化も考慮されており、限界性能を発揮した場合、パイロットが耐えられないほどの重力加速度を発生させる。元は高機動無人戦闘機の概念研究の為の技術実証機だったが、運用柔軟性の不足やソフトウェア開発の難航等の問題が発覚したため、暫定的に操縦システムのみを有人研究機を製作してテストする事としたとされている。機体形状は後退翼と前進翼を組み合わせた一種のW型翼で、エンジン及び操縦席部分が翼面部分の上にアームを介して乗せられた形状になっており、それぞれが独立して動くことで高い機動性を発揮する。

Su系列

  • Su-24
諸元性能(Su-24M仕様)
全長 24.59m
全幅 17.64m
全高 6.19m
通常離陸重量 33,500kg
最高速度 1,700km/h
航続距離 2,850km
固定武装 GSh-6-23 23mm機関砲
ミサイル Kh-23
Kh-28
Kh-25
Kh-29
Kh-31
Kh-58
Kh-59
空対空ミサイル R-60
R-73
ガンポッド GSh-23L 23mm連装機関砲 SPPU-22
爆弾 250kg爆弾:FAB-250
KAB-250L/Kr
500kg爆弾:FAB-500
KAB-500L/Kr

世界初の可変翼を持ち、どの速度粋でも安定した飛行性能を誇るユークのロマン攻撃機。Su-34と同じく並列タイプのコクピットを持つ。ほかにも、装備を取り替えれば空中給油機としての転用も可能である。機体価格は扶桑円にして5億円ほど。ベラボーに安いのも特徴である。優れた視界確保性やコクピット内の行き届いた配置はパイロットにも好評で、スーツケースを意味する「チェマダーン」や空飛ぶバスタブの愛称で親しまれている。しかし電子機器の信頼性が低く、西側諸国のF-111やTND IDSよりも攻撃力の免で劣っている。
並列複座のコクピットに可変翼、そしてターボファンエンジン。見た目から共通点が多いということからこの機体はF-111のぱくりと言われてきた不遇な機体。実際見た目はそっくりである。ソビエト軍部はこれを「同じ用途で作った機体だから似るのは当然」と、かつてB-29欲しさにTu-4を作っただけあってあまり信用されていない。
だが考えてみよう。F-111は空海軍の「綱引き」に見舞われた戦闘機である。両睨みにした中途半端な要求しようで設計され、最後には海軍が離脱したのだ。ソビエトでも同じような経緯があったとは信じがたい。上の言葉を借りれば「同じような目的=空襲」であり、F-105のソ連版というのが妥当ではないだろうか。損害ばかりが注目されるF-105だが、戦果も上げている*14。恐らく、本当に似ているだけなのだ。

  • Su-25
諸元性能
全長 15.36m
全幅 14.36m
全高 4.80m
通常離陸重量 22,950kg
最高速度 950km/h
航続距離 2,500km
固定武装 GSh-30-2 30mm機関砲×1
空対地ミサイル Kh-25ML
Kh-29L
空対地ロケット S-5
S-8
S-13
S-25L
空対空ミサイル R-60
R-73
ガンポッド GSh-23L 23mm連装機関砲 SPPU-22
爆弾 250kg爆弾:FAB-250
KAB-250L/Kr
500kg爆弾:FAB-500
KAB-500L/Kr

空軍の近接航空支援専門の対地攻撃機。特徴としては異常なまでの頑丈さと、機首下部に装備されたAO-170 30mmガトリング砲による絶大な破壊力。 そして7tのペイロードという圧倒的な積載量を持つこと。 さらに攻撃を受けた空軍基地のような悪条件下でも離着陸が可能で、整備性も良いという、至れり尽くせりな素晴らしい機体である。速度が遅いのが弱点だろって? Su-25はそもそも地上物を破壊する対地攻撃機なので同僚のツルやツバメのような速さは必要ないのだ。 それにこの機体はソ連人民最大の敵並に頑丈なので問題ない。
同機はSu-24攻撃機とは違った任務を持つ。それはSu-24が高速性能、航続性能で優れていて、比較的敵機との距離がある場所から攻撃したり、敵の司令部を叩くのとは違い、Su-25は敵の放火の中、低空で敵戦車部隊を直接攻撃するのである。そのような用途から、Su-25は頑丈で信頼性のある機体へと仕上がった
R-195エンジンを二基搭載しているのだが、このR-195は戦闘機・攻撃機の分類の全ての種類のエンジンの中で最も頑丈である 。
実際、チェチェンやアフガンで被弾する事態が発生しても多くの場合でエンジンは無事であった。このエンジンは後部で冷却空気が取り入れられてエンジンの排気温度を下げて、航空機の赤外線放出量を最小限に食い止めている。コックピットの装甲は厚さ2.4cmにもなり、地上からの対空砲火にも凌ぐ。Su-25の多くの特徴の中で、特筆すべきは非戦闘時も超タフであるということ。Su-25は脚周りが非常に強力で 整備されていない滑走路、または平地に離着陸が可能である。
さらに燃料は通常の航空機用の灯油から 戦車用の軽油 まで、 さまざまな燃料で航行する事が出来る。その気になればウォッカなどでも飛べるのかもしれない。すなわち燃料が尽きれば地上部隊の補給基地周辺に着陸させて、戦車用の燃料を給油して再度出撃も可能なのだ。結果的に 「どのような状態の戦場でも確実に動く」 と非常に高性能な攻撃機として多くの派生型を産み出している。
これらの仕様は「近接航空支援」に主眼を置いたもの。 つまり大量の対地攻撃兵器を抱えて長時間飛び続け、地上部隊からの要請に応じて速やかに敵(特に戦車)を粉砕すること。 戦闘機の皆さんによって事前の露払いをしてあるのが前提とはいえ、必然的に敵の攻撃に晒されやすくなる。 そのため

  • ゆっくり、長時間飛べること
  • 強力な対地攻撃力
  • 信頼性
  • 被弾しても簡単に落ちないタフさ

といったものが求められた。 何度も言うようだがこのSu-25は恐ろしく頑丈であり、

  • 湾岸戦争では約140機が出撃したが、被弾約70機に対し被撃墜6機。
  • 機銃を384箇所に食らって帰還した機体もいたが、数日で任務に復帰した。
  • アフガン紛争ではスティンガー地対空ミサイルに右エンジン吹っ飛ばされながらも帰還した。
  • ランディングギアが降りずに胴体着陸→さすがSu-25、胴体着陸してもなんともないぜ→そしてそのまま離陸。
  • 空軍高官は「Su-25なんていらねぇ!もっといい爆撃機はあるんだよ!」とかなんとか言って、Su-25を拒否していたが、その爆撃機の原型だったSu-27が湾岸戦争での爆撃成績でSu-25に大敗、しかもユーク軍機の総合被撃墜のうち約3~4割を占めるという大失態。
  • Su-25とMiG-29が空中衝突→MiG-29はパイロットの脱出後墜落したが、Su-25は無事に着陸した。といった逸話がある。 よくよく調べてみたら装甲の総重量は1010kgに及び、機体重量の17%を占めるんだってさ。そりゃ撃墜されないわけだ。

遅くなってしまったが、AO-170について。最初に言っておくが、こいつはガトリング砲である。 その性能は 毎分High4200/Low2100発の30mm徹甲弾(劣化ウラン弾)を発射 可能というもので、地面を抉り、敵を粉々に消し去る。 人間なんて肉片すら残らないだろう。1200mの距離でも戦車の上面装甲を打ち抜く。1350発を機関砲システムの最後部に収納します。ちなみに、 バルカン砲とガトリング砲は全くの別物。もう一度、 バルカン砲とガトリング砲は全くの別物。大事なことなので(ry
AO-170を馬鹿にするor威力を見てみたいのなら某動画サイトで掲載されているので一度視聴してみることをお勧めする。それでもバルカン砲とガトリング砲を一緒にした場合、毎分3900発で30mm徹甲弾の雨が降り注ぎます。 あまりにも威力が高すぎる為か、銃の反動が機体の推進力に匹敵し、飛行速度が機関砲の発射によって落ち、撃ち続けると機体が失速して墜落してしまうとか、機体が後方に進みだすといった伝説がある。実際そんなことはない。
発展機のSu-25T、Su-25TMは相当な改修が施されている。 Su-25との違う点をあげると、攻撃目標が橋、コンクリートなどの強固な建物、レーダーサイト、防空システム、艦隊、ボートなどであること。それに伴い、レーダーのグラスコックピット化、夜間攻撃能力向上、ECMの能力向上、ジャマーの能力向上、大幅なアヴィオニクスのアップデート、新型HUD、赤外線放射を最大限に抑えたエンジン、TVシステムの装備などで性能を向上させた。これによりSu-25T、Su-25TMは通常のSu-25とは別の機体といって良いほど改修されており、この類の攻撃機の中では最強クラスを誇る。

  • Su-27
諸元性能
全長 21.94m
全幅 14.70m
全高 5.93m
通常離陸重量 33,000kg
最高速度 2,440km/h
航続距離 4,000km
固定武装 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-27
巡航ミサイル Kh-31
空対艦ミサイル Kh-31A
Kh-35
対レーダーミサイル Kh-31P
誘導爆弾 KAB-500
KAB-500L
KAB-500KR
'無誘導爆弾 FAB-250
FAB-500
RBK-250
RBK-500
ロケット S-8
S-13
S-24
S-25
SMKB

F-15の永遠の好敵手。オーシアがMiG-25に対向するために開発していた新型戦闘機に対向するために、空軍の偉い人が「速いこと」「長く飛べること*15」「強いこと*16」と無茶な要求をされて技術者が粛清の不安を抱き泣きながら管制させた傑作戦闘機。
Su-27最大の特徴は、西側戦闘機を圧倒する凄まじいまでの機動性で、そ見る者を唖然とさせる。コブラなどの通常戦闘機ができない変態機動ができ、さらに発展型の機体ではフックやクルビットなど、より高度な機動が可能とされている。長らく実戦では不向きかと思われていたが、扶桑皇国の第6世代機の配備に伴い、電子支援機のおかげで敵のレーダーの目を晦まして世代差関係なく接近できるようになってからは有効な戦闘機動だとされて注目され始めている。戦闘機動以外にもF-14やF-15と互角に渡り合えるだけのアビオニクスや探索レーダー機器を持っており、長らくF-15に続いて戦場のベストセラー機としてユーク以外にも使用されていた。本当は「ジュラーヴリク」と呼んで欲しかったんだけど、ついうっかりNATOによりそのガタいのよさからラグビーのポジション名である「フランカー」というあだ名をつけられたかわいそうな子。
航続距離については、機体内燃料のみで4,000kmの飛行が可能なため、基本的に追加燃料タンクを必要としない。また、兵器搭載量にも優れており、短距離空対空ミサイルR-73を4発、中距離空対空ミサイルR-27またはR-77を8発搭載可能で、合計12発もの空対空ミサイルを搭載できる。さらに、R-73とR-77はそれぞれ似たような性能を持つ西側AIM-9やAIM-120と比較すると射程距離で大きく勝っており、さらに空対空ミサイルの撃墜も可能である。Su-27に搭載されているスロットバックレーダーはアクティブ式フェーズドアレイレーダー(AESAレーダー)を採用し、現実世界のす-27とは逆にレーダーなど電子機器全般の性能や信頼性はF-15に匹敵する。西側のレーダーシステムと比較してほぼ同等の性能を誇り、12個の目標を同時ロックオンすることが可能とされている。さらに赤外線探索追跡システムIRSTを搭載し、レーダーでは捉えづらいステルス機を探知できる能力を持つ。最大で80kmほどの探索範囲を持ち、他国の15km前後しか探知できないIRSTと比較すると非常に優秀であることが分かる。発展型のSu-27Mは一時はSu-35として登録されていたが、改良型のSu-35Sが登場してからは降格されてSu-27Mとして活動している。S/BM型との見分け方はカナード翼がついているかどうか。ちなみにSu-37はSu-27M2とも呼ばれている。

  • Su-30
諸元性能(Su-30MK)
全長 21.94m
全幅 14.70m
全高 6.35m
通常離陸重量 34,500kg
最高速度 2,440km/h
航続距離 3,000km
固定武装 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-27ER/ET
巡航ミサイル Kh-31
Kh-29
空対艦ミサイル Kh-31A
Kh-35
Kh-59
対レーダーミサイル Kh-31P
誘導爆弾 KAB-500
KAB-500L
KAB-500KR
無誘導爆弾 FAB-250
FAB-500
RBK-250
RBK-500
ロケット S-8
S-13
S-24
S-25
SMKB

Su-27UBを発展させた複座型のマルチロール戦闘機。ユークではSu-27を代替させているほかにインドやエストバキア、エルジア、レサス、中国など数多くの軍事大国に愛用され続けている。
防空軍向けに長距離迎撃機として試作型のSu-27PUを初飛行させ、量産化に伴ってSu-30と名称変更された。機体形状は基本的に複座型のSu-27UBと同じであるがレーダーは改良型のN001Vメーチを搭載している*17。また、Su-30は、指揮官機としての役目ももちTKS-2と呼ばれる編隊内データリンクを通じて4-5機のSu-27の管制を行うことができる。
Su-30を複座多用途戦術機としたのがSu-30Mで、TV指令誘導システム、対レーダーミサイル誘導システムなどの対地攻撃兵装用システムを装備し、航法装置もより精度の高いものになっている。Su-30Mの輸出基本型Su-30MKでは搭載電子機器をオプションで西側製に変更可能で、エルジアのセクスタン・アビオニク社製パッケージを装備できるほか、インド向けのSu-30MKIはイスラエル製の電子戦システムを、マレーシア向けのSu-30MKMは南アフリカ製の警戒システムを装備している。また、最新型のSu-30M2/3やSu-30MK2は、Su-27Mと比較して驚異的な機動性とアビオニクス、高性能レーダーを内蔵し、F-15S/MTDやF-15SE、F-15Fに匹敵する性能を持つとされる。
Su-37にて研究されたカナード翼と推力偏向ノズルを装備したSu-30M2が1997年7月1日、Su-27UB改造機が1998年3月23日にそれぞれ初飛行した。

  • Su-32
諸元性能
全長 23.89m
全幅 15.6m
全高 7.1m
通常離陸重量 47,100kg
最高速度 2450km/h
航続距離 4,000km
固定武装 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-27ER/ET
巡航ミサイル Kh-31
Kh-29
空対艦ミサイル Kh-31A
Kh-35
Kh-55/OK/SM
対レーダーミサイル Kh-31P/PD
誘導爆弾 KAB-500L/KR/TK
KAB-500L/KR
KAB-250L/KR
KAB-500TK
無誘導爆弾 FAB-250
FAB-500
FAB-1500
RBK-250
RBK-500
RBK-1500
ロケット S-8
S-13
S-24
S-25
SMKB

海軍が使用するSu-34。世界最高レベルの対艦攻撃能力を有することから「対艦番長」の渾名で恐れられている。さらに対空戦闘も一通りこなせることができ、きわめて優秀な戦闘攻撃機と化した。海軍の航空隊に長らく使用されていたSu-24であるが、もうそろそろ新しい戦闘機が欲しくなってきた海軍がスホーイ社におねだりして空軍の戦闘攻撃機Su-34をベースに改造した機体。中の人がロシア版F-2見たいな戦闘機を欲しがっていたために若干のF-2要素を含んでいる。その後継機もSu-27改修の並列複座型機が計画され、Su-32FNと名づけられた。空軍型のSu-34との違いは以下のとおりである。
  • レーダーに洋上捜索モードを追加
  • 対艦攻撃能力を有する
  • 対戦攻撃能力を有する
  • 面積を25%増大させた複合材一体成型の主翼
  • AESAレーダーや統合電子戦システムなどの新型アビオニクスの搭載
  • 胴体を49cm延長しアビオニクスや燃料の搭載スペースを増大
  • 主翼ハードポイントの追加
  • バードストライク対策の強化型キャノピー
  • IPE(性能向上型エンジン)
  • ドラッグシュート追加
  • 水平尾翼形状変更…等々。
要するに要求性能(ASM4発搭載で戦闘行動半径830km)を実現するためにSu-34をさらに大型化して兵装や燃料の搭載量を増やし、大型化によって起きる運動性の低下をエンジンの強化と新規素材採用等の重量軽減、CCVで補おうとしたのである。
Su-32はテイルブーム内にMAD*18を装備し、ソノブイランチャーと各種対潜装備を有する。すなわち世界初の超音速対潜哨戒戦闘爆撃機という厨二病の心を熱く揺さぶるような変態兵器が誕生した。後にヤコブレフが起死回生を狙って改造したYak-38MとかいうVTOL戦闘攻撃機が出現したが、航続距離や搭載するミサイルの量、アビオニクスなどその他諸々はこちらのほうが上回っているため、海軍主力攻撃機としての地位は長年揺らぐことはなかった。Su-32は全天候での潜水艦及び水上艦艇に対する攻撃力が付与され、低高度を高速で飛行する際に乱流の影響を打ち消す操縦システム、液晶表示装置を使った電子機器システムなどを備え、機首にはシー・スネーク・レーダーを搭載する。このレーダーはマリタイム・モードに加えて地形追随機能も有している。海洋作戦用の機材では、各種ソノブイを最大72発、磁器探知機、画像赤外線装置、レーザー測距儀装置を有する。
他にもSu-32の輸出型としてSu-32MFが開発され、アクティブ指揮人工知能システムやアクティブ式ガスト荷重軽減システムが搭載されていないが、そのほかの性能はSu-32とほぼ同等の性能を発揮する。

  • Su-33
諸元性能
全長 21.19m
全幅 14.70m
全高 5.93m
通常離陸重量 33,900kg
最高速度 2,440km/h
航続距離 1,620km
固定武装 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-27ER/ET
R-60
空対艦ミサイル Kh-41
対レーダーミサイル Kh-31P/PD
誘導爆弾 KAB-500L/KR/TK
KAB-500L/KR
KAB-250L/KR
KAB-500TK
無誘導爆弾 FAB-250
FAB-500
FAB-1500
RBK-250
RBK-500
RBK-1500
ロケット S-8
S-13
S-24
S-25
SMKB

海軍が使用するSu-27をベースとした主力戦闘機。基本的にはSu-27と代わらないが、着艦時に使用するアレスティングフック、主翼と水平尾翼の折りたたみ機構、Su-37のようなカナード翼が搭載されているほかに主翼の再設計や水平尾翼の延長、着艦の衝撃に耐えるべく前輪は二重タイヤに偏向されていたりSu-27シリーズ特有のテイルコーンは接触防止のために短縮されているなど外見的にも若干の違いが現れている。
同じ艦載型戦闘機であるMiG-29Kとは空軍と同じようにハイローミクスで運用されており、よく観艦式などではMiG-29Kと仲良く並んでいる姿を拝むことができる。整備性?なんのことやら・・・。機体性能自体はSu-27と違いはなく、F-18E/Fとほぼ同等の性能を有するとされている。無断コピーした中国のJ-15はF-22を除き対等か凌駕する性能を誇るとされているがお察しください。F/A-18E/Fと比較して出力重量比で10%優り、翼面荷重で25%低い。Su-27系列に搭載されているAL-31エンジンはF-35が搭載するF135ターボファンエンジンに匹敵する出力を誇り、高い機動性能を誇る。反面、エンジンの寿命が短く頻繁に交換する必要があるなどの欠点を持つ。アビオニクスの性能は第5世代戦闘機に匹敵し、さらに超音速大型対艦ミサイルであるKh-41を小型化したASM-MMSを搭載可能で、搭載数こそSu-32に劣るが対艦攻撃も可能である。電子戦闘機であるSu-33PLも計画されたが、これはMiG-29Kに奪われている。

  • Su-34
諸元性能
全長 m
全幅 m
全高 m
通常離陸重量 kg
最高速度 km/h
航続距離 km

ユーク語でカモノハシを意味する「プラティパス」という名前の通り機首が平べったい外見が特徴的な戦闘攻撃機。Su-27譲りの長大な航続距離と有効な運動性能に加えて地形追随機能付の高性能レーダーも有し、長距離・艇距離侵攻能力も申し分ない。制空戦闘機→複座の戦闘攻撃機という流れから「F-15Eのパクリ」「ストライクフランカーww」などの主張があるが、これらはまったくの言いがかりであるSu-34は並列複座機である。これは操縦士と爆撃・航法士とのコミュニケーションがスムーズにできるようになっており、作業の分担を効率よく行えるというメリットがある。並列複座はSu-24から受け継がれた設計であり、また制空戦闘機から戦闘攻撃機への改修もMiG-23→MiG-27と、過去に実績のある手法だ。すなわちソ連・ユークトバニア空軍の正当なる系譜なのだ。
そして過酷な長時間ミッションをこなすパイロットの負担を軽減するために、まるで献身的なメイドさんのようにパイロットを癒してくれるのだ。これは西側諸国にはない機能である。以下にその機能を紹介する。
  • お食事、作りますね(電子レンジや冷蔵庫が内蔵されている)
  • だいぶお疲れですね(シートにマッサージ機能)
  • おトイレはこちらです(簡易トイレ付)
  • 添い寝いたします(仮眠スペースがある)
  • 身を挺してご主人様をお守りします(コクピットは厚い装甲で覆われている)

そして愛嬌のある顔立ち(機首周り)に姉フランカー譲りの美しい機体。完璧だ!・・・でも狭い機内にそれだけの機能を詰め込んで、実際の使い心地はどうなのさ日g・・・おや、誰か来たようだ。Su-34の兵装搭載量はSu-24と同じ8tであるが、胴体下部と主翼下にも大型兵装を搭載でき、使い勝手は格段に向上している。また、機体面以外にもSu-27から受け継いだ長大な航続距離と良好な運動性能に加えて地形追随機能付の高性能レーダーが加わり、長距離間での低空侵攻能力は申し分ない。

  • Su-35
諸元性能
全長 m
全幅 m
全高 m
通常離陸重量 kg
最高速度 km/h
航続距離 km

Su-27の派生型であるSu-27Mと、Su-27そのものをを発展させた第4++世代戦闘機の二種類があり、前者はSu-35、後者はSu-35Sと呼ばれて区別されている。カナード翼と背部エアブレーキの有無で見分けられる。ユークで主流となっているのはSu-35Sのほうなので、Su-35Sについて記述する*19
Su-35は、Su-27/30とPAK-FA/Su-57やMiG-37、Yak-200/201との間のギャップを埋めるべくしてユークトバニア空軍の次世代型主力戦闘機として導入された機体である。PAK-FAの技術が所々使用されており、オビアニクスや推力偏向エンジンも同等のものが詰まれており、第5世代機でも250kmの範囲内であれば高精度探知が可能となっている。
初代との外見上の主な違いはカナード翼と背部エアブレーキの有無。これらはレーダーの軽量化や推力偏向ノズルの採用、CCV技術の向上など、PAK-FAの開発で得られた技術を導入する事で装備しなくても同等以上の能力が得られるようになったため廃止された。この他にも炭素繊維素材や電波吸収材料、HMD等の採用により大幅に強化がなされている。
この機体の登場により従来の第4世代戦闘機や4.5世代戦闘機を圧倒できる戦闘能力を得、場合によっては第5世代戦闘機とも対等に渡り合える戦力として期待されている。第6世代戦闘機をいまだ多く有していない欧州に対するけん制として西部軍管区に多く配備されているほか、インドやアラブなどにも多く輸出されている。

  • Su-37
諸元性能
全長 m
全幅 m
全高 m
通常離陸重量 kg
最高速度 km/h
航続距離 km

Su-27の最終発展型制空戦闘機。NATOコードネームはフランカーE2およびFだが、みんなスーパーフランカーと呼んでいる。非公式な愛称はテルミナートル。名前は断ち切る、終端、終焉、抹殺などを意味するターミネーターをロシア語にしたもの。コワイ!ミグのMiG-1.44のように、スホーイ側を代表するステルス機絶対殺すマン。
Su-27シリーズの中では破格の性能を誇り、第4++世代戦闘機最強の称号を得ており、高性能AESAレーダーによって非ステルスでありながら第5世代戦闘機や第6世代戦闘機とも対等に渡り合えるだけの機動性とアビオニクスを有している。有名なのは2004年に勃発した大陸戦争でエース部隊として名を馳せた黄色中隊のものであろう。F-15C/Eそれぞれ12機編成の編隊をたった5機で壊滅させ、当時世界最強と思われていたF-22と一個航空師団に匹敵するといわれている伝説的エースパイロット「メビウス1」を苦しめた戦闘機として知名度を上げている。
元々高い機動性を持っていたSu-27に、カナード翼を追加し、エンジンを3次元推力偏向エンジンに換装したため、空前の機動性を持つに至った機体。このため、より戦闘機離れした高度な機動もできるようになった。
もともとステルス探知能力に優れたSu-27のアビオニクスを、さらに戦闘機搭載型レーダーとしては破格的に高い能力を持つものに改修したことで、索敵性能は大幅に向上し、複数同時ロックオンも可能となった。そのため、油断してのこのこやってきたF-22やF-35、F-3などのオーシア製戦闘機を逆に先制攻撃を仕掛けることが出来、格闘戦においても破格の性能をもつことから、こちらもある意味では第5世代戦闘機といえよう。
エンジンの間にある「尻尾」のようなものには後部警戒レーダーが装備されていて、後方確認の助けとなっている他、短距離空対空ミサイルR-73を後方に向けて装備することで、それと連動させて、後方にいる敵機の攻撃も可能である。

  • Su-39
諸元性能
全長 15.33m
全幅 14.36m
全高 5.2m
通常離陸重量 20,500kg
最高速度 950km/h
航続距離 2,500km
固定武装 GSh-30-2
空対空ミサイル R-77
R-27
R-73
空対地ミサイル Kh-25
Kh-29
対レーダーミサイル Kh-58
Kh-31P
対戦車ミサイル 9K121
対艦ミサイル Kh-31A
Kh-35
無誘導ロケット弾 S-8
S-13
S-25
爆弾 FAB-250
FAB-500
KAB-500Kr
KMGU-2
機関砲コンテナ SPPU-22
SPPU-687

オーシアのA-10のようなルーデル閣下の化身のごとく強力な攻撃機の必要性を感じたスホーイが作ったソ連最強の攻撃機Su-25をさらに近代改修したもの。もとより音速を超えないような設計であり、主翼も直線に近い。なお、A-10よりも小型だが最大速度は950kmとこちらが上である。
広い主翼には多くのハードポイントがあり、A-10と同じく多くの兵装を吊架できる。通常爆弾やKh-25のような空対地ミサイルだけではなく、SPPU-22 23mm連装機関砲ポッドやKh-31対艦ミサイルのような兵装も吊架できる。機銃はGSh-30-2 30mm機関砲だが、A-10と比べると威力は同等であるが装弾数に劣るのが難点。
コクピットはA-10と同じくチタン装甲で護られている。エンジンは内蔵燃料タンクを覆うように配置されているが、こちらはエンジンも燃料タンク用装甲の一種とみなしているため装甲されていない。
アフガン侵攻では片方のエンジンが被弾し、その破片が胴体と燃料タンクを貫通してもう片方のエンジンが破壊されるという事案が多発したため、対策としてエンジン間に装甲が追加され、さらにガス式の消化システム、フレアディスペンサーなどが追加され、以来撃墜されることはなくなった。Su-25はトリビシ(現グルジア)で生産されていたが、独立後もそのまま生産が続けられることになっている。皮肉にもグルジア独立紛争ではユーク・グルジア両軍が赤い星のついたSu-25を投入し、お互いに空爆しあった。おちろん誤射も多発している。
本機は現在でもユーク空軍の主力攻撃機の一つであり、今後も運用が続く予定である。HUDの搭載やミサイルの運用能力を持たせるなど、改良も進められている。後継機となる本機Su-39が複座型の派生という形で生まれているほかにグルジアとイスラエルの企業により改修型であるSu-25KMが開発されている。こちらは「小型で小回りも利くこと」を特色としているが、これは破壊神A-10や本家Su-25よりも搭載量や航続距離で劣るということでもある。
艦載型も開発されており、ヤコブレフのYak-200に主力の座を奪われたが、かつてはアドミラル・クズネツォフ級など名だたる主力空母でも運用されていた。外見的にはA-10の競作だったYA-9にそっくりであるがYA-9のほうが先に開発されている。

  • S-32/Su-43
諸元性能
全長 m
全幅 m
全高 m
通常離陸重量 kg
最高速度 km/h
航続距離 km

原型は旧ソ連時代の1980年代初頭、アドミラル・クズネツォフ級重航空巡洋艦の艦載機として構想されたSu-27KM戦闘機である。オーシアの空母に比べて小型なクズネツォフ級は搭載スペースに乏しく、当初搭載を予定していた小型のMiG-29艦載型では能力的に不足だと考えられたため、スホーイは大型戦闘機の翼を効率よく折りたたみ、空母への搭載数を増やす方法として前進翼機を発案した。これがSu-27KMであるが、名称とは異なりSu-27K(艦載型フランカー)とは直接の関係を持たない新規設計機である。
後にスホーイ設計局は空軍の新戦闘機プロジェクトである「MFI」(多機能前線戦闘機)計画に対し、Su-27KMを転用した陸上機S-32を提案する。しかしソ連崩壊前後の政治・財政的混乱によってSu-27KMはキャンセル、S-32もMFI計画自体がご破算となる。そのため、民営化されたスホーイはプライベートベンチャーの技術デモンストレーターとしてS-37の開発を継続し、試作機1機が製造され、1997年に初飛行を行った。2000年にはSu-43に形式名が変更された。
機体形状は大型の前進翼にカナード翼を持ち、通常の水平尾翼も有する「スリーサーフィス」と呼ばれる平面型をとっている。あくまでも技術実証機ではあるが一応の兵装搭載能力は持っており、兵装は機体内部に格納されるとされる。Su-47はF-22などと同じく第五世代ジェット戦闘機として開発されたとも主張されるが、一般的な「第5世代ジェット戦闘機」の特徴としてあげられるステルス性に関して言えば、前進翼やカナード翼はステルス性を損なう形状であるし、スホーイ側も最初からステルス機としては考えていない。第四世代機(Su-27)から設計を一新した新型機という意味で「第5世代機」と主張されることはある。エンジンはソロヴィヨーフ設計局製のD-30ターボファンエンジンを2機搭載している。MiG-31と同一のエンジンであり、変態機動と直線番長としての機能を併せ持つ機体として完成してしまった。

  • Su-47
諸元性能
全長 m
全幅 m
全高 m
通常離陸重量 kg
最高速度 km/h
航続距離 km

Su-41もといS-32に推力方向エンジンと電波ステルス、レーダー波吸収素材、さらに機体表面にはレーダー波吸収素材を含んだ塗料が用いられたことによって機動性と高度なステルス性を獲得し、本当の意味での第5世代戦闘機に昇華させた制空戦闘機。ステルス性を前提としたPAK-FAと比べると、取って付けたようなステルス性で、とあえず第4++世代機など既存の戦闘機よりかある程度向上したくらいのRCSしかもたない電波ステルスであるが、機動性を重視した第6世代戦闘機の台頭によって電子支援戦闘機を工夫して使えば対向できる戦力として有力視されている。なおコストがかかりすぎて実証機としての範囲を出れなかった模様
Su-41やMiG-37にもいえることであるが、前進翼は全翼機に次いで制御が難しくユークの技術力を示すためによく展示飛行などに引っ張り出されている。前進翼と推力方向エンジンという究極の組み合わせからもたらされた機動性を獲得し、その場で180度回転するという凄まじい変態機動を披露している。まあユーク製なら仕方がない。

  • PAK-FA
諸元性能
全長 m
全幅 m
全高 m
通常離陸重量 kg
最高速度 km/h
航続距離 km

PAK-FAとは、ロシア語の「Перспективный Авиационный Комплекс Фронтовой Авиации」をラテン文字転記した「Perspektivnyi Aviatsionnyi Kompleks Frontovoi Aviatsii」の略称である。スホーイの設計案T-50が採用され、2010年1月末に試作機が初飛行し、その様子が公開された。
現用のSu-27系やMiG-29系の後継となる戦術戦闘機計画であり、ステルス性と超音速巡航能力を持つ第5世代ジェット戦闘機としてF-22やF-35、中国が開発中の将来ステルス戦闘機の対抗馬となるものと目されている。オーシア以外が開発する初の実用ステルス軍用機であり、そのステルス性能が注目されているほか、推力変更ノズルや超音速巡航、新型のAESAレーダーや主翼・機体にレーダー素子を埋め込む「スマートスキン」などの新機軸が盛り込まれる予定である。
ステルス機らしいシャープなフォルムとどことなくユーク機らしい無骨さ、フランカー譲りの隠しきれないエロさ優美なラインなど全体にけしからん仕上がりとなっており、その完成度の高い外観にはファンも多い。
一番の特徴はSu-47やMiG-37とは比べ物にならないステルス性である。機体パーツを一体化させることでつなぎ目を少なくし、できるだけレーダーの反射を少なくするために形状は扁平としている*20。そのほか、Su-27やMiG-29では翼下に武器を吊り下げる方式であるが、PAK-FAでは胴体下部にウェポンベイを備えており、コクピット側での武器選択の際に対応した武器が格納されているドアを開け、発射するシステムとなっている。また、機銃発射口にもハッチがあり、射撃時にのみハッチを開けてから発射するため若干のタイムラグが生じる。
レーダーはアクティブ・フェーズドアレイ(APA)方式のSh-121AESA「オーカ・ベールクト」レーダーシステムを火器管制用レーダーとして機首に搭載している。レーダー自体はステルス性とは相容れないものであるが、APA方式は電波の横漏れが少なく、従来の機械走査式レーダーに比べて自己の位置を暴露しにくい。また、周波数拡散技術により特定周波数での出力が低く抑えられ、低被探知レーダーとなっており、約220km先の目標を探知できる能力と多様なモードとの組み合わせにより優秀な索敵能力・信頼性を発揮し、 「ファーストルック・ファーストショット(先に見つけて、先に撃つ)」の最重要要素となっている。
、相手の発するレーダーや通信電波を逆探知して方向を解析するESMを備えている。電子機器はリスク分散のため複数搭載されており、列線交換ユニットの採用により整備性が高い。飛行操縦系統には3重のフライ・バイ・ワイヤ(FBW)を使用しており、飛行姿勢の安定性は高い。また、パイロットがブラックアウト・レッドアウトを起こしたり、平衡感覚が狂ったりした場合には、操縦桿を離すことで機体を自動的に水平状態に復帰させる機能もある。
ネットワーク機能の充実も大きな特徴である。飛行中のPAK-FAは互いに編隊内データリンクにより戦術情報を交換し、連携して戦闘行動を取ることができる。また、索敵範囲を超える敵機及び友軍機の情報を搭載された受信用統合戦術情報伝達システムを用いることで、他のPAK-FA飛行隊や早期警戒管制機、レーダーサイトと防空艦に陸上の小隊の端末、司令部やユーク国防総省など、広域データリンク網によってあらゆる情報を受信できる。自ら発するレーダー波に頼らずに外部からの情報で位置確認や索敵を行う能力は、ステルス性を発揮する上では必須といえる。

  • Su-57
諸元性能
全長 m
全幅 m
全高 m
通常離陸重量 kg
最高速度 km/h
航続距離 km

上記のPAK-FAの正式配備モデル。ユーク空軍が開発した究極の制空戦闘機であり、オーシアのF-22の真のライバルとして2020年に部隊配属された。
基本的な形状はPAK-FAの頃から変わっておらず、胴体を主翼を一体的な形状とするブレンデッドウィングボディや、その下側に吸入口を配置して2基のエンジンを左右に大きく離して設置する設計、2枚の大きな垂直尾翼にエンジンノズルの間の大きなテイルコーンといった特色は、Su-27以降のスホーイ製の戦闘機の特色を継承している。
一方で、従来機と比べると炭素繊維などの非金属素材の割合が大きく増やされている。外形はステルス性を確保する為に他のステルス機と同じく機体表面の凹凸を抑え、各部の角度が揃えられた平行線・平行面で構成されており、ミサイルなどは機内に格納する形となっている。
水平尾翼と垂直尾翼は翼面全体が動く全遊式で、垂直尾翼はやや外側に傾けられている。
また、機内部品の削減と民間用の金属3Dプリンタを部品製造に用いることで徹底した機体の軽量化が図られている。
なお肝心のRCSは「かなり小さいもののF-22と比べるとやや劣る」と認めており、「代わりに低コストに努めて機動性・アビオニクスなど他の性能を充実させるように注力した(大本営発表)」とされている。
ストレーキは、エンジン吸入口の上部前端を可動式(LEVCON)とし、非常に高度な機動性を実現した。

エンジンはAL-41F1(117)から低燃費かつ高出力のAL-41F1-M1に変更された。これは燃費と推力の向上を図るため耐熱マグネシウム合金を多要しており、さらに宇宙往還機のオービタに使用されるシリカガラス繊維を用いたセラミックス耐熱材を用いることで、高温になりがちなタービン入口温度に耐えることに成功した。ブレードの冷却もコンピュータで計算され、効率的な冷却機構を持っている。
部品点数の減少により整備性も高められ、オーバーホール寿命も大幅に延長された。
通常推力時で142kN、アフターバーナー使用時で210kNを発揮することが可能。
ノズルは推力偏向式でそれぞれ左右に35度、上下に25度ずつ可動するほか、無酸素でもエンジンを始動できるようにプラズマ点火システムを実装している。

Su-57のアビオニクスは、『IMA(Integrated Modular Avionics:統合モジュラーアビオニクス)』となっており、1つのプロセッサが多数のプロセスを制御し、各プロセスに優先度を割り当て、最も重要なものを最初に計算することで、コンピュータがフリーズするのを防ぐようになっている。この基幹となるCPUモジュールにはTSP16と呼称されるものが使用されており軍事用途向けのデジタル信号処理システム向けにNIISIが開発した1890VM8Yaデュアルコアコプロセッサが用いられている。
これらの機材を動作させるため、従来のユーク機のものと比べての2倍強力かつ1.5倍軽量のSPTSU-7.5電力供給システムが採用された。
OSには自己学習型のものを採用、機内の情報交換の際の電子暗号コードは各機によって違い仮に1機のシステムを解析しても他の機は解析できないためハッキングに強いという。
機首には従来のフランカーシリーズ同様にIRST(赤外線捜索追跡システム)が搭載されている。
また、搭載機器は従来機から一新されたほか、AESAレーダーが機首の前方向以外に機首左右側面部、主翼前縁外翼など複数箇所に搭載される。
機首XバンドLPI(低被探知)レーダーはさらなる性能の向上を志向し、Ga203素子のプロセッサを採用。探知距離向上や空中線電力の向上を図った。

Su-57のセンサーはSh121多機能統合型ラジオ電子システム(MIRES)と101KSアトール電子光学スイートで構成され、Sh121はN036「ベルカ」アクティブ式電子走査アレイレーダーとL402 ヒマラヤ電子戦スイートで構成されている。
アビオニクスの中核となるレーダーにはN036ベルカレーダー複合体が採用されており、機首に搭載されるN036-1-01、機首側面部に搭載されるN036B-1-01B、主翼前縁外翼部に搭載されるN036L-1-01で構成されている。

Xバンドレーダーと合わせステルス機の早期発見に努める他、赤外線レーダーを機首下部に6箇所装備しており、限定的な対地攻撃能力や全周のミサイル警戒能力も確保されている。これらは各種データリンクの情報共有やCOTS化された中央処理装置により情報融合され、適切な目標選定や脅威査定を行う。

主処理装置は僚機との並列処理による同時対処能力向上の他、「e-パイロット」と呼ばれる人工知能を試験的に搭載しパイロットの負担軽減を行う。

  • Su-59
諸元性能
全長 19.8m
全幅 13.5m
全高 6.2m
最大離陸重量 38,000kg
最高速度 2,401km/h
航続距離 4,000km
固定 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-37
巡航ミサイル Kh-29
Kh-31
Kh-55
Kh-61
空対艦ミサイル P-270
爆弾 KAB-500
KAB-500L
KAB-500KR
KAB-1500TK
ODAB-50P

第509統合航空団の主力制空戦闘機で、スホーイ社がMiG-39を凌駕する主力機として設計された初の第6世代双発戦闘機。翼型はクリップトデルタの主翼と上反角のついたカナード、外反角のついた双垂直尾翼と水平尾翼で、エンジンノズルは3枚のベーンによる可変ベクタリング方式を採用している。天馬のような良好な機動性から「ピガース」の名で親しまれており、オーパーツや生物的とまで評される驚異的な機動性を誇る。開発当初の設計案は長射程AAMを有する長距離迎撃機であったが、開発中に格闘戦能力を持たせるという要求が高まり、超音速巡航と高機動を両立できる機体として完成した。生産コストが高く、配備数は少ない。大きく分けてブロック0~10とコスト面から部品構成を見直したダウングレード版のブロック20以降に二分されている。性能面での違いは無いとされているが、実際には素材の違いによる機体剛性などからわずかな性能差があるらしく、パイロットの間ではブロック10までが本物だという意味を込めて「オリジナル・ピガース」と区別される事もある。

  • Su-61
諸元性能
全長 19.8m
全幅 13.5m
全高 6.2m
最大離陸重量 38,000kg
最高速度 2,401km/h
航続距離 4,000km
固定 GSh-301×1
空対空ミサイル R-77
R-73/74
R-37
巡航ミサイル Kh-29
Kh-31
Kh-55
Kh-61
空対艦ミサイル P-270
爆弾 KAB-500
KAB-500L
KAB-500KR
KAB-1500TK
ODAB-50P

スホーイ社が開発した双発複座の戦術戦闘電子偵察機。複座型でありながら、後述する人工知能の搭載のおかげで一応単独でも運用が可能となっている。
主力制空戦闘機であるSu-59 ピガースのうち、機体強度に優れる初期生産機を戦術偵察用に改装した機体とされているが、改装云々は予算獲得の為の方便に過ぎず、実際は完全な新規設計機であり、設計も性能も異なる。翼端が斜めに折れたカナード付きデルタ翼、尾翼は双垂直尾翼。コクピット後方上部に上半角のついた後退カナードを、機体下部にセンサーブレードを有する。キャノピーはパイロット席とフライトオフィサ席でそれぞれ独立している。エアインテーク及びエンジンノズルは二次元形状。とあるユークの軍事評論は、このデザインを「航空機型汎用決戦兵器」と評している。
高度な電子頭脳の搭載や索敵機能の高度化、超音速巡航に適したエンジンの搭載といった改修が行われ、「まったくの別物」と表現されている。自機と情報を守るためだけの強力な武装と電子戦能力を持つことから「ユーク空軍最強の翼」の異名を頂戴しており、空中を自由自在に泳ぐかのような戦闘機動を行うことができ、宇宙人の戦闘機と遭遇しても拮抗できるとされるとされている。お前らは一体何と戦っているんだ・・・?パイロットは「ピガースドライバー」と呼ばれている。第501戦闘飛行隊に13機が配備されている他、第309統合航空団・防衛偵察航空団やシステム軍団・飛行試験センターにも配備されている。
特筆すべきことは自律学習システムを搭載していることで、これはオーシアのノースオーシアグラインダーI.G.のZ.O.E.搭載機に対向するためといわれている。この自律学習システムは元々、パイロットを補助するためにスモレンスク級に搭載されていたものを小型化したもので、自らが得た情報を反芻し、新たな戦術を構築することができる。搭載されている機体の性能も相まって、高度な電子戦能力を有しており、同型の物が501飛行隊に所属する13機のSu-61に搭載されている。パイロットと円滑にコミュニケーションをとるために言語プログラムを投入している。が、どういったわけかこれによりSu-61個々の機体に人格が備えられていることが判明した。結果、「無駄に個性があり優秀だがやかまい愉快人工知能」となってしまった。なお、電波妨害くらいでは制御不能になったり墜落するほどやわではないし、原作のように命令系統を奪うなんてことは起こさないので安心されたし。
搭載している自律学習システムが高性能な事も相まってその空戦能力は極めて高く、追尾してくる超高速ミサイルを、超信地旋回の如き機動でその場で旋回して機銃射撃で撃墜したり、模擬空戦において、スペック上ではSu-61よりも優れた機動性を持つ新型戦闘機、MiG-41を翻弄するなど戦闘妖精のごとき機動を誇る。
また、本機やSu-63は通常のレーダーシステムに加えて、空間受動レーダーと呼ばれる受動探知システムを搭載している、これは極低温下で作動することから「ハロードヌイ・ニエーバ」と呼ばれており、敵機がいかに電磁的・光学的に自らをステルス化しても、押しのけられた空気の流れまでは誤魔化せないため、これを探知する事で敵機の位置を掴むシステムである。そのため搭載しているレーダーは、レーダー波に対人殺傷能力があるほど強力な物となっている。
本機をベースに、長距離迎撃戦闘機型のA型や、アビオニクスを改良したB型、エンジンを更に強化したC型、空力特性や操縦面を改善したD型が計画されており、87機の生産が検討されている。

  • Su-61

Su-61の後継機として開発された、双発の無人戦術偵察機。愛称は「ヴェルトロ」。搭乗者への負担を考慮しないことで、従来の機体を大幅に上回る機動性を発揮する。Su-65の原型となった機体であり、ヴェルトロのみで編成された新特殊戦の設立計画もあった。名前の由来はダンテの神曲に登場する「大いなる猟犬」から。北海道戦争では一機が第509統合戦闘航空団に13番機として配備されている。
主翼は折り畳み可能な軽い上反角のついた前進翼で、最高速度で飛行する際は裏返って後退翼となり、着陸時には垂直に立ててエアブレーキとして使用する。垂直尾翼は存在せず、機首には後退角のついたカナードを装備。有人機においてコクピットが存在する部位には、セントラルコンピューターユニットのセンサー類が存在する。エアインテークは胴体下部及び上部左右の計3基。エンジンノズルはベクタードノズル。


  • Su-65
Su-61の後継機として開発された無人戦闘偵察機Su-63 ヴェルトロを有人機に改装した機体。ヴェルトロとは兄弟機とも言える機体であり、形状の違いは微々たる物である。
ステルス性を意識した形状で、主翼型は胴体に滑らかに繋がる、前縁フラットのないシンプルなクリップドデルタで、ストレーキ部分を持つ。尾翼は二組存在し、最適な位置を自動選択する為、垂直尾翼と水平尾翼を兼ね備えていると言える。また、機首に前進角のついたカナードを有する。エンジンはAL-65、R-77長距離ミサイルを4基もしくはR-73/74中距離ミサイルを6基搭載、エアインテークを機体上下左右に計4基持ち、二次元推力偏向ノズルを持つ。Su-63との差異はコクピットの有無のみ。全長はSu-61より7%ほど短く、重量は20%ほど軽い。


Yak系列

  • Yak-38
諸元性能(Yak-38M2のもの)
全長 16.5m
全幅 10.76m
全高 4.7m
通常離陸重量 20、160kg
最高速度 2,400km/h
航続距離 1,500km
固定武装 GSh-23L 23mm機関砲
ロケット弾 S-5ロケット弾
空対空ミサイル R-73/74
R-37
R-77
巡航ミサイル Kh-31
Kh-29
Kh-55
空対艦ミサイル P-270
空対地ミサイル Kh-23
空対艦ミサイル Kh-41
Kh-61
爆弾 FAB-500 500kg無誘導爆弾など

世界初のVTOL攻撃機として有名なのはイギリスのハリアーであるが、世界初の艦上VTOL戦闘機はキエフ級重空母の艦載機Yak-38である。エンジンが一基のみのハリアーと違い、Yak-38は三基のエンジンを搭載している。可変ノズルで推力を偏向するメインエンジン、その前方に垂直に装備された二基のリフトエンジンである。リフトエンジンはVTOL時にのみ使用され、水平飛行中はぱっつん前髪を連想させるキュートなカバーで覆われている。「便所の蓋www」とかいったやつ、ちょっとキエフの格納庫に行こうか。
Yak-38の外見はメタボ体系のハリアーよりずっとスリムで、キエフ級の飛行甲板に整列したYak-38を見た西側諸国は「ハリアーよりも高性能な超音速機に違いない」と恐れていた。初期のYak-38が航続距離が極端に短かったりレーダーの性能が低かったり低射程のミサイルしか搭載できないくせに運動性能が低かったり、極め付けには自慢のVTOLの性能が不安定で、これまで生産された172機のうち20機以上の機体がVTOLで失われるドジっ娘属性を持つ。
アフガン侵攻ではじめて実践投入されたが、ご覧の有様なので早々にいらん子扱いされ、以後はキエフ級の甲板に飾り西側への威嚇目的に並べられるばかりとなった。NATOではYak-38を「フォージャー」、つまりまがい物と呼んでいたが、まさにまがい物扱いされたのである。
その後、しばらくは海軍から冷たい眼で見られるようになったが、起死回生を狙うヤコブレフ社がYak-38を魔改造をした結果、Yak-38MというこれまでのYak-38とは一線を画す傑作戦闘機として海軍の主力VTOL機となってしまった。一説には航空自衛隊のF-2並の戦闘能力を持つVTOL機となってしまったといわれている。
エンジンの低燃費・高出力と、エンジンの数を減らすことにより今まで搭載できなかった高精度レーダーや新型のFCS、燃料タンクの増強がなされ、武器の搭載量も格段と増えている。さらに複合素材による主翼構造や、アクティブ・フェイズドアレレーダー、電波吸収材の活用などをほぼフルに盛り込む形で、「ぱっと見の外見以外何から何までYak-38と違う」と称されるようになった。
よって、外見上はYak-38にそっくりなのだがその細部はかなり異なり、Yak-38に比べて主翼面積の増大や胴体の延長などYak-38に比べて機体は大型化し搭載できる武装の数や行動距離が大幅に改善されてている。空母キラーことKh-41やKh-61を4発搭載でき、その対艦能力の高さから「対艦番長」の渾名で呼ばれている。さらに本来の主要任務であった対潜能力を大幅に強化したYak-38Pというバリエーションもあり、こちらは「対潜番長」と呼ばれている。
最近は「もうそろそろマルチロールファイターでも作るか」ということで近代改修されたYak-38M2が誕生した。マッハ5で200kmを優に超えるR-77空対空ミサイルを搭載することができるようになり、空対空能力が4.5世代掃討に引き上げることに成功した。そのほかの兵装・装備としては赤外線ホーミング方式のR-74M、GPS誘導爆弾、前方監視赤外線ポッドの運用能力が改修によって順次与えられている。後のイラク戦争では20機を撃墜して損失なしという優秀ぶりを記録しており、パイロットの能力と共に高く評価されている。現在はその小型な機体から強襲揚陸艦や海軍基地の艦隊防空や揚陸支援などの任務についている。

  • Yak-141
諸元性能
全長 18.30m
全幅 10.10m
全高 5.00m
通常離陸重量 19,500kg
最高速度 2,400km/h
航続距離 1,600km
固定武装 GSh-30-1 30 mm機関砲 ×1
空対空ミサイル(各種最大6発) R-77
R-27
R-73
R-60
その他 爆弾、ロケット弾等

Yak-141は世界初の超音速VTOL戦闘機である。一時は計画が頓挫しかけたものの、飛躍的な経済復活とYak-38Mの性能向上のおかげで生産の見込みがついた。完成はしたものの、能力不足甚だしかったYak-38の後継として開発された。
Yak-141もリフトエンジンとメインエンジンを併用するが、ジンバル式可変ノズルとアフターバーナーを備えたメインエンジンは強力で、リフトエンジンというハンデを抱えながら最高速度はマッハ2.5と高速であった。また、高性能なレーダーと空対空ミサイルを装備し、空戦能力はMiG-35と同等と飛躍的な性能向上を果たす。派生型としてはステルス性能を向上させたヤコブレフ社初のステルス実証機であるYak-141Mや、Yak-141Mにさらにエンジンを推力偏向エンジンに換装して高性能化したYak-143が存在する。ちなみに本機が採用した機体構造は、後に世界最強のVTOL戦闘機として名を馳せるF-35がソ連崩壊のゴタゴタにまぎれて流出した本機の設計を参考にするなど、本機の機体設計がいかに優秀かが見て取れるエピソードがある。


  • Yak-143
諸元性能
全長 16.04m
全幅 11.76m
全高 2.8m
通常離陸重量 18,933kg
最高速度 2,100km/h
航続距離 1,080km
固定武装 GSh-23L 23mm機関砲
ロケット弾 S-5ロケット弾
空対空ミサイル R-77
R-60
R-27
R-73
巡航ミサイル Kh-31
Kh-29
Kh-55
空対艦ミサイル P-270
空対地ミサイル Kh-23
空対艦ミサイル Kh-41
Kh-61
Kh-114
爆弾 FAB-500 500kg無誘導爆弾など

Yak-141に偏向偏向エンジンと高度なステルス性を持たせたVTOL戦闘機。
高機動性とステルス性を重視した設計を持ち、艦隊防空や対地/対艦攻撃、SEAD(敵対空火器制圧)、偵察など多様な任務に対応可能なマルチロール機であり、大きな兵装搭載能力と航続力を有している。主翼の翼型は変形後退翼で、外半角のついた垂直尾翼とカナードを持った3サーフィス機である。エンジンノズルは可動ベーンが3枚ずつ装備されたスラスト・ベクタリングノズル。ステルス性確保のため兵装や増加燃料タンクは全て機内装備となっており、胴体内のエンジンと空気取り入れダクトの下に大型のウェポンベイを装備している。艦載型のC型の他に空軍の支援戦闘機型であるA型と、陸軍用STOVL近接支援攻撃機であるB型が存在する。生産数はA型が98機、B型が56機、C型が155機と少ない。

  • Yak-200
諸元性能
全長 22.0m
全幅 13.0m
全高 4.7m
通常離陸重量 2,500kg
最高速度 2,100km/h
航続距離 1,080km
固定武装 GSh-23L 23mm機関砲
ロケット弾 S-5ロケット弾
空対空ミサイル R-77
R-60
R-27
R-73
巡航ミサイル Kh-31
Kh-29
Kh-55
空対艦ミサイル P-270
空対地ミサイル Kh-23
空対艦ミサイル Kh-41
Kh-61
Kh-114
爆弾 FAB-500 500kg無誘導爆弾など

ヤコブレフ社がライバルであるスホーイ社の主力艦上攻撃機Su-32やSu-34を蹴落とすために作られた第5世代戦闘攻撃機で、ヤコブレフ社にしては珍しいSTOL戦闘攻撃機。
ぱっと見はF-35とMiG-1.44、ユーロファイター・タイフーンを足して三で割ったかのっようなものとなっている。主翼はデルタ翼で、他に垂直尾翼と胴体前方にカナードがある。大きさはオーシアが誇る世界最強の制空戦闘機F-22やF-35、ユークの最新鋭制空戦闘機PAK-FA、扶桑皇国の七五式艦上戦闘機と比べるとかなりの大型で、これに踏まえて前述のカナード翼の採用などレーダー反射面積など考慮されていないかのように思われるが、ミコヤン社のMiG-1.44やスホーイ社のS-32/Su-47、PAK-FAに用いられているプラズマステルス機構の採用により、大型でカナード翼を採用した本機でもかなり高いステルス性能を発揮する。
機体が大型化した背景としてはマッハ3で捕捉困難かつ長射程を誇るKh-114空対艦ミサイルをSu-32/34多く搭載するためであり、むしろこの対艦ミサイルを搭載するために開発されたようなもの。カナード翼だってコンピュータ制御という高額なシステムを使うことなく人の手によって安定して超低空飛行を可能とするために備えられたものである。海面スレスレで飛行するYak-200の編隊は、まるで70年前の某南雲機動部隊を連想させるとか何とか。ペイロードは対艦ミサイルを6発搭載できるほか空対空ミサイルを6発ほど格納可能で、高い火力を有する。サトゥールン 117Sターボファンエンジンを2基搭載し、推力偏向ノズルによって制空戦闘機に勝るとも劣らない機動性を誇る。
高い空戦能力の他、対地対艦攻撃能力も備えており、FB-22のような戦闘爆撃機や、多様な任務を遂行可能なマルチロール機とされる。また、衛星攻撃兵器も発射可能とされる。戦闘行動半径は1,800km程と長大とされる。超音速巡航能力があり、主翼後退角は43度以上で超音速飛行に有利とされる。Xバンド・レーダーに対するステルス性を特に重視しているとされ、その実力(RCS値の小ささ)はF-35やPAK-FA以上とされている。

  • Yak-201
諸元性能
全長  18.80m
全幅 11.70m
全高 5.040m
通常離陸重量 20,000kg
最高速度 2,100km/h
航続距離 2,100km
固定武装 GSh-30-1 30 mm機関砲 ×1
空対空ミサイル R-77
R-60
R-27
R-73
巡航ミサイル Kh-25
Kh-31
その他 爆弾、ロケット弾等

Yak-141最終もデルであるYak-143をさらに発展させたVTOL戦闘機で、その能力はF-35に迫るものがある。設計はF-35を逆輸入したものとなってり、Yak-37やYak-141に搭載されていた垂直エンジンを搭載しない分機体が軽量となり、VTOL時は機体前部を浮かせるときはエンジンの動力をつなげて駆動するリフトファンから排出された空気を吹きかけている。
ヤコブレフ社が公式発表したレポートによると、戦闘能力については現行の4.5世代機と同等程度、もしくはほんのわずかに上の能力を持つとされている。ただし高いステルス性能を持つので機体性能が同等かYak-201を上回っていても対抗機はYak-201を捕捉できないので何もできない可能性が高いと思われる。仮に目視できたとしてもレーダーとFCSがYak-201を探知できないので機銃のレティクルすら動かない可能性がある。
レーダーはテストにて140km離れた場所にいる23の目標のうち捜査開始から2.5秒で19個の目標を探知し、8.8秒後には23全ての目標を同時追跡し、優れた探知能力を披露した。また、複数の弾道ミサイルの連続・同時追跡にも成功している。また合成開口レーダーの情報から地上の詳細画像を作ることも可能。精密対地攻撃用にEOTSなども搭載している。
Yak-201のセンサー類で最も威力を発揮するであろう機能が「ポーイスク統合索敵システム」である。上下左右前後に各1台ずつ計6台のIRカメラとコンピュータで構成されているこのシステムは、機体上部、下部、機首にそれぞれ32台ずつのカメラが設置され、360度上下左右を網羅し、映像はコンピュータで処理され繋ぎ目のない1枚の映像としてリアルタイムでコックピットのディスプレイまたはパイロットのHMDに表示できる。これはどういうことなのかというと、パイロットはこれまでの戦闘機のようにキャノピーからの風景だけでなく、後方や真下の風景も、まるで機体が透けているかのように見ることが可能なのである。これにより今までパイロットの腕を頼りにしなければならなかった夜間や悪天候での着陸、夜間低空飛行などを新米パイロットでも安全にこなすことができる。
また、ポーイスクは赤外線捜索追尾システムとしての機能も備わっており、ポーイスクと赤外線捜索システムと併用してR-77やR-33など次世代型ミサイルを使用するという組み合わせにより、パイロットは敵機を射撃可能な位置に捉える必要すらなく、360度、真下だろうが真後ろだろうが、またすべての航空機にとって最大の死角となる後方下方だろうが、どこへでもミサイルで攻撃することが可能になる。
これらの革新的なセンサー類と強力なエンジン、ステルス性能によってYak-201は従来のユーク機をはるかに凌駕する戦闘能力を手に入れているといわれている。

Tu系列

  • Tu-95
諸元性能(Tu-95MS)
全長 49.50m
全幅 51.10m
全高 12.12m
通常離陸重量 188,000kg
最高速度 925km/h
航続距離 15,000km
固定武装 AM-23 23mm機関砲×1
巡航ミサイル Kh-25
Kh-29
Kh-31
Kh-35
Kh-55
Kh-59
その他 爆弾、ロケット弾等15,000kgのペイロードを誇る

ユーク空軍の主力爆撃機の中の一つ。細長い胴体、長い後退翼、そして二重反転プロペラ。このTu-95はどこから見ても独特で、まさにソビエトの科学力が成した爆撃機である。
1950年代、第二次世界大戦が終結して、オーシア・ソビエトの二大国家が見せた最初の動きは「互いに自国を攻撃しないか警戒する」というものだった。オーシアはナチスドイツの科学力と世界トップの工業力と合わさり、共産主義が資本主義を脅かす事を警戒していた。ソビエトはもとよりオーシアなど信用しておらず、倒すべき資本主義国家の総本山であり、いつでも本土空襲を敢行できる空軍力と核兵器の脅威について警戒していた。 だが、両陣営が直接激突することはなかった。戦後しばらくは両国とも戦後復興に忙しかったし、なによりお互い性質こそ違うものの強大な軍隊である。直接ぶつかり合うと再び長く苦しい戦争になって共倒れになるのは確実なので、ひとまず今は同盟国を増やし、自国の勢力を伸ばすことに注力したのだった。
それまでソビエトが開発した大型爆撃機は大戦前に開発されたツポレフTB-3くらいのもので、しかも第二次世界大戦の頃には完全に時代遅れになってしまっていた。戦争中もいますぐ間に合う双発中型爆撃機の開発がせいぜいで、とうとう双発爆撃機主力で乗り切ってしまった。だが大戦が終わり、今度は海の向こうのオーシアが相手となると、手持ちの爆撃機ではまったく役に立たない事が明確になってきた。「オーシアはモスクワに核爆弾を落とせるのに、こっちは何も出来ない!」。前述のとおりソビエトで重爆撃機の開発は絶えていたが、幸い扶桑上空で被弾して帰還が困難になり、仕方なく進路をウラジオストクにとって不時着したB-29を参考資料に使う事が出来た*21。こうして完成したのがツポレフTu-4「ブル」で、B-29のデッドコピーのような機となった。だが1950年、朝鮮戦争が勃発。この戦争ではB-29がMiG-15相手に惨敗してしまい、自動的にTu-4も時代遅れの遺物となってしまった。
MiG-15の活躍は大きな自信につながったが、同時にせっかく実用化した爆撃機もまったく役に立たない事も証明されてしまった。なんとしても新しい爆撃機を開発しなければならない。それも迎撃戦闘機にも対抗できる高性能機が・・・。1948年にはイリューシンIl-28「ビーグル」のような新型機が完成していたが、これでも足りない。強力なエンジン・大きな搭載量を併せもつ爆撃機でなければオーシア本土に到達し、さらに迎撃網をくぐり抜けてワシントンを爆撃する事など不可能だった。B-29で得られたノウハウに新しい技術を足して爆撃機は、朝鮮戦争中には完成にこぎつけた。
最初に完成したのはツポレフTu-16「バジャー」で、大型のジェットエンジンを主翼付け根に左右1基ずつ搭載している。Il-28を大きく上回る高性能機だったが、大陸間爆撃機というには航続距離が短かすぎた。当時のジェットエンジン(ターボジェットエンジン)は燃料消費が大きかったのが原因である。そこで白羽の矢が立ったのが「ターボプロップエンジン」という、ジェットエンジンにプロペラを付けた様なエンジンである。これは空気を取り入れ、圧縮・燃焼させる点まではジェットエンジンと変わりないが、その後別のタービンで排気エネルギーを回収してプロペラを回す力にする、という点が違う。最適飛行高度や最大速度に劣るが、軽量で燃費もいいのが特徴である。Tu-95ではさらに巨大な二重反転プロペラを導入し、さらなる効率化を図っている。この結果、航続距離は試作機(Tu-95-2)でも13,000kmとなり、改良された生産型(Tu-95M)では最大16,000kmにまで高まった。さらに最大速度も900km/hを超えており、ターボプロップエンジン機として常識はずれの記録をたたき出している。
特徴的な巨大プロペラ・二重反転プロペラの理由は当然、高速飛行のためである。だがプロペラ推進には高速飛行には向かない弱点があった。「プロペラの先端が音速になると効率が激減する」という事である。プロペラは空気を後ろに「かき出して」前に進む仕組みなのだが、プロペラ先端速度が音速を超えると、かき出すべき空気がプロペラ先端部だけに集中してしまい、後ろにかき出す空気が少なくなってしまう。文字通り「空回り」してしまうのだ。このTu-95ではできるだけプロペラ直径を大きくしてゆっくり回す手法を採った。しかし、ここにもう一つ問題が生じる。軸出力・一万馬力以上のターボプロップエンジンのパワーを単純に受け止めれば、プロペラの直径は優に10メートルを超してしまう。製造には大変な手間がかかり、地面に接触しないようにするためには極端に長い主脚も必要になる。そこで二重反転プロペラによって推進効率を高めるとともに、プロペラの直径を小さく抑えたのである*22
Tu-95は1955年のパレードで初登場し、参列した西側の関係者に衝撃を与えることになった。 CIAなどは過大評価して、「ソビエトの戦略爆撃機の勢力はオーシア以上である」と見積もったりもした。いわゆる「ボマーギャップ」というやつである。 U-2のソ連強行偵察はこれを裏付けるために行われていた。時を同じくして、さすがに「敵の勢力下を、しかも鈍重な爆撃機でノコノコ行くのは危険が大きい。それに対空ミサイルが作れるのなら対地ミサイルも作れるはずだ。敵地に入る前に対地ミサイルを発射できるなら、それで代わりにできるんじゃないか」という考えも出てきた。こうしてTu-95は配備から間もなく、巡航ミサイルの発射母機として使うことが考えられた。大きな機体だからミサイルを積むのに苦労はないだろう。こうして登場したのがTu-95Kで、Kh-20巡航ミサイルを搭載することができた。目標はもちろんオーシア本土、と言いたい所だが空母である。敵の本土とはもちろん「防備のいちばん強固な場所」となる。ここを直接空襲するということは、当然損害も多く見積もっておく必要がある。そして当時のオーシア防空体制もまた強固であり、防空網で撃墜される機を見積もると多数の爆撃機を同時に飛ばす必要がある、との結論に行き着いた。その多数の高価な爆撃機を揃え、乗員も時間と費用をかけて訓練し、さらに高価な核兵器を全機に搭載する。結果、総費用はソビエトでさえ我慢ならない数字となってしまった。結論は「本土狙いは割に合わない」。それよりも一隻で一国の空軍にも相当する戦力をもち、世界中に神出鬼没の空母を沈めることができれば、敵の勢力を一気にそぎ落とせると考えたのだった。
Tu-95の優れた性能には海軍も関心をよせた。当時の対艦ミサイルは現在に比べると未熟なもので、誘導にGPSもなければ光学システムを使った地形照合も使えなかった。ならどうするかというと、レーダーで敵を探知し、無線で誘導波を出してミサイルを誘導する必要があった。こうして開発されたのがTu-95RTsで、潜水艦やその他水上艦艇のミサイルを誘導するため、もしくは電子偵察のために生産されている。
こうして海軍はTu-95の、とくに航続能力のよさを気にいり、この機を対潜哨戒機にも使いたいと考えた。それまで使っていたIl-38の能力では不足になり、もっと性能のいい機が必要になったのだ。この対潜哨戒型には海軍の意見・事情をふんだんに取り入れ、主翼の翼形を変えたり、燃料タンクをインテグラル式に変更したりした。車輪も強化し、整備の行き届かない海軍飛行場の事情にも対応した。さらに操縦系統は油圧装置で補助されるようになり、パイロットの負担も大幅に少なくなった。このように大幅に改良されたTu-95は新しく「Tu-142」と型番が変えられ、1968年から実戦配備に就いている。
空軍では1960年代半ばには生産が終了していたが、次なる後継機の開発が思うように進まないので、完成して数が揃うまでの穴埋めが必要になった。 こうして再び空軍に返り咲いたのがTu-95MSで、生産中だったTu-142を基に開発している。この型は新型の巡航ミサイルにも対応できるように作られており、Kh-55ミサイルを爆弾倉のロータリー式発射装置に6発装備できる。
ちなみに、まさか、と思われるかもしれないが、Tu-95を元にした旅客機が存在する。その名もTu-114「クリート」。こちらは史上最大のプロペラ旅客機であり、登場当時は最も多くの乗客を運ぶことができる旅客機であった。さらに、東京-モスクワ間の直行便用として仕立て上げられ営業飛行をしていたことがある。なんでもその特有の爆音が羽田から銀座まで伝わっていたそうである。途中で航路を逸脱することもしばしば・・・・・・おや、誰か来たようだ。

  • Tu-22
諸元性能(Tu-22K)
全長 41.60m
全幅 23.60m
全高 10.67m
通常離陸重量 92,000kg
最高速度 980km/h
航続距離 5,500km
固定武装 NR-23 23mm機関砲×1
巡航ミサイル Kh-25
Kh-29
Kh-31
Kh-35
Kh-55
Kh-59
その他 爆弾、ロケット弾等13,000kgのペイロードを誇る

Tu-22は、オーシアのB-58のような位置付けの超音速爆撃機である。1961年のモスクワ航空ショーで初公開され、注目を集めた。 高価で高度な機体だったためめか、ソビエト自身は実戦に投入しなかった*23。実戦投入はリビア・イラン・イラクの手によって行われている。
最初は1974年、イラク空軍がクルド人の反乱制圧に投入したという。続いて1979年、リビアがウガンダを支援するためにTu-22が投入された。 1980年、リビアはチャド内戦において反体制派のハブレ軍を攻撃。その後もハブレ軍と交戦を続け、遂にフランスがハブレ軍に付いて介入すると状況は膠着。1986年2月16日、フランス空軍はリビア基地を本格的に空襲。翌日、リビア空軍はTu-22単機にてフランス空軍の駐留する基地に報復攻撃を行った。この攻撃はあまりにも精確だったので、基地防衛のために対空ミサイル部隊を急派している。1980年~1988年のイラン・イラク戦争では、空軍基地や対空ミサイル陣地の攻撃に投入されたが、ここに挙げたどの場合にも同じく、期待されたほどの戦果は挙げていないようだ
ちなみに、この機は爆撃機とは思えない形態である。鶴の首のように細い胴体や、鋭い後退角の主翼が織りなす、まるで60年代のSF小説に登場する、「未来メカ」のような雰囲気がそう思わせるのだろう。
Tu-22は爆撃機として開発されたものの、実際には巡航ミサイルの母機として活用されている。これは脅威度を増すオーシアの空母戦闘群への対抗の為である。
ただし、この用途だと旧式のTu-16にすら搭載量で勝てず*24、高価な上に搭載量に劣るTu-22は「期待はずれ」の烙印を押される事になってしまった。なお、巡航ミサイルが売却されなかった中東では、通常の爆撃機として使われている。
高高度でマッハ2を発揮できる高速性能が自慢だったが、それと引き換えに航続距離は短くなってしまう。音速を超える為にはアフターバーナーの使用が必要不可欠で、これは燃料を余計に消費するからだ。その場合は航続距離が半分以下となり、空中給油は必須となる。 そういうわけで空中給油装置が生産途中から追加となり、追加改修機は型番の末尾に「D」が付く*25

  • Tu-22M
諸元性能(Tu-95MS)
全長 39.60m
全幅(展開時) 34.28
全幅(後退時) 23.30m
全高 11.05m
通常離陸重量 130,000kg
最高速度 2,160km/h
航続距離 13,300km
固定武装 GSh-23 23mm機関砲×1
巡航ミサイル Kh-25
Kh-29
Kh-31
Kh-35
Kh-55
Kh-59
その他 爆弾、ロケット弾等12,000kgのペイロードを誇る

オーシアのB-1と同じく、可変翼を採用した旧ソ連・ユークの爆撃機。型番は「Tu-22改」という意味だが、発展元のTu-22とはすっかり別物になった。原型機のTu-22からのあまりの変わりぶりに登場当初は「Tu-22Mは偽装で本当は別の型番なのだ」と信じられていた。しかし、実際は偽装でも何でもなく、発展型と主張せざるを得なかった事情*26があったのだ。当時の西側の諜報機関は「Tu-22Mは偽装の型番だ!」と信じていたがこれは情報機関の深読みで、本当の型番はTu-26だと考えられていた。実際は上記に記す通りである。正直言って、Tu-22から変わっていない所を挙げるのが難しい程に同一箇所が少なく、「爆弾倉と前車輪のドアだけ共通」と言われる位に別物であり、エンジンを新型のターボファンに換装し、更に機体そのものも可変翼を採用している。この機がTu-22の改良型を名乗っているのは、単に予算を獲得しやすかった為である。
1967年後半、旧式化したTu-22の後継機の要求仕様が固まってきた。
  • 最大速度はマッハ2以上
  • 亜音速での航続距離は7000km以上
というのが目標である。
技術的な問題はともかく、一番の問題は予算である。 なにしろ、大金を掛けてようやく実戦化したTu-22なのだ。そのうえ時代の流行は弾道ミサイルとなり、 削られた予算からはとてもじゃないが、「新型が欲しい」とは言えない状況だったのだ。 とりあえず予算は「Tu-22の更なる改良発展」として支出してもらえる事になり、こうして「似ても似つかぬ改良型」は開発にこぎ着けたのだった。 さて、こうして予算の問題はとりあえず解消できた。次の問題は性能改善であった。これ以上の性能を実現する為には、更なる空力の向上が必須である。
Tu-22はマッハ1.5を目安に設計されていたが、 それ以上のマッハ2を実現するとなると、主翼の空気抵抗まで減らさなくてはいけない。また、超音速飛行は燃費が悪いので航続距離はもっと短くなる。その為には燃料タンクを拡大するしかないのだが、今度は機体が大きくなって空気抵抗の話に戻る。 もう一つ、小さい翼では亜音速での操縦が効かなくなる。つまり、このままでは高速性能と航続性能を両立できないのだ。
そこで当時新発見の可変翼に白羽の矢が立ったのである。1967年のモスクワ航空ショーではSu-17が登場しているので、研究は進んでいたのだ。 可変翼によって超音速・亜音速の空力を両立する。亜音速では翼を開いて操縦しやすい程度の空力を稼ぎ、超音速では閉じて空気抵抗を減らす。 これで空力の問題はメドが立った。
機体の新設計と共に、エンジンも刷新された。Tu-144旅客機の為に開発された、新型のNK-22ターボファンエンジンである。このエンジンは従来のエンジンより燃費・出力に優れており、Tu-22Mは高性能が期待された。マッハ2の要求は、このエンジンの出力でクリアできる。残る問題は搭載位置である。
今までのように、後部胴体・垂直尾翼付け根にエンジンナセルを外付けするのでは、空気抵抗が大き過ぎるのだ。最大速度マッハ2を狙うなら、胴体内部に埋め込むしかない。 最初の問題は空気取り入れ口だ。これは気流の乱れない場所がいい。そうなると、気流の乱れる機体後方は避けたほうが賢明だ。ならば機体の前部、主翼の前がいい。そこでも問題がある。エンジンの位置が後方なのは動かせない*27。すると長い通り道を作って、空気を後方に導かなくてはいけない。この長い通路は整備や機体構造の邪魔になり、また通路内の空気抵抗もゼロにはできない。 つまり無駄が出る。どうしようもならない事になってしまったが、これは「仕方のない事」とされた。
とにかく、このエンジンのおかげで性能は大きく改善され、特に問題だった航続距離も、1.5倍程度となって解決された。*28。以上のような改良により、オーシアの空母機動部隊に巡航ミサイルを撃ち込む事が可能となったのだ。これはミサイルの性能向上もさることながら、何よりも母機の航続距離が大きい。このような状況変化はオーシアに懸念を抱かせ、空母戦闘群の防空戦闘機の開発を急がせた。F-14の開発要件はここでも生まれているのである。
ますます爆撃機離れしていくような気もするTu-22Mだったが、唯一の実戦・アフガン侵攻では爆撃機として使われた。 しかし、あまり役に立ったと言えない。と言うのもアフガンではゲリラ戦が主であった為、相手国の経済を破壊する戦略爆撃は意味を成さないのだ*29。 Tu-22Mを寄越すくらいなら、より小型のSu-24の方が小回りがきく。どうせなら戦闘爆撃機のSu-24よりも、対地攻撃専門のSu-25の方が役に立つ。 更に言うなら、小回りだったら戦闘ヘリのMi-24が一番だ。そんなわけで、アフガン侵攻におけるTu-22Mの評価はあまり高くないようだ。しかし、冷戦ではオーシアに本格的な対抗を要求させるなど、戦略的な意義は大きかったと言えるだろう。
現在では高価なTu-160に代わって、Tu-95Mと共に主力爆撃機の一翼を担っている。

  • Tu-160
諸元性能(Tu-95MS)
全長 39.60m
全幅(展開時) 55.7
全幅(後退時) 35.6m
全高 13.1m
通常離陸重量 275,000kg
最高速度 2,220km/h
航続距離 14,000km
固定武装 GSh-23 23mm機関砲×1
巡航ミサイル Kh-25
Kh-29
Kh-31
Kh-35
Kh-55
Kh-59
その他 爆弾、ロケット弾等22,500kgのペイロードを誇る


旧式化し始めたTu-95に代わる戦略爆撃機として開発された機体である。ロシア語で「白鳥」の意味である「ベールイ・レーベチ」(Белый лебедь)の非公式愛称がついており、オーシアやイギリスの戦略爆撃機に匹敵する爆撃機として知られている。細かいところは違うものの、Tu-160は4基のアフターバーナー付き大型エンジンを装備し、可変翼を装備するなど形はオーシア軍のB-1とほぼ同じ。ただ、Tu-160の方が一回り大きく、航続距離や兵器等裁量などのスペックもB-1と比べてTu-160の方が若干高い。  そんなTu-160についてオーシアは 「B-1のパクリだ」 と批判したもののソ連(開発当時)は 「コンセプトが似てるんだから似たような形になるのもしゃーない」 と反論している。
Tu-160は現用の爆撃機としてはトップクラスの兵器搭載量を誇る。標準的な兵器搭載例は、回転式ランチャーにKh-55巡航ミサイルを6発、さらに2つの爆弾庫を持つので合計12発、Kh-29短距離巡航ミサイル12発の計24発を装備することが出来る。Tu-160の用途は敵国本土に直接侵攻することで、無給油で北オーシア大陸のほぼ全域とヨーロッパの全域、南はインドやシンガポールなど南米を除いた全世界をカバーすることが出来るほどで、最大航続距離は14,000kmにも達する。
機体は胴体から主翼まで滑らかに厚さを変化させたブレンデット・ウイング・ボディを採用しており、固定翼部の前縁は角度が大きい後退翼となっている。操縦装置は4重のアナログ式のフライ・バイ・ワイヤ方式を装備している。機首には下面に目視標準用の前方TVカメラが収められた張り出し窓があり、コックピット前方に引き込み式の空中給油用ブローブが取付けられている。その他にも、アクティブECM防御装置やレーダー警報受信機、チャフ・フレア・ディスペンサーが装備されている。Tu-160は超低空侵攻による核/通常攻撃や通常の戦略爆撃、巡航ミサイルプラットホームなどの任務をこなす為、地形追随レーダーや赤外線監視装置、ドップラー・レーダーやECMシステムなど充実した電子機器を搭載している。
表面はレーダー波を吸収してそのエネルギーを熱に変換するRAMで覆われているほか、内部構造には非公表ながらレーダー波を吸収するハニカム構造が大量に採用されている。エンジン部分にはレーダー波を反射するエンジンファンが機体正面から露出しないように大きく曲げられたダクトを介して機体内部に深く埋め込まれている。吸気は通常のエンジンへのインテークへ、そのやや前部に刻まれたジグザグ状の切れ目の2つに分けられたインテークから取り入れられる。
また、排出口は赤外線による下方からの探知を避けるために機体上面に開口している。排気温度を更に下げる工夫がなされており、排出前に排気には冷気が混ぜ合わせて温度が下げられ、さらにその上、意図的に長く作られた排出口以降の翼上部に熱吸収材でできたタイルが並べられていて排気温度をさらに低下させている。他に飛行機雲を作らないために塩化フッ化スルホン酸を排気に混入するようになっている。


  • Tu-202

全翼型の次世代爆撃機として開発されたユーク最新鋭の爆撃機。Tu-95MS、TU-22M、Tu-160の三機種によって運用されている爆撃機の後継として開発された。
全翼機は胴体にあたる部分が無いのでただでさえレーダー反射断面積が小さいのだが、さらにステルス性を追求し、レーダー上では小鳥ほどの大きさにしか映らないという。敵陣地の深部へ気付かれることなく侵入し重爆撃を敢行することができる。その為に高度な工夫を凝らしており、例えば廃棄熱の赤外線探知を避ける為、エンジンノズル周辺を囲って地面側に壁を作っており、更にエンジン排気は極端に低い温度で排出される。また、飛行機雲を発生させないように特殊な薬品を排気に混入しているという。
爆撃照準にはレーダーも使用するが、電波の照射はごく短時間に、範囲も狭められる。これはレーダーの逆探知を避けるためであり、ここでもステルス性能には細心の注意が払われている。
そのために開発期間は長期にわたり、冷戦中だったにも関わらずかれこれ10年を費やしている。 当然、開発資金も莫大なものになった。その価格は金にも例えられ、なんとユーク海軍の駆逐艦の種類の中では最も高額といわれている防空艦よりも高価である。ちなみに同重量の金と比べてもTu-227のほうが高額だという。
また機体表面のコーティングを保護するため、普段は温度・湿度を完璧に調整できるような格納庫に収納される。 そのため維持費にも莫大な金額がかかり、当初500機ほどの生産が見込まれていたが150機にとどまっている。さらに核の脅威が薄まりつつある現代においては「Tu-95のほうが使い勝手がいい」といわれる始末。Tu-227は「ステルス性能一本やり」で、搭載能力などでは見劣りがする。 対するTu-95は旧式だが、何でも積み込める程の搭載力が評価されている。

輸入兵器

主にエスコンの兵器を紹介する。
  • グレイプニル級空中要塞

2020年にオーレリア戦争の際にナバロ政権が崩壊したレサス民主共和国の旧ナバロ派の技術者達の弱みを握り、フィンリア共々格安の値段で設計と技術者を買い取った代物で、5機が運用されている。
多数のエンジンを一体化した高翼配置の巨大な主翼と水平尾翼上に4枚もの垂直尾翼を持つ機体であり、真っ黒に塗られた外見も相まって見た目の威圧感はかなりのものである。搭載する武装も本機の象徴である長距離衝撃波弾道ミサイル、通称「S.W.B.M」による遠距離空域制圧や機体下部に設置された衝撃波砲「ショックカノン 」による強烈かつ広域な対地爆撃能力を有する他、光学迷彩システムを始めとしたステルス能力によって、こんな巨体でありながらもレーダーによる探知は勿論、 肉眼による確認すら困難という非常に高度な隠密性を持つ 。ステルス起動中のグレイプニルがいる場所は空間が歪んでいるので、目を凝らせばすぐに分かるが、戦闘中という中で見つけるのはやはり困難である。加えて強力なジャミング機能も追加されており、場合によってはミサイルの誘導すら無効化にする。
この様に機体は迷彩機構で覆われていて、コックピットも外からは確認出来ない。更に機動性に関しては見た目の通り鈍重だが安定性は意外な程に高く、短時間だけなら コブラ もどきや挙げ句には背面飛行だって出来る。勿論やろうもんなら千数百人は居るとされる乗組員の皆さんが大変な事になるのは想像に難くないが。
本級の象徴ともいえるS.W.B.M(Shock Wave Ballistic Missile)と呼ばれる弾道ミサイルは特殊な燃料気化爆弾を弾頭としており、弾頭の燃料気化爆弾は燃料が水平方向に広く拡散する様に指向性を持たせられている。 グレイプニル背面に備わるミサイルサイロから発射されたS.W.B.Mは数十秒から数分の飛翔の後に指定座標及び高度で炸裂し、大気を瞬間的に熱膨張させる事で発生する衝撃波で数十kmという非常に広範囲にわたり大抵の航空機をその圧力で木っ端微塵 にしてしまうが、空域制圧を目的として開発された為に大気の密度や温度の関係上、 地表付近では威力が大幅に減退してしまう弱点がある。この為極低空や山間部や渓谷等、燃料や衝撃波の拡散を邪魔する障害物が多い環境下の目標に対しては役立たず同然であり、オーレリア戦争でオーブリー岬でグリフィス隊を狙った一撃も偶然にオーレリア戦争の英雄、グリフィス1が咄嗟に低空へ逃れた事で、逆に上記の弱点がバレてしまうハメになった。
また、ショックカノンと呼ばれるS.W.B.Mと同様に燃料気化爆弾の原理を用いたグレイプニルの特殊武装を搭載する。グレイプニル腹部の円盤状の部分より指向性を付けて噴霧された燃料に円盤中心部に備えられた中間子ビーム砲で着火し、グレイプニルの下方に存在する目標にS.W.B.Mと同様の 衝撃波を叩き付ける、言わば対地版な武装。
勿論比較すると効果範囲では劣るが噴霧する燃料の種類や混合比を作戦に応じて変更する事が可能な点や、ある程度だが攻撃対象をピンポイントに絞れる点等では上である。見ろ、人がゴミのようだ!尚着火に使用される中間子ビーム砲はあくまでもその為の物でそれ自体を兵器として使える程の出力はないが、それでも中間子ビームを生成する粒子加速器が莫大な電力を消費してしまう為に発射時には光学迷彩を一時的に解除しなきゃならないのがこっちの弱点。
またグレイプニル腹部に備わるという構造上射界は機体の下方に限定される…のだが先述の戦闘機動を使えば 一応前面や上空の敵機も攻撃は出来る。乗組員の安全?何それ美味しいの?
第309統合戦闘航空団に配備された1機「ゴライアス」はフェンリア運用のため、S.W.B.M.やショックカノンといったチート兵器はオミットされており、代わりに航続距離の増加や巡航ミサイル・誘導・通常爆弾などの兵装の追加、自衛用の小型UAVの大量搭載、フェンリアの光学ステルス機能の維持のためのマイクロ波送電システムの投入、HPMを捜査するための衛星の管制設備の増設などが図られている。

  • XFA-33フェンリア

レサス民主共和国が開発した特殊攻撃機であり、空中要塞「グレイプニル」の技術を応用している。ナバロ政権の崩壊に伴い立場を弱くしたレサスの軍事技術者たちから秘密裏に買い取った機体。機体の基本的なコンセプトは、「大型戦闘機並みのサイズにまで小型化されたグレイプニル」といえるもので、特殊燃料気化弾頭を用いたミサイルによる広域制圧能力や、光学迷彩機構の搭載による機体の完全なステルス化といった特徴も引き継いでいる。また、加速性や機動性といった戦闘機としての基本性能の面でも非常に優れており、既存の機体を圧倒する高い能力を誇っている。ユークでは第5.5世代戦闘機に分類している。
形状はカナード、翼端部に下反角の付いた主翼、浅い角度の上向き斜め水平尾翼で構成されるスリーサーフェイス機である。垂直尾翼はなく、左右2基のエンジンに装備された水平方向に可動する2次元ベクタードノズルによってヨーイングを行う。搭載される3基のエンジンの内、中央のエンジンは下方90度前後までの排気偏向が可能で、垂直離着陸の他に空戦時の特殊機動にも用いられる。武装面では、特殊気化弾頭を搭載した長射程ミサイル「LSWM」や、マイクロ波兵器「HPM」といった特殊兵装の他、長射程ASMやマルチロック中射程AAMといった汎用型のミサイルも搭載可能。基本兵装としては、自衛用の短射程AAMと、コックピットの左右側面部に航空機関砲2門を装備する。光学迷彩を搭載したステルス機という特性上、ミサイルは全て内装式である。
グレイプニルと異なり、光学迷彩に必要な大量の電力は、外部の送電設備からマイクロ波による無線送電で供給されており、発電機構の省略により機体の大幅な小型化に成功。光学迷彩の完成度も高められ、より自然なカモフラージュが可能となっている。また、この送電システムはマイクロ波兵器「HPM」にも応用されているが、無線送電が無ければ光学迷彩もHPMも全く使用できないということでもあり、フェンリアの運用には、マイクロ波送電設備を有する母艦や基地施設などとの共同運用が(必須ではないが)求められる。光学迷彩の搭載により、一般的な機体ではキャノピーに相当する部分も迷彩機構で覆われてしまうため、コックピットにはCOFFINシステムが採用されている。
上記の説明の通りマイクロ波送電可能な設備がある場所でしか運用できないためユークでは特殊迎撃機として運用され、重要施設にジョーカー的存在として配備されているため所属基地や部隊ともにトップシークレットとして扱われている。北海道戦争では、グレイプニル級「ゴライアス」の護衛として20機が配備されている。
    • HPM(High-Powered Microwave weapons)
マイクロ波を利用したフェンリアのオプション兵装。フェンリアは外部施設からのマイクロ波送電によって光学迷彩に必要な電力を確保しているが、これを応用してフェンリアと送電施設双方からターゲットに向けてマイクロ波を照射、その交点で発生する共鳴現象(マイクロ波加熱の一種)によって、敵機のジェット燃料を急激に加熱して爆破する。フェンリア本体と同様に、マイクロ波送電設備を有する母艦や基地施設などとの共同運用を前提とした装備である。電子レンジの原理を想像すればあっている。この兵器は照準システムの管制補助に人工衛星を使用しており、ユークでは新規に人工衛星を打ち上げている。共鳴現象が発生するマイクロ波の交点では、放電現象によりプラズマ状の火球が出現するため、目視による回避が可能である。この兵器の発展型として、多数のフェンリアをマイクロ波中継器として用いた、より高出力のマイクロ波兵器も構想されたが、戦時中に実現することはなかった。

    • LSWM(Long range Shock Wave Missile)
グレイプニルの衝撃波弾道弾「SWBM」と同様の特殊燃料気化弾頭を搭載した、通常軌道型長射程ミサイル。通常軌道型となり射程は短くなったものの、誘導機能を有しており、低空及び地上目標に対しても使用可能となるなど、SWBMと比較して汎用性が向上している。一方で、小型化したためか水平方向への衝撃波の拡散範囲は狭まっており、純粋な制圧能力という点ではやや劣る。

  • X-02ワイバーン

友邦エルジア共和国が極秘裏に開発したステルス性空戦闘機。

  • ''ADFX-01/02 モルガン''
ベルカ公国が開発した全天候多目的戦闘攻撃機。01型と02型とあり01型はオーシア連邦を中心とした連合軍が南ベルカ国営兵器産業廠の試験開発機を接収して完成させた機体で、02型は多国籍クーデター組織「国境無き世界」が接収した機体。02型は武装面に大幅な改良を施しており01型では排他装備だったのを1機ですべての武器を搭載できるようになっている。02型の特殊兵装は以下の3つ。
TLS…Tactical Laser System/戦術レーザーシステム
MPBM…Multi-Purpose Burst Missile/多用途炸裂弾頭ミサイル
ECMP…Electronic Counter Measure Pod/電子妨害ポッド

TLSは「zoisite(ゾイサイト)」という開発コードを持つ、外装式のメガワット級化学レーザー砲ユニット。自機前方のサークルの中心めがけてメガワット級のレーザーを射出しさらに射出後自分の好きな方向に任意に動かすことができる。ADFX-01に搭載されているタイプでは、レーザーの照射方向が機体正面に固定されているが、ADFX-02型では出力と射程を引き換えに光学的な照射方向の偏向が可能となっている。しかし、このタイプでも機体上部に前方に向けて搭載されている関係上、機体後方や下方には照射できない。
MPBMは「hypersthene(ハイパーシン)」という開発コードを持つ、ポリ窒素を主体とする特殊な炸裂弾頭を搭載した多用途ミサイル。敵にめがけてミサイルを射出しロックした敵のすぐ近くて炸裂し、周辺の敵にダメージを与えるという武器であり、フェンリアのLSWMのように外しても一定のダメージを与えれる。その爆発規模は凄まじく、中規模の基地なら一発で壊滅できるほどの破壊力と効果範囲を有する。
ECMPは「morganite(モルガナイト)」という開発コードを持つ、ADFX-01およびADFX-02専用の機体内蔵型ECMポッド。皆さんご存知電磁妨害装置。落とした周囲のミサイル誘導能力を著しく減衰させるもので、どのような照準・誘導システムであろうがほぼ動作を妨害できる強力なものである。これはユークオリジナルの第6世代戦闘機に標準装備されるようになる。


  • ADF-01・02FALKEN/ADA-01ADLER

使用兵器

  • R-33空対空長距離対空ミサイル
諸元性能
エンジン 固体燃料ロケット
長さ 380cm
直径 41.5cm
全長 110cm
最高速 マッハ5以上
射程 400km以上
運用高度 15m-25km
弾頭 HE破片効果(47kg)
誘導方式 初期誘導は慣性誘導+、終末誘導はセミアクティブレーダーホーミング
信管 アクティブレーダー+接触

R-33は、R-40の後継としてソビエト連邦のNPO ヴィンペルで開発された長距離空対空ミサイルである。SR-71やB-1、B-52などの大型目標を攻撃することを目的として開発されている。
R-33はオーシア海軍が運用したAIM-54 フェニックスと同様に慣性誘導とセミアクティブレーダー誘導を使うミサイルであるが、アクティブレーダーシーカーを内蔵していないという点が異なる。R-33はザスロンパッシブフェーズドアレイレーダーと連帯することにより、4目標に誘導可能であった。後継のR-37の配備に伴い、今後は退役していく予定。

  • R-37空対空長距離ミサイル
諸元性能
エンジン 固体燃料ロケット
長さ 460cm
直径 38cm
全長 72cm
最高速 マッハ6以上
射程 400km以上
運用高度 15m-25km
弾頭 HE破片効果(60kg)
誘導方式 初期誘導は慣性誘導+データリンク誘導、終末誘導はセミアクティブレーダーホーミングまたはアクティブレーダーホーミング
信管 アクティブレーダー+接触

R-37はR-33を代替する目的で開発された長距離空対空ミサイル。この際ミサイルは誘導装置を搭載せず、オートパイロットで飛行することが可能。1989年には誘導装置のテストも開始され、1994年4月には304km離れた目標に優れた命中率で命中している。
R-37は、R-33をベースに終端誘導方式にアクティブレーダーホーミングを追加した改良型で、慣性誘導+データリンクによる指令誘導で目標を追尾、セミアクティブレーダー誘導の場合約25kmのところで、アクティブレーダー誘導の場合は75kmで切り替え目標を撃墜する能力が付加された。指令誘導の必要ない射程であれば撃ち放し能力を持ち、この場合の距離は左右60度以内のRCSが5m2程度の目標に対し40kmで、ミサイルを発射後に誘導することも可能である。
R-37はAIM-54 フェニックスと比べて全長が14cm長く、150kg重い大型空対空ミサイルであり、機動性は8G程度である。そのため、爆撃機の迎撃やAWACSを護衛機の手が届かない遠距離から撃ち落とすのが主な用途。HAVCAP?ナンデスカソレハ?

  • R-77空対空中距離ミサイル
諸元性能
エンジン 固体燃料ロケット
長さ 360cm
直径 20cm
全長 35cm
翼幅 70cm(展開時)
最高速 マッハ4以上
射程 90km
運用高度 5m-25km
弾頭 HE破片効果(22kg)
誘導方式 中間誘導は慣性誘導+指令誘導または慣性誘導+データリンク誘導、終末誘導はアクティブレーダーホーミング
信管 レーザー近接信管

R-77は、ユークをはじめとする東側諸国が運用するのアクティブレーダー誘導の中距離空対空ミサイルである。運用形態や性能がAIM-120似ていることから西側からは「アムラームスキー」と呼ばれているが、設計はアムラームとは全く関係なく全くの言いがかりである。また、形状的にも末尾に四翔ある「スノコ状」の舵翼など、アムラームとの差異は大きい。
このミサイルはヴィンペル科学製造連合によって設計・製作されたミサイルで、AIM-120同様のアクティブレーダー誘導による撃ちっ放し能力を有する。
R-77は、高い機動性を有しており35Gの機動が可能であり、最大速度はマッハ3-4.5、角速度は150°毎秒に達する。射程に関して、高高度の機動していないターゲットにヘッドオンで発射した場合、90km。改良型のR-77-1では110kmとなり、ラムジェット型のR-77-PDでは150kmに達するとされている。
これには、尾部の特徴的なフィンが影響している。これはグリッドフィンと呼ばれるもので通常のミサイルの十字翼と尾部制御デバイスを掛け合わせたものに値し、大迎え角時に気流の剥離が少ないほか軽量であり従来のフィン機構に比べて最小限の体積で表面積を大きく取れるためアクチュエータのパワーを必要としない。R-77のグリッドフィンは45度×135度の交差角で取り付けれられており、全遊動式である。一方でRCSが高く、遷音速における抵抗が大きいという欠点があり、発展型のK-77Mでは通常のフィンに戻されている。

  • R-73/74空対空短距離ミサイル
諸元性能
エンジン 固体燃料ロケット
長さ 290cm
直径 17cm
全長 51cm
最高速 マッハ3以上
射程 20~40km
運用高度 5m-25km
弾頭 HE破片効果(7.4kg)
誘導方式 中途射程は慣性航法装置と指令誘導、終末射程はアクティブレーダーホーミング
信管 アクティブレーザー近接信管

ユーク製戦闘機が搭載する短距離空対空ミサイルとして開発された主力ミサイル。
R-73は、前任のR-60と同様に赤外線ホーミング方式を採用しているが、シーカーの冷却方式は、ペルティエ素子による熱電効果を利用したものから、窒素によるジュール=トムソン効果を利用したものに変更された。搭載されるMk.80シーカーは、ウクライナのアーセナルが開発したもので、アンチモン化インジウム(InSb)素子を使用しており、中赤外(MWIR)帯域に対応し、全方位交戦能力を実現している。ロックオン距離は8-12kmである[1]。また、視野角は中心線±45度とされたほか、機体側の赤外線捜索追尾システム(IRST)やShchel (露:Щель) 、Sura (露:Сура ) などのヘッドマウントディスプレイ(HMD)とリンクすることが可能となっており、これによって実現されるオフボアサイト射撃能力は、非常に先進的なものであった。
Rまた、最小旋回半径がAIM-9Xサイドワインダーの約1/2という極めて高い機動性を有することでも知られている。これは、推力偏向制御(TVC)能力の導入によるもので、ガス作動の前方制御翼と噴射ガスで作動する2組のガスダイナミック式スポイラーの組み合わせにより、ミサイルは12Gで機動をおこなう空中目標に対応できる。
近接信管にはレーザーまたはレーダー式のいずれかが装備され、弾頭にはRDX爆薬に劣化ウランとアルミニウムの断片を加えたものが搭載された。
これらの特性から、R-73の性能は、同時期に西側諸国で使用されていた第3世代サイドワインダーに優越するものと信じられている。これはASRAAMやIRIS-T、AIM-9X、AAM-5のようなサイドワインダーの後継機種の開発を促すことになった。
登場後も改良が重ねられR-74M2などが開発されているが、AIM-9X ブロック2といったより高性能なミサイルが登場したことにより、後継ミサイルとしてR-84が開発された。

  • R-84空対空中距離ミサイル
諸元性能
エンジン 固体燃料ロケット
長さ 400cm
直径 25.4cm
全長 80cm
最高速 マッハ4.5~5
射程 180km
運用高度 5m-25km
弾頭 指向性爆薬弾頭
誘導方式 中途射程は慣性航法装置と指令誘導、終末射程はアクティブレーダーホーミング
信管 アクティブレーザー近接信管


R-84とは、面妖な変態技術者共ユーク国防省技術研究本部とヴィンペル航空科学設計局が共同して開発した夢のような対空ミサイルである。
1980年代、オーシアはアクティブレーダーホーミング(ARH)方式の中射程AAM であるAIM-120 AMRAAMを開発中だった。スパローなど従来の中射程AAMが発射から命中までの間、母機からの誘導が必要で回避機動を制限されたのに対し、ミサイル自体が誘導電波を発するARH方式なら母機の自由度は大幅に増す。これは空中戦において極めて有利であることは言うまでもない。
このままではミサイル戦における、ソ連の優位性が揺らいでしまう。ソ連はこれらの解決策として、R-73/74やR-77といった高性能ミサイルを開発するが、すでにオーシアでは、AIM-9 ブロック9やAAM-4といった優秀な高性能対空ミサイルを開発していた。やばいぞソ連!
かくして、ソ連が誇る変態技術者たちは立ち上がった。どの国にも負けない最強の空対空ミサイルの開発を行おうと。
ソ連空軍から予算が下りればこっちのもんとばかりに技術者変態たちは少年のように目を輝かせていったそうな。
「せっかくだから、革新的な要素をふんだんに盛り込もうぜ!」
防空軍からの要求は巡航ミサイルと大型爆撃機に対する迎撃能力。小型高速の巡航ミサイルを確実に仕留め、その発射母機をできるだけ遠くから撃墜する…つまりはR-73やR-77、スパローやAMRAAMよりも高威力・長射程でなければならないのだ。開発の名目は中射程AAMだが気にしてはいけない。そもそも開発目的がどこぞの不死鳥ミサイルと一緒だしね!
越えるべきハードルは高く開発は難航したが、技術者達は持てる性癖のすべてをさらけ出して要求をクリアしていった。そして出来上がってみれば、R-77どころかmAMRAAMやAAM-4をいくつもの面で凌駕する世界でもトップクラスのミサイルが生まれてしまったのだ。
以下にR-84の特徴を紹介する。


  • 長大な射程
短AAMのR-73の直径は7インチ。R-77の8インチからスリム化したのに対し、R-84は威力と射程を重視して10インチと大型である。正確な値は公表されてないが射程は200kmを越えるそうだ。もっとも、R-73よりはるかに大きなサイズは、後にある問題を生んでしまうのだが…。
  • 大きな威力
R-84には『指向性破片弾頭』なるものが備わっている。通常の破片弾頭はミサイルが敵機の傍を通過するのを感知して全周に破片をバラ撒くだけだ。R-84の近接信管は敵機の方向を正確に探知し、爆風と破片の大半を敵機に集中して浴びせかける。
  • 先進的な電子機器
R-77は「TWT送信器」で誘導電波を発生させている。TWTは1940年代から使われているレーダー送信器で、実績があるとはいえ正直古い。R-84は「半導体FET送信器」を用いる。特徴は小型軽量、消費電力は少なくて高出力。これによりロックオン性能と対妨害、対クラッター(※地上や海面の反射)性能が向上した。その結果、試験発射では標的機を次々と直撃して撃墜してしまったらしい。これじゃせっかくの指向性破片弾頭がもったいなくね?でも強いに越したことはないか。
ちなみに、あんまりにも標的機に直撃しすぎるため近接信管のテストができず開発に苦労するという、恐ろしい逸話がある。
  • 低価格
意外なことにR-84は旧式のR-73/74よりも安い。開発にあたって優秀な民生品を大胆に取り入れ、性能向上とコストダウンの両立に成功したのだ。。
  • 不意打ち攻撃
R-84を運用する際は専用のデータ送受信装置を搭載し指令波などに特殊な変調方式を用いる。これによりR-77やAIM-120ではレーダー波に重ねて誘導指令波を送っていたため発射時やアクティブレーダーシーカー覚醒時に敵機のRWR(レーダー警報受信機)に探知され発射段階でバレてれ逃げられてしまうといった事態にはならず「気がついたら撃墜されていた」という恐ろしいミサイルとなった。
ただし裏を返すと専用のデータ送受信装置を搭載していない機体はR-84を運用できないため問題になっている。またYak-200/201でもウェポンベイの件で問題になっているがそれ以外にもこの送受信装置の搭載といった問題がある。(R-77やAIM-120、PL-12などはソフト側の変更で対処できるため割と楽にインテグレートが可能)

R-77の後継として充分な能力を持つR-84だが、技術者達の欲求を完全に満たすものではなかった。彼らは自らが生み出したミサイルを欲望の赴くままにいじくり回し、R-84M(改)へと昇華させてしまった。
以下にR-84Mの改良点を紹介する。
  • レーダーのAESE(アクティブ電子走査アレイ)化
最新鋭戦闘機のトレンドとなりつつあるAESE、これをミサイルのシーカーヘッドにしてしまう変態はユーク以外にオーシアくらいなものだろう。AESEは機械走査式アンテナに比べて軽量で信頼性が高い。そして素早く広範囲を走査し、分解能も高い。つまりロックオン性能にさらに磨きがかかったわけだ。
  • 送信器の改良
R-84Mのレーダーの送信出力は従来の4倍、シーカーのロックオン距離は1.5倍以上となったそうだ。正直やりすぎじゃ…

しかし、無敵の空対空ミサイルも完全無欠ではない。開発当初は想定していなかった問題が発生してしまった。
R-84は重いため1機あたりに搭載できる数が限られてしまうことや命中精度向上のため機体-ミサイル間の通信量が多くなり機体のセントラルコンピュータやデータバスに大きな負担を掛けることなどが問題点とされている。また、ユーク空軍の次期主力戦闘機PAK-FAをはじめとする、第5世代戦闘機は高いステルス性を維持する為、兵装は基本的に機内搭載である。だが、Yak-200を除く第5世代戦闘機の兵装庫は直径7インチのR-77に合わせて設計されている…。酔っ払ったイワンの技術者が太くておっきいモノを欲したばかりにステルス機の兵装庫に入らないというのだ!ステルス全盛のご時世に機外搭載とはいくまい。最新の技術を駆使したミサイルが時代に取り残されるとは何たる皮肉!ウカツ!*30
残念ながら、ステルス機搭載型の高性能ミサイルの搭乗には、R-85の搭乗を待たなければならなかった。しかし、本ミサイルを搭載した第4世代機はステルス機相手に劣るものではなく、その強力な探知レーダーなどの優秀なアビオニクスは、時にステルス機ですら凌駕した。
世界初の第5世代戦闘機同士の戦闘といわれた大陸戦争では、エルジア軍のSu-35やSu-37がISAF軍のステルス戦闘機相手に猛威を振るっており、第6世代戦闘機が登場した北海道戦争でも第4世代機でありながらも善戦している。主にSu-37やMiG-1.44、Su-49/S-32といった、第4++世代機や、近代化改修された第4世代戦闘機が運用している。

  • Kh-25空対地ミサイル
諸元性能
全長 375.5cm
胴体直径 27.5cm
最大射程 45km
最高速 マッハ4以上
CENETR誘導方式 派生機種によってレーザー, パッシブ レーダー, TV, IR, satnav, アクティブ レーダーetc
弾頭 HE効果(317kg)

Kh-25は、1960年代末から1970年代にかけて開発されたユークの第2世代戦術空対地ミサイル。Kh-23/66Grom(NATOコードネーム AS-7 Kerry)の改良型で非常に良く似ている。モジュラー式の誘導装置を備え、射程は45kmほどで。対レーダーミサイル仕様(Kh-25MP)の派生機種はNATOでAS-12 Keglerとして知られ、射程は最大40 kmである。ズヴェズダ設計局によって設計されたKh-25はレーザー誘導仕様のKh-23から派生した機種である。現在は後継機種のKh-38シリーズが受け継ぐが、Kh-25も幅広く使用される。
1968年に運用が開始された空対空ミサイルを元に開発されたビームライディング誘導式のKh-66は、ソビエト連邦にとって初の戦術航空機用空対地ミサイルだった。しかし、発射時に航空機は急降下する必要があり、運用には困難が伴った。電波指令誘導式の派生機種であるKh-23は1968年に初めて試験されたが誘導装置に問題を抱えており、運用開始までに5年を要した。 そのため、1971年にセミアクティブレーザーシーカーの派生機種の作業が開始され、Kh-25になった。これは当初、西側諸国においてKh-23Lとして知られた[7]。 1974年11月24日に試験が開始され、Kh-25は1975年から量産に入った。 パッシブシーカーとSUR-73自動操縦装置を使用したKh-66からの対レーダーミサイル仕様の派生機種の作業は1972年に開始された

  • Kh-29空対地ミサイル
諸元性能
全長 387cm
胴体直径 38cm
最大射程 45km
最高速 マッハ4以上
CENETR誘導方式 派生機種によってレーザー, パッシブ レーダー, TV, IR, satnav, アクティブ レーダーetc
弾頭 HE効果(317kg)

Kh-29は、ソビエト連邦時代に開発した短射程型の空対地ミサイル。形状は、先端部、前部、後部の三箇所に4枚ずつのフィンがあり、前部のフィンと後部のフィンが動翼を持つ。Su-27やMiG-29など、幅広いユーク製戦闘攻撃機に搭載可能である。
主な目標にレーダーサイトやトーチカなどの固定陣地、それに密集した歩兵などが主な目標である。対レーダーミサイルとしての側面も持ち、敵防空網制圧の主要な手段の一つでもあるが最近はKh-31に取って代わられてきた。
特徴は地対空ミサイルのレーダー・システムに関連する電子送信装置から放射される電波を探知し、誘導するということである。ミサイルの先端にある誘導部は、敵のレーダー波に向かうパッシブ・レーダー・ホーミング誘導方式のプロポーショナル誘導装置を持ち、電波源から放射される電波を解析するESM能力を有する。誘導部の先端には、シーカーとなるレーダー波を探知する広帯域固定スパイラル・アンテナを備え、インテリジェント(レーダー)ビデオ・プロセッサによって解析されることで、レーダー波のパルス繰り返し周波数の特徴を見分けることが可能。ミサイルの前部にある弾頭部は、炸裂時に無数の金属片を撒き散らす爆風破砕弾頭を備えており、レーザー近接/接触信管で起爆される。


  • Kh-31長距離巡航ミサイル
諸元性能
全長 400.0cm
胴体直径 32.0cm
最大射程 200km
最高速 マッハ6以上
CENETR誘導方式 中間段階は慣性/GPS誘導、終末段階はアクティブ/パッシブ複合誘導
弾頭 HE効果(317kg)

Kh-31は対艦攻撃や対レーダー施設への攻撃を想定して開発されたズヴェズダ社製の巡航ミサイルである。また、非公式にミニモスキートとも呼ばれている。
オーシアなの空対艦ミサイルの向上と自国も含めた艦艇の防空能力の向上の報告を受けて、より確実に敵性艦艇を撃沈できるよう固体ロケット統合型ラムジェットエンジンを使用する超音速ミサイルの一つである。これはまず固体ロケットモーターによりマッハ1.8まで加速し、その後ラムジェットエンジンに切り替えて最大マッハ4.5まで加速、巡航すると言う推進方式であり、これによって敵防空システムによる迎撃を困難なものにしている。
尾部に初期加速用の固体ロケットモーターがあり、固体ロケットが燃え尽きた後、ロケットモーターの燃料室がそのままラムジェット燃焼室になる。さらに固体ロケットからラムジェットに移行する際胴体側面にある4つの棒状部分の先端が吹き飛び、ラムジェット用のエアインテークとなる機構を採用している。
Kh-31には終末誘導にアクティブレーダー方式を用いる対艦型のKh-31Aと、同じく終末誘導にパッシブレーダー方式を用いる対レーダー型のKh-31Pの大きく分けて2種類のタイプが存在する。
また、ステルス性を考慮した弾体形状にすることで被探知性を低下させ、アクティブ・レーダー・ホーミング方式とパッシブ・レーダー・ホーミング方式の複合シーカー方式を採用しECCM能力を向上させることで、目標被弾率の向上に貢献している。そしてミサイル本体には電波吸収材が使用されており、被発見率の低下に注意が払われている。弾頭にレーダー警戒装置が搭載され、必要に応じて回避運動も行うことも可能。
さらにKh-31A/Kh-31Pのそれぞれのタイプにおいて、初期型のMod1と胴体の延長および燃料搭載量の増加、およびそれに伴う射程延伸を図った後期型のMod2があり、多少ややこしい分類になっている。Kh-31A/Kh-31Pでそれぞれ射程が大きく違うのは、攻撃目標に対する飛翔経路の選択がそれぞれ異なることが影響していると考えられる。また、現在Kh-31Pは地上および海上のレーダーを攻撃するように設計されているが、AWACSなどの空中目標を攻撃するための改良型も開発中である。

  • Kh-35長距離巡航ミサイル

Kh-35は、ユーク製の空対艦ミサイル。規模・性能がオーシアのハープーンに類似していることから、西側においてはハープーンスキイと通称される。
ソ連海軍は、対水上火力として、長射程と短射程の2種の対艦ミサイルを整備する方針を採用していた。本機種は短射程艦対艦ミサイルの系譜に属しており、第1世代の短射程ミサイルであるP-15の後継として開発された。ソ連海軍では、既に第2世代の短射程ミサイルとしてP-270を開発していたものの、これは短射程のわりに大重量で、また、大威力ゆえに大規模な輸出も困難で、P-15を完全に代替するには至らなかった。このことから、P-270よりも軽量で、また、輸出市場に提供できる短射程艦対艦ミサイルとして開発されたのが本機種である。従来、長射程艦対艦ミサイルはチェロメイ設計局が、短射程艦対艦ミサイルはラードゥーガ設計局が設計していたが、本機種は、従来は空対地ミサイルを手掛けてきたズヴェズダ・ステラによって開発されており、従来の艦対艦ミサイルとは大幅に異なる設計となった。
Kh-35の基本設計は、オーシアのハープーンに類似しているが、サステナーとしてはターボジェットエンジンではなく、ターボファンエンジンを搭載している。ブースターなしのASMモデルで480kg、ブースター搭載のSSMモデルで630kgと、大幅な軽量化に成功している。飛翔速度は亜音速で、巡航高度は5-10m、慣性誘導で飛翔し、終末航程においては高度3-5mに降下してアクティブ・レーダー誘導方式を使用する。また、データ・リンクによって目標情報を中途アップデートすることもできる。弾頭は成型炸薬弾頭である。


  • Kh-55長距離巡航ミサイル


ソビエト連邦時代にラドゥガ設計局が開発した巡航ミサイル。1970年代後半から開発が行われ、1984年頃から配備が行われている。同年代に開発され、世界的によく知られているオーシアのトマホーク巡航ミサイルや、AGM-86の影響を少なからず受けていると見られており、それらは外見や弾頭の威力、射程などから窺うことができる。ソ連8月クーデタにおいてトリニティを積んでモスクワで使用されたのもこのミサイルが使われている。
通常はTu-95や、Tu-160といった戦略爆撃機に搭載され、戦略核兵器の運搬手段として用いられる。Tu-95の場合、機種にもよるが6-16発程度、Tu-160では12発を搭載することができる。
発射されると小型の安定翼を展開し、ターボファンエンジンで推進する。核弾頭は200ktの威力を持ち、射程は初期型は約2,500kmであるが現行型では3,000km程度に延長されるなど性能向上が図られている。また、潜水艦発射型および車輌による地上発射型も開発されている。

  • Kh-59長距離巡航ミサイル
Kh-59 オーヴォトは、ソ連のラドゥガ設計局で開発された空対地/空対艦ミサイルである。類別的には長射程TVミサイルである。愛称の「オーヴォト」(Овод)は、ロシア語で「虻」のことである。発展型としてKh-59M「オーヴォトM」があるが、これはKh-59「オーヴォト」の動力部を固体ロケットからターボジェットに換装して射程を延伸したものである。オーシアのSLAMに射程は及ばない(射程220km)が、機能は非常に似ている。
Kh-59の開発はSLAMより古く1970年代には始まっていたと言われ、1987年に固体ロケット型のKh-59「オーヴォト」の配備が開始された。Kh-59は、1991年のドバイの兵器見本市で輸出型が公開された。
1980年代中盤には射程延伸版となるKh-59M「オーヴォトM」の開発が始まり、オーシア空軍へのSLAM配備開始の5年前の1994年に実戦配備が開始された。
前身のKh-59自体が基本的に射程40kmの大弾頭ミサイルKh-27の射程の延伸版として計画され、320kg弾頭と誘導部と昼光TVシーカーがKh-29Tから流用された。直径はKh-29/Kh-59で共通だが弾体・推進部・高度計、画像/指令伝送データリンクは新規開発のようである。このTVシーカーは画像認識機能を持っているようでコックピット内のパイロットが12度x16度の視野を持つTV画像シーカーにより目標を選定するようになっており、TVシーカー視野はさらに2.1度x2.8度のズームアップも可能とのこと。発射されたKh-59/Kh-M59MはINSと高度計で陸上は高度100m海上は高度7mで飛行し、Kh-59のCEPは2-3m、Kh-59MのCEPは5-7m以内に収まっている。一般艦船大のRCSなら探知距離25kmのAPGS59ARHシーカー付バージョンのKh-59MKもあるという。なお、最近はKh-59MのTVシーカーは、Kh-29Dから流用した熱赤外線カメラに換装され、夜間・悪天候での運用性が向上しているという情報もある。データリンク装置は新規開発で、Su-17/22、MiG-27、Su-24M、Su-25、Su-27/30にAPK-9データリンクポッドを搭載して運用する。Su-27/30に4発まで搭載可能である。

Kh-61長距離対艦ミサイル
オーニクスは、従来、長距離ミサイルと、中・短距離ミサイルの二本立てで開発が進められてきたユーク(ソ連)海軍の対艦ミサイルを統合する新世代対艦ミサイルである。設計は、旧ソ連の長距離対艦ミサイルを手掛けてきたNPOチェロメイ設計局が担当し、1985年から開発が始まった。オーニクスは、「P-700 グラニート」や「P-270 モスキート」等の旧ソ連の対艦ミサイルの正当な後継者という位置付けになる。
オーニクスは、マシノストローイェニェがソ連邦時代に設計した長距離大型対艦ミサイルの「P-700 グラニート」を小型化したような外見で、エンジンはグラニートと同様に固体ロケット・ラムジェット統合推進システム(Integrated Rocket Ramjet、IRR)を採用しており、旧ソ連海軍では1980年代初頭から使われている推進システムである。ミサイル本体にはRAM(電波吸収材)が使用されており、被発見率の低下に注意が払われている。ミサイルは発射されると、固体ロケットで超音速まで加速し、その後、ラムジェットに切り替えるもので、固体ロケットの推進剤を燃焼させた後の空間が、ラムジェットエンジンとして使われる。射程は飛行プロファイルによって変化する。射程は、高度2万メートルの高空をマッハ2.5で飛行し、目標の手前で降下、低空で突入した場合で約300キロ、低空のみを飛行した場合で120キロとされるが、速度はマッハ1.6に低下する上に空力加熱によって探知される可能性が上がる。通常、3発1組で運用され、その場合には「リーダー機」のみがレーダーを作動させ他のミサイルに指示を下す。またレーダー警戒装置が搭載され、必要に応じて回避運動も行う。オーニクスは、対艦攻撃が主任務であるが、この他に地上攻撃も可能とされている。


Kh-72中距離対艦ミサイル
これまでの長距離からの一方的な砲撃からうってかわって、高速戦艦や防空艦などの空母護衛艦艇の皇族線能力を奪い、確実に潰すために発射距離を縮めてまで敵の戦力を削るミサイルとして開発された新型の対艦ミサイル。ミサイルの開発は、ズヴェズダ設計局が担当している。
速度はマッハ1.5で射程は170km強とこれまでのユーク製の対艦ミサイルと比べるとやや物足りなく感じるが、シースキマーとしては非常に優秀で、超高速で接近し迎撃を困難とする従来の対艦ミサイルと比べて、こちらは敵に気付かれないように長低空飛行で接近し、敵側の対応を遅らせるというこれまでにない運用法から、ユークの戦闘攻撃機乗りからは「NINJA」や「ASSASIN」と呼ばれているとかいないとか。
また、誘導方式を慣性誘導(中間誘導)と赤外線画像誘導(終末誘導)との組み合わせとすることによって、敵側のECMを無効にし、個艦識別能力と命中点選択機能を獲得している。弾頭は従来の対艦ミサイル同様にPBX系炸薬を使用した徹甲榴弾であるが、これまでとは異なり、新たに焼夷剤が付与されている。
現在では、弾頭部にGPS誘導装置を設置して地上の固定目標を狙えるようになったKh-72Mの配備が進んでいる。
これによって、Kh-72は対艦攻撃から対地攻撃までできるオールマイティなミサイルになったといえる。そのほかステルス翼が存在しており、ステルス翼を装着することにより残存性を向上させることもできる。


Kh-76中距離対艦ミサイル
ユーク空軍や海軍航空隊の上層部が、オーシア空母機動部隊を迎撃するために、より確実に空母を沈めるためにステルス性能と巡航性能をもたせ駆逐艦サイズの艦艇を沈めるに十分な性能を持ったミサイルの開発を命じたところ、ラドゥガ設計局の変態設計班がオーシアのASM-3に匹敵する新型対艦ミサイルを設計した。
射程はこれまでのシリーズと比較するとやや短く、威力も空母を一撃で戦闘不能にするほどではないが、シースキマーとしては従来の巡航ミサイルや対艦ミサイルと比較すると長射程化しており、きわめて優れた対艦ミサイルといえよう。以下、特徴。

  • 超高速飛翔による残存性の向上
  • 高衝撃型貫徹式弾頭
  • 耐熱機体構造
  • 赤外線画像(IIR)+アクティブ/パッシブ・レーダーの複合シーカーによる誘導
  • 高度な妨害信号除去で達成されるE/IRCCM(電子/赤外線妨害排除)能力
  • インテグラル・ロケット・ラムエンジン(ラムジェット+固体ロケット)推進
  • ステルス形状により、レーダーでの被探知性の減少
  • モジュール化構造による発展性


最大の特徴は推進方式に固体燃料ロケットブースターとラムジェットエンジンを組み合わせた固体ロケット・ラムジェット統合推進システム(インテグラル・ロケット・ラムジェット、IRR)を採用したことで、これによりシースキマー状態での速度はマッハ3低度と言われている。また、Kh-72では実現できなかった、ボディ形状による低 RCS(レーダー有効反射面積)構造を採用し、ズヴェズダ設計局製のKh-72よりも優れたステルス性を発揮している。(Kh-72では複合材を用いたステルス翼や電波吸収特性を持つ塗料が採用されている)。直線で構成されたステルス形状と空力加熱の影響を防ぐために機体上部に置かれたIIRシーカーが印象的である。
アクティブ・レーダー・ホーミング方式とパッシブ・レーダー・ホーミング方式の複合シーカー方式を採用しECCM能力を向上させることで、敵艦艇をより確実に撃破出来るようになっている。さらに敵艦艇の艦対空ミサイルより長射程化させ敵の射程外からミサイルを発射できるようにすることで、発射母機の安全性が高まっている。
飛翔モードは高高度を飛行してハイダイブするパターン、高高度を飛行して目標手前で超低高度飛行するパターン、発射から命中まで超低高度を飛行するパターンに分かれる。空気密度の濃い低高度を超音速で飛ばすのは技術的に非常に難しく、これを克服したユークの技術力の高さが窺い知れる。









































































































不穏な会話3

<<こちら第2小隊、「親鳥」の確保に成功した。これより「巣」から「親鳥」をそちらへ移送する>>
<<それにしてもずいぶんとあっけなかったですね。警護庁側の抵抗が思ったより少なかったのですから>>
<<誰も味方に後ろから刺されるとは思っていないだろう。とはいえ、さすがはKGBの末裔組織だ。こちらも数名殉職者が出たが、想定内だ>>
<<交代の部隊と入れ替わることで堂々と大統領を拉致する。世紀の大泥棒もビックリするようなトリックスターぶりだな>>
<<「不穏分子の襲撃から大統領を護衛するため」という名目でこうも懐に潜り込めるのだからな。正面戦力でぶつかったら恐らく勝てなかっただろう>>
<<大統領の身柄はどうするのですか>>
<<一応生かしておけとのことだ。万が一の場合もある>>
<<大統領不在の件は国会でうまくやってくれるでしょう。国家元首が一夜にしていなくなったなんてなったら国民の混乱を来たすでしょうし・・・。議会が国民に事態を知らせようにも議会内にもぐりこんでいる我々の協力者が妨害してくれる>>
<<何もかもがうまくいっている。不気味なほどにな>>

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最終更新:2020年04月13日 22:45

*1 万が一法律を破った場合には一家諸共良くてラーゲリかシベリア送り、悪くてルビヤンカの地下送りとなる。

*2 ちなみにオーシア空軍が260、エルジア空軍が240時間、ISAF諸国空軍では200時間、ベルカ空軍が360時間、中国空軍で160時間だとされている

*3 ちなみにオーシアとの合同演習ではレーダーが利かなさ過ぎてF-15とSu-27で1,000m内でのドッグファイトを行ったとの報告がある

*4 これはオーシアのベトナム戦争後30年間で唯一の実戦での空対空被撃墜記録である。

*5 失速域における機体の制御能力

*6 自機より低い位置の目標を探索する能力。

*7 先進戦術戦闘機計画

*8 多機能前線戦闘機

*9 ちなみにユーク国内の候補を上げるとSu-37にPAK-FA、Yak-201がある。

*10 MFI=マルチファンクショナルフロントラインファイター=多機能前線戦闘機

*11 アドバンストタクティカルファイター=先進戦術戦闘機、後のF-22/F-23

*12 アフターバーナー時推力 2000k

*13 縦方向

*14 朝鮮戦争でのF-86の活躍も大きいだろうが。

*15 長大な航続距離

*16 レーダー捕捉能力の強化とミサイル搭載数の増加

*17 後にSu-27も、同様のレーダーに換装

*18 磁器探知機、P-3Cの尻尾搭載されているのと同じやつ

*19 Su-35Sの「S(C)」は「Seriinye(серийные:量産型)」の頭文字で、Su-35の量産型であることを示す。

*20 この一体型パーツがコスト高騰の原因となっている

*21 乗員は中立国経由で帰国させた

*22 それでも、Tu-95の主脚は異様に長いが

*23 アフガン侵攻に参加したが、あくまで補助的な役割だった

*24 Tu16:巡航ミサイル2発搭載・Tu-22:巡航ミサイル1発搭載

*25 例:Tu-22RD、Tu-22KDなど

*26 主に資金の問題

*27 後ろに向かって噴射するので)

*28 もちろん空中給油も利用できる

*29 もともと工業国でもなかったのも大きいだろう

*30 とはいっても、この時代の主流はMiG-35などで、この次期はまだPAK-FAやYak-200などの機体は開発中であった。ただでさえ図体が大きいのに、これ以上大きくしたくない航空技師もOKした可能性も低い・・・ナムサン!