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「これがIT長者の儲け方だ!」の楽天部分を読みました。情報を共有できるよう簡単にまとめてみようと思います。 **稼いだ資金で事業を拡大、資金調達は最小限に 楽天の前にも大手企業がEC事業に参入していた。そこで、楽天はいわゆる[[B2B2C>http://dic.yahoo.co.jp/tribute/2005/03/20/1.html]] といわれるモデルをとる。サイト運営を個人商店に任せる代わりに利用料大手の6分の1という驚異的な数字を提示したのだ。 しかし、三木谷氏はUSAのベンチャーとは違い、VC(ベンチャーキャピタル)から調達する資金は最小限に留める。いわゆるキャッシュフローマネージメントである。ビジネスモデルの不確実性を強く認識していたのだ。 **社内での規律・価値観の共有化 ■楽天グループにおける5つのコンセプト (1)常に改善、常に前進 (2)Professionalismの徹底 (3)仮説→実行→検証→仕組化 (4)顧客満足の最大化 (5)スピード!!スピード!!スピード!! 社員から↑の社訓を社員証の裏に印刷することが決まったそうです。また、合宿や朝会、ミーティングなどのイベントで社長自らが社員に↑のコンセプトを繰り返し植えつけていきました。 社員と意識を共有して、経営を統合する。いわゆる[[コーポレートガバナンス>http://jp.aisc.com/Solution/1]]の徹底により真剣にビジネスをするという楽天全体のスタンスが生まれたのです。 **顧客のフォロー ECC(エレクトロニクス・コマース・コンサルタント)を配置する。一人当たり100店舗を担当して、商品の販売状況についてアドバイスを行う。 ほかにも「楽天大学」によるノウハウ伝授や「エンパワーメントチーム」による売り上げ不足の店舗のフォローなどを行う。 また、去年の10月にはRMS(楽天マーチャントサーバー)を稼動させ、消費者へのサービスも充実させた。 **従量課金システムへ 売れれば売れるほどシステムに負荷がかかる。店舗出店のための経費がかさみ、システムへの新規投資ができない悪循環。それを脱却するために2002年4月に新たな料金システムに移行することが決定した。 月商100万を越す店舗には超えた部分の売り上げに対して2~3%の手数料を徴収する。これには店舗からかなり反発がきたものの、システムへの投資資金を得て、落ち込んでいた楽天は再び成長路線を回復する。 **M&Aの強化戦略 三木谷氏の興銀時代の専門はM&Aである。また、元ゴールドマンのM&Aの山田氏や、M&A専門の弁護士草野氏など楽天の経営陣はM&Aについてはかなり切れている。 [[インフォシーク>http://www.infoseek.co.jp/]]の買収 [[ライコス>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%82%B9]]の買収 「[[旅の窓口>http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%B9%A4%CE%C1%EB%B8%FD?kid=59259]]」運営の[[マイトリップネット>http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/09/04/358.html]]の買収(※) [[DLJディレクトSFG証券>http://www.itmedia.co.jp/news/0311/14/njbt_02.html]]の買収 [[三井住友カード>http://www.smbc-card.com/]]との連携 [[あおぞらカード>http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000050156,20071228,00.htm]]の買収 ※補足:それまでの無借金経営という優位性を捨て、銀行から借金をして旅の窓口を買収した。('03.9.29 毎日新聞 朝刊 1面) 楽天はお金で「時間」を買っている。多様なビジネスの顧客をひきこみ、データベースし、会員を囲い込み、新たなサービスを提供する。まさに「スピード!!スピード!!スピード!!」 **ブランド力のシナジー 楽天は大規模企業買収を遂げた後、「楽天証券」「楽天トラベル」「楽天カード」「楽天クレジット」と社名を変えている。そして、それによって変更以前に比べて新規申し込み者が劇的に増えている。グループ企業が持つブロンド力をフルに活用している。その代表例が「球団買収」である。高年齢層をEC事業に引き入れる戦略である。 **何をやらないか 今後の楽天に必要なのは「何をやるか」ではなく、「何をやらないか」である。マーケットプレイスという原点を見失わず、囲い込みにシナジー効果のあるビジネスを見極める必要がある。 いま、楽天は海外を見ている。中国の大手宿泊予約サイト「シートリップ。ドットコム」に21%の出資をした。ほかにも欧米にも進出を考えているらしい。 先行投資により赤字計上になっている「楽天」が今後どう巻き返していくか・・・見物である。
「これがIT長者の儲け方だ!」の楽天部分を読みました。情報を共有できるよう簡単にまとめてみようと思います。 **稼いだ資金で事業を拡大、資金調達は最小限に 楽天の前にも大手企業がEC事業に参入していた。そこで、楽天はいわゆる[[B2B2C>http://dic.yahoo.co.jp/tribute/2005/03/20/1.html]] といわれるモデルをとる。サイト運営を個人商店に任せる代わりに利用料大手の6分の1という驚異的な数字を提示したのだ。 しかし、三木谷氏はUSAのベンチャーとは違い、VC(ベンチャーキャピタル)から調達する資金は最小限に留める。いわゆるキャッシュフローマネージメントである。ビジネスモデルの不確実性を強く認識していたのだ。 **社内での規律・価値観の共有化 ■楽天グループにおける5つのコンセプト (1)常に改善、常に前進 (2)Professionalismの徹底 (3)仮説→実行→検証→仕組化 (4)顧客満足の最大化 (5)スピード!!スピード!!スピード!! 社員から↑の社訓を社員証の裏に印刷することが決まったそうです。また、合宿や朝会、ミーティングなどのイベントで社長自らが社員に↑のコンセプトを繰り返し植えつけていきました。 社員と意識を共有して、経営を統合する。いわゆる[[コーポレートガバナンス>http://jp.aisc.com/Solution/1]]の徹底により真剣にビジネスをするという楽天全体のスタンスが生まれたのです。 **顧客のフォロー ECC(エレクトロニクス・コマース・コンサルタント)を配置する。一人当たり100店舗を担当して、商品の販売状況についてアドバイスを行う。 ほかにも「楽天大学」によるノウハウ伝授や「エンパワーメントチーム」による売り上げ不足の店舗のフォローなどを行う。 また、去年の10月にはRMS(楽天マーチャントサーバー)を稼動させ、消費者へのサービスも充実させた。 **従量課金システムへ 売れれば売れるほどシステムに負荷がかかる。店舗出店のための経費がかさみ、システムへの新規投資ができない悪循環。それを脱却するために2002年4月に新たな料金システムに移行することが決定した。 月商100万を越す店舗には超えた部分の売り上げに対して2~3%の手数料を徴収する。これには店舗からかなり反発がきたものの、システムへの投資資金を得て、落ち込んでいた楽天は再び成長路線を回復する。 **M&Aの強化戦略 三木谷氏の興銀時代の専門はM&Aである。また、元ゴールドマンのM&Aの山田氏や、M&A専門の弁護士草野氏など楽天の経営陣はM&Aについてはかなり切れている。 [[インフォシーク>http://www.infoseek.co.jp/]]の買収 [[ライコス>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%82%B9]]の買収 「[[旅の窓口>http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%B9%A4%CE%C1%EB%B8%FD?kid=59259]]」運営の[[マイトリップネット>http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/09/04/358.html]]の買収(※) [[DLJディレクトSFG証券>http://www.itmedia.co.jp/news/0311/14/njbt_02.html]]の買収 [[三井住友カード>http://www.smbc-card.com/]]との連携 [[あおぞらカード>http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000050156,20071228,00.htm]]の買収 楽天はお金で「時間」を買っている。多様なビジネスの顧客をひきこみ、データベースし、会員を囲い込み、新たなサービスを提供する。まさに「スピード!!スピード!!スピード!!」 ※補足:それまでの無借金経営という優位性を捨て、銀行から借金をして旅の窓口を買収した。('03.9.29 毎日新聞 朝刊 1面) **ブランド力のシナジー 楽天は大規模企業買収を遂げた後、「楽天証券」「楽天トラベル」「楽天カード」「楽天クレジット」と社名を変えている。そして、それによって変更以前に比べて新規申し込み者が劇的に増えている。グループ企業が持つブロンド力をフルに活用している。その代表例が「球団買収」である。高年齢層をEC事業に引き入れる戦略である。 **何をやらないか 今後の楽天に必要なのは「何をやるか」ではなく、「何をやらないか」である。マーケットプレイスという原点を見失わず、囲い込みにシナジー効果のあるビジネスを見極める必要がある。 いま、楽天は海外を見ている。中国の大手宿泊予約サイト「シートリップ。ドットコム」に21%の出資をした。ほかにも欧米にも進出を考えているらしい。 先行投資により赤字計上になっている「楽天」が今後どう巻き返していくか・・・見物である。

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