August,2007


08/31

どうやら8/15あたりから、wab拍手を置いているuuhpが落ちている模様。
色々あったから全部書くのはもう面倒なんだけど、
印象がつよかったことは一応書いておかねば、と。

「王の男」。
京都に戻る直前に見た映画がすごいよかった。
ごめん韓流ばかにしてた!

原題「王的男」英題「King and clown」だとか。
どれも内容にはまってる気がする不思議。
題材としては宮廷のスキャンダルを扱っているんだけれど、
喧伝されてるほどスキャンダラスな話じゃないかも。
インモラルな部分は割とさらっと流されてるんだけど、
そもそもそういうのは期待してなかったので好感触。

民族音楽史の授業で「男寺衆」が出てたので、その辺の資料に……
って事で借りたんだけど(ネットでさわりしか見てなかったので)、
あとから軽く調べた感じだと、時代考証はけっこう怪しいらしい。
股で綱渡りなんかの名人芸、身分社会、総員ツンデレで説明口調な脚本
(韓流ドラマでお馴染み)なんかはらしいといえばらしいのかって程度。
全体的にはふつーにオサレで大掛かり。低予算には見えないから、そこそこ
センスは良かっただと思う。あと、主演の人が(役柄的に)超おとこまえ。

でも、良かったってのはそこじゃないんだ。
「王の男」。久々に物語が面白いと感じた映画だった。
エンターティメントに関わった経験のある人間は、どこかしら登場人物に
共感してしまうんじゃなかろうか。ああやって死ねたら幸せだろうな。
主題に絡むディーテイルが凝っている。主人公の野心と決断、過度に感情
シンパシティックな性格ゆえに女形で、それゆえに無闇に周囲を巻き込んで
しまう主人公の相棒の人格、王の奇行、寸劇、母親への妄執。
演じる(play)こと、ってこういうものだよなぁ、と唸ってしまうような。

主役の人、相棒の人、芸人仲間、王様、大臣、数少ない女性である寵妃さん。
主要人物がきちんと造形してあって、それぞれに真摯で一途。
彼らが、信じたものに殉じていくという切なさ。
でも、実直な人間を主役に置いているせいか、そこまで演歌調でもなく。
日本人受けしそうな映画かもしれない。

あのラストシーンは反則すぎた。締めが凄い上手い。
チャン・イーモウ監督とか好きな人にはウケると思う。
HEROの、「人間の形に矢が刺さっていない」に近い。
でも、もっとセンチメンタル。

映画とかそっち系だと、あとは某シャマラン監督のレディ・イン・ザ・
ウォーターを見たり、ギアスを中盤まで見返したり(テレビだと迫力が違う
なぁと思った、あとは脚本の無駄の無さに驚く)、ロストチルドレンを
見返したり。どれも良かった。

最後のはもう、3回借りるなら買えよ、って自分で思う。
いや、いいんだけど……脳内テーマが、ビリー・ジョエルの「HONESTY」に
置き換わっていた、理由が未だわからない。
あと、「王の男」が良かったからといって冬のソナタは見ないと思う。
うちの親が韓国ドラマにはまってたんだけど、正直あんまり面白くはない。

08/23

背中に道が無いっていうか、見えない。
背後は藪で目の前も藪。ここは何所。どこから来たの。

帰省中。
「すぐに連絡取れなくなる癖」はなんとかした方がいいと思った。
というわけで懲りずに誘ってくれるSに感謝。
せめてメールくらいは人間並みにこなせるようにせねば。

図書館がバス一本で行ける距離にあるってんで、図書館ごもり。
世界史とか思想とかの概説本とハヤカワSFに足止めされて、
ヤングアダルトと文庫のコーナーから一歩も動かなかった。
トスティの歌曲を聞きたかったんだけど、もう買わないと駄目か。

読了:『凍月』『天界の殺戮(上)』『発声と身体のレッスン』
『面白いほどよくわかる神道のすべて』『若い読者の為の世界史』
最後の本は3日くらい掛けてノートにまとめてみる予定。
二次大戦前に書かれた本で、その50年後に書かれたというあとがきを
見ると切なくなる。しかし、執筆当時作者が25歳て。

「面白いほど~」は、「これ知ってるー」的な話が多めだった。
でも生態学的な記述とかがわかりやすかったので買うかもしれない。
アレクサンダーテクニークという単語を見てびっくりする。

「未来世紀ブラジル」が面白くなかった、という話を3人にしたら
3人から「なんでそんなの見たんだ」と言われた。
「B級じゃん」「あれ有名だけど面白くないことでも有名だよ」
いや、ほら、有名だから?(あとテリー・ギリアムはけっこう好き)

安っぽいけど面白い絵。夢の世界の安っぽさとか、これは狙ってるん
だろうなー、とそんな感じで見てた。コメディ色が強い、脇役と主役、
あるいは脇役同士の掛け合いや行動の馬鹿らしさの方に演出の重点が
置かれていて、そっちのセンスに馴染めないと楽しめないんだろうなぁ、
といった感想。そこ見せてよ暗くて見えないよ!!っていうシーンが
すごく多い。筋もどーもはっきりしない。
ただ、何かが凄い勢いで吹っ切れる(または振り切れる)ラスト30分
だけはなかなか小気味よかった。後味悪いEDも嫌いじゃない。
13モンキーズの冒頭を思い出したのは気の所為ではないと思う。
……こう書いてると、そう嫌いでもない気がしてくる不思議。

一緒に見てたのがヤン・シュヴァンクマイエルって人の『ALICE』
だったんだけど、こっちは「眠いけど最後まで見たい」作品だった
ので、好対照で面白かった。場面場面の面白さ「しか」無い上に
最後の方に行くにつれて色々と雑になっていくんだけど(たぶん
ピークは帽子屋のお茶会の場面で後は消化試合)、
どっちが好きかといえばこっちと答えると思う。
「アリス」の話ははしょられ放題だし(何よりもチェシャネコが居ない)
眠いんだけど、だらーっと見ててもなんだか楽しい。靴下のイモ虫、
繰り返し出てくる、机と抽斗。アリスが取っ手を引っ張る度に取っ手が
取れる。その度にハサミでこじ開けたり、取っ手の穴に指を突っ込んだ
りする羽目になる、そして冒頭ではどらえもんよろしく「ふしぎの国」
への入り口になっている!……もういいわ、って食傷気味になるくらい
同じことをやるんだけど(あとは剥製のウサギの破れたお腹とか)、
それを眺めてるだけで楽しい。むしろ幸せ。
言われてるほど悪趣味だとは思わんかったかもしれない。
アリスの唇のアップがなんだか恐かった、そのくらい。
首を文字通り「ちょん切る」鋏とか、石だの皿だのを投げあう兎と
アリスとか、ちょっと「痛い」モチーフはあるんだけど、何所までも
子供の妄想で、本当に血なまぐさいものは出てこないから、ユルく
見ていられる。……ただ、この辺の突き抜け方に比べると、「ブラジル」
はなんか中途半端なんだもの。吹っ切れ方が。それこそがあの作品なの
かもしれないけど、ともかくなんか(個人的に)ぱっとしない。

しかしあれだ、未見だけどあらすじを読んで微妙に気になってた、
人間を食う切り株とか自慰機械にのめりこむ男女とか撮ってたのは
このヤン・シュヴァンクマイエルって人だったのか。

ギリアムの作風にはディックに近いものを見ている。
地面に足がつけられない悲嘆、つくられた世界への羨望、とそんな風な。
言われ尽くした話だけど、「未来世紀」は余計だと思った。
主観的には、『いまここ』の話として撮られた物語にみえたから。

08/14

打たれても出る杭に意味はあるんでしょうか。
ていうか、それにしても根性がたりない。


その辺のエネルギーは昨日補充してきた筈……なんだけど、強行軍。マンガ喫茶で一泊して京都に戻る前の一日で天理→三輪とお参りに行って帰り着いたのが11時半。日程がムチャクチャすぎた。そんな訳で、熱量面で充電されていたかは甚だしく疑問。まだ足痛い。翌日ってか今日は朝から立ち仕事。睡眠足りてなくてしんどかった。自業自得。

天理はなかなか(いろんな意味で)印象深い、けったいな街だった。目的地の石上神社が想定していたよりも駅から遠くて、参った時間より、不可思議な空気に満ちた市内を歩いてる時間の方が長かった。でも、うどん屋さんのミルク氷は美味しかった。おみくじの結果が末吉でぼろくそに書いてあった。今年は大殺界ラストらしいけど(信じてないけど)、そんなことより境内でだらだらしてたから怒られたのかもしれない。でも、わりと重要なことが書いてあったような気も。しかし、天理教ってのは知らんかった。なんだありゃ。

それと三輪の大神神社。なんで例によって日が落ちてから脇道経由で下山する展開になるのか。お稲荷さんの時も半泣きで山道を歩いてたけど、何か試されてんのかこれ(←毎回、時間の読みが甘いだけだと思う)。三本鳥居は行けなかった。「もう登れませんよね」「あぶないですよ(神主さん真顔)」。今度また行く目論見。猫に道案内される、をリアルでたぶん初体験。三毛猫だった。当人に人助けする意思があったのかは知らない。でも奴がいなかったら危なかった気がする。

帰りに、三輪駅前の恵美寿神社の夜祭?に行き会う。日本最古の市場?って書いてあったけど、大神神社とは違って本当に町の恵美寿さんといった雰囲気で、本当に慎ましやか。時計と睨めっこしながら走って行ったら、参道の脇いっぱいに蝋燭を立ててある境内で、町の人たちが祝詞を静かに聞いていた。風が強くて、ペットボトルで風除けしてあるにも関わらず、火はすぐに吹き消されてしまう。おばあちゃんが一つ一つ、チャッカマンで点けなおしていた。蝋燭の熱気は幻めいて、しめやかなお祭りだった。縁日のない六月灯といったところ。すこしだけ幸運な偶然だった。

そんな感じだったのがきのう。
今日は死にそうだけどまだ寝れなかったりしてンギャー。

08/13

お礼とかお礼とかお礼とかは別所に書いたので略。
歌の壁を丁度一個越えたような気がする。
いろんな所にいろんな人に改めて感謝を。

そんな訳で名古屋遠征ならず。
バイトが入った+狙った宿が取れなかった、のダブルで。
伊勢志摩とか熊野のユースホテルは直前じゃ無理か……
予算は温存したので出来たら夏休み後半に。
今度はちゃんと予定たてて。

放浪願望は多少充電されたような。
最近、家出してなかったから。

あと冬までにはあと4キロくらいはがんばる予定。
実は去年の夏頃言ってた目標は一応達成されてるんだけど、
ぜんぜん足らん、ていうかぜんっぜん足らん。体力と体重ってうかりすると正比例するから怖くて、最近、忙しかったり疲れてたりでダイエット抜きで食事=減量用プロテインか炭水化物(総摂取カロリー900↓)ってな日常だったんだけど、すぐ夏バテるのに加えて、首まわりとか顔とか腕とか湿疹が出たりひっこんだりで止まらなくて困った。人間って食い物で生きてるんだなぁ、って実感。体重が大絶讃で下り坂入ったのは嬉しいんだけど、必要最小限、って難しいな…まだ死ねない。

気づいたらお盆前なんだけど、薬を貰えるのかどうか。
あと三日だけどいま切らしたらヤバい。ひっじょーにヤバい。
私信。中村軒の水ようかんは何がなんでも買って帰省する予定。

08/06

死ぬかと思った。
完走できたことに関しては、ほぼ奇跡だったと思う。
自分の(体力的)限界っぽいのも見えてきたような。

聴覚観境論概論は授業を耳から聞いてもさっぱりわからなかった
から、下調べしてってテスト受けたんだけど、問題を解いていて
ようやく意味がわかったようなわからないような、という曖昧さ。
こりゃ落ちてても文句言えないなぁ。キャンバスプラザに三日
通った上に最終日はバイトで奮闘してた努力だけは、
(自分としては)評価したいけれど。
シーケンサは立ちあげっぱ。ようやるな……でも今月中って
宿題が出来ちゃったからなぁ。やるしか。

今からロマン主義のレポート書いて、とりあえず一つは段落。
ヴェーベルンについてのレポートは脳内進行5割くらい。
イタリア語はまるっと6割程度。これ終わったら終わり。
しかし全っ然夏休みじゃないぞこれ。

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最終更新:2007年12月09日 22:13