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「意識レベルのとりかた」(2005/10/07 (金) 22:39:14) の最新版変更点
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<b>意識レベルのとりかた</b><br>
<br>
意識レベルは、日本では良く知られているJCS(Japan-coma-scale)と、世界的に用
いられているGCS(Glasgow-coma-scale)と2つの基準があります。どちらでも良いですが、救命の先生はGCSを、脳外科はJCSを用
いることが多いと思います。どちらが優れているというものではありませんので、どちらかをきちんと使えればいいと思います。<br>
<br>
<b>Glasgow coma scale</b><br>
<br>
<b>開眼機能(Eye opening)「E」</b><br>
・4点:自発的に、またはふつうの呼びかけで開眼<br>
・3点:強く呼びかけると開眼<br>
・2点:痛み刺激で開眼<br>
・1点:痛み刺激でも開眼しない<br>
<br>
<b>言語機能(Verbal response)「V」</b><br>
・5点:見当識が保たれている<br>
・4点:会話は成立するが見当識が混乱<br>
・3点:発語はみられるが会話は成立しない<br>
・2点:意味のない発声<br>
・1点:発語みられず<br>
<br>
<b>運動機能(Moter response)「M」</b><br>
・6点:命令に従って四肢を動かす<br>
・5点:痛み刺激に対して手で払いのける<br>
・4点:指への痛み刺激に対して四肢を引っ込める<br>
・3点:痛み刺激に対して緩徐な屈曲運動<br>
・2点:痛み刺激に対して緩徐な伸展運動<br>
・1点:運動みられず<br>
<br>
<b>Japan coma scale</b><br>
<b>I .覚醒している(1桁の点数で表現)</b><br>
・0 意識清明<br>
・1(I-1) 見当識は保たれているが意識清明ではない<br>
・2(I-2) 見当識障害がある<br>
・3(I-3) 自分の名前・生年月日が言えない<br>
<br>
<b>II.刺激に応じて一時的に覚醒する(2桁の点数で表現)</b><br>
・10(II-1) 普通の呼びかけで開眼する<br>
・20(II-2)大声で呼びかけたり、強く揺するなどで開眼する<br>
・30(II-3)痛み刺激を加えつつ、呼びかけを続けると辛うじて開眼する<br>
<br>
<b>III. 刺激しても覚醒しない(3桁の点数で表現)</b><br>
・100(III-1) 痛みに対して払いのけるなどの動作をする<br>
・200(III-2)痛み刺激で手足を動かしたり、顔をしかめたりする<br>
・300(III-3) 痛み刺激に対し全く反応しない<br>
<br>
読めば分かりますが、JCSの方が使いやすいです。ありがちなのは、目を開けなければ3桁と意識を考えることなのですが、難しいことですが<u>手足を活発に動かしていても目だけ開けない患者は3桁ではないと考える脳外科医は多い</u>と思います。何故なら手足を活発に動かせるということは、それだけ脳は元気であり、少し待てば目が醒める可能性が高い、今はただ(薬や何らかの影響で)寝ているだけだと感覚的に考えるからです(まぁ、これは<b>僕の偏見に満ちた考えかもしれないので、あんまりおおっぴらには言わないように</b>)。もちろん客観的な評価としてはIII-100でもいいのかもしれませんが。。。3桁と言うと昏睡状態という感覚が強く、脳が強いダメージを受けたと考えることが多いです。<br>
ちなみに、本気で昏睡になるような疾患は、重症くも膜下出血、重症脳梗塞(内頚動脈閉塞・脳幹梗塞など)、脳内出血や急性硬膜下血腫などによる切迫脳ヘル
ニア、けいれん後意識障害(回復するけど)などなどです。逆に言えば、昏睡でないような疾患では、3桁になるはずがない、とはなから決め付けているフシあ
ります(逆にそうなったばあいは「急変」なのですが。。。)<br>
<br>
<b>意識レベルのとりかた</b><br>
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意識レベルは、日本では良く知られているJCS(Japan-coma-scale)と、世界的に用
いられているGCS(Glasgow-coma-scale)と2つの基準があります。どちらでも良いですが、救命の先生はGCSを、脳外科はJCSを用
いることが多いと思います。どちらが優れているというものではありませんので、どちらかをきちんと使えればいいと思います。<br>
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<b>Glasgow coma scale</b><br>
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<b>開眼機能(Eye opening)「E」</b><br>
・4点:自発的に、またはふつうの呼びかけで開眼<br>
・3点:強く呼びかけると開眼<br>
・2点:痛み刺激で開眼<br>
・1点:痛み刺激でも開眼しない<br>
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<b>言語機能(Verbal response)「V」</b><br>
・5点:見当識が保たれている<br>
・4点:会話は成立するが見当識が混乱<br>
・3点:発語はみられるが会話は成立しない<br>
・2点:意味のない発声<br>
・1点:発語みられず<br>
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<b>運動機能(Moter response)「M」</b><br>
・6点:命令に従って四肢を動かす<br>
・5点:痛み刺激に対して手で払いのける<br>
・4点:指への痛み刺激に対して四肢を引っ込める<br>
・3点:痛み刺激に対して緩徐な屈曲運動<br>
・2点:痛み刺激に対して緩徐な伸展運動<br>
・1点:運動みられず<br>
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<b>Japan coma scale<br>
<br></b><b>I .覚醒している(1桁の点数で表現)</b><br>
・0 意識清明<br>
・1(I-1) 見当識は保たれているが意識清明ではない<br>
・2(I-2) 見当識障害がある<br>
・3(I-3) 自分の名前・生年月日が言えない<br>
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<b>II.刺激に応じて一時的に覚醒する(2桁の点数で表現)</b><br>
・10(II-1) 普通の呼びかけで開眼する<br>
・20(II-2)大声で呼びかけたり、強く揺するなどで開眼する<br>
・30(II-3)痛み刺激を加えつつ、呼びかけを続けると辛うじて開眼する<br>
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<b>III. 刺激しても覚醒しない(3桁の点数で表現)</b><br>
・100(III-1) 痛みに対して払いのけるなどの動作をする<br>
・200(III-2)痛み刺激で手足を動かしたり、顔をしかめたりする<br>
・300(III-3) 痛み刺激に対し全く反応しない<br>
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読めば分かりますが、JCSの方が使いやすいです。ありがちなのは、目を開けなければ3桁と意識を考えることなのですが、難しいことですが<u>手足を活発に動かしていても目だけ開けない患者は3桁ではないと考える脳外科医は多い</u>と思います。何故なら手足を活発に動かせるということは、それだけ脳は元気であり、少し待てば目が醒める可能性が高い、今はただ(薬や何らかの影響で)寝ているだけだと感覚的に考えるからです(まぁ、これは<b>僕の偏見に満ちた考えかもしれないので、あんまりおおっぴらには言わないように</b>)。もちろん客観的な評価としてはIII-100でもいいのかもしれませんが。。。3桁と言うと昏睡状態という感覚が強く、脳が強いダメージを受けたと考えることが多いです。<br>
ちなみに、本気で昏睡になるような疾患は、重症くも膜下出血、重症脳梗塞(内頚動脈閉塞・脳幹梗塞など)、脳内出血や急性硬膜下血腫などによる切迫脳ヘル
ニア、けいれん後意識障害(回復するけど)などなどです。逆に言えば、昏睡でないような疾患では、3桁になるはずがない、とはなから決め付けているフシあ
ります(逆にそうなったばあいは「急変」なのですが。。。)<br>
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