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在りし日の夢は散り散りに毀れる  ◆TPKO6O3QOM


『さあ、アマテラス殿。我が命尽きぬうちに、ここをお渡り下され』
 夫の遺志を受け継ぎ、海龍と化した女人の覚悟の聲が波間に響く。
『――残念ながら駄賃のキビ団子はねェが、一匹大神の鬼退治と洒落込もうじゃねェか!』
 小さな武士が鬨の聲を上げた。彼の目前には、鋼よりも堅き橋梁が海境を貫いている。
 ひとりの優しき女王が託した、日の本に生きるものたちの未来を背負い、暗雲たちめく海原を白き狼が目映い光を放ちながら龍の背を駈けていく。
 散っていた者たちの無念を、咲き誇る生命の謳歌へと変えるべく――。



 寄せては返す潮騒の音の残滓に耳を傾けつつ、イッスンはザフィーラの頭の上でぴょんぴょんと跳ねていた。跳ねながら、ザフィーラが口にしたことを反芻する。
 この地で、アマ公を含めた四十七もの動物を殺し合わせる『儀式』が行われていること。その祭祀がキュウビであること。現状を把握しかねるイッスンの問いに対し、まず彼が語ったのはこの二つだ。

 ここまではいい。文句は星のごとく喉をせり上がってくるが、ことの理解は出来る。
 次いで周りを見渡し、所在地を訪ねたイッスンに対し、ザフィーラは告げた。
 ここがミッドチルダによる管理外の次元世界であるらしいこと。そして、彼曰く、イッスンの住まう中つ国もまた、その管理外の次元世界であること。
 引いては、ここに集められた動物たちも、おそらくは中つ国とは異なる次元世界の住民であるということ。

 更に、無限に広がる次元世界を管理する組織の存在を語り、ザフィーラ自身は獣と人の二つの姿を持つ守護獣なる魔法生命体であると締めた。
 たしかに海は両島原のそれと比べて輝きがないように思えたし、海上にはしる鋼の梯子のような橋も見たことはない。その橋の先にあった建物も同様。
 木材ではないが、石とも判別しがたい素材で作られている。雰囲気としては石灰岩に近いように思われたが。
 成程。見知らぬ海に、見知らぬ建造物。そして、足元の見知らぬ生物。人のくせに尻尾と耳あるし。もっとも、イッスンには故郷の知人を思い起こさせられたのだが。なんというか、色的に。
 されど、もう、ここまで揃えば、認めるしかあるまい。そう。ここは異世界なのだ――。

「――なァんて、オイラが納得する思ったら大違いよォ!」

 赤い燐光を放ちながら、イッスンは癇癪を起したように跳ねまわった。ザフィーラは少し困ったように眉根を寄せたようだが、特に何かを言い加える気はないらしい。
 大妖怪キュウビの根城へと攻め込んだところから記憶が途切れている。気が付いた時、あたりは真っ暗闇で、漸く外に出られたと思えば鬼ヶ島の影も形もないと来たものだ。
 振り上げた拳の行先を失い、昂った気持ちの整理も付きかねる。
 そのやりきれない気持ちと、他者の覚悟を背負った焦りからイッスンは狂ったようにザフィーラの頭髪を踏みつけた。
 しばらく跳ねまわり、疲れたのでやめる。多少気は晴れるが、根本的な解決には微塵もなっていない。

「……イッスン。キュウビの目的の見当はつかないか?」

 落ち着くのを見計らっていたのだろう。ザフィーラがイッスンに言葉を掛けた。
 キュウビの目的。キュウビの目的は両島原一帯の、そしてゆくゆくは中つ国そのものを妖魔たちの天下にすることのはずだ。
 そのことをザフィーラに告げながら、イッスンは首を捻った。それと、異界の獣たちを殺し合わせる『儀式』とが繋がらない。
 中つ国を滅ぼすだけならば、この『儀式』は遠回りなだけだ。配下たちを一挙に都へと進軍させ、そのまま各地を掌握していけば済むのだから。
 あくまでこれは予想だが、今この時、キュウビは西安京への侵攻も中断しているのではないだろうか。もしそうであれば、この『儀式』には妖魔王としての意志をも捻じ曲げるだけの意義があるということになる。
これらの推察から導かれる結論はただ一つ――。

「解ったぜ。なァんも解らねェってことがなァ」
「………………」

 解らないことは考えても、解らないことに変わりはない。ザフィーラの失望の気配を感じ取り、イッスンは口をとがらせた。

「解かってたまるかよォ。あんな畜生の思惑なんざ、知ったことかィ。何を企んでいようと、こんな盤面ひっくり返して、あの腐れ外道をとっちめちまえばいい話だィ」
「……アマテラスという、おまえの連れはどうだ? おまえの世界の管理者のようなもののようだが、何か知っているのではないか?」
「さァな。あの毛むくじゃら、ポアッとしているからよォ。なァんも、考えてねェんじゃねェか? ……いや、でも――?」

 ふと口ごもったイッスンに、ザフィーラが訝しそうに首を傾げる。
 頭髪に掴まりながら、イッスンはヒミコが死んだ時を思い出していた。あのとき、イッスンすら汲み取れなかったヒミコの決意をアマテラスは読み取っていた。
 イッスンに知らせてくれなかったことに腹は立つが、アマテラスが他者の心の動きに敏感であり、長期的な見通しに長ける側面があることは認めざるを得ない。

「どうした?」

 ザフィーラの声を無視し、イッスンはむすと押し黙った。先の自分の結論を反駁する。

(認めざるを得ない? そんなわきゃねェな)

 鼻で笑い、イッスンはザフィーラの頭から飛び降りた。

「なんでもねェよ。アマ公は、喧嘩は強いから当てにはなるが、頭の方は期待しねェ方がいいだろうぜェ。お気楽気まぐれが信条の獣だからよォ」
「………………」
 気落ちした様子のザフィーラを一瞥し、イッスンは笠をくいと上げた。
「たしか、あの鹿の化け物を探すんだっけかァ?」
「ん? ああ。そうなるな」
「じゃ、ここでお別れと行こうぜェ。ザフィーのおっさんよォ。飼い主としちゃあ、オイラはアマ公を見つけてやらねェといけねェんだ。オイラが傍にいてやらねェと、変なもん喰って腹でも壊すのが関の山だからよォ」

 ザフィーラは何か言いたげだったが、生物的慣習から男の未練などに耳を傾ける言われはないので無視する。
 そのまま西へ向かって跳ねていると、少し息苦しくなってきた。慣れない環境せいかと、無視して進むが、頸部への圧迫は増していく。

「ぐえっ!」

 終いには息が詰まり、蛙が潰れたような声を上げてしまった。

「どうかしたか!?」

 イッスンの苦鳴を聞き、ザフィーラが駆け寄ってきた。途端に呼吸が楽になる。息を整えながら首を抑えると、何か違和感がある。石のようなものが指先に触る。

「お、おっさん。オイラの首に何かあるのか!?」

 あやうく潰しそうになり、蹈鞴を踏んだザフィーラに訊く。とはいえ、イッスンは親指ほどの小さな妖精だ。ザフィーラは困ったように眉根を寄せ、イッスンの笠を指先で摘み上げた。
 ザフィーラがじっと目を凝らす間、イッスンは明後日の方向を向いていた。これが美女だったら欣喜雀躍する状況なのにと、胸中で毒づく。

「宝玉に糸を通したような首飾りが巻いてあるようだが……」
「首飾りィ!? そんなもん付けた覚えはねェぞォ!?」
「ならばキュウビが巻いたのだろうな」
 ザフィーラの言葉を聞き流しながら、イッスンはそれを外そうと糸に手を掛ける。途端に糸が締まり、イッスンは苦痛に引っくり返った。

「な、なんだァ? 勝手に糸が締まったぜェ!?」

 戸惑いの声を上げるイッスンに、ザフィーラは神妙な顔をした。木訥とした口調で告げる。
「……イッスン。どうやらおまえも例外ではないらしい。それがおまえの“首輪”なのだろう」
 ザフィーラは自身の首に嵌められた枷を指先で撫でて見せた。首輪のことは話してもらっている。キュウビに逆らったり、禁止区域とやらに足を踏み入れたりすれば爆発する代物らしい。
「それは爆発する代わりに首が閉まる仕組みのようだが」
 ザフィーラに対し、胸中で、いや。と否定する。首が閉まるなどという生易しいものではない。もしあのまま進めば、糸が首を断ち切るのかもしれない。

「それに、そいつは“首輪”の他に鎖の役目もするらしいな」

 それについては、イッスンも勘付いていた。
 呼吸ができぬほどに首が締まったとき、ザフィーラから半間と離れてはいなかっただろう。つまり、それが今のイッスンが自由に行動できる限界なのだ。イッスンはザフィーラと見えない鎖で繋がれているのだ。
 そして無理に外そうとすれば、やはり糸は締まってしまう。
 キュウビはイッスンの分の首輪を用意する代わりに、こんな面倒なものを寄こしたわけだ。

「美女ならいざ知らず、こんなむさいおっさんの傍に居なきゃならねえってのかァ!?」
 絶望に頭を抱えるイッスンをぶらさげたまま、ザフィーラは小さく唸った。
「……少しばかり気になる発言だが、俺はそうは思わんな」
「自分はむさくねえってのか? 鏡一回見てみろって。スサノオのおっさんほどじゃあねェが、十分汗臭そうだぜェ」
「……そうではなくて、お前が俺から離れられんわけではないということだ」
「そりゃ、どういうことでェ?」
 ザフィーラは肩より下げた二つの行李の片方を掲げて見せた。
「おまえが入っていたのは、トナカイのデイバッグだ。俺のじゃない。もし、その首飾りと対になる対象が固定されているならば、それは持ち主のトナカイの子となるのが当然だろう」
「そりゃ、おっさんが運よく傍にいるなんざ、お釈迦様でも分からねェだろうからな」
「しかし、どうもそうではない。となると、残るはこの殺し合いの参加者を中心に制約が掛けられていると考える他ないだろう」
「だけどよォ、誰彼からどんだけ離れているかなんて判断できるのかァ?」

 イッスンの疑問にザフィーラは少し考え込んだ。

「俺たちの首輪と連動しているのかもしれないな。多分だが、この首輪には何かしらの魔法が施されていると思う。それと反応しているのじゃないだろうか」
「……“だろう”ばっかりだな」
「………………。他の者と会った時に試してみれば済む話だがな。推察が外れても、最悪死ぬだけだ」
「てンめェ、他人事だと思って匙投げやがったなァ!?」

 小さく笑みの浮かんだザフィーラに向けて唾を飛ばしながら、ふと、あのときもしザフィーラが来なければ、自分の首はここに乗ってなかったかもしれないことに思い至る。もっとも、今更礼を告げるのもばつが悪いので、気付かなかったことにした。
 指から逃れ、ザフィーラの頭上へと移動する。

『さて、素晴らしい闇の時から忌々しい日の出を迎えることになったが……』

 突然、忌わしい声音が響き渡った。忘れもしない、キュウビの声だ。何故か、二重にも三重にも重なっていて少し聴きとりづらい。
 だが、それは些細なことだ。ヒミコを、ツヅラオを、ワダツミを――他数多くのものたちを殺し、苦しめた魍魎が、声の届く範囲に居る。
 愛刀の不在がなんとも歯がゆい。

「なんだァ!? あンの野郎、近くにいやがるのかァ!?」
「スピーカーか何かが設置されているようだな。キュウビは近くにはいない」
「すぴぃかぁ? なんだよ、そりゃあ? ネムリと関係あんのか? みょうちきりんな言葉使いやがってェ――」
「……少し黙っていてくれ」

 言うが早いか、ザフィーラの左手がイッスンを押さえつけた。髪が口に入り、声が出ない。
 その間もキュウビの声は響き続けた。
 と、突如辺りをタタリ場が覆い尽くした。ザフィーラも驚いたのか、声こそ挙げなかったが手が緩んだ。ここぞとばかりに叫ぶ。

「タタリ場だとォッ!?」

 かつて十六夜の祠を包んでいたオロチの瘴気よりも禍々しく、気を許すと押し潰されそうになる。
 これまた突如としてタタリ場は消え去り、何事もなかったかのように明朝の風景が取り戻された。ただ、汗で纏わりついた着物が、先のタタリ場が現実であったことを知らせている。

『……おっと、忘れるところであった。この六時間で目出度く殺され、喰われた畜生の名を呼ぶとするか』

 キュウビは九つの名を呼び上げて行った。これが死んでいった獣たちの名前らしい。アマテラスの名はなかったことに胸をなで下ろし、そのことに対して少し腹が立つ。

「アルフ……」

 ザフィーラが小さく呟いたのが耳に入った。彼が知り合いだと告げた中に、そんな名があった。当然だが、イッスンはアルフのことなど知らない。だが、ザフィーラの沈黙が、アルフが如何なる女性であったかを物語っているような気がした。
 イッスンはザフィーラに慰めの言葉をかけなかった。故人を見も知らぬ者の言葉ほど、軽々しく空虚なものはないだろう。それに、イッスンは思うのだ。哀悼を邪魔するのは野暮天のすることだと。
「泣き声が、する……?」
 黙祷を終えたザフィーラの耳がぴろと蠢いた。
「泣き声ェ? どこからだィ?」
「向こうだ」
 ザフィーラの身体が東を向いた。銀髪が日に照らされ、非常に眩しい。笠を下げながら。イッスンは太陽を見る。異世界というのは、太陽の輝きもまた違うらしい。
 朝を告げる鳥の声も聞こえないというのは、なんとも奇妙なものだ。
 草を踏む音を立てながらしばらく行くと、小さな小屋が見えた。これもまた奇態な石造りの家だ。

「泣き声なんてしねェぜェ。本当に此処なのかァ?」
「………………」

 ザフィーラは無言のまま、小屋の入り口を覗き見た。奥に地下へと続く階段が見える。
 踏み込んだザフィーラの沓が床で小さく音を立てる。誰の姿もない。彼は、そのまま階段へと向かった。
 人が横に五人ほど並べそうな階段を降りていく。実際天井もそれほど低くないのだが、非常に息苦しい感じがする。
 地下から吹き上げる風が、銀髪を巻き上げ、その一房にしがみ付くイッスンの合羽を大きくはためかせた。
「うへェ、気持のいい所じゃねェな。帝の腹ン中で大暴れしたときのことを思い出すぜェ。そういや、カグヤの姉ちゃん、月に還ってからどうしたんだろうなァ」
 ザフィーラが答えてくれないため、独白が多くなる。ふと、ザフィーラの足が止まった。
 同時に女の声が階段の先から聞こえた。

「……小うるさいものどもじゃ。わっちは今、少しばかり虫の居所が悪い。素直に姿を見せるか、すぐさま去るならば好し。そうでないのなら、ぬしらの命の保証は出来かねるぞ」

 声事態は若いのだが、どこかちぐはぐな印象を受ける。声音と、その響きから感じる齢が一致しないように思われた。
「そちらに危害を加えるつもりはない」
 ザフィーラが厳かに告げ、階段を降り切った。
 ずっと伸びる細い通路の両脇には溝がずっと掘ってあり、外の橋と同様の金属の梯子が敷いてある。それは照明の届かない闇の彼方まで続いているようだ。
 通路には椅子が設けられており、そこに女が座っていた。ザフィーラと同様に獣のような耳を持った、亜麻色の頭髪の美少女だ。齢二十歳を超えてはいないだろう。
 怪我をしたのか、右腕に巻かれた布が朱に染まっている。両手には籠手のようなものを着けている。
 彼女の膝に頭を預けて、青色の達磨のような鳥が寝息を立てているのが確認できる。

「こいつァすげえ別嬪だァ」

 思わず、イッスンはそう漏らした。紅い瞳が厳しい光を強めた。ザフィーラが嘆息したのが聞こえる。
「連れの無礼を許して欲しい。俺は殺し合いには乗っていないが、そちらもそのようだな」
「名乗らぬぬしも無礼には変わりありんす」
 鋭く返した女に対し、ザフィーラはふと小さく苦笑を刻んだ。
「失礼した。俺はザフィーラ。主はやてに仕える守護獣だ。頭の上で跳ねたり、騒がしくしていたりするのはイッスンという」
「おっさん、それじゃあオイラが跳ねてて騒がしいだけの能なしみてェじゃねェか!?」
 思わず異議を口にする。その様子に、ホロが小さく笑みを溢した。
「愉快な二人組じゃの。わっちはホロじゃ。この子はまん丸」
「ホロ、そちらに行ってもよいか?」
「構わぬ。じゃが、この子を起こさぬよう、静かにな」
 まん丸の頭を撫でながら、ホロが言う。ザフィーラが頷き、イッスンは蹈鞴を踏んだ。
「そうだぞ。静かにしろよォ、おっさん」
「………………」
 椅子を一つ分開けて、ザフィーラはホロの横に座った。
 イッスンはザフィーラの頭から飛び降り、ホロの頭に飛び移った。

「プハーッ! 漸くおっさん臭さから解放されたぜェ。ホロ姉が居てくれてよかったよかった。まさしく地獄に仏たァこのこ――」

 ホロの平手で叩きつぶされ、中断を余儀なくされる。
「……まっことうるさい蚤じゃな」
「の、蚤だとォッ!?」
「ほ~れ、ころころ」
「ホロ。ここには血の臭いが残っているが、お前たちと関係あるのか?」
 イッスンを手の中で転がしていたホロの動きが止まる。一瞬だが、肌を焦がすような怒気が膨れ上がる。口を開いたとき、ホロの口調は平静そのものであった。
「連れが殺されての。その臭いじゃろ」
「先の泣き声は、その鳥の子か?」
「外まで聞こえておったか……」
「泣き疲れて眠ってしまったというわけだな」
 哀れむようにザフィーラがまん丸を見た。その一方で、目を回したイッスンはホロの頭へとどうにか戻る。煩わしそうに、ホロの耳がぱたと動いた。

「まん丸にとっては、その連れだけでなく、友の一人の死も告げられたのじゃ。幼子には酷な話じゃよ。孤独になるほど、恐ろしいものはない。今このときだけでも良き夢が見られているといいのじゃがな」
「……その連れというのは、アルフという名か?」
 母のような眼差しでまん丸を見ていたホロは静かに否定した。
「いや、メレオロンという若造じゃ。……アルフとはキュウビに呼ばれた名じゃの。ぬしの知り合いだったかや」
「ああ」
「……どんな者であったか、聞いてもよいかの?」
「気持のいい女だった。俺と同じ守護獣でありながら、俺とは違う道に居た強い女だ。正面切って負けたとは思えん。誰かを庇いでもしたのだろうな……」
「……ぬしのつがいかや?」
「そういう関係ではない」
「ほう」

 悪戯っぽい笑みを浮かべたホロに対し、ザフィーラが首を傾げた。

「おっさん、朴念仁にも程があるぜェ……」
「まあ、そういうことにしておいてやろう。ときに、イッスンという名は名簿にはなかったはずじゃが」
 言いながら、イッスンを捕まえようとホロの指が頭上で蠢いた。
「イッスンはデイバッグの中に入っていた。支給品なのか、たまたま紛れ込んでしまったのかは定かではない」
「支給品の説明書きが入ってなかったかえ? それではっきりするじゃろ」
「いや俺のデイバッグではなくてな……そういえば、なんとなく放っておいたら海風に飛ばされてしまった紙切れがあったが、もしや――!」
「何故拾うって選択肢がないんだァッ!?」
「意外にぼんやりとしておるの……」
「イッスンといえば――」

 呆れたホロとイッスンの視線を気にすることなく、ザフィーラは話題を変えた。

「おまえ、キュウビが起こした暗闇をタタリ場と呼んでいたな。キュウビの使う魔法の名か?」
「……イッスンはキュウビを知っておるのかや?」
 はしと捕まえられ、イッスンはホロの目の前へと移動させられる。イッスンはまずホロにザフィーラしたのと同様の説明、および首飾りについて話し、次いでタタリ場について語った。
「妖気や瘴気のかたまり、か」
「……賢狼にも分からぬ現象があるものじゃな」
 深刻な表情をしたザフィーラの横で、ホロが感心したように呟いた。
「……そうじゃ。ぬし、麦の袋を渡されてはおらぬかや?」
「どうだろうな。斧とバイオリンと剣は拾ったのだが」
「ぬし……自身の支給品すら見ておらなんだか……」

 溜息をついたホロを余所に、ザフィーラがデイバッグを漁る。出てきたのは、<複製(クローン)>という札三枚とランブルボールという丸薬が三つだ。

「このカードは物の複製品を作ることができるらしい……」
「ほう。複製とな。りんごも増やせるのかや?」
「出来るのかもしれないが、食べる気はしないな」
 目を輝かせたホロにザフィーラが苦笑を浮かべた。
「ランブルボールは“悪魔の実”という能力者にしか効果がないらしい」
「……わっちらは対象外か。面白みのない品じゃな。その札、一枚使ってりんごを増やしてみよう」
「あきらめてなかったのか……」

 と、ホロの尻尾がふぁさと動いた。

「ところで、ぬしらはツネ次郎にイカルゴとやらは知らぬかや? キツネにタコらしいのじゃが」
「いや、見ていないな。おまえはユーノというものに会ってないか? 金髪の子供か、もしくはフェレットの姿をしていると思うのだが」
「そうだそうだ。ホロ姉。アマ公を見ちゃいねェか? 間抜け面の、白い狼なんだけどよォ」

 ザフィーラとイッスンの問いに、ホロは残念そうに首を振った。

「こやつらの他にわっちが会うたのは、白い身体をした人とも獣ともつかぬものだけじゃ」
「そいつは協力できそうか?」
「わっちは御免じゃな。妖しげな術を使ってメレオロンを殺しおった者と組む気にはなれぬ」
 そういって、ホロは鼻面に皺をよせた。元が美人なだけに、余計に凄みのある表情になる。
「……すまん。嫌なことを思い出させたな」
「気を回しすぎるオスじゃの、ぬしは」
 ホロが苦笑する。イッスンは腕組みし、ホロの目を見た。
「どんな奴だったんだィ? そのメレオロンてェ野郎はよォ」
 ホロには話させた方がいいかもしれない。ホロに話して、ザフィーラも少し楽になったように見受けられる。
「中々見どころのある若者じゃったよ。お人よしじゃがの。こんな地で、見ず知らずの幼子を保護しておったのじゃからな。そして、本人が思っておるほど頭は良くない。その辺りはロレンスによう似ておる。
 わっちらを守って死ぬなどしなければ、もっとよいオスじゃったのだがの」
 ホロが懐かしむ様に語ったとき、まん丸が小さく何かを呟きながら伸びをした。




 ボクはとてもこわい夢を見ていた。現実かと間違っちゃうような、とても生々しくて、とてもとてもこわい夢。ついさっきまで勘違いしていたぐらい。
 夢の中で、ボクはキュウビというキツネさんが起こした殺し合いに巻きこまれていた。キツネと言っても、ツネ次郎さんとは似ても似つかない。むしろ、ギオさんと似ていたと思う。
 その夢の中で、ボクはとても悲しい思いをした。ボクといっしょに居てくれたメレオロンさんというおにいさんが死んでしまったのだ。そして、タヌ太郎さんまでボクの知らない所で死んでしまったと、キュウビが告げた。
 タヌ太郎さんと二度と会えない。そんなの耐えられるはずがない。ボクは大泣きした。
 もちろん、これは夢の話。こんな話をしたら、タヌ太郎さんに怒られそうだ。勝手に死なすなぁっ! って。

 それでね。夢から覚めたはずなんだけど、まだボクは寝ぼけているみたいなんだ。目の前にいるおねえさんが、夢の中に出てきた人にそっくりに見える。
 あれって思って、首を傾げる。他にもう一人、青い服を着たおにいさんが居て、どことなく雰囲気が紫狼沙さんに似ている気がする。

「まん丸、目が覚めたかや?」

 夢の中そっくりの口調で、おねえさん――夢の中ではホロさんという名前だった――が優しく語りかけてくる。頭を撫でてくれる手が気持ちいい。
「まん丸、ザフィーラじゃ。いま、わっちの頭の上で跳ねているのがイッスン」
 おねえさんの頭の上で、緑色に光る虫みたいなものが元気に跳ねているのが見える。
「こんにちは。ボク、まん丸です」
 寝ぼけ眼をこすって、ボクは挨拶する。うーん、行儀悪いなあ。
 強い風の音が聞こえる。念雅山じゃないみたい。夢の中で出てきた“駅”に似ている。じいやさんに連れてきてもらったのかなあ。だから、あんな夢見たのかも。
 それなら、じいやさんはどこだろう?
 それにタヌ太郎さんにツネ次郎さんも一緒じゃなかったっけ?

「おねえさん、ここどこですか? ツネ次郎さんにタヌ太郎さんは? ついさっきまで一緒にいましたよね?」

 おねえさんに訊いてみる。途端に、おねえさんの顔に動揺が浮かぶ。
「ま、まん丸。何を言うておるのじゃ!? ここはF-4駅のままじゃ。それにタヌ太郎は――」
「ホロ、まん丸は寝惚けているのかもしれん」
 ザフィーラさんが低い声で言う。おねえさんは、夢と同じくホロさんというらしい。すごい偶然だ。
 ホロさんの手がしっかりとボクの肩を抱いた。少し痛い。

「まん丸、楽しき夢を見られたようじゃな。じゃがの、それは夢、唯の夢なんじゃ」

 うーん。こわい夢だったんだけどなあ。あれ、そういえば少し頭が痛い。夢の中でぶつけたんだっけ。夢でぶつけたのに、なんで今も痛いんだろう?
「まん丸、タヌ太郎は死んだ。もう、ぬしが会うことはできぬ」
 ホロさんが辛そうに告げてくる。だから、それは夢の話なのに。……でも、なんでホロさんがボクの夢のことを知っているんだろう?
「目が覚めたのなら、ここから移動しよう。まん丸の泣き声を聞きつけて、殺し合いに乗ったものが来るかもしれん」
 ザフィーラさんまでが夢の中の話をする。ボクはなんとなく腹が立ってきた。タヌ太郎さんが死ぬはずないじゃないか。ボクはホロさんの腕を振りほどいた。

「ホロさんもザフィーラさんも夢の話はもういいです。ツネ次郎さんとタヌ太郎さんをボクさがします」
「まん、丸……?」
「夢、とはどういう意味だ?」

 茫然としたホロさんの後ろで、ザフィーラさんが冷静に訊いてくる。分かっているのに訊くなんて、このおにいさんはいじわるだ。
「タヌ太郎さんが死んじゃったのは、ボクの夢の中の話です! 勝手に死なせないでください」
「………………」
「まん丸、メレオロンのことも夢じゃというのかや?」
「それも夢の中の話です。そもそも殺し合いなんて、もう起こるはずないです!」
 なぜかボクのおでこがうずいた。だけど、それを無視する。
「とてもこわい夢でした。だからもう、その話はしないでください! いじわる!」
 哀しそうにホロさんがボクを見つめている。ザフィーラさんもボクから目を逸らした。
 タヌ太郎さんが死ぬはずなんてないんだ。この二人は何を勘違いしているんだろう。

「やいやいやいやい! さっきから黙って聞いてりゃ、好き勝手な世迷い事抜かしやがってェッ! 電光丸さえありゃ、そのひねた根性叩き直してやれるのによォ!」

 突然、ガラの悪い声が響き渡った。ホロさんの頭の上で跳ねていた虫が真っ赤になっている。イッスンさんって名前だっけ?
「全部夢ェ? 皆生きてるゥ? へん! だるま坊主、悪ィが、そいつァ全部てめぇの頭ン中で作った絵空事だァ! メレオロンってェ野郎もタヌ太郎って野郎も――」
「イッスン、もうよい。やめてくりゃれ……」
 ホロさんがイッスンさんを制止する。ボクも、なぜかその後を聞きたくなかった。だけど、イッスンさんは従わなかった。

「いいや、ホロ姉、言わせてくんなァ。メレオロンって野郎も、タヌ太郎ってェ野郎もォ――死んだんだよォ。夢でも何でもねェ。全部、浮世の出来事だィ!」
「そんなことないもん! タヌ太郎さんは生きてるんだってばぁ!」
 ボクは叫んだ。
「なんでみんな、ボクに嫌なことを言うの!? メレオロンさんなんて、知らない! タヌ太郎さんは死んでない! 全部、全部夢の――」
 勢いで落ちてしまったカバンの口から、一振りの剣が零れた。夢の中で、そう、夢の中で……メレオロンさんの形見の……剣。

「黙れ、坊主ゥッ!」

 イッスンさんの怒号が大きく届いた。身体は小さいのに、声はとても大きい。
「ホロ姉から聞いたぜェ。メレオロンってェ兄さんは、おまえを守ったそうじゃねェか。そいつをよォ、テメェは無かったことにしちまうってのかァ?」
「だって、だって……」

 それを認めたら、タヌ太郎さんが死んだことを認めなくちゃならない。それを認めたら――。

「それじゃあ、タヌ太郎さんともう二度と会えなくなっちゃうよ!」
「ああ、そうだ。もう、会えねェんだよォ。話せねェんだよォ。タヌ太郎にもメレオロンにも……死んだ奴に直接してやれることなんて、もう何もねェんだよォ」
「違う、違う――!」
「違うってンなら、なんでテメェは泣いてンだよォ!」

 言われて気付く。ボクの目からはいつのまにか涙がこぼれていた。メレオロンさんも、タヌ太郎さんも――死んだ。もう会えない……。認めちゃった。ボクは、認めちゃったんだ。認めちゃっていたんだ……。

「死人にオイラたちがしてやれるのは一つだけだァ。やり方は何でもいい。死んじまった奴らのことを忘れねェってことだィ。そいつらが居たってェことをよォ、誰も憶えてなかったら、そいつらァ居なかったことになっちまうだろうォ?」

 イッスンさんも泣いているのだろうか。声がくぐもって聞こえる。

「死を背負えなんてェ、オイラは口が裂けても言えねェよォ。でもなァ、忘れてやるなよォ。死んじまったヒミコ姉のことも、とっくに殺されてたボイン姉もことも、命を賭した龍王のおっさんのこともォ、オイラは絶対ェ忘れねェ!」
 イッスンさんはジャンプすると、ボクの肩へと移動した。
「坊主も忘れんなよォ。メレオロンと会えたことを、タヌ太郎と話したことを。いい奴だったんだろうォ? 大好きだったんだろォ? ならよォ……坊主がそんなんじゃ二人とも安心できねェだろうがよォ」

 イッスンさんの声は随分と優しくなっていた。

「でも……でも、タヌ太郎さんともう会えないことを、メレオロンさんともう話せないことを……ボク、耐えられそうにないよ」
「いいじゃねェか、耐えられなくたってよォ。おまえにゃホロ姉がいる。乗り掛かった船だィ。オイラだって付き合ってやらァ。構わねェだろォ、ザフィーのおっさん?」
「……ああ。そうじゃぞ、まん丸。わっちが支えてやる」

 ホロさんがボクに優しく微笑んでいた。ザフィーラさんも無言だけど、眼差しはとても優しい。この二人に、ボクは酷いことを言ったんだ。

「ホロ……さん、ザフィーラ……さん、ごめん、なさい。ごめんなさぁい……」

 ボクは泣きながら謝った。ホロさんがそっとボクを抱き上げてくれた。
 ホロさんの手がボクの背中を擦ってくれる。ホロさんがイッスンさんに話しかける声が聞こえる。

「イッスンよ。形は小さいが、ぬしも立派なオスなんじゃの」
「たりめェだィ。オイラを誰だと思ってやがるゥ! 中つ国一の大和男、イッスンさまだぜェ」
「一寸の虫にも五分の魂か。いや、お前の場合は九分九厘かな」

 ザフィーラさんの声も聞こえる。
 と、ザフィーラさんの足音が遠ざかっていく音が聞こえた。ザフィーラさんは行ってしまうんだろうか。

「イッスン、苦しいか?」
「いンや、ちっとも」
「そうか」
「おっさんの言ったとおりだったなァ」

 イッスンさんとザフィーラさんのやりとりが聞こえる。
 ザフィーラさんの足音が近づいてくる。よかった。一緒にいてくれるみたいだ。

「俺はトナカイの子を保護したい。不手際のせいで、いらぬ動揺を与えてしまった負い目もある。何処に行ったかは分からんのだが」
「途方もないの」
「いや、そうでもない。彼はひどく混乱していた。ならば、複雑な動きはしないだろう。線路から東の方に行ったんじゃないかと、俺はあたりを付けている」
「まあ、多少は狭まったかや」
「ホロさん、ボクもう大丈夫だよ」
「ん? そうか」

 ホロさんがそっとボクを下ろしてくれた。両足でしっかりと床を掴む。

「まん丸、行けるか?」
「うん」
 心配そうなザフィーラさんにボクは頷いた。本当はまだ大丈夫じゃないけど、でもずっとこうしてはいられない。イッスンさんにも怒られるだろうし。
「イッスンはどうする?」
「オイラにはなから選択肢なんてねェだろうォ? テメェらが行くところに付いていくしかねェってんだィ」
 イッスンさんがホロさんの頭の上で跳ねている。

「そんじゃ、迷子の小鹿探しと参ろうじゃねェかァ!」

 ザフィーラさんを先頭として、ボクたちは駅の出口に向かった。

 タヌ太郎さん。まだタヌ太郎さんのことを受け止めきれないし、タヌ太郎さんがいない念雅山はとても寂しくなると思う。だけど、今は頑張るよ。もうタヌ太郎さんのことで泣いたりしないよ。
 メレオロンさん。ありがとう。もっとお話ししたかったよ。短かったけど、メレオロンさんのくれた言葉、ボクは忘れない。絶対に忘れないからね。
 ボクはそう誓って、ザフィーラさんとホロさんの後を追った。



【F-4/地下鉄駅外/一日目/朝】
【まん丸@忍ペンまん丸】
【状態】:頭に打撲(小)、寂寞感、決意
【装備】:なし
【道具】:支給品一式、不明支給品×1?3(本人、メレオロン、ホロ確認済)、チョコビの空き箱 、ヴァルセーレの剣@金色のガッシュ、チョコビ(残り4箱)@クレヨンしんちゃん
【思考】
基本:念雅山に帰りたい、殺し合いには乗らない
1:ザフィーラとトナカイを探しに行く
※原作終了後からの参戦です。
※メレオロン、ホロと情報交換しました。
※焦っていたため第1放送で発表された禁止エリアの場所を間違ってメモしている可能性があります。



【ホロ@狼と香辛料】
【状態】右腕に切創(小。止血済み)、やり切れない思い
【装備】:魔甲拳@ダイの大冒険、イッスン@大神
【所持品】:支給品一式、折り紙×10枚@忍ペンまん丸、ヨーヨー@HUNTER×HUNTER
【思考】
基本:ゲームに乗る気はない。ただし、向かってくる者には容赦しない
1:次はトナカイの子かや。
2:麦、もしくは参加者を探すかや。
3:どうにかして血を手にいれたいの
4:わっちの麦はどこにあるのじゃ?
【備考】:参加時期は6話「狼と無言の別れ」の後です。
※メレオロン、まん丸と情報交換しました。
※生き血を飲んで変身できる事は話していません。
※まん丸が第1放送で発表された禁止エリアの場所を間違ってメモしている可能性があると考えています。
※大神世界のことと、キュウビの情報を得ました。しかし、異世界とは思っていません。



【ザフィーラ@魔法少女リリカルなのはシリーズ】
【状態】:人間形態、魔力消費(小)、左前足に裂傷(包帯で止血)、海沿いを東方面に移動
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、グリードアイランドカード(複製)@HUNTER×HUNTER×3、ランブルボール@ワンピース×3、ブロンズハチェット@聖剣伝説Legend of Mana、ハーメルのバイオリン@ハーメルンのバイオリン弾き
【思考】
基本:キュウビの打倒。殺し合いからの脱出
1:線路沿いを東にチョッパーを探す。事情を説明し謝罪。
2:ユーノ、アマテラス、ツネ次郎、イカルゴの捜索。
3:殺し合いに乗っていない動物の保護。
4:シエラを警戒。可能なら説得する?
※参戦時期はAs本編終了後、エピローグ前です。
※シエラが別の参加者のために殺し合いに乗ったと知りました。
※チョッパー(名前は知らない)は、殺し合いには乗っていないと判断しました。
※変身の際の制限に気付きました。変身する時の魔力消費は休憩しなければ3?4回程度と考えています。
※イッスン、ホロと情報交換しました。
※赤索条@十二国記の制限を理解しました。
※チョッパーは東に行ったと推理してます。



【グリードアイランドカード@HUNTER×HUNTER】
グリードアイランドの島で使われているカード。
使用するときは「(カード名)、使用!対象、(対象者の名前)」を
叫ぶことで発動する。カードによって様々な効果がある。本来のものと効果が違うものも。

<複製(クローン)>
手に持った物品を一個だけ複製することができる。


【ランブルボール@ワンピース】
チョッパーが作り出した悪魔の実の変形の波長を狂わせる薬。効力は3分。


時系列順で読む


投下順で読む


057:夢有 まん丸 082:慌てない慌てない、一休み一休み
057:夢有 ホロ 082:慌てない慌てない、一休み一休み
048:Beyond the Sword ザフィーラ 082:慌てない慌てない、一休み一休み




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