「潜水艦全般」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

潜水艦全般」(2024/04/20 (土) 00:01:10) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

#CONTENTS ---- **潜水艦にはどれだけ種類があるんでしょうか? 任務によって分けるのなら、救難潜水艦、戦略ミサイル搭載潜水艦、実験潜水艦、巡航ミサイル搭載潜水艦、 揚陸潜水艦、対潜潜水艦などがあります。 動力によって分けるのなら、通常動力潜水艦、原子力潜水艦に分かれますね。 #right(){(326:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} 戦略核兵器を積んだ弾道ミサイル原潜(SSBN) 巡航ミサイルで敵艦隊や地上を攻撃するための巡航ミサイル原潜(SSGN) 各種装置の試験を行う実験潜水艦(AGSS) などが主なところ。あと変則的な通常動力の弾道ミサイル潜水艦もある。 過去には時代のあだ花レーダーピケット潜水艦(SSR)や輸送潜水艦、敷設潜水艦なども。 #right(){(326:17)} **潜水艦から魚雷を発射する時、艦長は「ファイアー!!」って言うの? 大正解!!艦長じゃなくて水雷長が言うけどね。 #right(){(くだらない質問はここに書け!:383)} **潜水艦って昼夜関係なさそうだけど何時間勤務の何時間休みなんですか 18時間単位で一日が構成されており、この交代時に一日4食の食事 しかし生活リズム思いっきり崩れそうだな #right(){(8:444)} **潜水艦が浮き沈みするのってどーゆー仕組みなんすか? バラスト(重し)が、あるから。アルキメデスの原理に基づいて潜行します。 #right(){(9:426)} **潜水艦のパッシブソナーは、目標との距離はどのようにして測られるのでしょうか? 基本的にはパッシブソナーで距離はわかりません。 だから魚雷発射時には距離確認用のピン(測距発振)を撃ちます。 とはいえ、水温の分布や相手の音源のパターンなどがわかっていれば、 ある程度の見当はつきます。さらに三角測量すれば精度は上がります。 1人で三角測量するために、潜水艦はソナーアレイを流したり、側線部のソナーを利用したりします。 #right(){(11:system)} 現代の潜水艦はアクティブは殆ど使いませんよ。 搭載していないという話すらあります。 目標動作解析(TMA)によって距離を概算し、魚雷発射して あとは魚雷自信のシーカーに任せているようですが。 (勿論有線誘導もありです) #right(){(11:963)} 補助手段(特に自己位置移動やソナーアレイによる三角測量)がしっかりしていれば ピンを撃つ必要もない、と聞いたことがあります。とはいえ、魚雷を発射すればふつー 自己位置は暴露されますから、発射寸前にアクティブソナーを使用するに越したことは ないようにも思います。 #right(){(11:967)} **潜水艦ってアップトリム90度は可能なんですか? タイフーンは横倒しってーのが可能らしいです… #right(){(12:9)} **映画とかで潜水艦の照明がオレンジ色なのはなぜ? オレンジっちゅーか赤じゃないのか? 目を暗さに慣れさせるためでしょう。 #right(){(21:824)} **よく映画とか漫画等で潜水艦が危険深度にもぐると船体内部?のパイプから漏水しますよね。コレは何で漏れてくるんでしょうか? 深度計やビルジ(船内に溜まる汚水など)排水ポンプの配管。 冷却用の水管、海水の蒸留装置の配管など外部と繋がってるパイプなどが、 水圧で結合部フランジのパッキンからの漏れでしょう。 #right(){(22:一等自営業 ◆kawD31MU)} **「シュノーケルで充電をして~~」と言うくだりなんですが…どうやって充電するのでしょうか? シュノーケルって何か判っているか不安だけど。 シュノーケルは一種の吸排気筒と考えて下さい。 それを海上に出して吸排気すると言うことは、空気を供給しないと動かない ものを動かすと言うことですから(モーターは駆動するのに空気は必要ないですよね)、即ち、内燃機関を動かします。 一般的にディーゼルエンジンですが、これを動かして、発電機を動かし、蓄電池に電気を溜めてやれば、充電されます。 #right(){(22:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **現代の潜水艦に機雷って効果あるんですか? ありますよ。 流石に係累機雷には無いでしょうが…。 潜水艦の音紋を感知して起動し、キャニスターから対潜魚雷を発射する やつがアメリカのものであったはず。(名前は忘れた) #right(){(26:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **温度躍層って潜水艦で逃げる際に有効なんですか? 潜水艦は敵艦の発する音により敵を捕捉します。 変温層があると音が伝わりづらいために、敵から捕捉されにくくなります。 変温層の上や下にいる敵艦の捕捉のためにわざわざ曳航式のソナーがありますよ。 #right(){(27:832)} **潜水艦は空中の敵に対してどのような戦法を取るのでしょうか? 逃げ回る。(マジで) 潜水艦が対潜哨戒機に勝てっこないし、それ以外の飛行機を撃墜する戦闘は潜水艦の役目ではありませんし。 #right(){(31:931)} **タンクブロー,アップトリムなどの用語が全く判りません。 「タンクブロー」は潜水艦は潜水するためにタンクに海水をためているんですが、 それを圧搾空気を吹き込むことで排水することです。 「アップトリム」は浮上するためにトリム(つりあい)を艦首が浮くように調整することです。 #right(){(32:名無し軍曹)} **アメリカのミサイル潜水艦って、深度数百メートルしか潜れないのですか? 深海探査船じゃあるまいに、1000mも潜ってどうするの? 深く潜ればその分強度が必要になり、戦闘に必要なスペースが確保できません。 大陸棚で着底できる深度2~300mに潜水できれば十分です。 #right(){(40:837)} **クジラとかが海岸に迷い込んでうちあげられる原因として、潜水艦のアクティブソナーで三半規管がおかしくなるから、という説を聞いたことがあるんですが、ありえるのでしょうか。 ストランディングと呼ばれる鯨の漂着は潜水艦が発明されるはるか以前からありました。 漂着したクジラを昔は村全体で解体して食べた話はよく伝えられています。 ストランディングの要因は寄生虫が三半規管に影響を与えるのが原因とする説や 超音波による位置測定のミス説などがあります。 ソナーの影響がないとは言い切りませんが、主要因でないことは確かです。 #right(){(41:名無し軍曹)} **女性の潜水艦乗りって存在するのですか? ロシア海軍のSSBNでは女性の乗組員が存在するそうです。 世艦の記事によると米海軍では潜水艦に女性を乗り組ませるよう 勧告が行われたそうですが、婦人用の居住区を設けるのが困難との理由で現在は まだ行われていないようです。 #right(){(41:718)} **現在の潜水艦て対空ミサイル装備できないんですか? 装備しても意味ないですよ。水上に出なきゃ航空機は捕捉できませんし、 かといって水上に出たら一巻の終わりですので。 #right(){(42:バッチ3)} **動力がAIPで10000t級の潜水艦て可能ですか? 建造は不可能だと思います。その理由は、適正な動力源が製造不可能なことです。 現在の原潜の出力は、シーウルフ級が45,000馬力・ロス級が35,000馬力といわれています。 この出力を現在のAIP(といってもいろいろ方式がありますよ?)のみで出すことは不可能です。 ちなみに、スウェーデンで開発したスターリングエンジンの出力は最大75kWだそうです。 現在のAIPはあくまでもディーゼル+バッテリーの補助をするシステムと考えるべきです。 よしんば建造できたとして、その艦は重油・液体酸素・液体水素のかたまりになるでしょう。 私がサブマリナーだったら、そんな艦に乗艦するのは御免蒙ります。 #right(){(44:名無し軍曹)} **車は走行することで充電しますが、潜水艦はどうするんですか? バッテリーがあがれば、浮上しスノーケルという筒を出して ディーゼル発電機を回して充電します。 この状態は発見されやすいため、かなり危険です。 #right(){(45:社 聖 ◆DASH/8Egy6)} **潜水艦の潜望鏡がでたり、乗組員の入り口などがある、船体からにょっきり飛び出ている部分の名前は何? セイル #right(){(48:484)} **潜水艦って、潜ってる時はどうやって外部と連絡してるんですか? 基本的に、連絡を受けることはあっても、電波の発信位置を 逆探知される恐れがあるため、潜水艦から連絡することは稀です。 潜水艦に連絡する際は、まず海中にも届く超長波で 連絡があることだけを伝えます。 その後、潜水艦が潜望鏡震度まで浮上してアンテナを上げるか、 通信ブイを上げるかをします。 #right(){(51:社 聖 ◆DASH/8Egy6)} **同じ海域に複数の潜水艦がいた場合、潜水艦同士の直接的な連絡はできないのでしょうか? 行なっていないというのが定説のようです。極近距離であれば水中電話という手もあるでしょうけど… #right(){(51:698)} >通信しないと言うことは、潜水艦同士の共同行動はないのでしょうか? >敵味方の識別方法はどのように行われているのでしょうか? 近くに味方の潜水艦がいれば、秘話装置で通信できたはず。 但し、遠距離だと無理だったか、と。 基本的に、潜水艦は単艦行動ですし。 敵味方の識別はスクリューの音、即ち音紋を検索して行います。 各艦でも微妙に音が違います。 そこで、平時でも各国は仮想敵の新型潜水艦の音紋採取に血道をあげる訳です。 #right(){(51:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **密閉された潜水艦ではどうやってオーバーホール等を行っているのでしょうか? 輪切りです。 #right(){(51:938)} 原潜などの、定期的にチェックを行わなければ行けないものだと、 確か機関部にそれ専用のパッチが当てられていて、 整備の時はその部分を開くようになっていたはず。 #right(){(51:大渦よりの来訪者 ◆KVBzr3neko)} **通常動力型潜水艦にSLBMを搭載するのは無意味でしょうか? 無意味とは言い切れないけど、著しく価値は下がるでしょう。 通常動力では、一定期間ごとに必ず充電が必要ですから、浮上航行か シュノーケル航行を強いられますから、長期間行動の隠密性は原潜に 比べ大きく劣りますから。 核抑止力として有効に機能する為には、隠密性は必須ですから。 #right(){(63:820)} 過去にSSBとして建造されたのは、ソ連のG級と中国のG級、それに、 フランスのGymnoteしかありません。 このうち、中国とフランスのものはミサイルのテストベッドにしか使われて いません。 ミサイルの射程が長いものなら兎も角、短いものであれば、その価値は >>820氏も書かれておられるように意味は無いと思います。 #right(){(63:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **機雷敷設潜水艦って今でもあるでしょうか? 現在は魚雷発射管から機雷を放出・敷設する事ができるので、専用の機雷敷設潜水艦は 製造されていません。 #right(){(67:名無し軍曹)} **潜水艦以外の軍艦にある程度の潜行能力を持たせれば探知されにくいし生存性も上がって良いんじゃないかなどと思ったんですがどうなんでしょうか? 技術的に無理ですね。むしろ潜水能力を持たせつつ最大限の能力を持たせようと すれば今の潜水艦の形となんら変わらないし、洋上での巡洋能力も落ちるし。 それに潜っちゃえばレーダーなんか使えないし、水上艦の利点も相当減るかと。 #right(){(71:313)} **なぜ、二年の空白が続くと水密扉のノウハウが失われてしまうのでしょうか。 個々の部品を作るにはそれぞれノウハウがある。 ところが2年も発注が滞れば、会社としてはその部門をリストラしないといけなくなり、重要な ノウハウをもった人たちが離散してしまう。会社自体が倒産してしまう可能性も。 5年後とかに再度生産をしようと思っても、会社がないもしくは会社があっても必要不可欠な ノウハウをもった人材が離散してしまって、再度集めることができない。 #right(){(75:942)} 職人さんが首になっちまうから。使わない設備と人員に金を払うなら、 モノを毎年買ってもコストは変わらん。材料費なんて値段に1/10以下だ。 #right(){(75:943)} 技術の分野にもよるけど、ノウハウのない人が 設計書と付属文書だけからモノを作るのは結構大変。 (漏れはプログラマだが、プログラムだとこれはほぼ不可能。 0から作ったほうが早い。) あと、担当者が長期にわたって不在だと 設計図の存在そのものが忘れられたり、 場合によってはどこにあるか分からなくなったりする(w #right(){(75:944)} **世界で始めて航空攻撃で潜水艦艇が撃破された事例って何ですか? おそらくWW2初期の1940年1月30日に撃沈されたU55かと。 場所は北大西洋北緯48度37分、西経7度48分。英空軍の228中隊所属機によるもの。 ただしこれは艦艇と航空機の共同戦果とされています。 航空機単独の初撃破は同年3月11日のU31。 場所はヤーデ湾北緯53度37分、東経8度10分。 コレは湾内での爆撃で着底し、後に引き上げられ再就役しています。 #right(){(76:65)} **世界の潜水艦のなかで同時魚雷発射可能数が一番多い潜水艦を教えてもらえないでしょうか? ちょとわからないです。 確かドイツのタイプ206Aとか イスラエルのガル級とか スウェーデンのヴェステルイエルランド(A17)級は、 魚雷発射管が8基あったけど同時発射可能かは知らない。 #right(){(78:324)} **現在の潜水艦は何発同時に魚雷を発射できますか? 潜水艦の魚雷はその潜水艦の魚雷発射管の数に左右されます。 #right(){(78:319)} おやしおで6本同時制御可能になった、といわれています。 #right(){(78:320)} **潜水艦が魚雷に追跡されている時、映画みたいに潜水艦の艦内に魚雷の「ピコーン、ピコーン」という追跡音が聞こえることはあるんでしょうか? それは対潜水艦ソナーのソナー音です。 #right(){(78:844)} >ということは、その対潜水艦ソナーのソナー音が艦内全体に響き渡るのですか? 聞こえますよ。 んで、駆逐艦のソナーの担当者がソナー音に雑音や変な反響がないか耳をすませてる。 だから、潜水艦の中の人はじーっとしてるの。 #right(){(78:846)} >ということは、潜水艦の中の人員の話し声が聞こえたり、 >沈黙の艦隊みたいにCDの音がほかの潜水艦に聞こえたりすることはありえるのでしょうか? 聞こえるんだってば。 最近の潜水艦は防音が進んでるけどさ。 #right(){(78:850)} **潜水艦の中にペットを持ち込むことは実際にあるでしょうか? 水上艦なら、旧ソ連艦で猫、イスラエル海軍で、 犬を飼っていた例がありますが、 潜水艦ではまず、ないと思われます。 #right(){(79:399)} 潜水艦へのペットの持ち込みはありえません。 他のデメリットはともかく、騒音源になるので論外です。 #right(){(79:400)} 何年か前の世艦にタイフーン級原潜には鳥かごがあるという記事が載っていました。 #right(){(79:403)} **潜水艦は他の艦種とくらべると、やたら航続距離が長いのですが、どうしてですか。 原潜だからでは? #right(){(79:595)} 第二次大戦の潜水艦だと (1)任務上敵地で行動ので頻繁に燃料補給を受けられないためにと ディーゼル機関で充電を行う分を含めて燃料タンクが大きい。 (2)主機であるディーゼル機関の燃費のよさ #right(){(79:599)} **かつての潜水艦には、外側に機関砲とかが付いていましたが最近のはないようです。 >これは >1.航行中に雑音が出ないようにする。 >2.現代の航空機に対抗できないので、取り外した。 > >ということでよろしいでしょうか? 一番の理由は、近年の潜水艦は、浮上して戦闘を行なう事が無くなったので、 不要になり装備しなくなったのです。 あと、航行中に雑音が出ないようにすると言うよりは、抵抗を減らす意味の 方が大きいと思われます(当然、雑音の発生も押さえられますが)。 #right(){(79:608)} **潜水艦が潜行している時の深度ってどこを基準にしてるんでしょう。 潜水艦の深度は艦体のキール(竜骨)を基準している。 だから、深度10mや5mじゃ水没はしてないね。 もっとも、「急速潜行、深度10m」という指示は出さないと思うけど。 もっとも浅い深度指示は「潜望鏡深度」だと思ったけど違ってたらスマソ。 #right(){(80:701)} **海自にチタン製の潜水艦が無いのは、高いからですか? チタンは加工が難しく、テクニックが必要で高くつくのが問題です。 #right(){(84:system)} 高いからというのもあるでしょうが、 チタンに頼らずとも要求性能を満たせるから (日本の潜水艦の船殻を作る技術はかなり高いため) とも言えるのではないでしょうか。 あえて技術的冒険をする必要も無いというわけでは。 #right(){(84:653)} 646氏に加えるなら、チタンは剛性が低く、過大な圧力がかかる潜水艦には適していないともされるそうです。 実際、ロシアでチタン製の実験潜水艦がありましたが、船体に高い評価は得られなかったはずです。 #right(){(84:662)} **核ミサイルをわざわざ潜水艦に積むことのメリットは何なんでしょうか 隠密行動ができるから。 もしうちの国の本土を核兵器で攻撃しても 戦略原潜から反撃できるんだぞ!ということで 有効な抑止力となります。 核をわざわざ積んでいるのではなく、核を積むための戦略潜水艦。 #right(){(86:434)} SLBMの話なら、ミサイルを発射する場所を特定できないと言うメリットがあります。 固定陣地の場合、その場所を特定しやすいので、逆に相手方の標的になりますが、 戦略ミサイル原潜なら、そう言った心配をせず、核抑止力として利用できます。 対空ミサイル積んでも、発射するには浅深度まで浮上しなければいけないですから、 結局見つかり、良くて相打ち、最悪、自艦があぼーんされるだけです。 潜水艦はまず、隠れることが必要ですから、そう言う装備は(あるものもありますが)、 実際に遣われることは少ないと思います。 #right(){(86:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **イランや北朝鮮の潜水艦ってそんなに優秀だったんですか? ttp://www.eurus.dti.ne.jp/~freedom3/877EKM.htm こちらによるとイランと中国はキロ(877EKM型)級潜水艦を輸入してますね こいつは通常動力潜でも上等の部類に入ります #right(){(88:811)} (原潜より)かなり小型で音も小さい #right(){(88:812)} **スクリューがあぼ~んしてしまった潜水艦はもう自力で航行出来ないのですか? 海流の流れが判るのなら、流れにのる事で航行出来るかもしれん。 ちょうど気球のように。 でも、常識的にはむりぽ。 #right(){(90:812)} ディープボエジャーですか? 動力を失った潜水艦は運動の自由も利かず危険です、 その様な事をするとは思えませんが。 #right(){(90:815)} **潜水艦の副長には艦長を拘束できる権限があるって本当ですか? 一応、副長というのは艦長を補佐するのが第一の職分ですが、その艦長が 任務を遂行し得ない場合、それに代わって指揮を執る場合もあります。 例えば、艦長が発狂など心神喪失状態に陥った場合、 彼を拘束して艦の指揮を執る場合があります。 但し、それには幹部(水雷長とか機関長、軍医など)の同意が必要となります。 #right(){(91:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦の入港シーンを撮影していたカメラマンが「潜望鏡は撮らないでね。」と広報から言われたそうです。 >潜望鏡の何を注目すると、何のデータがバレルのでしょうか? 潜望鏡そのものではなくて、その周辺に設置されているレーダーやESM (Electronic Support Measureの略で、レーダーや無線機から発信される電波を探知し、 その方位や電波の種類を分析、測定する装置)アンテナの 機密性が高いからではないでしょうか。 #right(){(91:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **よく潜水艦が出てくる映画で、潜航中に敵が近くにいると艦内で物音立てずに静かにしたり、 >(映画の中で)潜水艦内にいた敵捕虜が船体をカンカン叩いてモールスを打ったりしているシーンがありましたが、 >海中ではそんなに音が通ってしまうものなのでしょうか? 簡単に体感できる方法を一つ プールに潜ってプールサイドの部分を固いもので殴ってみてください 滅茶苦茶音が良く響くのが判るはずです #right(){(91:316)} >駆逐艦が攻撃された場合と砲艦が攻撃された場合とではどのような違いがあるのか? 駆逐艦、潜水艦は中佐が艦長だ。 駆逐艦、潜水艦は大量生産される。 だから中佐クラスで艦長にしないと人員の数も足りなくなる。 故に軍艦より1歩下になる。 #right(){(91:388)} 音ぐらいしか長距離伝わるものがないので、みんな音を利用しているのです。(軍事、海洋調査、海洋生物) ちなみにサウンド・チャンネル(光ファイバの様に屈折により音波が一定深度に閉じ込められて伝わる層)を使い、 数千キロ離れたクジラがコミニュケーションを取っているという話があります。 #right(){(91:318)} **米海軍の潜水艦は長波より波長の長い超長波通信を利用していると以前見たのですが >そもそも長波通信は巨大な送信設備と数キロのアンテナが必要なのに、さらに大掛かりな設備が必要な >超長波通信を利用するメリットはどこにあるのでしょうか? VLF(超長波)は水面下数10m、ELF(極超長波)は水面下100mくらいまで到達すると読んだ覚えがあります。 (長波は当然もっと浅い) これは潜水艦の探知に関して意味のある差です。 SSBNは最も生存性の高い核抑止力として期待されている訳ですから、 その生存性に最大限の努力が払われているという事でしょう。 #right(){(92:860)} **潜水艦は水中ではどの程度動けるものなんでしょうか? >バレルロールや360度ループは可能ですか? 潜水艦には静止時の艦の安定性を確保する為に大量のバラストを艦底部に 装備しています。よって、バレルロールも360度ループもアップトリム90度も 不可能です。 #right(){(93:53)} **潜水艦が一度出航した後、定時連絡などはしなくても良いのでしょうか? 平時は行っていますが、有事は行わないでしょう。 #right(){(93:933)} **海自の潜水艦の艦内はやっぱり軽油臭いのですか? 軽油だけでなく、機械油の匂いも混じったなんともいえない匂いです。 #right(){(94:152} **人工衛星から潜水艦が潜んでいる場所の海面の盛り上がりを見つけて潜水艦を探知する研究が行われているそうですが、 >潜水艦上方の海面はなぜ盛り上がるのですか? 圧力波で盛り上がります。潜水艦が前進する時に押し分ける海水が 上方にも圧力を伝えるわけです。静止するとなくなります。直線状に 変位が生ずるので発見できる可能性があります。特に現在問題になっている 沿岸域、浅深度の潜水艦なら移動を発見できるのではないかと言われています。 #right(){(96:system)} **潜水艦の潜望鏡は、今でも鏡とレンズの組み合わせなのでしょうか? ちょっと資料を掘り出せなかったのですが、確か最新鋭の潜水艦では低光量テレビカメラが取り付けられており、 潜望鏡を上げると同時に、スイッチが入り、周囲をVTRだかに録画するようになっていたかと記憶しています。 ただ、こういうものは電化製品なので、故障することを考えて、従来からのEye Ball Sensorも維持しています。 ま、殆どの場合、聴音機などのSensorを多用しますので、潜望鏡を使うという局面は余り無いとは思いますけどね。 #right(){(96:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦の無音潜航なのですが、これはどのような潜航方法なのでしょうか? >1 スクリューを止め、惰性で航行する? >2 スクリューを超ゆっくりまわして最微速航行する? コッチ。キャビテーションを出さずにゆっくり回すってのが意外に簡単じゃないのよ。 圧力をかけると沸点が上がるってのは知ってるよね。逆をやれば下がる訳で、 スクリューを速く回すと海水が引っ張られて低音でも水蒸気の泡が発生する。 ソレが弾けて音がでるの。 #right(){(97:16)} それとトルクの問題もある。 機関の低速トルクが十分にないと低回転で回しにくい。 1998年に出たアメリカ国防科学委員会の将来潜水艦に関する研究で、 電気推進の利点の一つとして、モーターは低速でもトルクが大きいので、 プロペラを低回転で回すことが出来る、と書かれている。 #right(){(97:20)} **無音航行なんて絵空事ってことなのかい? 理屈では浮上、沈降の繰り返しとトリム、潜舵操作による低速航行が考えられます。 実用上はカスでしょうけど。 それにしてもタンクブローが無音とは言えないかも。 #right(){(97:system)} **完全にエンジン・スクリューその他全ての音を止めて安全潜航深度一杯の所(水深数百メートル?)にいる敵潜水艦 >を発見・撃破しようとする場合、どのような作戦が考えられるでしょうか? アクティブソナーを使いたまえ。 #right(){(98:剣恒光 ◆YR1Hskt.M.)} **潜望鏡深度って何メートルくらいの深さなんですか 文字どうり潜望鏡を海面に出している状態なので10mあるかどうか #right(){(98:60)} **潜水艦は魚雷とか積み込む時は、何処から積み込むのですか? ハッチから 艦によっては魚雷などの搭載専用ハッチがあるものもあるし、無いものは 当然乗員用ハッチから押し込むことになる #right(){(100:143)} **大戦中潜水艦の影が薄かったソ連が何故冷戦時代は潜水艦大国になれたのでしょうか? 数、という点では大戦中でもソ連はかなりのものでした。 技術レベルはまあ、そこそこ。 で、戦後は国家リソースのかなりの量を潜水艦に突っ込んだので、潜水艦大国のようなものになれたわけです。 もちろん独潜も大いに参考にしていて、ロメオ級なんかはUボートのコピーに近いです。 #right(){(100:250)} **国産の潜水艦または潜水艇はいつごろ初めてできましたか? 1920年に三菱造船神戸造船所で日本初の潜水艦が完成 #right(){(103:186)} 佐賀藩が幕末に樽型潜水艇を作ってなかったっけ? #right(){(103:191)} **潜水艦は待ち伏せする際海底に鎮座するとのことですが、強い水圧がかかっているのに地面に衝突して船体に問題が出ないのでしょうか 水+ちょっとだけの比重に調整すれば全然危険じゃないと思うけど #right(){(104:177)} 潜水艦は目標を捜索するときは変温層の上に、隠れるときは変温層の下にいる。 #right(){(104:178)} **燃料電池とスターリング機関双方のメリットデメリット教えてください。 理系の板で聞かれた方が良いのかも知れませんが。 AIPは、哨戒時の低速航行に使用して航続力を延ばし、隠蔽性を高めるもので、哨戒海域 との往復はディーゼルを利用、高速が必要な時には従来と同様にバッテリーが必要です。 スターリング機関は、ケロシンを液体酸素でちろちろ燃やすもので、低速巡航に向いている エンジンと言えます。 しかし、沸点の低い液体酸素を必要とするため、取扱が厄介になります。 燃料電池は水素と酸素を反応させて電力を取り出すものですが、水素の吸着には金属、現在で はTitaniumなどを使用しています。 これは金属で重い上に面積を食うのが欠点になります。 また、酸素の保管は上と同じく、液体酸素として保管するため、取扱が厄介です。 金属の代わりに、メタノールを分解して水素を取り出す方式も考えられていますが、まだ実験段階 だったかと。 両者とも、燃料系統を二重に持つというのもデメリットのひとつでしょうね。 #right(){(104:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦というのは一体、どのくらいのあいだ連続して潜行したままで行動していられるものなのでしょうか? WW2  基本的に電池が続く限り。 原潜  やろうと思えば幾らでもできる。 #right(){(105:463)} WW2の頃ならどんなにがんばっても丸1日が限度(ただし、もっと粘った例はある)。 現代の通常動力型なら3日ほど(環境の悪化を無視すれば5日くらいはいけるらしい)。 原子力潜なら、食料と乗員の精神が待つまで潜りっぱなしでいられます。 もっとも、”潜水艦の連続潜航持続時間は?”というのは最上機密なのでなかなか具体的な数字はわからない。 #right(){(105:465)} >WW2中の潜水艦 大戦末期の独逸のシュノルヒェル装置搭載実験で、連続9日間というのがありますが、 これは例外でせいぜい数十時間ではないかと。 >現在の原子力潜、現在の通常動力潜 最大潜行深度と共に機密ですのでなんとも・・・ 通常動力潜の本格潜行は一日程度といわれていますが・・・ 新型の空気循環装置やら新型パワープラントやらで 数十日連続潜行可能な・・・・とか言ううわさもあるにはあるのですがはてさて #right(){(105:469)} **潜水艦が航海中に艦内では手におえない病人や怪我人が発生した場合、 >隠密行動中だったりしてもその場で浮上するのでしょうか? >それとも問題無い場所に移動してから救助を求めるのでしょうか? そんなのいちがいに答えられるはずはない。 同じ国の同じ任務の潜水艦でも、傷病兵の状況や 艦長の考え方次第で対応はまったく違ってくるだろう。 #right(){(105:458)} 難しい問題だと思う。 基本的には艦長に一任されている問題だろう。 #right(){(105:459)} 健康に問題があるような者はそもそも潜水艦には乗せないだろうし、盲腸程度なら艦内の医務室で対処するだろう。 事故で重傷者が出た場合は他の人が回答しているように状況によるだろう。 平時なら帰港はしないまでも、最寄の自軍艦艇に引き取ってもらうくらいはするんじゃないかな。 見殺しにしたら問題になるのは必至だし。 #right(){(105:473)} **潜水艦ですが、敵潜水艦のスクリュー音以外の音(たとえば艦内の音)を判断することは出来るのでしょうか。 コレは出来る。 ベテランはイルカやクジラの種類まで当てるそうだが。 #right(){(105:542)} イルカやクジラの種類は判るでしょ。 相手の艦内の音を判断できるかは、艦の構造(防音対策)と発音状況しだい。 #right(){(105:543)} >やはり気になるのは方角や距離をどうやって算出したかです。 水中ソナーは、360℃回転するようになっていて、回しながら一番音がはっきり聞こえる位置を 探れば、その時のソナーの向きで方位がわかります。  (現在では、ソナーの受信機が360℃の円周形をしていて、オーディオのヴァーチャルヘッドホン のような仕組みで方位を探ります)  距離は、地上にいると音の大きさや響き方でだいたいの距離がわかるように、水中でも そう言う風に距離が掴めます。訓練すれば、精度はどんどん上げられます。 (他にドップラーの原理を利用して距離や方位を算出する方法もあり) #right(){(105:564)} **潜水艦同士の戦闘って実際にあったんですか?戦争映画の中だけ? 数えきれんくらいやらかしてますが…… #right(){(105:535)} 意味が良く分かりませんが潜水艦同士の水中戦という意味なのでしょうか? 浮上航行中の潜水艦が潜水中の潜水艦の攻撃受けて沈んだ例はたくさんあります。 #right(){(105:536)} 一応補足すると、U571などであった 「水中の潜水艦を、水中の潜水艦が魚雷攻撃する」という 状況はホーミング魚雷が実用化されて以降の話で、WW2ではほぼ不可能です。 浮上中の潜水艦を、潜行または浮上中の潜水艦が攻撃する、という状況は 多数ありました。潜行中の潜水艦を攻撃できたのは対潜装備を持った水上艦艇か、 航空機(深度が浅い場合のみ)です。 #right(){(105:539)} **現在の潜水艦はたくさんアクティブソナーを打つものなのでしょうか? 潜水艦自体はおっしゃるとおりアクティヴソナーはほとんど使用しません。 現在潜水艦の静粛性はきわめて高くなっており、パッシヴでの探知が難しくなっています。 そのために大出力の低周波アクティヴソナーを使用して敵性潜水艦を早期に 発見することを目指しているわけです。 低周波はより遠くまで届き、従来のソナーより早期の発見を可能にしています。 ただし、非常に強い音を発する上、多くの大型クジラがコミュニケーションに用いるのと同じ 周波数であるためクジラがソナーの影響を受けやすいと言われています。 #right(){(106:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **ディーゼルエンジンの潜水艦が深度が深いところでバッテリーが尽きた場合はどのようにするのでしょうか? >ディーゼルを海中で作動させるのでしょうか?その時の排気はどうなるのですか? 深海でバッテリーがなくなれば、基本的に浮上します。 浮上できない状況でしたら、潮の流れに身を任せてみます。 普通は、バッテリーがなくなるまで海にもぐったりしません。 半分ぐらいまで減ったら、すぐに充電します。そうしないと いざというときに役に立たないので。 また、ディーゼルを密閉空間でまわすと、間違いなく中の乗組員は酸欠です。 #right(){(106:210)} シュノーケリングできない場合は蓄電池のみが頼りであり、 電池が尽きたら 少なくともシュノーケル深度まで浮上するしかありません。(もしくは沈んだままかw) 現在 AIP(非大気依存推進)機関を搭載した潜水艦の開発配備が進んでいます。 ディーゼルに関して言えば、AIP機関の中にはクローズドサイクルディーゼルといった物も有ります。 蓄えた酸素(液体酸素)を使いディーゼルを動かし排気中のCO2/H2Oは海中に放出(溶かし)ます。 (当然俳気圧は高くなりその分出力を食われますね) #right(){(106:212)} **潜水艦の喫水線下は赤色に塗られてるんでしょうか? >また潜水艦のスクリューにまで音響減反の為の塗料を塗るんでしょうか? 赤色が多いですが、最近のシ-ウルフ級や日本のおやしお級等は黒に近いグレーだったりします。 プロペラは機密なのであまり見る機会はありませんが、塗装はしていません。 #right(){(108:322)} **イギリスは水中40ノット以上の潜水艦「アルファ級」等に対してはどうやって対処するつもりだったのでしょうか? >水上艦艇が全く追いつけず、短魚雷より高速で、発見できてもにっちもさっちもどうにも手が出なくなりそうな気がします ヘリの出番 #right(){(108:318)} 魚雷の高速・大深度化と対潜哨戒ヘリコプターの高性能化です。 米海軍のMk.50バラクーダ魚雷や日本の97式魚雷はまさにそのためだったり。 #right(){(108:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **よく漫画などで、潜水艦のソナーから大きい音が出て耳の鼓膜が破れるというシーンが出てきます >今のソナーは、鼓膜が破れないように、大きい音が出ないようになっていると聞いたのですが本当ですか? っていうか、リミター付きは既に常識 光増幅式照準装置も同じだわな #right(){(110:235)} まずソナーについて簡単に。 ソナーにはおおざっぱに言って二種類あります。 アクティブとパッシブ。前者はこっちから音を出し、そのはね返りによって目標の位置を割り出す。 ピーン、という音が映画などに出てきますね?あれがそうです。 こっちから音を出すため、こちらの存在を暴露する欠点があります。 後者は聴音マイクで外の音を聞き取り、目標を探知する。 いっさい音を出さないため、こちらの存在を秘匿できます。 潜水艦はその性格上、こっちの使用が主です。こちらについての質問と推測しました。 確かにWW2の頃までは、ソナー員がヘッドホンをつけ、マイクの方向を調節するダイヤルを 操作しながらソナーを使用しました。大きな音の発生が予測される場合 (爆雷の着水音など・・数秒後に爆発する)ヘッドホンをはずして音量を絞る。 このタイミングを誤るとヘッドホンから爆音が流れ、耳を痛める可能性がある。 でも、基本的には機械が発する音です。ヘッドホンの能力以上の大音量は出ない。 また、電気信号にいったん変換する関係上、一定音量以上はカットしてしまう、 一種のリミッターを装備するのは比較的簡単なことです。 要するに、昔であっても鼓膜が破れるほどの大音量を聞かされる可能性は低い。 ただし、このリミッターの設計がまずいとソナー員が耳を痛めることはあったようです。 現在はもちろん、コンピューターを介して音が分析されるシステムが一般的で、 ヘッドホンから大音響が出る可能性はありません。 #right(){(110:247)} **第2次大戦時の潜水艦と今の潜水艦が形が全然違うのはどうしてですか? 大戦時のは基本的に可潜艇(つまり、潜る事もできる船な、基本的に浮上して航行する) だから、浮いた状態での性能が要求される。 で、基本的に船の形をしている。 今の潜水艦は本当に潜水艦、主に海中での性能が求められている。 で、鯨みたいな形をしている。 これらの要求に従って、形が異なっている。 #right(){(110:502)} **潜水艦のセイルについてる窓らしきものはなんなのでしょうか? 点々に見えるヤツだったら、水抜きの穴。 ブリッジ(艦橋)でしたら、水上航行中の指揮所。 これで合ってるかな? 自信ないです。 #right(){(110:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} >これは潜航中も光さえあれば外が見えるんでしょうか? 潜航中にあそこに人はいません。 #right(){(110:579)} あれは「上部指揮所」という場所で、浮上している時に使うものです。   水中の視界はどんなによくてもせいぜい100m単位なので、大した役には立ちません。 ソナーなどを使った方が確実です。 #right(){(110:581)} 後上部指揮所は潜航中は水没する構造になっているものも多いです (潜水艦のセイルは水密されないのが普通) #right(){(110:582)} **通常動力型潜水艦が原子力潜水艦に勝るものは何でしょうか? 静粛性。原潜は原子炉の冷却水の循環ポンプを回さないといけないので、 どうしても静粛性に一歩劣るといわれています。 あと、通常動力型潜水艦は原潜より小柄なので、水深の浅い海域(紅海や黄海など) での活動が原潜よりやり易いことも上げられるでしょう。 #right(){(111:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **AIPの元祖はワルター・タービンなんでしょうか? AIPといってもいろいろな種類があるからな。 ワルター・タービンが初期の試みであることは確かだが、理論倒れに終わったものならそれ以前からある。 1862年にスペイン人が作った潜水艦は、塩素酸カリウムを分解して、 蒸気機関に必要な酸素を得るシステムを搭載していた。 実際にはうまくいかなかったようだが。 #right(){(111:244)} **潜水艦に砲が装備されなくなったのってなぜですか? 昔の潜水艦ってのは可潜艦であって、水中に潜ることのできる戦闘艦だったんですね なので、通商破壊戦するときは砲で持って撃ったり、 最後の手段として浮上して砲戦してたわけです。 ところが現代ではそんなことは無理で、 潜ったまま行動する潜水艦が普通になったので砲は単なる抵抗になってしまう。 従って、いらなくなったわけです。 #right(){(111:477)} それと潜水艦の砲戦は、40年にはほとんど行われてないはず。禁止命令だと思うよ。 潜水艦の外殻は20ミリくらいので穴開けられても、潜航できなくなる。 潜航すれば次の浮上はない。 #right(){(111:481)} WWI, WWIIのいずれの場合にも、ドイツ潜水艦隊司令部は、中立国の商船については 臨検の後拿捕もしくは撃沈という戦時国際法に沿った手続きをとることを命じています。 このような目的を達成するためには、潜水艦への砲の装備は必須です。 また、「Uボート入門」あたり読んでもらえばわかるのですが、 Uボートの中には、連合軍の経空脅威に対抗するために対空機銃や 対空砲を多数装備したFlak-Bootなんてのもあります。 なくなった理由は>>477氏のおっしゃってるあたりなんでしょうが、 戦術の変更というのもありそうな気がします。 #right(){(111:489)} **現代の潜水艦は水中時の方が水上時よりも速いそうですが、これはどうい理屈なのでしょうか? >素人考えでは、水中にいた方が水の抵抗より強く受けて遅くなる気がするのですが。 船に対する抵抗は、造波抵抗など、海面・海上で生ずるものの方が遙かに大きくなります。 全体が海中に漬かっている潜水艦ならば、水上を移動する艦船に比べて、受ける抵抗は小さくなります。 #right(){(111:465)} まあ実際水泳とかでも潜った方が抵抗少なくて速く泳げます。 金メダル取った、半分近く潜水で泳いだ鈴木大地選手を見れば……わかるかな? #right(){(111:467)} **SSBNからSLBMを発射すると、当然、発射管内に海水が入ってくると思うのですが、その海水はどうしているんでしょう? >ポンプで捨てているのでしょうか? むしろ積極的に注水してバランス取ってるんじゃなかったんでしたっけ。詳しい方よろしく。 気になったのでごく簡単にググってみましたが、発射順序はやはり前方右舷から発射したら次は後方左舷、 という対角線上の発射管を選択するのが理想的なのだそうです。 また、発射後の発射管は余分な燃焼ガス(腐食性がある)が残らないことを確かにするためにも、 しばらくフタを開放したままにして十分海水にさらすそうです。 やはり海水を入れてバラストにするということでしょう。 そもそも潜水艦自体が海水にさらされるものですから、防錆は十分に考えられているのだと思います。 #right(){(112:system)} **シュノーケルを出した潜水艦をCIWSや127mmでレーダー管制射撃できるものでしょうか? まあシュノーケル出したまま水上艦艇のCIWSの射程距離まで うかうか接近する潜水艦がいたら大馬鹿ものだがな。 #right(){(112:913)} ブロック1Bから光学センサーによる対水上攻撃が可能になりました。 しかし潜望鏡深度に有る潜水艦にダメージは与えるのは難しいでしょう。 127mm(海自を想定してます)は、射撃も加害も弾頭によりますが可能です。 #right(){(112:915)} スノーケルマストを砲撃して、命中させることは不可能ではないが、実戦的ではない。 まず、レーダー探知、その後にFCで補足して射撃に至るが、敵なら、射撃に至るまでに逃げてしまう。 #right(){(112:945)} **環境保護団体が「鯨類の生態に激しい悪影響を与える」として非難していた米海軍のセンサーシステムがありました。 >これは対潜水艦用のセンサーなのだそうですが、実際に悪影響がどのくらいあるのか んーと、冷戦が終わったことで、米潜水艦隊の敵が静かな外洋を航行する 走行音の大きな原潜群ではなく、沿岸海域に潜む従来型潜水艦になった。 従来型潜水艦は隠密性が高いうえに、騒音が多い沿岸海域に潜んでいる訳で 冷戦時代使われていたような”パッシブ”ソナー(まあ、聴音機の化け物)ではなく 自ら音波を発信することで敵の位置を掴む”アクティブ”ソナーが重要に成ってきた。 で、アクティブソナーが発する低周波が鯨に害を及ぼすと言うことで問題になってる訳。 でもって、従来型潜水艦(特にロシア/旧ソ連製)ってのは大抵の国でも買える様な お安い値段で輸出されており、対地攻撃が主任務と成った米海軍にとって一定の脅威となった。 #right(){(113:632)} 632さんが書かれた通りです。ディーゼル電池潜水艦、つまり 第二次大戦のUボートの改良型(かなりレベルは違いますが)はAIPと相まって大陸棚の複雑な音響環境と相まって、 深海の原子力潜水艦以上に手強い相手です。 アメリカの敵は基本的にはマラッカ海峡から台湾海峡にいたるオイルライン、台湾安保海域に存し、 短期的には中国、北朝鮮ロシアであり、長期的にはアジアのすべての国家でしょう。これから アジアに国際経済の重点が移るに連れ、アジアの通商確保(あるいは生殺与奪権をにぎること)が アメリカの重要な関心点になっていくのだと思います。 #right(){(113:system)} **観艦式などで潜水艦が登舷礼をするとき、潜舵の上に何人か乗っていますが、落ちたりしないのでしょうか。 海自の観艦式に出る乗員は船に慣れているから平気なのだと思われ。 #right(){(114:494)} 転落防止の命綱は着けてますです。写真でも腰のあたりに見えると思います。 http://globalsecurity.org/military/world/japan/images/ss-574-DN-SN-93-00155.jpg #right(){(114:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **潜水艦が発射する、魚雷と対潜ミサイルってどうちがうの? ずっと水中を進む:魚雷 一旦空中に飛び出して敵付近で水中へ:対潜ミサイル #right(){(115:system)} **潜水艦が沈む時ってタンクに水を入れて沈むんですよね? >けど次に浮くときって水をタンクから捨てて浮かぶわけだからタンク内は真空ってことですか? 高圧空気でタンク内の水を押し出します(ブロー)。 高圧空気が無くなったら浮上不能になります。 #right(){(115:74)} 水上にいる間に、あらかじめ圧縮空気を船内に蓄えておきます。 おもりになっている水をタンクから排出する必要がある場合には、 圧縮空気をタンク内に放出してやれば水圧より空気の圧力のほうがが高くなるので、 水はタンクの外に押し出されます。 あと通常の深度変更の場合には潜舵も使えるので、推進力さえあれば圧縮空気を使わなくてもいいです。 #right(){(115:75)} **潜水艦の上面はどうなってるんですか? 潜水艦ってもいろいろあるけど、第1次-第2次大戦型なら普通は木の板(すのこと言った方が良いかも) 現代の潜水艦ならゴム系樹脂のパネルが貼ってある #right(){(115:419)} **潜水艦ですが、完成直後の新品時に比べて退役時は耐水圧構造の金属疲労で潜水深度が低下しているのでしょうか? たうぜん。 ただ海自の古くなった潜水艦に深度制限があるかどうかは知らないがね。 お隣の台湾のテンチ級潜水艦はあまりにも旧式なので、 潜望鏡深度までしか潜ってはいけないそうだし。 #right(){(115:739)} **AIP潜水艦とは何なのか詳しく簡単に教えて下さい 液体酸素などを艦内に搭載し、一定期間、外気の補給なしに 作戦行動ができる推進機関を持った潜水艦です。 #right(){(116:system)} **潜水艦は、浮上していると黒く見えますが、浮上している時喫水線の下になる部分は赤く塗られているのでしょうか? 一昔前までの潜水艦は、喫水線の下は水上艦艇と同じような塗り分け(つまり赤とか)でした。 最近の潜水艦は、全面に吸音タイル(ゴムなどが使われているようですが、詳細は秘密)が 貼られているので、全面真っ黒です。 #right(){(116:786)} 潜水艦の吸音タイルは、比重の違うゴムで鉛板をサンドイッチしたもので、ゴムには 磁気探知対策のために磁鉄の粉が混ぜ込んであったものだったと思う。 とりあえずソビエト潜水艦に貼られてた吸音タイルはそういう構造だったかと。 #right(){(116:792)}786氏が述べているように、緑の塗料もある。 赤い色は、牡蠣・フジツボを寄り付かなくする酸化銅そのものの色、 緑色は、海藻の繁殖を押さえるニ酸化銅そのものの色だ ……と工廠スレで教わった。 潜水艦は>>786氏の言うとおり。 たまに雑誌で、緊急浮上して空中に艦首を突き出した写真があれば、 水線下が拝める絶好のチャンスなのでご覧あれ(自分も一度だけ見た) #right(){(116:鷂 ◆Kr61cmWkkQ)} 喫水線下を赤く塗っている潜水艦。オハイオ級SSBN http://www.globalsecurity.org/wmd/systems/ssbn-726_i.htm #right(){(116:794)} **潜水艦のTASSは引きずりっぱなしだと、戦闘できませんよね? >切り離すわけにもいかないでしょうから、探知があった段階で、巻き込んだりするんでしょうか? 出来ます。ただ、水上艦と戦闘する場合はTASSは必要無いので収めます。 #right(){(122:349)} **トムクランシーの小説で、潜水艦の位置表示や方向表示に「3-4-5」という書き方をしてるのですが、 >これは3次元の表示だと思うのですが、1番目、2番目、3番目の数字の意味を教えてください。 三次元じゃない、二次元の極座標。原点は自分の位置。 要するに360度の方位を三つの数字で言ってるだけ。3-4-5なら方位345度。 #right(){(123:267)} 潜水艦の場合は基本的に、自艦の装備してるジャイロコンパスの真北が基準だったはず。 3つに区切るのは間違えないようにです。 #right(){(123:269)} **現代の軍用潜水艦って、漁船の網や仕掛けにかかってしまうこと等ないのですか? 北朝鮮のユーゴ級潜水艇が韓国の秋刀魚網に引っかかって拿捕されたことがある。 #right(){(123:859)} **潜水艦は海底に付いてしまうと、浮上できなくなると聞いた事があるのですが、本当ですか? そんな事は無いだろう。何の情報? 海底についても何の問題も無いぞ。 #right(){(124:295)} **潜水艦には戦闘機のパラシュートのような脱出装備はあるのでしょうか?例えばシュノーケルとか酸素ボンベとかそういう物です 「スタンキー・フード」っていう、フルフェイスのガスマスクに酸素ボンベがついた みたいな個人用脱出装置がある。 現在の潜水艦は艦内への入出ハッチの部分がチャンバーになっている(ハッチ開けると 即艦内、にはなってない)ので、この装備を付けてチャンバーに何人かが入り、艦内への ハッチを閉めたあと艦外へのハッチを開けて脱出、というのを繰り返して全乗員が脱出 できる。 あまり深度が深いと使えないけどね。 潜水艦によってはこのチャンバー部分がそのまんま切り離して脱出ポッドになるような構造に なってたりもする #right(){(479:320)} **潜水艦で火災が発生したらたちまち酸欠とか有毒ガス中毒になりそうなのですが >どんな対策を行っているのですか? ガスマスクと酸素ボンベを身に着けた消化班が出動して火を消し止める。 どうしようもなくなったら、火災区画を隔離して浮上する。 火災の規模にもよるだろうが、火災区画からの人員の退避&隔壁閉鎖で 酸欠にして火災を消すか、緊急浮上でしょう。 #right(){(356:427,428)} **潜水艦が艦船に対して魚雷を放つのは深度はどのくらいでしょう?第一次世界大戦~第二次世界大戦ごろと現在と両方知りたいです。 昔は狙うのが基本的に水上艦だったので 夜間ならば浮上、あるいは潜望鏡深度からの雷撃 今は水上艦以外に潜水艦も相手になり 魚雷の性能も上がったのである程度の深度から水上艦を狙ったりできるが 詳しいことは秘密です。 こちらから相手を探知できても相手には探知できない あるいはしにくい状態で発射するのが望ましい ということになっています 第一次世界大戦~第二次世界大戦なら、目標は基本的に水上艦でしたので、 水面すれすれのいわゆる潜望鏡深度での発射が普通でした。 それと、魚雷を発射するには当時は圧縮空気を用いるしか方法が無かったので、 大量の空気が必要な上に深深度の水圧に負けないようにするための圧力をかけられませんでした。 さらに魚雷そのものが深深度の水圧に耐えられなかったこともあり、潜航しての深深度発射は 30mが限界でした。 戦後は空気圧ではなく水圧で発射する方式が主流になり、また魚雷そのものが深深度の 水圧に耐えられる構造になってきましたので、数百メートルの深度からでも 魚雷発射が可能といわれています。 #right(){(478:259)} **潜水艦は洋上で海上艦から燃料供給受けることってあるの? >その海上艦を監視すれば潜水艦の動きが分かってしまうような? そんなのは前の戦争の頃から折り込み済みだろう。 特に旧海軍は潜水母艦なしではまともに作成行動を取れなかったし。 もちろん燃料や食糧はおろか家族との郵便物まで取り扱っていた。 参考までに http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E6%AF%8D%E8%89%A6 #right{(日本潜水艦総合スレ15:546*一部加筆)} **潜航中の潜水艦の抵抗は、速度の何乗に比例するかを教えてください。 >5knot前後で通用する近似値で良いです まあエスパー発揮して抵抗Dは D=0.5*ρ*(V^2)*S*CD で求めることができる ということで抵抗は速度の2乗に比例 概算値は D=0.5*1025*(2.57^2)*75*0.1≒25000N くらいかねえ CD値は勘、投影面積は概算値だが #right{(506:743)} 潜水艦も流体中を運動する物体なのだから、 速度に比例する粘性抵抗と、速度の自乗に比例する圧力抵抗を受けるはず。 でどちらが主体かはレイノルズ数で判断されるわけで、<1で粘性抵抗主体、>10^3くらいで圧力抵抗主体だったかと。 Re=ρvL/η 速度5kt=2.5m/s、代表長(船体長)100m、水の密度=1E3kg/m^3、水の粘性率1mPa・s だと、粘性抵抗主体でいいんじゃないかな。 #right{(506:746)} **海上自衛隊の潜水艦は他の国の潜水艦に比べると乗員が多いそうですがなぜでしょう? 日本は国土は小さいが領海面積は広い(世界6位)。そのため原潜並みの長期間の 行動が必要で、他の国の潜水艦が2交代制のところ3交代制を採ってるため乗員が多い。 #right(){(初心者スレ)} **潜水艦が攻撃されて艦内であちこち水が噴き出してくるシーンが映画でありますが,一体何の水?何か一生懸命バルブを閉めてるけど何のバルブ?  潜水艦の発令所は,船体の中央部近くにあり,機関部はそれより後方にあります.  また,潜水艦にはエンジン冷却など外部の海水を引き込んで使う(または中から捨てる)配管が幾つも有ります.  冷却水の循環ポンプや,消火水のポンプが機関部にあるので,この海水は発令所を通って前方の区画へ送られています.  無音潜航をする時でも,冷却海水を止めたら機械が壊れちゃうので,止められません.  漏れ始めたら音が出るし,機械に海水がかかって壊れるかも知れないので,一時的にバルブを閉めて防水作業をするそうです.  最初からバルブを閉めていたりすると,それらは使えなくなります.(もちろん必要最低限の物以外は締めてんですけどね) #right(){(482:771)} **通常動力潜水艦の潜望鏡やシュノーケルの海面上に出る部分ってどのくらいの大きさですか? >それだけが海面上に出ている状態って、水上艦や哨戒機のレーダーや目視ですぐに見つけられるものなのでしょうか? 具体的な大きさは知らないが、第二次世界大戦末期には簡単に見つかるようにはなってる。 だもんで、シュノーケルにゴム巻いてたりしてる。 漁船以下のサイズで、発見はなかなか楽じゃないそうな ステルス化も一部では進んでるとか ただし、もちろん程度問題であって、一定のリスクがある ウェーキは意外なほど目立つらしく、目視で発見される可能性がある レーダーについても同様にリスクがある 中村秀樹氏の『lこれが潜水艦だ』では、複数回のスキャンを受けると見つかってしまう恐れがあると紹介されていた #right{(525:418,419)} **潜水艦が水上艦と行動を共にするようになったのはいつ頃からなんでしょうか? >米空母には原潜が付くのが普通だと言われますが、 第一次世界大戦後に艦隊随伴型潜水艦が出てきてる。 潜水可能な水雷艇みたいな構想が最初だが、しだいに前衛警戒部隊としての意味が大きくなる。 実際に配備した例としては、英海軍が水上高速型潜水艦を作ってみたり、 米海軍が渡洋進撃する部隊の最前列に配備する運用をやってみたり。 実戦では第二次世界大戦の頃に日本海軍がやった例があり、 例えば真珠湾攻撃の時には哨戒隊の名で機動部隊指揮下で3隻行動してた。 ハワイ到着後、機動部隊の指揮下を離れて、独立行動の潜水艦部隊である先遣部隊に復帰。 ただ、第二次世界大戦の頃には基本的には敵根拠地~会敵予想地点の敵艦隊予想進路へ事前配置する用法で、 友軍艦隊に随伴して行動するという例は余り無い。 実戦での米軍の艦隊型潜水艦もそういう事前配備型の運用とみてよい。 もう少し艦隊に密着した感じでは、 第二次世界大戦末期のアメリカ海軍もレーダーピケット潜水艦という構想をし、 艦隊の最外延部の危険水域に浮上してレーダー警戒拠点となる艦が整備された。 ただ、これは早期警戒機にとってかわられた。 あと、第二次世界大戦の大西洋方面では船団護衛に潜水艦が投入され、随伴行動してる。 ドイツの大型水上艦の出現に対する備えという意味合い。 今につながる水上部隊への潜水艦随伴が本格的に考えられたのは、1960年代末だろう。 ソ連潜水艦の機動部隊への脅威が増大し、特に巡航ミサイル装備艦への対応のため、 機動部隊への潜水艦随伴が考えられた。具体的にはロス級原潜あたり。 #right{(544:924)} **潜水艦ってアンカー、錨を持っているんでしょうか? >ぱっと見、ついてないように見受けられますが。もし、持っていないなら、潜水艦はどうやって投錨するんでしょう。 ふだんは船体に埋め込んでる。投錨時にだけ船体から離す。 錨はこんなの。 ttp://www.mod.go.jp/msdf/yokokyou/photo/kinenhi/719_asasio.html 持ってる。こんなぐあいに艦内格納 ttp://vspgnet.web.fc2.com/kure-akishio/aki-5.jpg #right(){(549:134,135)} **潜水艦のプロペラって、たいがいは1本ですよね。 2本や4本にしようとは考えなかったんですか? >海中でプロペラが故障したら、救助は困難なんだから 潜水艦のスクリュープロペラは、第二次世界大戦の頃だとむしろ二軸のが多いけどな。 静粛性や動力性能の制約が水上艦よりも厳しいのでおいそれと増やせないだろ ペラっていうか推進軸を増やすってことは、船殻に空ける穴を増やすって事だ さらには複数の主機を積むか、動力配分機構を積まねばならない 水上船なら、それでも船底下への突出を軽減できるってメリットがあるが 潜水艦なら軸線上にデカイペラ置けるんだから、タイフーンくらいの大型艦でもないかぎりメリットはない 潜水艦にとって推進軸関連の故障で怖いのは、ペラ破損ではなく、軸変形による浸水 そのリスクを増やしてどうする ペラが壊れたって効率が悪くなるだけで、動けなくなるわけじゃない 浮上さえ出来れば修理は可能 #right(){(554:117-120)} **映画などでソナー員がヘッドフォンに耳を澄ませつつ円形のハンドル状のデバイスを操作している描写をよく見かけますが、あのハンドルは何なのでしょうか? 方位の測定です。艦底に円形にマイクロフォンが設置されてるので, その中で一番大きな音響のものを探し、方位を特定してます。 ただ、映画の場合そこまで意識してるかは疑問で、ただ演出上 雰囲気を出しためにやってる可能性があるので注意が必要です。 補足すれば、艦底に円形にマイクロフォンが取り付けられる前は、 艦内のハンドルで艦の外にある指向性のマイクをぐるぐると回し、 捕捉・識別せんとする音が最もはっきり聞こえる方向を求める方式のものがありました。 映画で言えば「Uボート」にちらりと登場するものがそれで、 日本海軍でも太平洋戦争初期まで「Kチューブ」という名称のものが制式装備されています。 #right(){(348:897,901)} **情報収集・解析の専門の艦って、潜水艦が適任なんでしょうか? 隠密行動なら潜水艦が向いているが、平時の情報収集なら、もっと大型の水上艦艇の方が、 電波収集のために高所にアンテナを設置したり、大型で高機能な機材を多数搭載したり、 分析要員を乗船させてリアルタイムで解析したりできて、いろいろ便利なんだぜ! ケースバイケースなので、一概には言えないってことだ! #right(){(俺初質スレ430:558)} **潜水艦を倒すには潜水艦とよく聞きますがなぜでしょう? >アスロックが撃てる水上艦の方が有利だと思うのですが足も速いし >ソナーだってワイヤーつけてひっぱれば潜水艦と同じ索敵能力がありそうですけど 別に潜水艦でなければ対潜戦闘が成立しないわけではないが、 中村秀樹氏が『これが潜水艦だ』で述べる所によれば、潜水艦が優位にあるらしい (まあただ、氏が元潜水艦乗りだという点を考慮する必要があるだろう) 以下引用。 対潜戦は、潜水艦にとっても困難な作戦だが、 それでも空水(航空機と水上艦)の対潜部隊よりははるかに有利な作戦ができる。 それは、相手にこちらの動きを知られないからである。 (中略) 空水対潜部隊と比較し、潜水艦の対潜能力としての利点は、少なくとも二つある。 第一は存在秘匿である。静かに潜航している限り、相手の潜水艦に存在を知られることがない。 第二に、潜水艦の捜索能力である。潜水艦のソーナーは、哨戒機のソノブイ、 水上艦のソーナーに比較して、はるかに高性能で、探知確率が高い。 #right(){(572:290) **潜水艦の塗装はなぜ黒いの? 潜水艦の黒っぽい塗装は潜航中に目立たなくするための塗装ですよ。 迷彩効果のある背景に溶け込みやすい塗装を行うには、自然光をあまり受けない面には よく反射する塗装を用い、逆に光を多く受ける面にはあまり反射しない塗料を 使用するのが良いそうです。 この理屈で艦艇では、垂直面はかすんだ灰色、水平面は黒色を塗装するのが背景に 溶け込むために効果的とされました。 戦前の潜水艦は基本的に水上航行が主体で、したがってその船体も灰色に塗られたものが 多くありました。 しかし近年の潜水艦は潜水状態で行動するのが基本となり、浮上航行する機会は 非常に少なくなりました。 このために、海中をその背景と考え、その中に最も溶け込みやすい黒系の塗装を 施しているのです。 大戦中の米海軍では、潜航中に発見されにくいための黒色塗装をメジャー9、 浮上中に水上から発見されにくいための灰色系塗装をメジャー10としてそれぞれ 採用しています。 #right(){(575:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **潜水艦に対して通信ってどうやって行うんですか。水中でも無線って届くんですか。 深い海中にも届く波長の無線を使う。 ただし、通信速度は遅いし大容量のデータ通信は出来ない。 そのための専用の通信中継機もある。 「水中では波長の長い波は遠くまで届くが波長の短い波は急速に減衰する」 なので、音波のような波長の長いものは遠くまで届く。 であるから敵潜水艦などのストラクチャを探知することが可能になる。 音声無電のような、波長の短い電磁波は水中では急速に減速し、 100mくらい潜ってしまうとまったく届かなくなる 電磁波は水を通すとそのエネルギーが弱くなる性質があるから、 原子炉の炉心を囲む防護ブロックに水プールがあるのである #right(){(340:713,714)} **潜水艦の「着底」という操艦は、船体の強度的に問題は無いのでしょうか? 潜水艦の着底はバラストタンクに注水する事で行われるのですが、例えると「自然降下」と言う様な状態で徐々に深度を下げていって、 その結果海底に達する行為です。 漫画にある様な「急速潜航の後に激しく着底」ってのは危険すぎて、まずできません。 なので、通常の着底自体は艦に損傷を与える事はありません。 #right(){(576:157)} **ほとんど使わないアクティブソナーを搭載しているのはなぜ? >「UボートVII型」 ロバート・C・スターン著 を読んでいて疑問に思ったのですが、 >ごく少数のVII型にアクティブソナー(Sゲレート)が機雷対策に搭載されたとのことですが、 >音響インパルスを敵艦船に聞かれてしまうため使用する艦長は殆ど居なかったそうです。 >アクティブソナーは現用潜水艦には殆ど搭載されていると聞きますがどんな用途を想定しているのか教えて下さい。 現代の潜水艦は、索敵にアクティブを撃つ事はまず無いとされています。 近距離用は海氷探知等に使われる物が有るらしいです。 #right(){(586:894)} そもそも、敵の戦闘艦が居なければいくら使ってもかまわない。 平時だって潜水艦は行動してるわけだ。 潜水感にとって隠密性が最大の武器にして命綱なのでわざわざ此方の位置を教えることはないが 位置がバレる可能性があってでも相手の位置を知りたいと判断すれば打つよ Uボートの例は戦争末期だから、そこらじゅうに護衛艦がいてピンを打つのも危険な状態だね。 #right(){(586:モッティ ◆uSDglizB3o)} **マンガみたいに潜水艦のソナーマンが耳を塞いでしまうような馬鹿でかい大きな音は出るんですか? >ある程度大きい音を感知したらそれ以上は聞こえないよう防止装置でも付いているんですか? ぶっちゃけるとどんな小さい音でも拾うよう、極端に過敏にしてあるわけですわ。 音自体もすごいよ。 クジラ・イルカの大量打ち上げはソナー音で聴覚破壊されたせい、という説もあるくらいだから。 大きな音は自動的に調節される機能がある。 漫画みたいに耳を押さえるなんて事はまず無い。 #right(){(330:348,360)} **ウォークマンで雑音に正反対の波をぶつけて静かにするっていう技術がありますが、あれをでっかくして潜水艦につければ、無音で航行できたりしないですかね アクティブノイズキャンセラーはノイズに対し逆位相の音を発生させることでノイズを打ち消すのですが、 たとえ同じ音であっても、音の位相は音源と観測者の距離に応じて違ってみえるものです。 このため、ノイズキャンセラーはごく狭い範囲にしか適切な効果を及ぼしません。 (位置によってはノイズとノイズキャンセラーが発生させる音が重なって聞こえてしまい、逆にうるさくなります) 少なくとも今の所では、アクティブノイズキャンセラーの利用はヘッドフォンやイヤフォンに限られており、 自動車の車内への適用も十分な成功を収めていないようです。 それはノイズの発生源とノイズキャンセラーの音源が違う場所にある場合ですね。 潜水艦ではノイズが発生源と艦体の接触部から伝わることが多いので、 ここに制震、吸音装置を置くのですが、これにノイズキャンセル、というか アクティブな制震装置を採用することがあるようです。 ノイズキャンセル・ヘッドフォンとは少し違いますが、 干渉を用いたアクティブな吸音という意味では共通していますね。 #right(){(330:370,372)} **潜水艦の魚雷発射管ですが、アメリカやヨーロッパの潜水艦は側面に付いていることが多いですがロシアや日本の潜水艦は正面に付いている事が多いですよね? >これってなにかメリットとかデメリットはあるんでしょうか? ・太い船体の中央部に発射管室だと、魚雷の積み込みが楽で安全。 ・発射後の重心変化がばかにならない。 ・何かあると隔壁閉められて確実に孤立する発射管室の人がかわいそう。 #right(){(596:135)} 発射管が側面についているのは、大型の球形ソナーを艦首に置いているために それをクリアするため。 本来は艦首正面に魚雷発射管を設けたほうが艦首尾線にたいしてまっすぐ置けるので その方が都合がよいはずです。 日本の潜水艦も、「うずしお」型から「はるしお」型までの涙滴型潜水艦は 側面に発射管がありましたよ。 #right(){(596:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **潜水艦はミサイルを発射する事によって敵潜水艦に存在がバレてしまったりはしないのでしょうか? バレることは有ります。 なので、特に巡航ミサイルの発射などは、慎重を期して行うわけです。 但し、戦略ミサイル原潜の場合は、自国領海を遊弋していますし、周囲には警戒をする 攻撃型原潜を配備して護衛したりしていますから、滅多なことでは手を出すことは 出来ません(以上のものは米国やソ連の場合)。 #right(){(326:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦がスクリューを使わずに潮流に乗って移動することは可能ですか? >また、海水の温度が深度ごとで異なる現象を最大限に利用することで >ソナーから隠れることが出来るとも聞きましたが実際に出来ることですか? 海流に乗って移動することは可能です。 有名な例ではウーボートがジブラルタル海峡を突破するさいに利用した例があります 海水の温度差のほうは変温層という物を利用します。変温層内のソナーの反響具合なんかは 非公開のはずですが。 出来ます、 音は真っ直ぐには伸びません グラフにするとある深度では探知可能領域なのにそれより100ft潜ると隠れてしまったりします 温度も海水面から変化しはじめたり ある深度までは一定だったり様々なパターンがあります 対潛戦を行う場合これは大切な予察になります #right(){(324:269,281)} **海自の潜水艦とかって敵の船を沈める役割ですが、水上戦闘艦との使い分けは意味があるのでしょうか? 一番大きいのは、潜水艦はどこにいるか知られないことで、相手にプレッシャーを掛けること。 逆に水上艦は、どこにいるかを知らせつつ、相手にプレッシャーを掛ける。 カードゲームで言えば、水上艦は相手に見せるカード、潜水艦は伏せたカード。 両方を使い分けることで、ある程度相手の行動を縛ることができる。 聴音装置の特性上、潜水艦は最良の対潜水艦ユニットとして機能します。 水上艦の襲撃は危険度が高いのでやりにくいです。 また潜水艦は所在をくらませて相手を疑心暗鬼に陥らせることも任務です。 さらに、平時にも隠密監視にも使い道があります。 #right(){(323:392,393)} **潜水艦は水圧に耐えられるような構造をしていますが、深海までの活動範囲を多少犠牲にする代わりにステルス潜水艦を作ることは可能ですか? 現状だって潜っていればレーダーには映りませんが? それに水圧に耐えるのは内殻であって、外殻の形は水圧には大して関係ない。 「対ソナー・ステルス」なのか「対レーダー・ステルス」なのか、どっち? 対ソナー・ステルスなら英国のアスチュートのように、 上部構造物を傾斜させたり無反響タイルを貼ったりポンプジェット推進にしたりと、 「ステルス」と呼べる構造は既に広く使われている。 (海自の「おやしお」型SSもステルス構造) #right(){(300:865-866)} **潜水艦が、水上艦に比べて早く劣化して短命なのはどうしてですか? 空母などが大型艦が就役期間が長いのでそう思うかもしれないがちょっと検証してみよう。 ミサイル巡洋艦ロングビーチ1961-1995 34年        ボストン級 1955-1970 15年        ガルベストン級1958-1979 21年        カリフォルニア級1974-1999 25年        バージニア  1976-1994  18年        テキサス   1977-1993  15年 原子力潜水艦 オハイオ級  1976-就役中 31年        ロサンジェルス1976-2010  31年        オマハ    1978-1995  17年        アトランタ  1982-1999  17年 少なくとも米海軍では水上艦・潜水艦の就役年は大差ないですね。 軍艦の寿命は船の耐用年数ではなくて戦術の変化や技術の変化による物が大きいのでしょう。 日本の海自潜水艦に限れば、 ・保有定数制限 ・製造技術維持 のため、建造~退役までのローテーションが他国の潜水艦と比べても早い 毎年1隻建造して、1隻退役する入れ替わりを繰り返している 同時に、常に新型を開発したり改良を加えたり…って出来るが #right(){(650:62-67)} **航行速度が遅い潜水艦は、哨戒ヘリに囲まれて逃げられなくなるんですか? どの段階で逃げ切れるとかは条件がいくつも有るから何とも言えませんが 逃げるのが速いのと遅いのでは逃げる機会が違う 潜水艦は訓練以外では逃げ切れる条件でしか攻撃の選択は… 色々元中の人がまとめサイトを作っています #right(){(自衛隊板初質スレ80:予備海士長 ◆0J1td6g0Ec)} **晴嵐みたいに、潜水艦から偵察ヘリみたいなのを飛ばす研究とかしていたところはありますか? 改オハイオ級はミサイルサイロからUAVを飛ばす実験をしとる 偵察ヘリどころか伊400のアイディアはアメリカにパクられまくり 「浮上して巡航ミサイルを発射する潜水艦」なんてモンまで作られた。 ドイツがUボートにオートジャイロ積む計画を立ててたな。 上に書いてるオートジャイロというのはフォッケ・アハゲリスFa-333バッハシュテルツェのこと。 一人乗りの風で回転翼を回した揚力で空に舞い上がり、ワイヤーでUボートに曳航されて飛ぶ一種の凧で見張り用に使った。 この他にもイギリスやフランスの巨砲を搭載した大型潜水艦には偵察用に小型水上飛行機を搭載していたものがあった。 「ローレライ」に出てくるシュルクーフはその一例。 晴嵐は偵察機じゃないし、伊400型は、隠密に敵地に接近し、少数の攻撃機によって奇襲攻撃するのことが目的なので、 現代の潜水艦による地上へ攻撃とは、直接のつながりはありません。 潜水艦に偵察機を搭載した例なら各国にあります。 例えばアメリカ海軍では、S-1潜水艦にマーチンMS-1型複葉偵察機を試験的に搭載していました。1923年くらいのことですが。 また、ドイツ海軍はUボートに搭載される索敵用のジャイロカイト「FA230」を製作し、実戦投入しています。 これはUボートによって曳航される回転翼式の凧で、安全に浮揚させるには最低でも36km/hの速度で引っ張ってやる必要がありました。 #right(){(298:366-378)} 伊400でなくとも、日本の潜水艦の伊7型などは九六式小型水上偵察機、伊9型、伊15型などは零式小型水上偵察機を積んでいました。ちなみに、オレゴン州空襲は伊25搭載の零式小型水上偵察機が行いました。また、伊13型も晴嵐積んでた筈です。 こちらも参照→ https://ja.wikipedia.org/wiki/潜水艦搭載偵察機 **潜水艦が海底に鎮座するとき、その海底の状態をどのように調べるのですか。 海底の状態は海図見て判断する。 よくわからないとこでもイチかバチか鎮座する事はあるが、真珠湾付近でそれをやって、危うく泥にはまって抜けなくなるとこだった。 前線で事故が起きても通信が途絶えるだけなので、詳しい喪失原因まではわからない。 #right(){(俺初質スレ431:724)} **昔の潜水艦は艦内の二酸化炭素対策(吸着)にアルカリ金属の水酸化物を使ってたようですが、現在の潜水艦はどうしてるんでしょうか? 基本はご指摘どおりのソーダ石灰(水酸化カルシウムが主成分)。ただ、扱いやすいように 改良されたものになっている。例: http://www.armedforces-int.com/article/royal-navy-carbon-dioxide-absorbers.html 原潜は豊富な電力で酸素を作り出すことはできるが(EOG使用)、二酸化炭素はやはり吸着するしかない。 原潜は長期間潜水するため、単に吸着するだけでなく、廃棄する方法が必要であり、MEA(モノエタノールアミン) に吸着させ、加熱して二酸化炭素だけ分離して廃棄している。繰り返し使用が可能なので、 長期間の潜航に耐える。硫化ナトリウムの電気分解によって、酸素を発生させると同時にアルカリを発生させ、 二酸化炭素を吸着させる方法も開発されている。 #right(){(664:system ◆systemVXQ2)} **潜水艦の攻撃と言うのは、どれほどのショックを相手に与えるのでしょうか? >対潜装備を備えた艦艇を多数用意すればいいだけじゃないのでしょうか? その、装備を備えた船を用意するのに時間(下手をすると年単位)がかかるので、これからって時に役に立たない。 また、現代だと、最初の先制攻撃は潜水艦側から、かけることになるので、その犠牲になりたくないというのがある。 #right(){(俺初質スレ431:767)} **潜水艦の腹ってなんで赤いの? 浮上時にも水面下に沈んでるから、艦底色に塗り分けてる。 昔の潜水艦は潜っている時間より浮いている時間の方が遙かに長かったために、 塗り分けが普通の軍艦と同じようになっていた。 なんで赤いかっていうと、フジツボよけのために、塗料に酸化銅を混ぜるから。 これをやっておかないと船体にフジツボがびっしりついて、水の抵抗ががっつりあがる。 つか、現代の潜水艦は、全面に吸音タイル貼り付けてるから、腹の方まで黒っぽい。 現代の潜水艦も赤いよ。 http://z.about.com/f/wiki/e/en/thumb/6/66/OHIOSSGNCONVERSION.JPG/300px-OHIOSSGNCONVERSION.JPG ロス級の腹も赤い シーウルフは赤くないんだけど… http://www.globalsecurity.org/military/systems/ship/images/ssn-23_040604-o-0000c-003.jpg ロシアのクルスクも赤かった。 自衛隊でははるしお型までが赤くて、おやしお型以降はグレー。 #right(){(292:340-358)} **潜水艦の脱出球というものを詳しく教えてください インド海軍の保有する209/1500型は全乗員40名を収容できる脱出球を セイルの直前の上構内部に装備しています。 これは浮きになる長方形の上構の一部と、その下部の直径2.6mの脱出球で構成されています。 #right(){(289:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **潜水艦は頑丈に作ってあり、威力の弱い魚雷では破壊できないと聞きました >12.7mm弾でも10mm以上の圧延鋼を貫徹できるのに爆薬を搭載した魚雷に耐えると言うことが信じられません 大昔のグッピー級の潜水艦ですら、外殻の厚さは半インチ(25.7mm)です。 とっくに退役したパパ級でも外殻は60mmのチタン合金でした。 現代の潜水艦はもっと丈夫ですし、そもそも12.7mmライフルのような超音速の弾が 当たるわけでもありません。だから対潜魚雷の弾頭にはHEATが必要なのです。 #right(){(687:system ◆systemVXQ2)} **潜水艦のソナーマンは何時間も勤務時間あるのに集中できるんでしょうか? >集中力続きそうにないと思うんですけど 少なくとも米の原潜ではリアルタイムDSP(信号処理)を行って、ノイズなどを除去した後、 データベースと照合して分類、重み付けを行って表示するシステムが使用されています。 また、走査する周波数域も、環境と入力によって、最適なものを自動的に選択するシステム (REA: Rapid Environmental Assessment)が開発~運用されているようです。最終的には 自動分類して、相手の深度と距離、判定内容をシンボル化(レーダーみたいな)して表示する システム(matched-field localisation)や、複数のセンサーからの情報を統合して、地図上に 海底地形や検出対象を座標付きで表示する netcentric data fusionが理想といわれていますが、 そこまではまだ届いていない模様。 昔はヘッドフォンを耳に押し当て、ウォーターフォール(音紋表示、横軸方位、 縦軸時間=距離で反射を表示する画面)をじっと見つめるのがソナーマンでしたが、 現代ではウォーターフォールはともかく、ヘッドフォンは使わない事もあるようです。 参考にした記事を書いたのが専門家です。 記事はMunch出版「Military Technology」誌の2004年6月号「A remedy for silent subs?」。 著者はオランダのTNO-FEL(物理、電子関係の研究開発機関)内、水中音響班の研究者3名です。 7年近く前の記事ですから、今はもっと進んでいるでしょう。 #right(){(690:system ◆systemVXQ2)} **潜水艦の最高速度なんですが、水上12ノット/水中20ノットとか水中の方が猛烈に速いのはなぜでしょう? 造波抵抗のせい。水中を進んでる限り、水面に波は発生じない。 潜水艦って水上航行は実に向かない代物。 潜ってしまった方が安定性も機動性も速度も速い。 昔は潜水時間、性能が低かったため水上航行にも考慮した艦形だったが、今では性能の発達で 潜水航行を主に考えられた設計となっているため。 水上を航行するのに適した艦形は波を切ることができる、まぁよく見かける船の形。 水中を航行するのに適した艦形は最適は涙滴型。 最近の潜水艦は涙滴型もしくは葉巻型。 #right(){(280:74-79)} **米軍がクジラに悪影響があるので新型のソナーを打つのを止めたそうですが、潜水艦とはそんなにアクティブソナーを打つものなのでしょうか? 米海軍が開発中の低周波アクティヴソナー(LFA)は水上艦に搭載されています。 (ヴィクトリアス級音響測定艦) 潜水艦自体はアクティヴソナーはほとんど使用しません。 現在潜水艦の静粛性はきわめて高くなっており、パッシヴでの探知が難しくなっています。 そのために大出力の低周波アクティヴソナーを使用して敵性潜水艦を早期に 発見することを目指しているわけです。 低周波はより遠くまで届き、従来のソナーより早期の発見を可能にしています。 ただし、非常に強い音を発する上、多くの大型クジラがコミュニケーションに用いるのと同じ 周波数であるためクジラがソナーの影響を受けやすいと言われています。 #right(){(106:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE )} **潜水艦の甲板や艦橋に小型砲や機関銃を備え付けられていたのはいつ頃までの話でしょうか? >最後まで潜水艦に砲や機関銃を取り付けていたのはどこの国の潜水艦でしょうか? 思想的には大体、第二次世界大戦直後から1950年くらいまでです。 米国の場合、1950年代にGuppy改造を受けるまでは、砲を装備していました。 ソ連の場合も、50年代に建造された所謂W級の初期型は備砲を装備していました。 最後まで潜水艦に砲や機関銃を搭載していたのは、Peruの潜水艦、Dos De Mayo、 Abtaoの2隻で、12.7cm砲1門を搭載して、20世紀末まで現役だったと記憶しています。 #right(){(263:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦ってどれくらいの深度まで潜れるのでしょうか? 潜水艦の可潜深度は最高機密で、ほとんど推測値に近いです。 だいたい一般的に各国主力艦は500mくらいでしょう。 旧ソ連のアルファ級などはチタニウム外殻効果で800mくらいもぐれたかと思いますが。 日本の潜水艦は国内鉄鋼メーカーが優秀(製品が高品質)なので可潜深度も優秀だと言われています #right(){(29:622)} 旧ソ連のアルファ級(約750m)やマイク級(約1000m)のように深深度潜航を想定した 潜水艦もありますが、大体米ソの攻撃型潜水艦で500~600メートルが安全潜航深度。 それに2割足したくらいが最大潜航深度。 通常型潜水艦だと、約200メートルくらいが安全潜航深度。 #right(){(55:856)} **ロシアや北極での運用を想定したシーウルフ級などは潜舵が艦首部分に他の潜水艦は大体セイルにありますが、 >艦首部分につけるメリットは氷海面での行動以外にありますか? >極海以外での運用を考えた場合、潜舵の位置はどちらがいいのでしょうか? ケース・バイ・ケースと言えるのではないでしょうか。 英海軍の潜水艦は一貫して潜舵を船体に取り付けていますが、海自の潜水艦は 「うずしお」級以降セイル・プレーンを採用しています。 潜舵を艦首に持ってくると、運動性が良くなります。ただし、艦首区画はソナーや 魚雷発射管がありますので舵機が艦首区画の容積を圧迫したり、潜舵が騒音の 元になってソナーの邪魔をする可能性があります。 一方セイル・プレーンはソナーから離した位置に潜舵を置けることや、船体の容積を 節約できることが利点です。ただし舵の利きは劣るでしょう。 各国それぞれ運用方法や元にした設計などの違いがあるためそのような違いが 出たのですが、どちらが正解と言うような性格の物ではないようです。 #right(){(52:454)} **潜水艦って 潜航中に飛行機に向けてミサイルとか撃てるんですか ロシアの潜水艦は潜望鏡深度で発射可能な対空ミサイルを搭載している (元は歩兵携行用ミサイル)を搭載しているものもあるようだが。 潜水艦は敵機の接近に気づいたら、なるべく速やかに深く潜行して静かにしてるのが基本。 #right(){(52:915)} 潜水中に魚雷発射管からハープーン撃ったりできるわけですから、SAMも技術的には 発射できます。問題は標的を捕捉する必要がある点で、センサーを水上に 出す必要があります。発射後ロックオンということも可能ではありますが、 ミサイルから潜水艦へのデータリンクが必要であり、アンテナを水上に出さないと 有効なデータ交換ができないでしょう。他のプラットホームから誘導してもらい 潜水艦は発射だけ、なら可能性は十分ありそうです。 #right(){(52:919)} **潜水艦ってあんまり速度を出すと、「水音」でソナーが使えなくなるそうですが >潜水艦よりもさらに高速なホーミング魚雷はなぜソナーで誘導していくことができるのでしょうか? 一口に「ホーミング魚雷」といっても、さまざまな誘導方法があります。 ・ウエーキ・ホーミング→目標の航跡を感知し、航跡を左右に横切りながら追尾する方式 ・アクティブ・ホーミング→魚雷自体が音波を出して追尾する方式 ・セミアクティブ・ホーミング→潜水艦が音波を発信し、反射音波を魚雷が受信して追尾する方式 ・パッシブ・ホーミング→目標の発する音を魚雷自身が探知して追尾する方式 上に挙げた方法がありますが、実際はこれに有線誘導を組み合わせて魚雷を誘導するのが 一般的です。したがって、目標の近くまで有線で誘導してやって至近距離で 魚雷本体のセンサーで探知して命中させるといった運用ができます。 パッシブ・ホーミング以外は自身の発する音は関係ないですね。またパッシブでも、 上記のように有線で確実に自分のセンサーで捉えられる距離まで誘導が可能です。 #right(){(55:名無し軍曹)} **潜水艦の場合汚物の処理はどうしてるんでしょう? 水中では水圧のため、自然に垂れ流すことはできません。 なので・・・ポンプで無理やり押し出します。 歯磨き粉のチューブを押してムリムリ出すのと同じと考えて結構です。 #right(){(55:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} 昔の潜水艦だと深く潜るとポンプが水圧に負けるのでトイレは使用不可になります。 駆逐艦に制圧されて使用済みのバケツを並べて…という話は日本でもドイツでもあります。 #right(){(55:820-821)} 基本的には新幹線と同じでしょう。溜めておくだけ。 沿岸から距離をおいていれば海洋投棄、近くなったら溜め込んでおいて入港後に 陸上の汚水処理施設を利用する。 #right(){(55:823)} **映画「K19」で、水圧で外板がベコンベコンとへこむ描写がありましたが実際にはこんなことが起きても浮上できるんですか? ぱっと見た限りだと耐圧殻ではなく外殻がへこんでいるように見えます。 一部の空気が残っているタンクがつぶれる程度で圧潰は無いでしょう(たぶん) 旧ソ潜水艦は一般的に外殻・耐圧殻の2重構造ですから。 角川文庫版「K-19」(ソニーマガジン版と間違わないように)で 潜水艦の構造について述べられているので参照のこと。 #right(){(56:85)} **なぜ原子力潜水艦の方が通常型潜水艦より深く潜れるのですか? 単に必要性の問題では。 ディーゼル潜は航続距離が(原潜より)短い →陸地の近くでの活動が多い →陸地の近くは水深が浅い とか。 #right(){(56:58)} 深く潜れるかどうかは設計次第であって、設計は 要求性能で決まる。要求性能は運用想定で決まるから大陸棚より深いところに潜る 意図が無ければ最大潜行深度は切り下げられる。 沿岸防御、待ち伏せを主任務とするなら200メートルでも構わないかもしれない。 実のところ潜水艦の最大潜行深度というのは何処の国でも軍事機密で、公表されて いる数値はアテにならない。自衛隊も200メートルと言っているが30年前から200メ ートルのままである。 技術的に可能な最大潜行深度を決める最大要素は材料の鋼鈑の製造ならびに加工技 術、そして複雑高度なそれを許す経済力となる。輸出される潜水艦に自国最高の技 術を惜しみなく使うかどうかは政策次第であるが、ロシアは間違いなく差別化する し、ドイツ、スウェーデンは外洋艦隊を志向しない。日本は通常動力潜水艦しか保 有していないが、潜水艦用耐圧鋼材で原子力潜水艦しか保有しないアメリカと共同 研究を続けている。動力が任務の範囲をカテゴライズするのは事実だが、動力によ る区分そのものが同種の艦艇の性能上限を決めるものではない。 #right(){(56:84)} **潜水艦乗りって体にどんなにおいが付くのでしょうか 入浴出来ないので、汚水(体臭^2+燃料等) におい=雰囲気 って文脈じゃないかい? 実際のにおいは陸にあがればないよ #right(){(58:526-527)} **潜水艦同士が水中で遭遇した場合、そのままそ知らぬ顔ですれ違うだけなのでしょうか? 良く、冷戦中は米ソで実戦すれすれの隠れんぼをしてたと聞く 魚雷発射位置につくと、相手に対してロックオンを通告する“ビン”を発して終了とか #right(){(60:259)} **鯨が潜水艦を餌と間違えてピンガーで攻撃するって本当ですか? あくまでも“噂”なのですが、フォークランド紛争の時、英海軍により、多数 の鯨が撃沈されたそうです。彼等は認めませんが・・・。 #right(){(62:341)} ベテランのソナーマンもけっこう間違えるらしいよ。実際、教材のも使われている くらいだから。 #right(){(62:345)} **「鯨が」「潜水艦を」エサと間違ってピンガーで攻撃するって本当ですか? マッコウクジラ類は頭のコブから音波を出して、エサとなる魚やイカ類を混乱させて 襲うことはよく知られている事実 学術的意味ではなくて、マッコウクジラの仲間、という意味で使用しました イルカの一部(たしかゴンドウ)はマッコウと同様のことをやりますが シャチは違ったはず(口から脅し文句をわめいてハクジラを怯えさせるとか) #right(){(62:373)} **潜水艦のINS(慣性航法装置)の精度ってどの程度なんですか? INSの精度は航行距離によって変わってきますが、数千キロ航行して 2~3Kmといったレベルです。 船速に関しては、別に測程儀を使用して計測します。 一般的には、フレミングの電磁誘導の法則を応用した電磁ログを使用します。 これは測定桿を海中に入れた時に流れる海水によって生じる誘導起電力を測定し、 これをもとにして速力を計算して記録していきます。 電磁ログによって求められる速度は対水速力です。したがってもちろん海流による 誤差が生じます。 必要が生じればドップラーソナーを使用して対地速力を求めることが可能ですが、 基本的にはINS任せです。 #right(){(154:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **水上艦の艦長やってた人が、潜水艦の艦長になったりすることはあるんですか? 無いです。 潜水艦で勤務するには、潜水学校を卒業後一定の実地経験を積んで 潜水艦資格章(ドルフィンマーク)を得る必要があります。 さらに潜水艦の艦長になるには、実務を積んだ後に各種講習を受けて 試験にパスしなければなりません。 そのうえ米海軍の場合では、潜水艦の士官には原子力機関に対する広範囲の 知識の収得が要求されます。 言うまでもなく通常の水上艦の乗員には要求されない知識です。 一例として、米海軍の潜水艦の艦長への道のりを記します。 ・士官に任官、潜水艦を志願         │ ・原子力学校(NPS)および原子炉プロトタイプ学校:一年間         │                          ・潜水艦士官基本コース(SOBC):三ヶ月          │ 潜水艦に配属されて各部署で勤務(2~3年)             ├→艦の一等技師長の技術試験(必須)  ・潜水艦士官上級コース(SOAC):六ヶ月         │各部署の長として経験を積む(3~4年) ・副長予備コース(PXO):三ヶ月         │艦長資格を取得、副長経験を積む(約2年) ・艦長予備コース(PCO):六ヶ月 実際にはこの合間に各種学校への入校や陸上での勤務経験が重なり、 攻撃型原潜の艦長(中佐)になるには17~8年かかることになります。 戦略ミサイル原潜の艦長(大佐)になるにはさらに年月がかかります。 #right(){(158:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **米軍の場合は最も艦齢が高い現役潜水艦はどんな艦なのでしょうか? 1968年就役の実験潜水艦「ドルフィン」AGSS-555が最長老の潜水艦です。 深深度での機器の実験や海洋調査を目的として運用されている小型潜水艦で、 米海軍が保有する唯一の通常動力型潜水艦です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3_%28AGSS-555%29 原潜では、原子力海洋調査潜水艦「NR-1」(1969年就役)がもっとも古く、 これを除く戦闘艦では「ロサンゼルス」SSN-688(1976年就役)が最古参の原潜です。 #right(){(160:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **世界で最高齢の潜水艦はどの国のどんな艦なのでしょうか? 世界で最も艦齢の高い現役潜水艦は、台湾の保有する元米海軍のガピーⅡ型 「海獅」(艦番号791)です。 当艦はテンチ級潜水艦SS-478”Cutlass”として1945年3月に就役し、戦後にガピーⅡ改装を 施された後に退役しました。 その後、台湾海軍に元SS-426"Tusk"(「海豹」艦番号792)と共に対潜訓練目標艦として 1973年に引き渡されました。 当時は訓練用として魚雷発射管は使用出来ないようになっていましたが、 台湾で改修を受けて実戦に使用できるように再武装されています。 台湾は1980年代にオランダから新造潜水艦「海龍」級を購入しましたが、 当初4隻取得の予定が中国の圧力により2隻しか取得出来ず、やむなく「海獅」「海豹」の 両艦の使用を継続しました。 しかし、艦の傷みがひどく、訓練用として潜航深度を限定して使用せざるをえなくなりました。 台湾ではもっかアメリカより潜水艦8隻の取得計画がありますが、実際にはまったく 目処が立っておらず、本艦は老骨に鞭打ってさらに使用されるようです。 #right(){(160:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **単殻式構造と複殻式構造のメリットとデメリットは? 複殻式構造のメリットは、耐圧殻と外殻の間のスペースをタンクに使えるため、 予備浮力が多く取れることです。 さらに旧ソ連のSSBNなどは、外殻を一種のスペースド・アーマーとして活用し、 魚雷による被害を最小限に抑えようとしていたといわれています。 一方複殻式構造のデメリットとして、構造が複雑になり、なおかつ艦の構造が 大きくなってしまうことが上げられます。 一方単殻式構造は、構造をシンプルにすることが出来、艦をコンパクトに まとめることが出来ます。 しかし、フレームが耐圧殻内に露出しており、なおかつタンク類の多くを艦内に 設けなければいけないため、内部スペースに余裕が乏しくなります。 また、近年はフランク・アレイ・ソナーを艦の側面に取り付ける艦が増えています。 その際は強度が高くゆがみが起きにくい耐圧殻に直接装備したほうが効率が 良いので、海上自衛隊の潜水艦も「おやしお」型以降これまでの複殻式から 船体中央部の耐圧殻が露出した部分複殻構造に切り替えています。 #right(){(172:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **なんでスターリング機関が注目されたのは遅かったんでしょうか? >AIP潜水艦の発想は古く、ドイツではワルター機関、ソ連ではクロースドサイクルディーゼルを戦前、戦中から研究していたそうですね? スターリング機関はポッと出の機関ではなく、1937年から発電用エンジンとして、オランダのPhilipsが ずっと開発してきました。 スターリング機関はヘリウムや水素を容器中に密封し、そのガスを外からあぶったり冷やしたりして 体積を変えてピストンを作動させます。 このため、爆発音、排気音は低く抑えられるわけですが、反面、ガスを冷やしても直ぐに出力が低下 するわけではないので、出力の制御にはガスを別の容器に移したり戻したりをしないといけない訳で、 これが技術的に至難の業となり、燃費が余り良くなく、容積は通常のディーゼルエンジンよりも大きく なり、しかも、ラジエータの容積は、ディーゼルエンジンの2.5倍の容量が必要で、これら補機部分の 騒音が大きく、リジェネレータとクーラーの生産コストと生産性は、現在の内燃機関より劣る。 と言うわけで、なかなか発展しなかった訳です。 #right(){(190:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **艦船は航行中に乗組員の死者が出た場合は水葬に処したりするそうですが、潜水艦で死者が出た場合はどうするんでしょうか? 冷凍庫に入れて冷凍保存する。 今の潜水艦には食料品保存用の冷凍庫がありますので。 病気の場合はお亡くなりになる前に、近くの同盟国の病院に運んで そこから飛行機等で本国へご帰還が普通 作戦中で他に手段がなければご遺体は冷凍保存して 祖国に一緒に帰りそこできちんと葬儀をするのが基本 遺体を水葬しちゃうと検死ができないので、疑惑をもたれてしまいますし #right(){(705:30)} **潜水艦が対艦攻撃にミサイルを使うのは、魚雷に比べてリメリットはあるのですか? 有効射程が圧倒的に長い #right(){(俺初質スレ2050:85)} **潜水艦の潜望鏡が前方にみえた時、遅延信管を用いて艦砲で水中を射撃するのは有効でしょうか? はい。真珠湾でアメリカの駆逐艦は帝国海軍の潜航艇に対してそうしました。 #right(){(俺初質スレ30501:964)} 潜水艦を大砲で撃つのは良いがなんで遅延信管なんだよ。 大砲の信管は水面に当たったぐらいでは作動しないから 瞬発信管でいいじゃん #right(){(俺初質スレ30501:965)} **SSGNって、154発の通常弾頭のトマホークを積んでいますが、わざわざ潜水艦から発射するというのはどのような状況を想定しての能力なのでしょうか >また、目標へのターゲッティングはどのようにして行うのですか? 今のところ、プラットフォームにたまたま潜水能力があるというだけで 使用状況は水上艦と変わらない 後者については「巡航ミサイル」でググるとよい #right(){(俺初質スレ50505:937)} ----
#CONTENTS ---- **潜水艦にはどれだけ種類があるんでしょうか? 任務によって分けるのなら、救難潜水艦、戦略ミサイル搭載潜水艦、実験潜水艦、巡航ミサイル搭載潜水艦、 揚陸潜水艦、対潜潜水艦などがあります。 動力によって分けるのなら、通常動力潜水艦、原子力潜水艦に分かれますね。 #right(){(326:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} 戦略核兵器を積んだ弾道ミサイル原潜(SSBN) 巡航ミサイルで敵艦隊や地上を攻撃するための巡航ミサイル原潜(SSGN) 各種装置の試験を行う実験潜水艦(AGSS) などが主なところ。あと変則的な通常動力の弾道ミサイル潜水艦もある。 過去には時代のあだ花レーダーピケット潜水艦(SSR)や輸送潜水艦、敷設潜水艦なども。 #right(){(326:17)} **潜水艦から魚雷を発射する時、艦長は「ファイアー!!」って言うの? 大正解!!艦長じゃなくて水雷長が言うけどね。 #right(){(くだらない質問はここに書け!:383)} **潜水艦って昼夜関係なさそうだけど何時間勤務の何時間休みなんですか 18時間単位で一日が構成されており、この交代時に一日4食の食事 しかし生活リズム思いっきり崩れそうだな #right(){(8:444)} **潜水艦が浮き沈みするのってどーゆー仕組みなんすか? バラスト(重し)が、あるから。アルキメデスの原理に基づいて潜行します。 #right(){(9:426)} **潜水艦のパッシブソナーは、目標との距離はどのようにして測られるのでしょうか? 基本的にはパッシブソナーで距離はわかりません。 だから魚雷発射時には距離確認用のピン(測距発振)を撃ちます。 とはいえ、水温の分布や相手の音源のパターンなどがわかっていれば、 ある程度の見当はつきます。さらに三角測量すれば精度は上がります。 1人で三角測量するために、潜水艦はソナーアレイを流したり、側線部のソナーを利用したりします。 #right(){(11:system)} 現代の潜水艦はアクティブは殆ど使いませんよ。 搭載していないという話すらあります。 目標動作解析(TMA)によって距離を概算し、魚雷発射して あとは魚雷自信のシーカーに任せているようですが。 (勿論有線誘導もありです) #right(){(11:963)} 補助手段(特に自己位置移動やソナーアレイによる三角測量)がしっかりしていれば ピンを撃つ必要もない、と聞いたことがあります。とはいえ、魚雷を発射すればふつー 自己位置は暴露されますから、発射寸前にアクティブソナーを使用するに越したことは ないようにも思います。 #right(){(11:967)} **潜水艦ってアップトリム90度は可能なんですか? タイフーンは横倒しってーのが可能らしいです… #right(){(12:9)} **映画とかで潜水艦の照明がオレンジ色なのはなぜ? オレンジっちゅーか赤じゃないのか? 目を暗さに慣れさせるためでしょう。 #right(){(21:824)} **よく映画とか漫画等で潜水艦が危険深度にもぐると船体内部?のパイプから漏水しますよね。コレは何で漏れてくるんでしょうか? 深度計やビルジ(船内に溜まる汚水など)排水ポンプの配管。 冷却用の水管、海水の蒸留装置の配管など外部と繋がってるパイプなどが、 水圧で結合部フランジのパッキンからの漏れでしょう。 #right(){(22:一等自営業 ◆kawD31MU)} **「シュノーケルで充電をして~~」と言うくだりなんですが…どうやって充電するのでしょうか? シュノーケルって何か判っているか不安だけど。 シュノーケルは一種の吸排気筒と考えて下さい。 それを海上に出して吸排気すると言うことは、空気を供給しないと動かない ものを動かすと言うことですから(モーターは駆動するのに空気は必要ないですよね)、即ち、内燃機関を動かします。 一般的にディーゼルエンジンですが、これを動かして、発電機を動かし、蓄電池に電気を溜めてやれば、充電されます。 #right(){(22:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **現代の潜水艦に機雷って効果あるんですか? ありますよ。 流石に係累機雷には無いでしょうが…。 潜水艦の音紋を感知して起動し、キャニスターから対潜魚雷を発射する やつがアメリカのものであったはず。(名前は忘れた) #right(){(26:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **温度躍層って潜水艦で逃げる際に有効なんですか? 潜水艦は敵艦の発する音により敵を捕捉します。 変温層があると音が伝わりづらいために、敵から捕捉されにくくなります。 変温層の上や下にいる敵艦の捕捉のためにわざわざ曳航式のソナーがありますよ。 #right(){(27:832)} **潜水艦は空中の敵に対してどのような戦法を取るのでしょうか? 逃げ回る。(マジで) 潜水艦が対潜哨戒機に勝てっこないし、それ以外の飛行機を撃墜する戦闘は潜水艦の役目ではありませんし。 #right(){(31:931)} **タンクブロー,アップトリムなどの用語が全く判りません。 「タンクブロー」は潜水艦は潜水するためにタンクに海水をためているんですが、 それを圧搾空気を吹き込むことで排水することです。 「アップトリム」は浮上するためにトリム(つりあい)を艦首が浮くように調整することです。 #right(){(32:名無し軍曹)} **アメリカのミサイル潜水艦って、深度数百メートルしか潜れないのですか? 深海探査船じゃあるまいに、1000mも潜ってどうするの? 深く潜ればその分強度が必要になり、戦闘に必要なスペースが確保できません。 大陸棚で着底できる深度2~300mに潜水できれば十分です。 #right(){(40:837)} **クジラとかが海岸に迷い込んでうちあげられる原因として、潜水艦のアクティブソナーで三半規管がおかしくなるから、という説を聞いたことがあるんですが、ありえるのでしょうか。 ストランディングと呼ばれる鯨の漂着は潜水艦が発明されるはるか以前からありました。 漂着したクジラを昔は村全体で解体して食べた話はよく伝えられています。 ストランディングの要因は寄生虫が三半規管に影響を与えるのが原因とする説や 超音波による位置測定のミス説などがあります。 ソナーの影響がないとは言い切りませんが、主要因でないことは確かです。 #right(){(41:名無し軍曹)} **女性の潜水艦乗りって存在するのですか? ロシア海軍のSSBNでは女性の乗組員が存在するそうです。 世艦の記事によると米海軍では潜水艦に女性を乗り組ませるよう 勧告が行われたそうですが、婦人用の居住区を設けるのが困難との理由で現在は まだ行われていないようです。 #right(){(41:718)} **現在の潜水艦て対空ミサイル装備できないんですか? 装備しても意味ないですよ。水上に出なきゃ航空機は捕捉できませんし、 かといって水上に出たら一巻の終わりですので。 #right(){(42:バッチ3)} **動力がAIPで10000t級の潜水艦て可能ですか? 建造は不可能だと思います。その理由は、適正な動力源が製造不可能なことです。 現在の原潜の出力は、シーウルフ級が45,000馬力・ロス級が35,000馬力といわれています。 この出力を現在のAIP(といってもいろいろ方式がありますよ?)のみで出すことは不可能です。 ちなみに、スウェーデンで開発したスターリングエンジンの出力は最大75kWだそうです。 現在のAIPはあくまでもディーゼル+バッテリーの補助をするシステムと考えるべきです。 よしんば建造できたとして、その艦は重油・液体酸素・液体水素のかたまりになるでしょう。 私がサブマリナーだったら、そんな艦に乗艦するのは御免蒙ります。 #right(){(44:名無し軍曹)} **車は走行することで充電しますが、潜水艦はどうするんですか? バッテリーがあがれば、浮上しスノーケルという筒を出して ディーゼル発電機を回して充電します。 この状態は発見されやすいため、かなり危険です。 #right(){(45:社 聖 ◆DASH/8Egy6)} **潜水艦の潜望鏡がでたり、乗組員の入り口などがある、船体からにょっきり飛び出ている部分の名前は何? セイル #right(){(48:484)} **潜水艦って、潜ってる時はどうやって外部と連絡してるんですか? 基本的に、連絡を受けることはあっても、電波の発信位置を 逆探知される恐れがあるため、潜水艦から連絡することは稀です。 潜水艦に連絡する際は、まず海中にも届く超長波で 連絡があることだけを伝えます。 その後、潜水艦が潜望鏡震度まで浮上してアンテナを上げるか、 通信ブイを上げるかをします。 #right(){(51:社 聖 ◆DASH/8Egy6)} **同じ海域に複数の潜水艦がいた場合、潜水艦同士の直接的な連絡はできないのでしょうか? 行なっていないというのが定説のようです。極近距離であれば水中電話という手もあるでしょうけど… #right(){(51:698)} >通信しないと言うことは、潜水艦同士の共同行動はないのでしょうか? >敵味方の識別方法はどのように行われているのでしょうか? 近くに味方の潜水艦がいれば、秘話装置で通信できたはず。 但し、遠距離だと無理だったか、と。 基本的に、潜水艦は単艦行動ですし。 敵味方の識別はスクリューの音、即ち音紋を検索して行います。 各艦でも微妙に音が違います。 そこで、平時でも各国は仮想敵の新型潜水艦の音紋採取に血道をあげる訳です。 #right(){(51:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **密閉された潜水艦ではどうやってオーバーホール等を行っているのでしょうか? 輪切りです。 #right(){(51:938)} 原潜などの、定期的にチェックを行わなければ行けないものだと、 確か機関部にそれ専用のパッチが当てられていて、 整備の時はその部分を開くようになっていたはず。 #right(){(51:大渦よりの来訪者 ◆KVBzr3neko)} **通常動力型潜水艦にSLBMを搭載するのは無意味でしょうか? 無意味とは言い切れないけど、著しく価値は下がるでしょう。 通常動力では、一定期間ごとに必ず充電が必要ですから、浮上航行か シュノーケル航行を強いられますから、長期間行動の隠密性は原潜に 比べ大きく劣りますから。 核抑止力として有効に機能する為には、隠密性は必須ですから。 #right(){(63:820)} 過去にSSBとして建造されたのは、ソ連のG級と中国のG級、それに、 フランスのGymnoteしかありません。 このうち、中国とフランスのものはミサイルのテストベッドにしか使われて いません。 ミサイルの射程が長いものなら兎も角、短いものであれば、その価値は >>820氏も書かれておられるように意味は無いと思います。 #right(){(63:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **機雷敷設潜水艦って今でもあるでしょうか? 現在は魚雷発射管から機雷を放出・敷設する事ができるので、専用の機雷敷設潜水艦は 製造されていません。 #right(){(67:名無し軍曹)} **潜水艦以外の軍艦にある程度の潜行能力を持たせれば探知されにくいし生存性も上がって良いんじゃないかなどと思ったんですがどうなんでしょうか? 技術的に無理ですね。むしろ潜水能力を持たせつつ最大限の能力を持たせようと すれば今の潜水艦の形となんら変わらないし、洋上での巡洋能力も落ちるし。 それに潜っちゃえばレーダーなんか使えないし、水上艦の利点も相当減るかと。 #right(){(71:313)} **なぜ、二年の空白が続くと水密扉のノウハウが失われてしまうのでしょうか。 個々の部品を作るにはそれぞれノウハウがある。 ところが2年も発注が滞れば、会社としてはその部門をリストラしないといけなくなり、重要な ノウハウをもった人たちが離散してしまう。会社自体が倒産してしまう可能性も。 5年後とかに再度生産をしようと思っても、会社がないもしくは会社があっても必要不可欠な ノウハウをもった人材が離散してしまって、再度集めることができない。 #right(){(75:942)} 職人さんが首になっちまうから。使わない設備と人員に金を払うなら、 モノを毎年買ってもコストは変わらん。材料費なんて値段に1/10以下だ。 #right(){(75:943)} 技術の分野にもよるけど、ノウハウのない人が 設計書と付属文書だけからモノを作るのは結構大変。 (漏れはプログラマだが、プログラムだとこれはほぼ不可能。 0から作ったほうが早い。) あと、担当者が長期にわたって不在だと 設計図の存在そのものが忘れられたり、 場合によってはどこにあるか分からなくなったりする(w #right(){(75:944)} **世界で始めて航空攻撃で潜水艦艇が撃破された事例って何ですか? おそらくWW2初期の1940年1月30日に撃沈されたU55かと。 場所は北大西洋北緯48度37分、西経7度48分。英空軍の228中隊所属機によるもの。 ただしこれは艦艇と航空機の共同戦果とされています。 航空機単独の初撃破は同年3月11日のU31。 場所はヤーデ湾北緯53度37分、東経8度10分。 コレは湾内での爆撃で着底し、後に引き上げられ再就役しています。 #right(){(76:65)} **世界の潜水艦のなかで同時魚雷発射可能数が一番多い潜水艦を教えてもらえないでしょうか? ちょとわからないです。 確かドイツのタイプ206Aとか イスラエルのガル級とか スウェーデンのヴェステルイエルランド(A17)級は、 魚雷発射管が8基あったけど同時発射可能かは知らない。 #right(){(78:324)} **現在の潜水艦は何発同時に魚雷を発射できますか? 潜水艦の魚雷はその潜水艦の魚雷発射管の数に左右されます。 #right(){(78:319)} おやしおで6本同時制御可能になった、といわれています。 #right(){(78:320)} **潜水艦が魚雷に追跡されている時、映画みたいに潜水艦の艦内に魚雷の「ピコーン、ピコーン」という追跡音が聞こえることはあるんでしょうか? それは対潜水艦ソナーのソナー音です。 #right(){(78:844)} >ということは、その対潜水艦ソナーのソナー音が艦内全体に響き渡るのですか? 聞こえますよ。 んで、駆逐艦のソナーの担当者がソナー音に雑音や変な反響がないか耳をすませてる。 だから、潜水艦の中の人はじーっとしてるの。 #right(){(78:846)} >ということは、潜水艦の中の人員の話し声が聞こえたり、 >沈黙の艦隊みたいにCDの音がほかの潜水艦に聞こえたりすることはありえるのでしょうか? 聞こえるんだってば。 最近の潜水艦は防音が進んでるけどさ。 #right(){(78:850)} **潜水艦の中にペットを持ち込むことは実際にあるでしょうか? 水上艦なら、旧ソ連艦で猫、イスラエル海軍で、 犬を飼っていた例がありますが、 潜水艦ではまず、ないと思われます。 #right(){(79:399)} 潜水艦へのペットの持ち込みはありえません。 他のデメリットはともかく、騒音源になるので論外です。 #right(){(79:400)} 何年か前の世艦にタイフーン級原潜には鳥かごがあるという記事が載っていました。 #right(){(79:403)} **潜水艦は他の艦種とくらべると、やたら航続距離が長いのですが、どうしてですか。 原潜だからでは? #right(){(79:595)} 第二次大戦の潜水艦だと (1)任務上敵地で行動ので頻繁に燃料補給を受けられないためにと ディーゼル機関で充電を行う分を含めて燃料タンクが大きい。 (2)主機であるディーゼル機関の燃費のよさ #right(){(79:599)} **かつての潜水艦には、外側に機関砲とかが付いていましたが最近のはないようです。 >これは >1.航行中に雑音が出ないようにする。 >2.現代の航空機に対抗できないので、取り外した。 > >ということでよろしいでしょうか? 一番の理由は、近年の潜水艦は、浮上して戦闘を行なう事が無くなったので、 不要になり装備しなくなったのです。 あと、航行中に雑音が出ないようにすると言うよりは、抵抗を減らす意味の 方が大きいと思われます(当然、雑音の発生も押さえられますが)。 #right(){(79:608)} **潜水艦が潜行している時の深度ってどこを基準にしてるんでしょう。 潜水艦の深度は艦体のキール(竜骨)を基準している。 だから、深度10mや5mじゃ水没はしてないね。 もっとも、「急速潜行、深度10m」という指示は出さないと思うけど。 もっとも浅い深度指示は「潜望鏡深度」だと思ったけど違ってたらスマソ。 #right(){(80:701)} **海自にチタン製の潜水艦が無いのは、高いからですか? チタンは加工が難しく、テクニックが必要で高くつくのが問題です。 #right(){(84:system)} 高いからというのもあるでしょうが、 チタンに頼らずとも要求性能を満たせるから (日本の潜水艦の船殻を作る技術はかなり高いため) とも言えるのではないでしょうか。 あえて技術的冒険をする必要も無いというわけでは。 #right(){(84:653)} 646氏に加えるなら、チタンは剛性が低く、過大な圧力がかかる潜水艦には適していないともされるそうです。 実際、ロシアでチタン製の実験潜水艦がありましたが、船体に高い評価は得られなかったはずです。 #right(){(84:662)} **核ミサイルをわざわざ潜水艦に積むことのメリットは何なんでしょうか 隠密行動ができるから。 もしうちの国の本土を核兵器で攻撃しても 戦略原潜から反撃できるんだぞ!ということで 有効な抑止力となります。 核をわざわざ積んでいるのではなく、核を積むための戦略潜水艦。 #right(){(86:434)} SLBMの話なら、ミサイルを発射する場所を特定できないと言うメリットがあります。 固定陣地の場合、その場所を特定しやすいので、逆に相手方の標的になりますが、 戦略ミサイル原潜なら、そう言った心配をせず、核抑止力として利用できます。 対空ミサイル積んでも、発射するには浅深度まで浮上しなければいけないですから、 結局見つかり、良くて相打ち、最悪、自艦があぼーんされるだけです。 潜水艦はまず、隠れることが必要ですから、そう言う装備は(あるものもありますが)、 実際に遣われることは少ないと思います。 #right(){(86:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **イランや北朝鮮の潜水艦ってそんなに優秀だったんですか? ttp://www.eurus.dti.ne.jp/~freedom3/877EKM.htm こちらによるとイランと中国はキロ(877EKM型)級潜水艦を輸入してますね こいつは通常動力潜でも上等の部類に入ります #right(){(88:811)} (原潜より)かなり小型で音も小さい #right(){(88:812)} **スクリューがあぼ~んしてしまった潜水艦はもう自力で航行出来ないのですか? 海流の流れが判るのなら、流れにのる事で航行出来るかもしれん。 ちょうど気球のように。 でも、常識的にはむりぽ。 #right(){(90:812)} ディープボエジャーですか? 動力を失った潜水艦は運動の自由も利かず危険です、 その様な事をするとは思えませんが。 #right(){(90:815)} **潜水艦の副長には艦長を拘束できる権限があるって本当ですか? 一応、副長というのは艦長を補佐するのが第一の職分ですが、その艦長が 任務を遂行し得ない場合、それに代わって指揮を執る場合もあります。 例えば、艦長が発狂など心神喪失状態に陥った場合、 彼を拘束して艦の指揮を執る場合があります。 但し、それには幹部(水雷長とか機関長、軍医など)の同意が必要となります。 #right(){(91:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦の入港シーンを撮影していたカメラマンが「潜望鏡は撮らないでね。」と広報から言われたそうです。 >潜望鏡の何を注目すると、何のデータがバレルのでしょうか? 潜望鏡そのものではなくて、その周辺に設置されているレーダーやESM (Electronic Support Measureの略で、レーダーや無線機から発信される電波を探知し、 その方位や電波の種類を分析、測定する装置)アンテナの 機密性が高いからではないでしょうか。 #right(){(91:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **よく潜水艦が出てくる映画で、潜航中に敵が近くにいると艦内で物音立てずに静かにしたり、 >(映画の中で)潜水艦内にいた敵捕虜が船体をカンカン叩いてモールスを打ったりしているシーンがありましたが、 >海中ではそんなに音が通ってしまうものなのでしょうか? 簡単に体感できる方法を一つ プールに潜ってプールサイドの部分を固いもので殴ってみてください 滅茶苦茶音が良く響くのが判るはずです #right(){(91:316)} >駆逐艦が攻撃された場合と砲艦が攻撃された場合とではどのような違いがあるのか? 駆逐艦、潜水艦は中佐が艦長だ。 駆逐艦、潜水艦は大量生産される。 だから中佐クラスで艦長にしないと人員の数も足りなくなる。 故に軍艦より1歩下になる。 #right(){(91:388)} 音ぐらいしか長距離伝わるものがないので、みんな音を利用しているのです。(軍事、海洋調査、海洋生物) ちなみにサウンド・チャンネル(光ファイバの様に屈折により音波が一定深度に閉じ込められて伝わる層)を使い、 数千キロ離れたクジラがコミニュケーションを取っているという話があります。 #right(){(91:318)} **米海軍の潜水艦は長波より波長の長い超長波通信を利用していると以前見たのですが >そもそも長波通信は巨大な送信設備と数キロのアンテナが必要なのに、さらに大掛かりな設備が必要な >超長波通信を利用するメリットはどこにあるのでしょうか? VLF(超長波)は水面下数10m、ELF(極超長波)は水面下100mくらいまで到達すると読んだ覚えがあります。 (長波は当然もっと浅い) これは潜水艦の探知に関して意味のある差です。 SSBNは最も生存性の高い核抑止力として期待されている訳ですから、 その生存性に最大限の努力が払われているという事でしょう。 #right(){(92:860)} **潜水艦は水中ではどの程度動けるものなんでしょうか? >バレルロールや360度ループは可能ですか? 潜水艦には静止時の艦の安定性を確保する為に大量のバラストを艦底部に 装備しています。よって、バレルロールも360度ループもアップトリム90度も 不可能です。 #right(){(93:53)} **潜水艦が一度出航した後、定時連絡などはしなくても良いのでしょうか? 平時は行っていますが、有事は行わないでしょう。 #right(){(93:933)} **海自の潜水艦の艦内はやっぱり軽油臭いのですか? 軽油だけでなく、機械油の匂いも混じったなんともいえない匂いです。 #right(){(94:152} **人工衛星から潜水艦が潜んでいる場所の海面の盛り上がりを見つけて潜水艦を探知する研究が行われているそうですが、 >潜水艦上方の海面はなぜ盛り上がるのですか? 圧力波で盛り上がります。潜水艦が前進する時に押し分ける海水が 上方にも圧力を伝えるわけです。静止するとなくなります。直線状に 変位が生ずるので発見できる可能性があります。特に現在問題になっている 沿岸域、浅深度の潜水艦なら移動を発見できるのではないかと言われています。 #right(){(96:system)} **潜水艦の潜望鏡は、今でも鏡とレンズの組み合わせなのでしょうか? ちょっと資料を掘り出せなかったのですが、確か最新鋭の潜水艦では低光量テレビカメラが取り付けられており、 潜望鏡を上げると同時に、スイッチが入り、周囲をVTRだかに録画するようになっていたかと記憶しています。 ただ、こういうものは電化製品なので、故障することを考えて、従来からのEye Ball Sensorも維持しています。 ま、殆どの場合、聴音機などのSensorを多用しますので、潜望鏡を使うという局面は余り無いとは思いますけどね。 #right(){(96:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦の無音潜航なのですが、これはどのような潜航方法なのでしょうか? >1 スクリューを止め、惰性で航行する? >2 スクリューを超ゆっくりまわして最微速航行する? コッチ。キャビテーションを出さずにゆっくり回すってのが意外に簡単じゃないのよ。 圧力をかけると沸点が上がるってのは知ってるよね。逆をやれば下がる訳で、 スクリューを速く回すと海水が引っ張られて低音でも水蒸気の泡が発生する。 ソレが弾けて音がでるの。 #right(){(97:16)} それとトルクの問題もある。 機関の低速トルクが十分にないと低回転で回しにくい。 1998年に出たアメリカ国防科学委員会の将来潜水艦に関する研究で、 電気推進の利点の一つとして、モーターは低速でもトルクが大きいので、 プロペラを低回転で回すことが出来る、と書かれている。 #right(){(97:20)} **無音航行なんて絵空事ってことなのかい? 理屈では浮上、沈降の繰り返しとトリム、潜舵操作による低速航行が考えられます。 実用上はカスでしょうけど。 それにしてもタンクブローが無音とは言えないかも。 #right(){(97:system)} **完全にエンジン・スクリューその他全ての音を止めて安全潜航深度一杯の所(水深数百メートル?)にいる敵潜水艦 >を発見・撃破しようとする場合、どのような作戦が考えられるでしょうか? アクティブソナーを使いたまえ。 #right(){(98:剣恒光 ◆YR1Hskt.M.)} **潜望鏡深度って何メートルくらいの深さなんですか 文字どうり潜望鏡を海面に出している状態なので10mあるかどうか #right(){(98:60)} **潜水艦は魚雷とか積み込む時は、何処から積み込むのですか? ハッチから 艦によっては魚雷などの搭載専用ハッチがあるものもあるし、無いものは 当然乗員用ハッチから押し込むことになる #right(){(100:143)} **大戦中潜水艦の影が薄かったソ連が何故冷戦時代は潜水艦大国になれたのでしょうか? 数、という点では大戦中でもソ連はかなりのものでした。 技術レベルはまあ、そこそこ。 で、戦後は国家リソースのかなりの量を潜水艦に突っ込んだので、潜水艦大国のようなものになれたわけです。 もちろん独潜も大いに参考にしていて、ロメオ級なんかはUボートのコピーに近いです。 #right(){(100:250)} **国産の潜水艦または潜水艇はいつごろ初めてできましたか? 1920年に三菱造船神戸造船所で日本初の潜水艦が完成 #right(){(103:186)} 佐賀藩が幕末に樽型潜水艇を作ってなかったっけ? #right(){(103:191)} **潜水艦は待ち伏せする際海底に鎮座するとのことですが、強い水圧がかかっているのに地面に衝突して船体に問題が出ないのでしょうか 水+ちょっとだけの比重に調整すれば全然危険じゃないと思うけど #right(){(104:177)} 潜水艦は目標を捜索するときは変温層の上に、隠れるときは変温層の下にいる。 #right(){(104:178)} **燃料電池とスターリング機関双方のメリットデメリット教えてください。 理系の板で聞かれた方が良いのかも知れませんが。 AIPは、哨戒時の低速航行に使用して航続力を延ばし、隠蔽性を高めるもので、哨戒海域 との往復はディーゼルを利用、高速が必要な時には従来と同様にバッテリーが必要です。 スターリング機関は、ケロシンを液体酸素でちろちろ燃やすもので、低速巡航に向いている エンジンと言えます。 しかし、沸点の低い液体酸素を必要とするため、取扱が厄介になります。 燃料電池は水素と酸素を反応させて電力を取り出すものですが、水素の吸着には金属、現在で はTitaniumなどを使用しています。 これは金属で重い上に面積を食うのが欠点になります。 また、酸素の保管は上と同じく、液体酸素として保管するため、取扱が厄介です。 金属の代わりに、メタノールを分解して水素を取り出す方式も考えられていますが、まだ実験段階 だったかと。 両者とも、燃料系統を二重に持つというのもデメリットのひとつでしょうね。 #right(){(104:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦というのは一体、どのくらいのあいだ連続して潜行したままで行動していられるものなのでしょうか? WW2  基本的に電池が続く限り。 原潜  やろうと思えば幾らでもできる。 #right(){(105:463)} WW2の頃ならどんなにがんばっても丸1日が限度(ただし、もっと粘った例はある)。 現代の通常動力型なら3日ほど(環境の悪化を無視すれば5日くらいはいけるらしい)。 原子力潜なら、食料と乗員の精神が待つまで潜りっぱなしでいられます。 もっとも、”潜水艦の連続潜航持続時間は?”というのは最上機密なのでなかなか具体的な数字はわからない。 #right(){(105:465)} >WW2中の潜水艦 大戦末期の独逸のシュノルヒェル装置搭載実験で、連続9日間というのがありますが、 これは例外でせいぜい数十時間ではないかと。 >現在の原子力潜、現在の通常動力潜 最大潜行深度と共に機密ですのでなんとも・・・ 通常動力潜の本格潜行は一日程度といわれていますが・・・ 新型の空気循環装置やら新型パワープラントやらで 数十日連続潜行可能な・・・・とか言ううわさもあるにはあるのですがはてさて #right(){(105:469)} **潜水艦が航海中に艦内では手におえない病人や怪我人が発生した場合、 >隠密行動中だったりしてもその場で浮上するのでしょうか? >それとも問題無い場所に移動してから救助を求めるのでしょうか? そんなのいちがいに答えられるはずはない。 同じ国の同じ任務の潜水艦でも、傷病兵の状況や 艦長の考え方次第で対応はまったく違ってくるだろう。 #right(){(105:458)} 難しい問題だと思う。 基本的には艦長に一任されている問題だろう。 #right(){(105:459)} 健康に問題があるような者はそもそも潜水艦には乗せないだろうし、盲腸程度なら艦内の医務室で対処するだろう。 事故で重傷者が出た場合は他の人が回答しているように状況によるだろう。 平時なら帰港はしないまでも、最寄の自軍艦艇に引き取ってもらうくらいはするんじゃないかな。 見殺しにしたら問題になるのは必至だし。 #right(){(105:473)} **潜水艦ですが、敵潜水艦のスクリュー音以外の音(たとえば艦内の音)を判断することは出来るのでしょうか。 コレは出来る。 ベテランはイルカやクジラの種類まで当てるそうだが。 #right(){(105:542)} イルカやクジラの種類は判るでしょ。 相手の艦内の音を判断できるかは、艦の構造(防音対策)と発音状況しだい。 #right(){(105:543)} >やはり気になるのは方角や距離をどうやって算出したかです。 水中ソナーは、360℃回転するようになっていて、回しながら一番音がはっきり聞こえる位置を 探れば、その時のソナーの向きで方位がわかります。  (現在では、ソナーの受信機が360℃の円周形をしていて、オーディオのヴァーチャルヘッドホン のような仕組みで方位を探ります)  距離は、地上にいると音の大きさや響き方でだいたいの距離がわかるように、水中でも そう言う風に距離が掴めます。訓練すれば、精度はどんどん上げられます。 (他にドップラーの原理を利用して距離や方位を算出する方法もあり) #right(){(105:564)} **潜水艦同士の戦闘って実際にあったんですか?戦争映画の中だけ? 数えきれんくらいやらかしてますが…… #right(){(105:535)} 意味が良く分かりませんが潜水艦同士の水中戦という意味なのでしょうか? 浮上航行中の潜水艦が潜水中の潜水艦の攻撃受けて沈んだ例はたくさんあります。 #right(){(105:536)} 一応補足すると、U571などであった 「水中の潜水艦を、水中の潜水艦が魚雷攻撃する」という 状況はホーミング魚雷が実用化されて以降の話で、WW2ではほぼ不可能です。 浮上中の潜水艦を、潜行または浮上中の潜水艦が攻撃する、という状況は 多数ありました。潜行中の潜水艦を攻撃できたのは対潜装備を持った水上艦艇か、 航空機(深度が浅い場合のみ)です。 #right(){(105:539)} **現在の潜水艦はたくさんアクティブソナーを打つものなのでしょうか? 潜水艦自体はおっしゃるとおりアクティヴソナーはほとんど使用しません。 現在潜水艦の静粛性はきわめて高くなっており、パッシヴでの探知が難しくなっています。 そのために大出力の低周波アクティヴソナーを使用して敵性潜水艦を早期に 発見することを目指しているわけです。 低周波はより遠くまで届き、従来のソナーより早期の発見を可能にしています。 ただし、非常に強い音を発する上、多くの大型クジラがコミュニケーションに用いるのと同じ 周波数であるためクジラがソナーの影響を受けやすいと言われています。 #right(){(106:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **ディーゼルエンジンの潜水艦が深度が深いところでバッテリーが尽きた場合はどのようにするのでしょうか? >ディーゼルを海中で作動させるのでしょうか?その時の排気はどうなるのですか? 深海でバッテリーがなくなれば、基本的に浮上します。 浮上できない状況でしたら、潮の流れに身を任せてみます。 普通は、バッテリーがなくなるまで海にもぐったりしません。 半分ぐらいまで減ったら、すぐに充電します。そうしないと いざというときに役に立たないので。 また、ディーゼルを密閉空間でまわすと、間違いなく中の乗組員は酸欠です。 #right(){(106:210)} シュノーケリングできない場合は蓄電池のみが頼りであり、 電池が尽きたら 少なくともシュノーケル深度まで浮上するしかありません。(もしくは沈んだままかw) 現在 AIP(非大気依存推進)機関を搭載した潜水艦の開発配備が進んでいます。 ディーゼルに関して言えば、AIP機関の中にはクローズドサイクルディーゼルといった物も有ります。 蓄えた酸素(液体酸素)を使いディーゼルを動かし排気中のCO2/H2Oは海中に放出(溶かし)ます。 (当然俳気圧は高くなりその分出力を食われますね) #right(){(106:212)} **潜水艦の喫水線下は赤色に塗られてるんでしょうか? >また潜水艦のスクリューにまで音響減反の為の塗料を塗るんでしょうか? 赤色が多いですが、最近のシ-ウルフ級や日本のおやしお級等は黒に近いグレーだったりします。 プロペラは機密なのであまり見る機会はありませんが、塗装はしていません。 #right(){(108:322)} **イギリスは水中40ノット以上の潜水艦「アルファ級」等に対してはどうやって対処するつもりだったのでしょうか? >水上艦艇が全く追いつけず、短魚雷より高速で、発見できてもにっちもさっちもどうにも手が出なくなりそうな気がします ヘリの出番 #right(){(108:318)} 魚雷の高速・大深度化と対潜哨戒ヘリコプターの高性能化です。 米海軍のMk.50バラクーダ魚雷や日本の97式魚雷はまさにそのためだったり。 #right(){(108:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **よく漫画などで、潜水艦のソナーから大きい音が出て耳の鼓膜が破れるというシーンが出てきます >今のソナーは、鼓膜が破れないように、大きい音が出ないようになっていると聞いたのですが本当ですか? っていうか、リミター付きは既に常識 光増幅式照準装置も同じだわな #right(){(110:235)} まずソナーについて簡単に。 ソナーにはおおざっぱに言って二種類あります。 アクティブとパッシブ。前者はこっちから音を出し、そのはね返りによって目標の位置を割り出す。 ピーン、という音が映画などに出てきますね?あれがそうです。 こっちから音を出すため、こちらの存在を暴露する欠点があります。 後者は聴音マイクで外の音を聞き取り、目標を探知する。 いっさい音を出さないため、こちらの存在を秘匿できます。 潜水艦はその性格上、こっちの使用が主です。こちらについての質問と推測しました。 確かにWW2の頃までは、ソナー員がヘッドホンをつけ、マイクの方向を調節するダイヤルを 操作しながらソナーを使用しました。大きな音の発生が予測される場合 (爆雷の着水音など・・数秒後に爆発する)ヘッドホンをはずして音量を絞る。 このタイミングを誤るとヘッドホンから爆音が流れ、耳を痛める可能性がある。 でも、基本的には機械が発する音です。ヘッドホンの能力以上の大音量は出ない。 また、電気信号にいったん変換する関係上、一定音量以上はカットしてしまう、 一種のリミッターを装備するのは比較的簡単なことです。 要するに、昔であっても鼓膜が破れるほどの大音量を聞かされる可能性は低い。 ただし、このリミッターの設計がまずいとソナー員が耳を痛めることはあったようです。 現在はもちろん、コンピューターを介して音が分析されるシステムが一般的で、 ヘッドホンから大音響が出る可能性はありません。 #right(){(110:247)} **第2次大戦時の潜水艦と今の潜水艦が形が全然違うのはどうしてですか? 大戦時のは基本的に可潜艇(つまり、潜る事もできる船な、基本的に浮上して航行する) だから、浮いた状態での性能が要求される。 で、基本的に船の形をしている。 今の潜水艦は本当に潜水艦、主に海中での性能が求められている。 で、鯨みたいな形をしている。 これらの要求に従って、形が異なっている。 #right(){(110:502)} **潜水艦のセイルについてる窓らしきものはなんなのでしょうか? 点々に見えるヤツだったら、水抜きの穴。 ブリッジ(艦橋)でしたら、水上航行中の指揮所。 これで合ってるかな? 自信ないです。 #right(){(110:一等自営業 ◆JYO8gZHKO.)} >これは潜航中も光さえあれば外が見えるんでしょうか? 潜航中にあそこに人はいません。 #right(){(110:579)} あれは「上部指揮所」という場所で、浮上している時に使うものです。   水中の視界はどんなによくてもせいぜい100m単位なので、大した役には立ちません。 ソナーなどを使った方が確実です。 #right(){(110:581)} 後上部指揮所は潜航中は水没する構造になっているものも多いです (潜水艦のセイルは水密されないのが普通) #right(){(110:582)} **通常動力型潜水艦が原子力潜水艦に勝るものは何でしょうか? 静粛性。原潜は原子炉の冷却水の循環ポンプを回さないといけないので、 どうしても静粛性に一歩劣るといわれています。 あと、通常動力型潜水艦は原潜より小柄なので、水深の浅い海域(紅海や黄海など) での活動が原潜よりやり易いことも上げられるでしょう。 #right(){(111:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **AIPの元祖はワルター・タービンなんでしょうか? AIPといってもいろいろな種類があるからな。 ワルター・タービンが初期の試みであることは確かだが、理論倒れに終わったものならそれ以前からある。 1862年にスペイン人が作った潜水艦は、塩素酸カリウムを分解して、 蒸気機関に必要な酸素を得るシステムを搭載していた。 実際にはうまくいかなかったようだが。 #right(){(111:244)} **潜水艦に砲が装備されなくなったのってなぜですか? 昔の潜水艦ってのは可潜艦であって、水中に潜ることのできる戦闘艦だったんですね なので、通商破壊戦するときは砲で持って撃ったり、 最後の手段として浮上して砲戦してたわけです。 ところが現代ではそんなことは無理で、 潜ったまま行動する潜水艦が普通になったので砲は単なる抵抗になってしまう。 従って、いらなくなったわけです。 #right(){(111:477)} それと潜水艦の砲戦は、40年にはほとんど行われてないはず。禁止命令だと思うよ。 潜水艦の外殻は20ミリくらいので穴開けられても、潜航できなくなる。 潜航すれば次の浮上はない。 #right(){(111:481)} WWI, WWIIのいずれの場合にも、ドイツ潜水艦隊司令部は、中立国の商船については 臨検の後拿捕もしくは撃沈という戦時国際法に沿った手続きをとることを命じています。 このような目的を達成するためには、潜水艦への砲の装備は必須です。 また、「Uボート入門」あたり読んでもらえばわかるのですが、 Uボートの中には、連合軍の経空脅威に対抗するために対空機銃や 対空砲を多数装備したFlak-Bootなんてのもあります。 なくなった理由は>>477氏のおっしゃってるあたりなんでしょうが、 戦術の変更というのもありそうな気がします。 #right(){(111:489)} **現代の潜水艦は水中時の方が水上時よりも速いそうですが、これはどうい理屈なのでしょうか? >素人考えでは、水中にいた方が水の抵抗より強く受けて遅くなる気がするのですが。 船に対する抵抗は、造波抵抗など、海面・海上で生ずるものの方が遙かに大きくなります。 全体が海中に漬かっている潜水艦ならば、水上を移動する艦船に比べて、受ける抵抗は小さくなります。 #right(){(111:465)} まあ実際水泳とかでも潜った方が抵抗少なくて速く泳げます。 金メダル取った、半分近く潜水で泳いだ鈴木大地選手を見れば……わかるかな? #right(){(111:467)} **SSBNからSLBMを発射すると、当然、発射管内に海水が入ってくると思うのですが、その海水はどうしているんでしょう? >ポンプで捨てているのでしょうか? むしろ積極的に注水してバランス取ってるんじゃなかったんでしたっけ。詳しい方よろしく。 気になったのでごく簡単にググってみましたが、発射順序はやはり前方右舷から発射したら次は後方左舷、 という対角線上の発射管を選択するのが理想的なのだそうです。 また、発射後の発射管は余分な燃焼ガス(腐食性がある)が残らないことを確かにするためにも、 しばらくフタを開放したままにして十分海水にさらすそうです。 やはり海水を入れてバラストにするということでしょう。 そもそも潜水艦自体が海水にさらされるものですから、防錆は十分に考えられているのだと思います。 #right(){(112:system)} **シュノーケルを出した潜水艦をCIWSや127mmでレーダー管制射撃できるものでしょうか? まあシュノーケル出したまま水上艦艇のCIWSの射程距離まで うかうか接近する潜水艦がいたら大馬鹿ものだがな。 #right(){(112:913)} ブロック1Bから光学センサーによる対水上攻撃が可能になりました。 しかし潜望鏡深度に有る潜水艦にダメージは与えるのは難しいでしょう。 127mm(海自を想定してます)は、射撃も加害も弾頭によりますが可能です。 #right(){(112:915)} スノーケルマストを砲撃して、命中させることは不可能ではないが、実戦的ではない。 まず、レーダー探知、その後にFCで補足して射撃に至るが、敵なら、射撃に至るまでに逃げてしまう。 #right(){(112:945)} **環境保護団体が「鯨類の生態に激しい悪影響を与える」として非難していた米海軍のセンサーシステムがありました。 >これは対潜水艦用のセンサーなのだそうですが、実際に悪影響がどのくらいあるのか んーと、冷戦が終わったことで、米潜水艦隊の敵が静かな外洋を航行する 走行音の大きな原潜群ではなく、沿岸海域に潜む従来型潜水艦になった。 従来型潜水艦は隠密性が高いうえに、騒音が多い沿岸海域に潜んでいる訳で 冷戦時代使われていたような”パッシブ”ソナー(まあ、聴音機の化け物)ではなく 自ら音波を発信することで敵の位置を掴む”アクティブ”ソナーが重要に成ってきた。 で、アクティブソナーが発する低周波が鯨に害を及ぼすと言うことで問題になってる訳。 でもって、従来型潜水艦(特にロシア/旧ソ連製)ってのは大抵の国でも買える様な お安い値段で輸出されており、対地攻撃が主任務と成った米海軍にとって一定の脅威となった。 #right(){(113:632)} 632さんが書かれた通りです。ディーゼル電池潜水艦、つまり 第二次大戦のUボートの改良型(かなりレベルは違いますが)はAIPと相まって大陸棚の複雑な音響環境と相まって、 深海の原子力潜水艦以上に手強い相手です。 アメリカの敵は基本的にはマラッカ海峡から台湾海峡にいたるオイルライン、台湾安保海域に存し、 短期的には中国、北朝鮮ロシアであり、長期的にはアジアのすべての国家でしょう。これから アジアに国際経済の重点が移るに連れ、アジアの通商確保(あるいは生殺与奪権をにぎること)が アメリカの重要な関心点になっていくのだと思います。 #right(){(113:system)} **観艦式などで潜水艦が登舷礼をするとき、潜舵の上に何人か乗っていますが、落ちたりしないのでしょうか。 海自の観艦式に出る乗員は船に慣れているから平気なのだと思われ。 #right(){(114:494)} 転落防止の命綱は着けてますです。写真でも腰のあたりに見えると思います。 http://globalsecurity.org/military/world/japan/images/ss-574-DN-SN-93-00155.jpg #right(){(114:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **潜水艦が発射する、魚雷と対潜ミサイルってどうちがうの? ずっと水中を進む:魚雷 一旦空中に飛び出して敵付近で水中へ:対潜ミサイル #right(){(115:system)} **潜水艦が沈む時ってタンクに水を入れて沈むんですよね? >けど次に浮くときって水をタンクから捨てて浮かぶわけだからタンク内は真空ってことですか? 高圧空気でタンク内の水を押し出します(ブロー)。 高圧空気が無くなったら浮上不能になります。 #right(){(115:74)} 水上にいる間に、あらかじめ圧縮空気を船内に蓄えておきます。 おもりになっている水をタンクから排出する必要がある場合には、 圧縮空気をタンク内に放出してやれば水圧より空気の圧力のほうがが高くなるので、 水はタンクの外に押し出されます。 あと通常の深度変更の場合には潜舵も使えるので、推進力さえあれば圧縮空気を使わなくてもいいです。 #right(){(115:75)} **潜水艦の上面はどうなってるんですか? 潜水艦ってもいろいろあるけど、第1次-第2次大戦型なら普通は木の板(すのこと言った方が良いかも) 現代の潜水艦ならゴム系樹脂のパネルが貼ってある #right(){(115:419)} **潜水艦ですが、完成直後の新品時に比べて退役時は耐水圧構造の金属疲労で潜水深度が低下しているのでしょうか? たうぜん。 ただ海自の古くなった潜水艦に深度制限があるかどうかは知らないがね。 お隣の台湾のテンチ級潜水艦はあまりにも旧式なので、 潜望鏡深度までしか潜ってはいけないそうだし。 #right(){(115:739)} **AIP潜水艦とは何なのか詳しく簡単に教えて下さい 液体酸素などを艦内に搭載し、一定期間、外気の補給なしに 作戦行動ができる推進機関を持った潜水艦です。 #right(){(116:system)} **潜水艦は、浮上していると黒く見えますが、浮上している時喫水線の下になる部分は赤く塗られているのでしょうか? 一昔前までの潜水艦は、喫水線の下は水上艦艇と同じような塗り分け(つまり赤とか)でした。 最近の潜水艦は、全面に吸音タイル(ゴムなどが使われているようですが、詳細は秘密)が 貼られているので、全面真っ黒です。 #right(){(116:786)} 潜水艦の吸音タイルは、比重の違うゴムで鉛板をサンドイッチしたもので、ゴムには 磁気探知対策のために磁鉄の粉が混ぜ込んであったものだったと思う。 とりあえずソビエト潜水艦に貼られてた吸音タイルはそういう構造だったかと。 #right(){(116:792)}786氏が述べているように、緑の塗料もある。 赤い色は、牡蠣・フジツボを寄り付かなくする酸化銅そのものの色、 緑色は、海藻の繁殖を押さえるニ酸化銅そのものの色だ ……と工廠スレで教わった。 潜水艦は>>786氏の言うとおり。 たまに雑誌で、緊急浮上して空中に艦首を突き出した写真があれば、 水線下が拝める絶好のチャンスなのでご覧あれ(自分も一度だけ見た) #right(){(116:鷂 ◆Kr61cmWkkQ)} 喫水線下を赤く塗っている潜水艦。オハイオ級SSBN http://www.globalsecurity.org/wmd/systems/ssbn-726_i.htm #right(){(116:794)} **潜水艦のTASSは引きずりっぱなしだと、戦闘できませんよね? >切り離すわけにもいかないでしょうから、探知があった段階で、巻き込んだりするんでしょうか? 出来ます。ただ、水上艦と戦闘する場合はTASSは必要無いので収めます。 #right(){(122:349)} **トムクランシーの小説で、潜水艦の位置表示や方向表示に「3-4-5」という書き方をしてるのですが、 >これは3次元の表示だと思うのですが、1番目、2番目、3番目の数字の意味を教えてください。 三次元じゃない、二次元の極座標。原点は自分の位置。 要するに360度の方位を三つの数字で言ってるだけ。3-4-5なら方位345度。 #right(){(123:267)} 潜水艦の場合は基本的に、自艦の装備してるジャイロコンパスの真北が基準だったはず。 3つに区切るのは間違えないようにです。 #right(){(123:269)} **現代の軍用潜水艦って、漁船の網や仕掛けにかかってしまうこと等ないのですか? 北朝鮮のユーゴ級潜水艇が韓国の秋刀魚網に引っかかって拿捕されたことがある。 #right(){(123:859)} **潜水艦は海底に付いてしまうと、浮上できなくなると聞いた事があるのですが、本当ですか? そんな事は無いだろう。何の情報? 海底についても何の問題も無いぞ。 #right(){(124:295)} 海底に長時間鎮座すると癒着して浮上しずらいとゆうのは 板倉艦長の本に出ていたろうな気がするが 癒着しても後進一杯でスクリューの起こす水流によって再浮上可能だったと思う #right(){(124:298)} **潜水艦には戦闘機のパラシュートのような脱出装備はあるのでしょうか?例えばシュノーケルとか酸素ボンベとかそういう物です 「スタンキー・フード」っていう、フルフェイスのガスマスクに酸素ボンベがついた みたいな個人用脱出装置がある。 現在の潜水艦は艦内への入出ハッチの部分がチャンバーになっている(ハッチ開けると 即艦内、にはなってない)ので、この装備を付けてチャンバーに何人かが入り、艦内への ハッチを閉めたあと艦外へのハッチを開けて脱出、というのを繰り返して全乗員が脱出 できる。 あまり深度が深いと使えないけどね。 潜水艦によってはこのチャンバー部分がそのまんま切り離して脱出ポッドになるような構造に なってたりもする #right(){(479:320)} **潜水艦で火災が発生したらたちまち酸欠とか有毒ガス中毒になりそうなのですが >どんな対策を行っているのですか? ガスマスクと酸素ボンベを身に着けた消化班が出動して火を消し止める。 どうしようもなくなったら、火災区画を隔離して浮上する。 火災の規模にもよるだろうが、火災区画からの人員の退避&隔壁閉鎖で 酸欠にして火災を消すか、緊急浮上でしょう。 #right(){(356:427,428)} **潜水艦が艦船に対して魚雷を放つのは深度はどのくらいでしょう?第一次世界大戦~第二次世界大戦ごろと現在と両方知りたいです。 昔は狙うのが基本的に水上艦だったので 夜間ならば浮上、あるいは潜望鏡深度からの雷撃 今は水上艦以外に潜水艦も相手になり 魚雷の性能も上がったのである程度の深度から水上艦を狙ったりできるが 詳しいことは秘密です。 こちらから相手を探知できても相手には探知できない あるいはしにくい状態で発射するのが望ましい ということになっています 第一次世界大戦~第二次世界大戦なら、目標は基本的に水上艦でしたので、 水面すれすれのいわゆる潜望鏡深度での発射が普通でした。 それと、魚雷を発射するには当時は圧縮空気を用いるしか方法が無かったので、 大量の空気が必要な上に深深度の水圧に負けないようにするための圧力をかけられませんでした。 さらに魚雷そのものが深深度の水圧に耐えられなかったこともあり、潜航しての深深度発射は 30mが限界でした。 戦後は空気圧ではなく水圧で発射する方式が主流になり、また魚雷そのものが深深度の 水圧に耐えられる構造になってきましたので、数百メートルの深度からでも 魚雷発射が可能といわれています。 #right(){(478:259)} **潜水艦は洋上で海上艦から燃料供給受けることってあるの? >その海上艦を監視すれば潜水艦の動きが分かってしまうような? そんなのは前の戦争の頃から折り込み済みだろう。 特に旧海軍は潜水母艦なしではまともに作成行動を取れなかったし。 もちろん燃料や食糧はおろか家族との郵便物まで取り扱っていた。 参考までに http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E6%AF%8D%E8%89%A6 #right{(日本潜水艦総合スレ15:546*一部加筆)} **潜航中の潜水艦の抵抗は、速度の何乗に比例するかを教えてください。 >5knot前後で通用する近似値で良いです まあエスパー発揮して抵抗Dは D=0.5*ρ*(V^2)*S*CD で求めることができる ということで抵抗は速度の2乗に比例 概算値は D=0.5*1025*(2.57^2)*75*0.1≒25000N くらいかねえ CD値は勘、投影面積は概算値だが #right{(506:743)} 潜水艦も流体中を運動する物体なのだから、 速度に比例する粘性抵抗と、速度の自乗に比例する圧力抵抗を受けるはず。 でどちらが主体かはレイノルズ数で判断されるわけで、<1で粘性抵抗主体、>10^3くらいで圧力抵抗主体だったかと。 Re=ρvL/η 速度5kt=2.5m/s、代表長(船体長)100m、水の密度=1E3kg/m^3、水の粘性率1mPa・s だと、粘性抵抗主体でいいんじゃないかな。 #right{(506:746)} **海上自衛隊の潜水艦は他の国の潜水艦に比べると乗員が多いそうですがなぜでしょう? 日本は国土は小さいが領海面積は広い(世界6位)。そのため原潜並みの長期間の 行動が必要で、他の国の潜水艦が2交代制のところ3交代制を採ってるため乗員が多い。 #right(){(初心者スレ)} **潜水艦が攻撃されて艦内であちこち水が噴き出してくるシーンが映画でありますが,一体何の水?何か一生懸命バルブを閉めてるけど何のバルブ?  潜水艦の発令所は,船体の中央部近くにあり,機関部はそれより後方にあります.  また,潜水艦にはエンジン冷却など外部の海水を引き込んで使う(または中から捨てる)配管が幾つも有ります.  冷却水の循環ポンプや,消火水のポンプが機関部にあるので,この海水は発令所を通って前方の区画へ送られています.  無音潜航をする時でも,冷却海水を止めたら機械が壊れちゃうので,止められません.  漏れ始めたら音が出るし,機械に海水がかかって壊れるかも知れないので,一時的にバルブを閉めて防水作業をするそうです.  最初からバルブを閉めていたりすると,それらは使えなくなります.(もちろん必要最低限の物以外は締めてんですけどね) #right(){(482:771)} **通常動力潜水艦の潜望鏡やシュノーケルの海面上に出る部分ってどのくらいの大きさですか? >それだけが海面上に出ている状態って、水上艦や哨戒機のレーダーや目視ですぐに見つけられるものなのでしょうか? 具体的な大きさは知らないが、第二次世界大戦末期には簡単に見つかるようにはなってる。 だもんで、シュノーケルにゴム巻いてたりしてる。 漁船以下のサイズで、発見はなかなか楽じゃないそうな ステルス化も一部では進んでるとか ただし、もちろん程度問題であって、一定のリスクがある ウェーキは意外なほど目立つらしく、目視で発見される可能性がある レーダーについても同様にリスクがある 中村秀樹氏の『lこれが潜水艦だ』では、複数回のスキャンを受けると見つかってしまう恐れがあると紹介されていた #right{(525:418,419)} **潜水艦が水上艦と行動を共にするようになったのはいつ頃からなんでしょうか? >米空母には原潜が付くのが普通だと言われますが、 第一次世界大戦後に艦隊随伴型潜水艦が出てきてる。 潜水可能な水雷艇みたいな構想が最初だが、しだいに前衛警戒部隊としての意味が大きくなる。 実際に配備した例としては、英海軍が水上高速型潜水艦を作ってみたり、 米海軍が渡洋進撃する部隊の最前列に配備する運用をやってみたり。 実戦では第二次世界大戦の頃に日本海軍がやった例があり、 例えば真珠湾攻撃の時には哨戒隊の名で機動部隊指揮下で3隻行動してた。 ハワイ到着後、機動部隊の指揮下を離れて、独立行動の潜水艦部隊である先遣部隊に復帰。 ただ、第二次世界大戦の頃には基本的には敵根拠地~会敵予想地点の敵艦隊予想進路へ事前配置する用法で、 友軍艦隊に随伴して行動するという例は余り無い。 実戦での米軍の艦隊型潜水艦もそういう事前配備型の運用とみてよい。 もう少し艦隊に密着した感じでは、 第二次世界大戦末期のアメリカ海軍もレーダーピケット潜水艦という構想をし、 艦隊の最外延部の危険水域に浮上してレーダー警戒拠点となる艦が整備された。 ただ、これは早期警戒機にとってかわられた。 あと、第二次世界大戦の大西洋方面では船団護衛に潜水艦が投入され、随伴行動してる。 ドイツの大型水上艦の出現に対する備えという意味合い。 今につながる水上部隊への潜水艦随伴が本格的に考えられたのは、1960年代末だろう。 ソ連潜水艦の機動部隊への脅威が増大し、特に巡航ミサイル装備艦への対応のため、 機動部隊への潜水艦随伴が考えられた。具体的にはロス級原潜あたり。 #right{(544:924)} **潜水艦ってアンカー、錨を持っているんでしょうか? >ぱっと見、ついてないように見受けられますが。もし、持っていないなら、潜水艦はどうやって投錨するんでしょう。 ふだんは船体に埋め込んでる。投錨時にだけ船体から離す。 錨はこんなの。 ttp://www.mod.go.jp/msdf/yokokyou/photo/kinenhi/719_asasio.html 持ってる。こんなぐあいに艦内格納 ttp://vspgnet.web.fc2.com/kure-akishio/aki-5.jpg #right(){(549:134,135)} **潜水艦のプロペラって、たいがいは1本ですよね。 2本や4本にしようとは考えなかったんですか? >海中でプロペラが故障したら、救助は困難なんだから 潜水艦のスクリュープロペラは、第二次世界大戦の頃だとむしろ二軸のが多いけどな。 静粛性や動力性能の制約が水上艦よりも厳しいのでおいそれと増やせないだろ ペラっていうか推進軸を増やすってことは、船殻に空ける穴を増やすって事だ さらには複数の主機を積むか、動力配分機構を積まねばならない 水上船なら、それでも船底下への突出を軽減できるってメリットがあるが 潜水艦なら軸線上にデカイペラ置けるんだから、タイフーンくらいの大型艦でもないかぎりメリットはない 潜水艦にとって推進軸関連の故障で怖いのは、ペラ破損ではなく、軸変形による浸水 そのリスクを増やしてどうする ペラが壊れたって効率が悪くなるだけで、動けなくなるわけじゃない 浮上さえ出来れば修理は可能 #right(){(554:117-120)} **映画などでソナー員がヘッドフォンに耳を澄ませつつ円形のハンドル状のデバイスを操作している描写をよく見かけますが、あのハンドルは何なのでしょうか? 方位の測定です。艦底に円形にマイクロフォンが設置されてるので, その中で一番大きな音響のものを探し、方位を特定してます。 ただ、映画の場合そこまで意識してるかは疑問で、ただ演出上 雰囲気を出しためにやってる可能性があるので注意が必要です。 補足すれば、艦底に円形にマイクロフォンが取り付けられる前は、 艦内のハンドルで艦の外にある指向性のマイクをぐるぐると回し、 捕捉・識別せんとする音が最もはっきり聞こえる方向を求める方式のものがありました。 映画で言えば「Uボート」にちらりと登場するものがそれで、 日本海軍でも太平洋戦争初期まで「Kチューブ」という名称のものが制式装備されています。 #right(){(348:897,901)} **情報収集・解析の専門の艦って、潜水艦が適任なんでしょうか? 隠密行動なら潜水艦が向いているが、平時の情報収集なら、もっと大型の水上艦艇の方が、 電波収集のために高所にアンテナを設置したり、大型で高機能な機材を多数搭載したり、 分析要員を乗船させてリアルタイムで解析したりできて、いろいろ便利なんだぜ! ケースバイケースなので、一概には言えないってことだ! #right(){(俺初質スレ430:558)} **潜水艦を倒すには潜水艦とよく聞きますがなぜでしょう? >アスロックが撃てる水上艦の方が有利だと思うのですが足も速いし >ソナーだってワイヤーつけてひっぱれば潜水艦と同じ索敵能力がありそうですけど 別に潜水艦でなければ対潜戦闘が成立しないわけではないが、 中村秀樹氏が『これが潜水艦だ』で述べる所によれば、潜水艦が優位にあるらしい (まあただ、氏が元潜水艦乗りだという点を考慮する必要があるだろう) 以下引用。 対潜戦は、潜水艦にとっても困難な作戦だが、 それでも空水(航空機と水上艦)の対潜部隊よりははるかに有利な作戦ができる。 それは、相手にこちらの動きを知られないからである。 (中略) 空水対潜部隊と比較し、潜水艦の対潜能力としての利点は、少なくとも二つある。 第一は存在秘匿である。静かに潜航している限り、相手の潜水艦に存在を知られることがない。 第二に、潜水艦の捜索能力である。潜水艦のソーナーは、哨戒機のソノブイ、 水上艦のソーナーに比較して、はるかに高性能で、探知確率が高い。 #right(){(572:290) **潜水艦の塗装はなぜ黒いの? 潜水艦の黒っぽい塗装は潜航中に目立たなくするための塗装ですよ。 迷彩効果のある背景に溶け込みやすい塗装を行うには、自然光をあまり受けない面には よく反射する塗装を用い、逆に光を多く受ける面にはあまり反射しない塗料を 使用するのが良いそうです。 この理屈で艦艇では、垂直面はかすんだ灰色、水平面は黒色を塗装するのが背景に 溶け込むために効果的とされました。 戦前の潜水艦は基本的に水上航行が主体で、したがってその船体も灰色に塗られたものが 多くありました。 しかし近年の潜水艦は潜水状態で行動するのが基本となり、浮上航行する機会は 非常に少なくなりました。 このために、海中をその背景と考え、その中に最も溶け込みやすい黒系の塗装を 施しているのです。 大戦中の米海軍では、潜航中に発見されにくいための黒色塗装をメジャー9、 浮上中に水上から発見されにくいための灰色系塗装をメジャー10としてそれぞれ 採用しています。 #right(){(575:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **潜水艦に対して通信ってどうやって行うんですか。水中でも無線って届くんですか。 深い海中にも届く波長の無線を使う。 ただし、通信速度は遅いし大容量のデータ通信は出来ない。 そのための専用の通信中継機もある。 「水中では波長の長い波は遠くまで届くが波長の短い波は急速に減衰する」 なので、音波のような波長の長いものは遠くまで届く。 であるから敵潜水艦などのストラクチャを探知することが可能になる。 音声無電のような、波長の短い電磁波は水中では急速に減速し、 100mくらい潜ってしまうとまったく届かなくなる 電磁波は水を通すとそのエネルギーが弱くなる性質があるから、 原子炉の炉心を囲む防護ブロックに水プールがあるのである #right(){(340:713,714)} **潜水艦の「着底」という操艦は、船体の強度的に問題は無いのでしょうか? 潜水艦の着底はバラストタンクに注水する事で行われるのですが、例えると「自然降下」と言う様な状態で徐々に深度を下げていって、 その結果海底に達する行為です。 漫画にある様な「急速潜航の後に激しく着底」ってのは危険すぎて、まずできません。 なので、通常の着底自体は艦に損傷を与える事はありません。 #right(){(576:157)} **ほとんど使わないアクティブソナーを搭載しているのはなぜ? >「UボートVII型」 ロバート・C・スターン著 を読んでいて疑問に思ったのですが、 >ごく少数のVII型にアクティブソナー(Sゲレート)が機雷対策に搭載されたとのことですが、 >音響インパルスを敵艦船に聞かれてしまうため使用する艦長は殆ど居なかったそうです。 >アクティブソナーは現用潜水艦には殆ど搭載されていると聞きますがどんな用途を想定しているのか教えて下さい。 現代の潜水艦は、索敵にアクティブを撃つ事はまず無いとされています。 近距離用は海氷探知等に使われる物が有るらしいです。 #right(){(586:894)} そもそも、敵の戦闘艦が居なければいくら使ってもかまわない。 平時だって潜水艦は行動してるわけだ。 潜水感にとって隠密性が最大の武器にして命綱なのでわざわざ此方の位置を教えることはないが 位置がバレる可能性があってでも相手の位置を知りたいと判断すれば打つよ Uボートの例は戦争末期だから、そこらじゅうに護衛艦がいてピンを打つのも危険な状態だね。 #right(){(586:モッティ ◆uSDglizB3o)} **マンガみたいに潜水艦のソナーマンが耳を塞いでしまうような馬鹿でかい大きな音は出るんですか? >ある程度大きい音を感知したらそれ以上は聞こえないよう防止装置でも付いているんですか? ぶっちゃけるとどんな小さい音でも拾うよう、極端に過敏にしてあるわけですわ。 音自体もすごいよ。 クジラ・イルカの大量打ち上げはソナー音で聴覚破壊されたせい、という説もあるくらいだから。 大きな音は自動的に調節される機能がある。 漫画みたいに耳を押さえるなんて事はまず無い。 #right(){(330:348,360)} **ウォークマンで雑音に正反対の波をぶつけて静かにするっていう技術がありますが、あれをでっかくして潜水艦につければ、無音で航行できたりしないですかね アクティブノイズキャンセラーはノイズに対し逆位相の音を発生させることでノイズを打ち消すのですが、 たとえ同じ音であっても、音の位相は音源と観測者の距離に応じて違ってみえるものです。 このため、ノイズキャンセラーはごく狭い範囲にしか適切な効果を及ぼしません。 (位置によってはノイズとノイズキャンセラーが発生させる音が重なって聞こえてしまい、逆にうるさくなります) 少なくとも今の所では、アクティブノイズキャンセラーの利用はヘッドフォンやイヤフォンに限られており、 自動車の車内への適用も十分な成功を収めていないようです。 それはノイズの発生源とノイズキャンセラーの音源が違う場所にある場合ですね。 潜水艦ではノイズが発生源と艦体の接触部から伝わることが多いので、 ここに制震、吸音装置を置くのですが、これにノイズキャンセル、というか アクティブな制震装置を採用することがあるようです。 ノイズキャンセル・ヘッドフォンとは少し違いますが、 干渉を用いたアクティブな吸音という意味では共通していますね。 #right(){(330:370,372)} **潜水艦の魚雷発射管ですが、アメリカやヨーロッパの潜水艦は側面に付いていることが多いですがロシアや日本の潜水艦は正面に付いている事が多いですよね? >これってなにかメリットとかデメリットはあるんでしょうか? ・太い船体の中央部に発射管室だと、魚雷の積み込みが楽で安全。 ・発射後の重心変化がばかにならない。 ・何かあると隔壁閉められて確実に孤立する発射管室の人がかわいそう。 #right(){(596:135)} 発射管が側面についているのは、大型の球形ソナーを艦首に置いているために それをクリアするため。 本来は艦首正面に魚雷発射管を設けたほうが艦首尾線にたいしてまっすぐ置けるので その方が都合がよいはずです。 日本の潜水艦も、「うずしお」型から「はるしお」型までの涙滴型潜水艦は 側面に発射管がありましたよ。 #right(){(596:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **潜水艦はミサイルを発射する事によって敵潜水艦に存在がバレてしまったりはしないのでしょうか? バレることは有ります。 なので、特に巡航ミサイルの発射などは、慎重を期して行うわけです。 但し、戦略ミサイル原潜の場合は、自国領海を遊弋していますし、周囲には警戒をする 攻撃型原潜を配備して護衛したりしていますから、滅多なことでは手を出すことは 出来ません(以上のものは米国やソ連の場合)。 #right(){(326:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦がスクリューを使わずに潮流に乗って移動することは可能ですか? >また、海水の温度が深度ごとで異なる現象を最大限に利用することで >ソナーから隠れることが出来るとも聞きましたが実際に出来ることですか? 海流に乗って移動することは可能です。 有名な例ではウーボートがジブラルタル海峡を突破するさいに利用した例があります 海水の温度差のほうは変温層という物を利用します。変温層内のソナーの反響具合なんかは 非公開のはずですが。 出来ます、 音は真っ直ぐには伸びません グラフにするとある深度では探知可能領域なのにそれより100ft潜ると隠れてしまったりします 温度も海水面から変化しはじめたり ある深度までは一定だったり様々なパターンがあります 対潛戦を行う場合これは大切な予察になります #right(){(324:269,281)} **海自の潜水艦とかって敵の船を沈める役割ですが、水上戦闘艦との使い分けは意味があるのでしょうか? 一番大きいのは、潜水艦はどこにいるか知られないことで、相手にプレッシャーを掛けること。 逆に水上艦は、どこにいるかを知らせつつ、相手にプレッシャーを掛ける。 カードゲームで言えば、水上艦は相手に見せるカード、潜水艦は伏せたカード。 両方を使い分けることで、ある程度相手の行動を縛ることができる。 聴音装置の特性上、潜水艦は最良の対潜水艦ユニットとして機能します。 水上艦の襲撃は危険度が高いのでやりにくいです。 また潜水艦は所在をくらませて相手を疑心暗鬼に陥らせることも任務です。 さらに、平時にも隠密監視にも使い道があります。 #right(){(323:392,393)} **潜水艦は水圧に耐えられるような構造をしていますが、深海までの活動範囲を多少犠牲にする代わりにステルス潜水艦を作ることは可能ですか? 現状だって潜っていればレーダーには映りませんが? それに水圧に耐えるのは内殻であって、外殻の形は水圧には大して関係ない。 「対ソナー・ステルス」なのか「対レーダー・ステルス」なのか、どっち? 対ソナー・ステルスなら英国のアスチュートのように、 上部構造物を傾斜させたり無反響タイルを貼ったりポンプジェット推進にしたりと、 「ステルス」と呼べる構造は既に広く使われている。 (海自の「おやしお」型SSもステルス構造) #right(){(300:865-866)} **潜水艦が、水上艦に比べて早く劣化して短命なのはどうしてですか? 空母などが大型艦が就役期間が長いのでそう思うかもしれないがちょっと検証してみよう。 ミサイル巡洋艦ロングビーチ1961-1995 34年        ボストン級 1955-1970 15年        ガルベストン級1958-1979 21年        カリフォルニア級1974-1999 25年        バージニア  1976-1994  18年        テキサス   1977-1993  15年 原子力潜水艦 オハイオ級  1976-就役中 31年        ロサンジェルス1976-2010  31年        オマハ    1978-1995  17年        アトランタ  1982-1999  17年 少なくとも米海軍では水上艦・潜水艦の就役年は大差ないですね。 軍艦の寿命は船の耐用年数ではなくて戦術の変化や技術の変化による物が大きいのでしょう。 日本の海自潜水艦に限れば、 ・保有定数制限 ・製造技術維持 のため、建造~退役までのローテーションが他国の潜水艦と比べても早い 毎年1隻建造して、1隻退役する入れ替わりを繰り返している 同時に、常に新型を開発したり改良を加えたり…って出来るが #right(){(650:62-67)} **航行速度が遅い潜水艦は、哨戒ヘリに囲まれて逃げられなくなるんですか? どの段階で逃げ切れるとかは条件がいくつも有るから何とも言えませんが 逃げるのが速いのと遅いのでは逃げる機会が違う 潜水艦は訓練以外では逃げ切れる条件でしか攻撃の選択は… 色々元中の人がまとめサイトを作っています #right(){(自衛隊板初質スレ80:予備海士長 ◆0J1td6g0Ec)} **晴嵐みたいに、潜水艦から偵察ヘリみたいなのを飛ばす研究とかしていたところはありますか? 改オハイオ級はミサイルサイロからUAVを飛ばす実験をしとる 偵察ヘリどころか伊400のアイディアはアメリカにパクられまくり 「浮上して巡航ミサイルを発射する潜水艦」なんてモンまで作られた。 ドイツがUボートにオートジャイロ積む計画を立ててたな。 上に書いてるオートジャイロというのはフォッケ・アハゲリスFa-333バッハシュテルツェのこと。 一人乗りの風で回転翼を回した揚力で空に舞い上がり、ワイヤーでUボートに曳航されて飛ぶ一種の凧で見張り用に使った。 この他にもイギリスやフランスの巨砲を搭載した大型潜水艦には偵察用に小型水上飛行機を搭載していたものがあった。 「ローレライ」に出てくるシュルクーフはその一例。 晴嵐は偵察機じゃないし、伊400型は、隠密に敵地に接近し、少数の攻撃機によって奇襲攻撃するのことが目的なので、 現代の潜水艦による地上へ攻撃とは、直接のつながりはありません。 潜水艦に偵察機を搭載した例なら各国にあります。 例えばアメリカ海軍では、S-1潜水艦にマーチンMS-1型複葉偵察機を試験的に搭載していました。1923年くらいのことですが。 また、ドイツ海軍はUボートに搭載される索敵用のジャイロカイト「FA230」を製作し、実戦投入しています。 これはUボートによって曳航される回転翼式の凧で、安全に浮揚させるには最低でも36km/hの速度で引っ張ってやる必要がありました。 #right(){(298:366-378)} 伊400でなくとも、日本の潜水艦の伊7型などは九六式小型水上偵察機、伊9型、伊15型などは零式小型水上偵察機を積んでいました。ちなみに、オレゴン州空襲は伊25搭載の零式小型水上偵察機が行いました。また、伊13型も晴嵐積んでた筈です。 こちらも参照→ https://ja.wikipedia.org/wiki/潜水艦搭載偵察機 **潜水艦が海底に鎮座するとき、その海底の状態をどのように調べるのですか。 海底の状態は海図見て判断する。 よくわからないとこでもイチかバチか鎮座する事はあるが、真珠湾付近でそれをやって、危うく泥にはまって抜けなくなるとこだった。 前線で事故が起きても通信が途絶えるだけなので、詳しい喪失原因まではわからない。 #right(){(俺初質スレ431:724)} **昔の潜水艦は艦内の二酸化炭素対策(吸着)にアルカリ金属の水酸化物を使ってたようですが、現在の潜水艦はどうしてるんでしょうか? 基本はご指摘どおりのソーダ石灰(水酸化カルシウムが主成分)。ただ、扱いやすいように 改良されたものになっている。例: http://www.armedforces-int.com/article/royal-navy-carbon-dioxide-absorbers.html 原潜は豊富な電力で酸素を作り出すことはできるが(EOG使用)、二酸化炭素はやはり吸着するしかない。 原潜は長期間潜水するため、単に吸着するだけでなく、廃棄する方法が必要であり、MEA(モノエタノールアミン) に吸着させ、加熱して二酸化炭素だけ分離して廃棄している。繰り返し使用が可能なので、 長期間の潜航に耐える。硫化ナトリウムの電気分解によって、酸素を発生させると同時にアルカリを発生させ、 二酸化炭素を吸着させる方法も開発されている。 #right(){(664:system ◆systemVXQ2)} **潜水艦の攻撃と言うのは、どれほどのショックを相手に与えるのでしょうか? >対潜装備を備えた艦艇を多数用意すればいいだけじゃないのでしょうか? その、装備を備えた船を用意するのに時間(下手をすると年単位)がかかるので、これからって時に役に立たない。 また、現代だと、最初の先制攻撃は潜水艦側から、かけることになるので、その犠牲になりたくないというのがある。 #right(){(俺初質スレ431:767)} **潜水艦の腹ってなんで赤いの? 浮上時にも水面下に沈んでるから、艦底色に塗り分けてる。 昔の潜水艦は潜っている時間より浮いている時間の方が遙かに長かったために、 塗り分けが普通の軍艦と同じようになっていた。 なんで赤いかっていうと、フジツボよけのために、塗料に酸化銅を混ぜるから。 これをやっておかないと船体にフジツボがびっしりついて、水の抵抗ががっつりあがる。 つか、現代の潜水艦は、全面に吸音タイル貼り付けてるから、腹の方まで黒っぽい。 現代の潜水艦も赤いよ。 http://z.about.com/f/wiki/e/en/thumb/6/66/OHIOSSGNCONVERSION.JPG/300px-OHIOSSGNCONVERSION.JPG ロス級の腹も赤い シーウルフは赤くないんだけど… http://www.globalsecurity.org/military/systems/ship/images/ssn-23_040604-o-0000c-003.jpg ロシアのクルスクも赤かった。 自衛隊でははるしお型までが赤くて、おやしお型以降はグレー。 #right(){(292:340-358)} **潜水艦の脱出球というものを詳しく教えてください インド海軍の保有する209/1500型は全乗員40名を収容できる脱出球を セイルの直前の上構内部に装備しています。 これは浮きになる長方形の上構の一部と、その下部の直径2.6mの脱出球で構成されています。 #right(){(289:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **潜水艦は頑丈に作ってあり、威力の弱い魚雷では破壊できないと聞きました >12.7mm弾でも10mm以上の圧延鋼を貫徹できるのに爆薬を搭載した魚雷に耐えると言うことが信じられません 大昔のグッピー級の潜水艦ですら、外殻の厚さは半インチ(25.7mm)です。 とっくに退役したパパ級でも外殻は60mmのチタン合金でした。 現代の潜水艦はもっと丈夫ですし、そもそも12.7mmライフルのような超音速の弾が 当たるわけでもありません。だから対潜魚雷の弾頭にはHEATが必要なのです。 #right(){(687:system ◆systemVXQ2)} **潜水艦のソナーマンは何時間も勤務時間あるのに集中できるんでしょうか? >集中力続きそうにないと思うんですけど 少なくとも米の原潜ではリアルタイムDSP(信号処理)を行って、ノイズなどを除去した後、 データベースと照合して分類、重み付けを行って表示するシステムが使用されています。 また、走査する周波数域も、環境と入力によって、最適なものを自動的に選択するシステム (REA: Rapid Environmental Assessment)が開発~運用されているようです。最終的には 自動分類して、相手の深度と距離、判定内容をシンボル化(レーダーみたいな)して表示する システム(matched-field localisation)や、複数のセンサーからの情報を統合して、地図上に 海底地形や検出対象を座標付きで表示する netcentric data fusionが理想といわれていますが、 そこまではまだ届いていない模様。 昔はヘッドフォンを耳に押し当て、ウォーターフォール(音紋表示、横軸方位、 縦軸時間=距離で反射を表示する画面)をじっと見つめるのがソナーマンでしたが、 現代ではウォーターフォールはともかく、ヘッドフォンは使わない事もあるようです。 参考にした記事を書いたのが専門家です。 記事はMunch出版「Military Technology」誌の2004年6月号「A remedy for silent subs?」。 著者はオランダのTNO-FEL(物理、電子関係の研究開発機関)内、水中音響班の研究者3名です。 7年近く前の記事ですから、今はもっと進んでいるでしょう。 #right(){(690:system ◆systemVXQ2)} **潜水艦の最高速度なんですが、水上12ノット/水中20ノットとか水中の方が猛烈に速いのはなぜでしょう? 造波抵抗のせい。水中を進んでる限り、水面に波は発生じない。 潜水艦って水上航行は実に向かない代物。 潜ってしまった方が安定性も機動性も速度も速い。 昔は潜水時間、性能が低かったため水上航行にも考慮した艦形だったが、今では性能の発達で 潜水航行を主に考えられた設計となっているため。 水上を航行するのに適した艦形は波を切ることができる、まぁよく見かける船の形。 水中を航行するのに適した艦形は最適は涙滴型。 最近の潜水艦は涙滴型もしくは葉巻型。 #right(){(280:74-79)} **米軍がクジラに悪影響があるので新型のソナーを打つのを止めたそうですが、潜水艦とはそんなにアクティブソナーを打つものなのでしょうか? 米海軍が開発中の低周波アクティヴソナー(LFA)は水上艦に搭載されています。 (ヴィクトリアス級音響測定艦) 潜水艦自体はアクティヴソナーはほとんど使用しません。 現在潜水艦の静粛性はきわめて高くなっており、パッシヴでの探知が難しくなっています。 そのために大出力の低周波アクティヴソナーを使用して敵性潜水艦を早期に 発見することを目指しているわけです。 低周波はより遠くまで届き、従来のソナーより早期の発見を可能にしています。 ただし、非常に強い音を発する上、多くの大型クジラがコミュニケーションに用いるのと同じ 周波数であるためクジラがソナーの影響を受けやすいと言われています。 #right(){(106:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE )} **潜水艦の甲板や艦橋に小型砲や機関銃を備え付けられていたのはいつ頃までの話でしょうか? >最後まで潜水艦に砲や機関銃を取り付けていたのはどこの国の潜水艦でしょうか? 思想的には大体、第二次世界大戦直後から1950年くらいまでです。 米国の場合、1950年代にGuppy改造を受けるまでは、砲を装備していました。 ソ連の場合も、50年代に建造された所謂W級の初期型は備砲を装備していました。 最後まで潜水艦に砲や機関銃を搭載していたのは、Peruの潜水艦、Dos De Mayo、 Abtaoの2隻で、12.7cm砲1門を搭載して、20世紀末まで現役だったと記憶しています。 #right(){(263:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **潜水艦ってどれくらいの深度まで潜れるのでしょうか? 潜水艦の可潜深度は最高機密で、ほとんど推測値に近いです。 だいたい一般的に各国主力艦は500mくらいでしょう。 旧ソ連のアルファ級などはチタニウム外殻効果で800mくらいもぐれたかと思いますが。 日本の潜水艦は国内鉄鋼メーカーが優秀(製品が高品質)なので可潜深度も優秀だと言われています #right(){(29:622)} 旧ソ連のアルファ級(約750m)やマイク級(約1000m)のように深深度潜航を想定した 潜水艦もありますが、大体米ソの攻撃型潜水艦で500~600メートルが安全潜航深度。 それに2割足したくらいが最大潜航深度。 通常型潜水艦だと、約200メートルくらいが安全潜航深度。 #right(){(55:856)} **ロシアや北極での運用を想定したシーウルフ級などは潜舵が艦首部分に他の潜水艦は大体セイルにありますが、 >艦首部分につけるメリットは氷海面での行動以外にありますか? >極海以外での運用を考えた場合、潜舵の位置はどちらがいいのでしょうか? ケース・バイ・ケースと言えるのではないでしょうか。 英海軍の潜水艦は一貫して潜舵を船体に取り付けていますが、海自の潜水艦は 「うずしお」級以降セイル・プレーンを採用しています。 潜舵を艦首に持ってくると、運動性が良くなります。ただし、艦首区画はソナーや 魚雷発射管がありますので舵機が艦首区画の容積を圧迫したり、潜舵が騒音の 元になってソナーの邪魔をする可能性があります。 一方セイル・プレーンはソナーから離した位置に潜舵を置けることや、船体の容積を 節約できることが利点です。ただし舵の利きは劣るでしょう。 各国それぞれ運用方法や元にした設計などの違いがあるためそのような違いが 出たのですが、どちらが正解と言うような性格の物ではないようです。 #right(){(52:454)} **潜水艦って 潜航中に飛行機に向けてミサイルとか撃てるんですか ロシアの潜水艦は潜望鏡深度で発射可能な対空ミサイルを搭載している (元は歩兵携行用ミサイル)を搭載しているものもあるようだが。 潜水艦は敵機の接近に気づいたら、なるべく速やかに深く潜行して静かにしてるのが基本。 #right(){(52:915)} 潜水中に魚雷発射管からハープーン撃ったりできるわけですから、SAMも技術的には 発射できます。問題は標的を捕捉する必要がある点で、センサーを水上に 出す必要があります。発射後ロックオンということも可能ではありますが、 ミサイルから潜水艦へのデータリンクが必要であり、アンテナを水上に出さないと 有効なデータ交換ができないでしょう。他のプラットホームから誘導してもらい 潜水艦は発射だけ、なら可能性は十分ありそうです。 #right(){(52:919)} **潜水艦ってあんまり速度を出すと、「水音」でソナーが使えなくなるそうですが >潜水艦よりもさらに高速なホーミング魚雷はなぜソナーで誘導していくことができるのでしょうか? 一口に「ホーミング魚雷」といっても、さまざまな誘導方法があります。 ・ウエーキ・ホーミング→目標の航跡を感知し、航跡を左右に横切りながら追尾する方式 ・アクティブ・ホーミング→魚雷自体が音波を出して追尾する方式 ・セミアクティブ・ホーミング→潜水艦が音波を発信し、反射音波を魚雷が受信して追尾する方式 ・パッシブ・ホーミング→目標の発する音を魚雷自身が探知して追尾する方式 上に挙げた方法がありますが、実際はこれに有線誘導を組み合わせて魚雷を誘導するのが 一般的です。したがって、目標の近くまで有線で誘導してやって至近距離で 魚雷本体のセンサーで探知して命中させるといった運用ができます。 パッシブ・ホーミング以外は自身の発する音は関係ないですね。またパッシブでも、 上記のように有線で確実に自分のセンサーで捉えられる距離まで誘導が可能です。 #right(){(55:名無し軍曹)} **潜水艦の場合汚物の処理はどうしてるんでしょう? 水中では水圧のため、自然に垂れ流すことはできません。 なので・・・ポンプで無理やり押し出します。 歯磨き粉のチューブを押してムリムリ出すのと同じと考えて結構です。 #right(){(55:ゆうか ◆9a1boPv5wk)} 昔の潜水艦だと深く潜るとポンプが水圧に負けるのでトイレは使用不可になります。 駆逐艦に制圧されて使用済みのバケツを並べて…という話は日本でもドイツでもあります。 #right(){(55:820-821)} 基本的には新幹線と同じでしょう。溜めておくだけ。 沿岸から距離をおいていれば海洋投棄、近くなったら溜め込んでおいて入港後に 陸上の汚水処理施設を利用する。 #right(){(55:823)} **映画「K19」で、水圧で外板がベコンベコンとへこむ描写がありましたが実際にはこんなことが起きても浮上できるんですか? ぱっと見た限りだと耐圧殻ではなく外殻がへこんでいるように見えます。 一部の空気が残っているタンクがつぶれる程度で圧潰は無いでしょう(たぶん) 旧ソ潜水艦は一般的に外殻・耐圧殻の2重構造ですから。 角川文庫版「K-19」(ソニーマガジン版と間違わないように)で 潜水艦の構造について述べられているので参照のこと。 #right(){(56:85)} **なぜ原子力潜水艦の方が通常型潜水艦より深く潜れるのですか? 単に必要性の問題では。 ディーゼル潜は航続距離が(原潜より)短い →陸地の近くでの活動が多い →陸地の近くは水深が浅い とか。 #right(){(56:58)} 深く潜れるかどうかは設計次第であって、設計は 要求性能で決まる。要求性能は運用想定で決まるから大陸棚より深いところに潜る 意図が無ければ最大潜行深度は切り下げられる。 沿岸防御、待ち伏せを主任務とするなら200メートルでも構わないかもしれない。 実のところ潜水艦の最大潜行深度というのは何処の国でも軍事機密で、公表されて いる数値はアテにならない。自衛隊も200メートルと言っているが30年前から200メ ートルのままである。 技術的に可能な最大潜行深度を決める最大要素は材料の鋼鈑の製造ならびに加工技 術、そして複雑高度なそれを許す経済力となる。輸出される潜水艦に自国最高の技 術を惜しみなく使うかどうかは政策次第であるが、ロシアは間違いなく差別化する し、ドイツ、スウェーデンは外洋艦隊を志向しない。日本は通常動力潜水艦しか保 有していないが、潜水艦用耐圧鋼材で原子力潜水艦しか保有しないアメリカと共同 研究を続けている。動力が任務の範囲をカテゴライズするのは事実だが、動力によ る区分そのものが同種の艦艇の性能上限を決めるものではない。 #right(){(56:84)} **潜水艦乗りって体にどんなにおいが付くのでしょうか 入浴出来ないので、汚水(体臭^2+燃料等) におい=雰囲気 って文脈じゃないかい? 実際のにおいは陸にあがればないよ #right(){(58:526-527)} **潜水艦同士が水中で遭遇した場合、そのままそ知らぬ顔ですれ違うだけなのでしょうか? 良く、冷戦中は米ソで実戦すれすれの隠れんぼをしてたと聞く 魚雷発射位置につくと、相手に対してロックオンを通告する“ビン”を発して終了とか #right(){(60:259)} **鯨が潜水艦を餌と間違えてピンガーで攻撃するって本当ですか? あくまでも“噂”なのですが、フォークランド紛争の時、英海軍により、多数 の鯨が撃沈されたそうです。彼等は認めませんが・・・。 #right(){(62:341)} ベテランのソナーマンもけっこう間違えるらしいよ。実際、教材のも使われている くらいだから。 #right(){(62:345)} **「鯨が」「潜水艦を」エサと間違ってピンガーで攻撃するって本当ですか? マッコウクジラ類は頭のコブから音波を出して、エサとなる魚やイカ類を混乱させて 襲うことはよく知られている事実 学術的意味ではなくて、マッコウクジラの仲間、という意味で使用しました イルカの一部(たしかゴンドウ)はマッコウと同様のことをやりますが シャチは違ったはず(口から脅し文句をわめいてハクジラを怯えさせるとか) #right(){(62:373)} **潜水艦のINS(慣性航法装置)の精度ってどの程度なんですか? INSの精度は航行距離によって変わってきますが、数千キロ航行して 2~3Kmといったレベルです。 船速に関しては、別に測程儀を使用して計測します。 一般的には、フレミングの電磁誘導の法則を応用した電磁ログを使用します。 これは測定桿を海中に入れた時に流れる海水によって生じる誘導起電力を測定し、 これをもとにして速力を計算して記録していきます。 電磁ログによって求められる速度は対水速力です。したがってもちろん海流による 誤差が生じます。 必要が生じればドップラーソナーを使用して対地速力を求めることが可能ですが、 基本的にはINS任せです。 #right(){(154:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **水上艦の艦長やってた人が、潜水艦の艦長になったりすることはあるんですか? 無いです。 潜水艦で勤務するには、潜水学校を卒業後一定の実地経験を積んで 潜水艦資格章(ドルフィンマーク)を得る必要があります。 さらに潜水艦の艦長になるには、実務を積んだ後に各種講習を受けて 試験にパスしなければなりません。 そのうえ米海軍の場合では、潜水艦の士官には原子力機関に対する広範囲の 知識の収得が要求されます。 言うまでもなく通常の水上艦の乗員には要求されない知識です。 一例として、米海軍の潜水艦の艦長への道のりを記します。 ・士官に任官、潜水艦を志願         │ ・原子力学校(NPS)および原子炉プロトタイプ学校:一年間         │                          ・潜水艦士官基本コース(SOBC):三ヶ月          │ 潜水艦に配属されて各部署で勤務(2~3年)             ├→艦の一等技師長の技術試験(必須)  ・潜水艦士官上級コース(SOAC):六ヶ月         │各部署の長として経験を積む(3~4年) ・副長予備コース(PXO):三ヶ月         │艦長資格を取得、副長経験を積む(約2年) ・艦長予備コース(PCO):六ヶ月 実際にはこの合間に各種学校への入校や陸上での勤務経験が重なり、 攻撃型原潜の艦長(中佐)になるには17~8年かかることになります。 戦略ミサイル原潜の艦長(大佐)になるにはさらに年月がかかります。 #right(){(158:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **米軍の場合は最も艦齢が高い現役潜水艦はどんな艦なのでしょうか? 1968年就役の実験潜水艦「ドルフィン」AGSS-555が最長老の潜水艦です。 深深度での機器の実験や海洋調査を目的として運用されている小型潜水艦で、 米海軍が保有する唯一の通常動力型潜水艦です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3_%28AGSS-555%29 原潜では、原子力海洋調査潜水艦「NR-1」(1969年就役)がもっとも古く、 これを除く戦闘艦では「ロサンゼルス」SSN-688(1976年就役)が最古参の原潜です。 #right(){(160:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **世界で最高齢の潜水艦はどの国のどんな艦なのでしょうか? 世界で最も艦齢の高い現役潜水艦は、台湾の保有する元米海軍のガピーⅡ型 「海獅」(艦番号791)です。 当艦はテンチ級潜水艦SS-478”Cutlass”として1945年3月に就役し、戦後にガピーⅡ改装を 施された後に退役しました。 その後、台湾海軍に元SS-426"Tusk"(「海豹」艦番号792)と共に対潜訓練目標艦として 1973年に引き渡されました。 当時は訓練用として魚雷発射管は使用出来ないようになっていましたが、 台湾で改修を受けて実戦に使用できるように再武装されています。 台湾は1980年代にオランダから新造潜水艦「海龍」級を購入しましたが、 当初4隻取得の予定が中国の圧力により2隻しか取得出来ず、やむなく「海獅」「海豹」の 両艦の使用を継続しました。 しかし、艦の傷みがひどく、訓練用として潜航深度を限定して使用せざるをえなくなりました。 台湾ではもっかアメリカより潜水艦8隻の取得計画がありますが、実際にはまったく 目処が立っておらず、本艦は老骨に鞭打ってさらに使用されるようです。 #right(){(160:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **単殻式構造と複殻式構造のメリットとデメリットは? 複殻式構造のメリットは、耐圧殻と外殻の間のスペースをタンクに使えるため、 予備浮力が多く取れることです。 さらに旧ソ連のSSBNなどは、外殻を一種のスペースド・アーマーとして活用し、 魚雷による被害を最小限に抑えようとしていたといわれています。 一方複殻式構造のデメリットとして、構造が複雑になり、なおかつ艦の構造が 大きくなってしまうことが上げられます。 一方単殻式構造は、構造をシンプルにすることが出来、艦をコンパクトに まとめることが出来ます。 しかし、フレームが耐圧殻内に露出しており、なおかつタンク類の多くを艦内に 設けなければいけないため、内部スペースに余裕が乏しくなります。 また、近年はフランク・アレイ・ソナーを艦の側面に取り付ける艦が増えています。 その際は強度が高くゆがみが起きにくい耐圧殻に直接装備したほうが効率が 良いので、海上自衛隊の潜水艦も「おやしお」型以降これまでの複殻式から 船体中央部の耐圧殻が露出した部分複殻構造に切り替えています。 #right(){(172:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)} **なんでスターリング機関が注目されたのは遅かったんでしょうか? >AIP潜水艦の発想は古く、ドイツではワルター機関、ソ連ではクロースドサイクルディーゼルを戦前、戦中から研究していたそうですね? スターリング機関はポッと出の機関ではなく、1937年から発電用エンジンとして、オランダのPhilipsが ずっと開発してきました。 スターリング機関はヘリウムや水素を容器中に密封し、そのガスを外からあぶったり冷やしたりして 体積を変えてピストンを作動させます。 このため、爆発音、排気音は低く抑えられるわけですが、反面、ガスを冷やしても直ぐに出力が低下 するわけではないので、出力の制御にはガスを別の容器に移したり戻したりをしないといけない訳で、 これが技術的に至難の業となり、燃費が余り良くなく、容積は通常のディーゼルエンジンよりも大きく なり、しかも、ラジエータの容積は、ディーゼルエンジンの2.5倍の容量が必要で、これら補機部分の 騒音が大きく、リジェネレータとクーラーの生産コストと生産性は、現在の内燃機関より劣る。 と言うわけで、なかなか発展しなかった訳です。 #right(){(190:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **艦船は航行中に乗組員の死者が出た場合は水葬に処したりするそうですが、潜水艦で死者が出た場合はどうするんでしょうか? 冷凍庫に入れて冷凍保存する。 今の潜水艦には食料品保存用の冷凍庫がありますので。 病気の場合はお亡くなりになる前に、近くの同盟国の病院に運んで そこから飛行機等で本国へご帰還が普通 作戦中で他に手段がなければご遺体は冷凍保存して 祖国に一緒に帰りそこできちんと葬儀をするのが基本 遺体を水葬しちゃうと検死ができないので、疑惑をもたれてしまいますし #right(){(705:30)} **潜水艦が対艦攻撃にミサイルを使うのは、魚雷に比べてリメリットはあるのですか? 有効射程が圧倒的に長い #right(){(俺初質スレ2050:85)} **潜水艦の潜望鏡が前方にみえた時、遅延信管を用いて艦砲で水中を射撃するのは有効でしょうか? はい。真珠湾でアメリカの駆逐艦は帝国海軍の潜航艇に対してそうしました。 #right(){(俺初質スレ30501:964)} 潜水艦を大砲で撃つのは良いがなんで遅延信管なんだよ。 大砲の信管は水面に当たったぐらいでは作動しないから 瞬発信管でいいじゃん #right(){(俺初質スレ30501:965)} **SSGNって、154発の通常弾頭のトマホークを積んでいますが、わざわざ潜水艦から発射するというのはどのような状況を想定しての能力なのでしょうか >また、目標へのターゲッティングはどのようにして行うのですか? 今のところ、プラットフォームにたまたま潜水能力があるというだけで 使用状況は水上艦と変わらない 後者については「巡航ミサイル」でググるとよい #right(){(俺初質スレ50505:937)} ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
記事メニュー
目安箱バナー