「機動戦士GUNDAM SEED―Revival―」@Wiki

ソラの正義

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匿名ユーザー

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作品を通じてソラは成長を続けていきます。

この作品での成長を通じて最終的にたどり着くソラの正義は一つの言葉に集約されます。その言葉とは

  • 希望

です。これはラクスの正義である「絶対者の管理による平和維持」にもリヴァイブの正義である「試行錯誤による平和の獲得」とも違う意味を持つものです。

ラクスの正義でもリヴァイブの正義でも得ることの出来ない「希望」とは、何なのでしょうか?


「絶対者の管理による平和維持」によって得られるものは縮退的世界における平和維持になります。ラクスによる統治は「箱庭」という言葉が象徴するように、その平和を享受できる人は一部の人々に限定されています。

これは世界に限られた資源がないという制約がある以上仕方のないことです。富を全ての人々に均等に分配したとして、全ての人が飢えに苦しまなくて良いほど世界には資源がないのです。

そのため、統一連合はその統一の過程において、富の集中を行い、まず一部の活力を再建することを目指そうとしています。そして、得られた活力を元に世界を再建する。

そして、それは平和の名の下に行われなければならない。

この平和を守るために必要なのが絶対者であり、ラクスは絶対者の象徴としての位置に甘んじています。

つまりラクスの正義では弱者の切捨てが発生しているのです。それそのものはどの政権でも少なからず行われていることです。しかし、ラクスの統治では弱者に対する扱いをごく一部の人々で決めてしまっています。

本来は議会によってその取り扱いが決定されるのでしょうが、実質ラクスの決定によって議会が形骸化しているというのが現状です。



対して、「試行錯誤による平和の獲得」によって得られるものは弱肉強食による取捨選択による発展的世界における平和維持になります。リヴァイブの目指すのは、統一連合という単一の支配構造の打開になります。

前述のように統一連合による富の分配の不均衡は必要悪であるといえます。リヴァイブをはじめとする多くのレジスタンス活動はこの不均衡によって実質的被害をこうむる側の人々の抵抗活動であるといえます。つまり、一般的なレジスタンスの要求はただ一つ「富の分配構造の改革」です。

その中でもリヴァイブの正義は「富の分配構造の改革」の方法論を議会による決議にするべきだという主張をしています。つまり統一連合の実質的能力を議会に持たせるべきであるという主張です。

この方法による弊害は「必ずしも一番効率的な方法ではない」ということが上げられます。議会による決定にはそれだけで多大なコストがかかり、そのため救える人々すらも救えない場合が発生しますし、なによりお互いの利害関係を合致させることが出来なければ、戦争という事態につながる可能性すらあるのです。


ではソラのたどり着く正義である「希望」とは何なのでしょう?

それは「人々の思いにより変わり行く世界」です。

ソラは物語の中で多くの人々に会い、その人々が各々の立場で世界を良くしようとしている姿を目の当たりにします。

ある者は、ゆがめられた民主主義を正そうと、多くの本を執筆し、ある者は紛争で傷ついた人々を寝る間も惜しんで治療し続け、ある者は戦いつづけるレジスタンスに資金供給を続けるために、耐え難い屈辱に耐え続けています。

ソラは彼らの思いが世界を変えていくことを徐々に信じることが出来るようになっていきます。そして、世界は人々の思いを吸い取るように、徐々に変わっていくのです。

これが「希望」です。

ソラの正義はレジスタンスほど具体的でもなければ、ラクスほど自らの正義に自信はありません。
彼女の心にあるのは一人一人の力は小さくても、それが集まって大きな力になれば世界を変える力になるということ。
もう一度だけ人に自分達の手で平和な世界を作るチャンスを与えて欲しい。
そのために弱い、小さな人たち一人一人の声にも耳を傾けて、対話して欲しい。
議会や賢者に全てを委ねるのではなく、一人ひとりが考えて行動しより良い未来を作るために。

ソラは人を信じています。対話しあう事で人は互いに信頼を育み共に世界を作れると。
ラクスともきっと手を取り合えると。

ソラは最後にラクスにこの希望を語ることでしょう。

それこそが、近作の最大のテーマとなります。

ソラに希望を語るにたる経験をさせることが近作の目標といえるでしょう。

ソラの正義につながるSS

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