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弾道ミサイル」(2024/01/18 (木) 00:00:04) の最新版変更点

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#contents ---- **「弾道弾」の定義とはどんなものでしょうか? その名の通り、”弾道”を描くコースを取って目標(地点)に向かうのが”弾道弾”。 ”弾道”とはなにかはぐぐってみてください。 巡航ミサイルとはまったく違うものです>弾道弾 #right(){(97:565)} 大まかな定義だと、弾道飛行するのが弾道ミサイル。 燃料は弾道飛行経路の頂点に達するまでに使い切ります。 逆に巡航ミサイルは目標に命中するまでの飛び続ける間、燃料を噴射し続けます。 広義の意味での巡航ミサイルは対戦車ミサイル、対空ミサイル、対艦ミサイル等を含みます。 狭義の意味での巡航ミサイルは地形追従飛行が可能な長距離ミサイル。 一般的に巡航ミサイルとはこれのことを指します。 #right(){(97:569)} **パーシングIIの事実上の後継ってなんでしょ? パーシングII、GLCM(地対地核トマホーク)は共にパーシングIの後継、そしてSS-20の対抗として開発された物で、 ご存知の通りINF条約で全廃(そのほとんどは配備されることなく)されました。 ですから後継は無いと言うのが正解です。 #right(){(10:G_Tomo)} **ICBMみたいな大型の弾道ミサイルってありますね?あれって試射とかどうやって行っていたんでしょう? SLBMだが、DQN USS Ethan Allenが、 核弾頭W47付き ポラリスA-2の実射実験を1962年に行ってるYO。 #right(){(16:884)} **旧式の弾道ミサイルとか液体燃料を使用しているものがありますが液体燃料やその他の準備を行い、発射可能になるにはどのくらいの時間が必要なんでしょう? う~ん…手元の資料にはその手のデータがない。 そういうのは最高機密なので、公開されていないかもしれませぬ。 (私が知らんだけかも。) ただ初期はともかく、新型では、液体燃料もミサイル内部に貯蔵可能らしいです。 ちなみに固体燃料を使っているのは米国のICBMとSLBM、 ロシアではSS-13,24,25,SS-N-20くらい。 ロシアと中国の弾道ミサイルの多くは液体燃料です。 #right(){(19:らむ ◆26Am7uFo)} **中国のミサイルってニューヨークまでとどくのってあるのれすか? 東風-5Aが射程13,000km、東風-5が射程12,000km。 たぶん楽に届くと思う。 ちなみに弾頭は5MT単弾頭、命中精度500mCEP。 #right(){(20:らむ ◆26Am7uFo)} **V1とV2は何が違うのですか? V1はパルスジェットエンジンで飛ぶ。速度はたいして速くないのでレシプロで迎撃可能。 V2は液体燃料ロケットで飛ぶ。速度はマッハ3に達するので、迎撃不可能。 ICBMはロケットエンジンで飛ぶ。 ほとんどは固形燃料ロケットだけど、一部で液体燃料ロケットも使われてる。 エンジンだけを比較すれば V1=巡航ミサイルの先祖。 V2=ICBMの先祖。 と呼べなくもない。 #right(){(22:86)} >撃ちっ放しの無誘導ですよね? 一応、慣性誘導と言うもので誘導されていたはずです。 まぁ撃ち放しに近いものですが…。 #right(){(22:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **WW2のドイツにV2以上の弾道ミサイルの開発計画はあったのですか? A-4(V2号)の開発後、設計スタッフが取りかかったものの中に、アメリカ攻撃ミサイル計画というのがありました。 これがA-9で、翼の付いたミサイルでしたが、A-4の安定化に傾注したため、1942年10月に一旦中止されました。 しかし、1944年6月にA-4の派生型としてA-4bとして構想が復活し、1945年1月に試作機が製作され、発射実験まで 行われました。 これが、射程800km。 これとは別に、1936年から計画が進められていたA-4の拡大版、A-10が射程500kmで計画され、もう一つの計画で あるA-9と組み合わせることで射程を伸ばそうとしていました。 また更に別の計画では、潜水艦でA-4を入れた筒を曳航し、発射海域で筒にある浮力タンクに海水を入れて筒を立た せ、安定したところで、V2号を発射すると言う計画がありました。 なので、核爆弾を用いることが出来れば、ロンドンは勿論、ワシントンも射程距離に入ります。 モスクワは判りませんがね。 #right(){(212:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **もしICBMを持ってる国どうしで戦争して、どちらかが先にICBM撃ったら、もうかたほうも撃ち返して二国とその周辺があぼーんするってことですよね? 別にICBMは一カ所あるいは一カ国にのみ標的を向けてはいません。 ですからそれが使われると、全世界があぼーんします。 抑止兵器と呼ばれている所以です。 #right(){(26:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **イスラエルの保有する弾道ミサイルについても知りたいです。 前半は下手に書くとMossadに消去されます(藁から放っといて、後半だけ。 フランスから技術導入した弾道ミサイルで、MD-620/660と言うのを、1965年に試作しました。 これは2段式、射程450キロのもので、JerichoIとして1975年から実戦配備されました。 1977年からはイランと共同で、JerichoIを長射程化し、誘導システムを改造した JerichoIIが開発され、1987年に実用化されています。 この射程は750~850キロです。 そして、Shavit衛星打ち上げロケットを経て、 1989年に三段式のJerichoIIBが開発され実戦配備されました。 これで射程は1300キロに達しています。 JerichoIIBは南アフリカとの共同開発で彼の国にも配備されています。 更に最近ではShavitの改良型Next(JerichoIII)が開発されているそうです。 #right(){(36:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **ICBMって平壌を狙ったつもりなのにソウルにおちるっつーことはありえますか? ミニットマン3だとCEPは200mだよ。CEPってのは「半分はココに落ちる」半径のこと。 1万km飛んで半分が200m以内に落っこちるのであれば99.99%は2kmの円内に落ちる 筈。100km以上外れることはほとんどありません。ほぼゼロだと思われ。 #right(){(38:406)} **短距離も中距離も弾道ミサイルと呼ぶのでしょうか? 弾道軌道を描くミサイルであれば射程が長かろうが短かろうが弾道ミサイル #right(){(40:バッチ3)} **長距離弾道ミサイル(ICBM、SLBMなど)の照準はどのようにして行うのでしょうか 座標と慣性誘導(+基準星による較正)が基本。弾道の傾きによって おおよその調整を行います。具体的にはノズルのジンバルによる方向 制御です。これに軌道上でバスから弾頭を離す時のタイミングと速度 調整が加わります。照準変更の原理は簡単ですが、実際には司令部からの 承認などが必要なため、たしか数十分かかったと思います(要確認)。 ミニットマン3の場合、最高高度は1000km超です。 #right(){(40:301)} 現在では照準変更は5分単位に短くなったはず。 #right(){(40:303)} **旧式のアトラス(液体燃料)のサイトはホットランチでしたが再利用は可能なんでしょうか? 再利用というより、急速再装填が可能かどうかが問題です。 修理して再利用なら、時間をかければどのサイトでも行えると思います。 核戦争をしているときに、そんな余裕は無いはずですが。 #right(){(45:743)} **北朝鮮のノドンミサイルって時速何kmで飛びますか? ノドンミサイルの最終到達速度は3.5km/sec程度ではないか とされています。また、東京に向けられた場合、発射後10分弱で落下すると 思われます。対象がソウルであっても、搭載された燃料を減らして複雑な 計算をしない限り、所要時間は大差ないと考えられます。燃料を加減する 場合、5分程度と推算されますが、ノドンを使用するのはまったくのムダでもあります。 #right(){(48:438)} **弾道ミサイルと人工衛星打ち上げ用ロケットの関係について教えて下さい。 弾道ミサイルと人工衛星打ち上げ用ロケットは本質的に同一ですが まぁ人工衛星打ち上げ用の方がより高い高度に、より重いペイロードを 投入することを求められるので、技術的困難は上でしょう したがってH-ⅡAもM-Vもオーバースペックであり、弾道弾用としては不適当です 最初から専用ミサイルを開発した方が技術的にも経費的にも好都合です 潜水艦発射型ミサイルはサイズ制限が厳しくなりますが、これにも解決手段はいくらでもあり、 大きな影響を受けないと考えた方が良いのではないでしょうか #right(){(54:190)} 弾道ミサイルにもいろいろありますが、ペイロードを同じと仮定すれば、 ICBMですら人工衛星打ち上げロケットに比べて少ないリフト能力で製作 できます。極めて単純化すれば、地球一周軌道に届かずに落ちてくるのが ICBMなりIRBMなりなわけです。 すでにコメントされている通り、液体燃料ロケット、 特に液体酸素使用のロケットは燃料充填から準備を始める必要があり、即応性に欠けます。 十分な技術があれば、固体燃料ロケットをベースにすべきでしょう。 #right(){(54:193)} **V2ロケットはろくなコンピュータの無い時代、よくロケットを飛ばせたと思うのですが、どうやってロンドンまで誘導できたんですか? 慣性誘導です。 つまり、初期に与えられた進路と方角を保つようにしていただけです。 ジャイロを使っていたようですね。 #right(){(54:337)} **大陸間弾道弾の最終的な速度はマッハ30にも達するとありますが、これほどの高速で燃え尽きたりしないのでしょうか? 最大速度が出るのは軌道の頂点付近、とっくに大気圏の上をまたいでいるので問題 ありません。というか、空気が無いからそんな速度が出るのです。 RVの突入時には空気抵抗でかなり減速します。 #right(){(54:652)} マッハ30には達しないよ。低高度の軌道速度(7.8km/s)がだいたいマッハ24相当。 マッハ30だと地球脱出速度に近い。そんなに出したらとんでもなく長い楕円軌道に乗ってしまう。 ICBMでも5~6km/sくらいじゃないか?計算してないけど。 熱防護は基本的にはアポロなんかと同じアブレーション。表面が融けて気化しながら熱を奪う。 #right(){(54:665)} **ノドン・テポドンともに燃料注入に2~3日かかるタイプのミサイルなのでしょうか? テポドンは発射準備に数日かかるといわれていますが、ノドンは移動発射台で運用されており 発射までの時間は数時間から数十分だといわれています。 #right(){(58:FFH331 ◆3.CSSBl9VA)} **ノドンはいつも雨ざらしの状態で、どこかの発射台に燃料が空の状態でくくりつけられているのでしょうか? 燃料は保存に危険が伴うため発射前にタンクローリーで運びます 移動式でもミサイルは車庫に入れてあります よって移動式でも車庫までタンクローリーが来た時点で燃料注入と考えて問題ありません #right(){(62:553)} **ノドン及びテポドンの推力重量が分かる方教えて下さい。 ノドン 推進剤:発煙硝酸/非対称ジメチルヒドラジン、推力:14,718 kgf.(144.00 kN) 燃焼時間: 176 sec.重量: 燃料とも7,505 kg. 空虚 1,456 kg テポドン 1段目:推進剤:発煙硝酸/非対称ジメチルヒドラジン、推力:58,872 kgf. 燃焼時間:95 sec.、重量:燃料とも 25,649 kg. 空虚: 3,733 kg. 2段目:推進剤:発煙硝酸/非対称ジメチルヒドラジン、推力:14,718 kgf.(144.00 kN) 燃焼時間: 176 sec.、重量: 燃料とも7,505 kg. 空虚 1,456 kg 3段目:推進剤:固体、推力:1,870 kgf. 燃焼時間: 27 sec. 重量:燃料とも 252 kg. 空虚 50 kg. #right(){(62:724)} **弾道ミサイルってどうやって飛行をコントロールするんですか? マッハ10~20くらいで飛んできますので、慣性でも 大体のところには当たります。 終端誘導すればもう少し精度上がります。 #right(){(64:243)} 弾道ミサイルは基本的にはロケット・モーターが燃焼している段階で 方向と速度を調節し、あとは誘導無しに慣性で飛ぶ。 #right(){(64:245)} ちなみにぶれにくい様に、突入方向へ先端がが向いた尖った円錐状の突入体を使ってます #right(){(64:CCIA ◆vvx6VMwMl.)} 翼のない再突入体で再突入時にコースを変更するには重心位置を変えます。 #right(){(64:251)} **ミサイルなど誘導兵器類は弾体前部が誘導装置で炸薬は真ん中に搭載されていますが先っぽに炸薬を搭載する場合と比べて目標に対する破壊力は劣らないのでしょうか? 近接信管使うタイプのミサイル(対空ミサイル等)は、炸薬が中央部でも先端でも違いは無いでしょう。 対戦車ミサイルなどのHEAT弾だと、先端は空洞で信管は弾底にあるし。 #right(){(64:353)} **弾道ミサイルで空母を撃てば迎撃できないんじゃないでしょうか? 簡単に言いますと、弾道弾には艦船や特定施設(通信基地や港、空港、 原発、司令部等)を通常弾頭で破壊出来る精度は有りません(例え米国製でも)。 例としては、第二次大戦中、ドイツはベルギーのアントウェルペン港を破壊 する為に1600発のA-4(V2)を打ち込みましたが、ついに破壊できませんでした。 ちなみに、艦船は核攻撃に対しても“意外に”強い事は、ビキニ環礁の実験 でも証明されています(さすがに直撃されれば沈みますが)。 #right(){65:311)} 弾道ミサイルとは大きな静止目標(軍事基地や都市、工業地帯)を狙うものです。 弾道ミサイルの誘導方法は慣性誘導(発射からずっとかかった加速度を積分して現在位置を出す) であり、これは基本的に精度があまりよくありません(アメリカのものでも半数が命中する円の大きさが数百mオーダー)。 精度の悪さをカバーするためにも大量破壊兵器が弾頭に使われます。 通常弾頭を使用する場合は狙ったところにドンピシャで落ちないので あまりダメージを与えられませんが、都市を狙って撃ち、相手の市民に恐怖を 与え、相手の戦力を対弾道弾対策(発射台を探してそれを撃破とか)に 振り向けさせることができます。 巡航ミサイルは技術的には弾道ミサイルよりはジェット機に近く、 まず空母等の目標があると思われる位置まで慣性航法で飛び、 あるところまで近づくと、先端にあるレーダーで大きな目標を探して 突っ込みます。 これによって都市などに比べれば小さくかつ移動する目標である船に命中させることができます。 弾道ミサイルの先端は空力加熱によって高熱を帯びるため、厳重な耐熱対策が必要ですし、 打ち上げ時や再突入時にかかる加速度も大きく、レーダーを装備するのは現在では難しいでしょう。 近未来にあなたの言うような兵器が実現すると予測する人もいますが 現在はまだありません。 #right(){65:312)} **旧ソ連のSS18の液体燃料って有毒だと言うんですが、実際何積めているんですか。 UDMH(非対称ジメチルヒドラジン)とN2S4です。 N2S4の方が有毒と言えば有毒らしいですね。 #right(){(66:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **弾道ミサイルの威力は、どのぐらいですか? ちなみに、弾道弾を打ち込まれたところで、通常弾頭なら大した被害は出ません よ。第二次大戦中のロンドンにはV2が517基着弾し、2,612人の死者が出ました。 湾岸戦争のイスラエルは39基のスカッドが着弾し、死者は2人です。 #right(){(66:319)} 現在最大のICBMはロシアのSS-18ですが、このミサイルは単弾頭の場合、 20~25メガトンの弾頭を投射出来るとされています。 もし、この弾頭が爆発すれば、東京、神奈川、埼玉を合わせた広さの大穴 が出来ると思われます。 ちなみに、今まで作られた最大の水爆は58メガトンで、四国と同じ大きさの 島がフッ飛んだそうです。 ただ、最近の戦略核ミサイルのトレンドは、隠匿性の向上と多弾頭化で、一発 当たりの威力は1~2メガトン級に押さえられる傾向に有ります。(それでも都市 一つ消えてしまいますが) 前出のSS-18も、実際は10~15発の多弾頭ミサイルとして運用されています。 ちなみに、北朝鮮は弾道弾に積める核爆弾は保有していないとの見方が大勢 です。有ったとしても、20キロトン程度でしょう。 #right(){(66:330)} **ノドン テポドンを1段目だけで運用不能な理由があるのですか? 単段式ロケットで15tのペイロードを毎秒4000mまで加速できたら、誰も 三段式打ち上げロケットなんざ造りませんな。 #right(){(66:358)} **北朝鮮のノドン・テポドンについて、目標まで誘導って出来るんですか? 慣性誘導っす。 #right(){(67:684)} この場合質問者がの意図が、ラジコンのように 発射後のミサイルを操縦できるのか、と言うことでしたら。 弾道ミサイルを発射後は、外部からミサイルの進路を操作できません。 #right(){(67:688)} 大陸間弾道弾の飛ぶような高さ(高度100km以上の宇宙空間)には大気が殆ど無いので羽で制御する事はできないのです。 制御はエンジンの排気を指向するとか、ロケットのあちこちにつけた小さいスラスターをふかす 等の反動制御という方法をとります。  宇宙ロケットとかノドンについてる1段目の羽は、誘導というより大気中を飛行する際の 姿勢安定に用いる、固定翼の事が多い。  ちなみにアメリカのミニットマン弾道ミサイルばっちり誘導できます。 最近のミサイル(ノドンテポドンは知らん)は大気圏に再突入する弾頭にも誘導機能が付いているので、 もっと精度が上げられます。 #right(){(67:690)} **ノドンの投射重量って1t有るの? ノドンの投射重量は700kg程度と推定されています。 #right(){(70:system)} **実戦配備されたICBMとかIRBMはサイロとか潜水艦のなかで使用期限とか耐用年数についてどなたかご存知ですか? アメリカやロシアはたまに撃って機能確認していますよ。 #right(){(70:557)} **ICBMクラスの射程距離を持つ弾道弾を同経度より西側へ向けて発射する事はできますか? >どの程度以上の射距離になると地球の自転に頼るようになるんでしょう。 質問の意図がよくわからないけど、技術的には可能だし、何の問題もないよ 「地球の自転に頼る」というか、それを考慮するのは、アメリカの西海岸の ICBM基地から西向きに発射してニューヨークを狙う、ってぐらいの例を想定 しないといけないんじゃない? #right(){(73:878)} **ノドン、テポドンは米英がかってに付けた名前と聞きました。本当のこれら兵器の名前はなんというのでしょうか? 実のところまったく不明。 #right(){(73:893)} ノドンは火星7号、テポドンは白頭山1号 **弾道ミサイルはどれくらいの速さなんですか? マッハ10~20程度は出てます。(逆にいうとマッハ23以上は出ていないはず。 地球の脱出速度を超えてしまうからね) #right(){(78:840)} **弾道ミサイルの空中発射なんて、実用化されているんですか? スカイボルトはテスト段階でキャンセルされたため実用化はされていません。 #right(){(82:390)} **どうして自衛隊は弾道ミサイルをもって無いんですか? 弾道ミサイルは通常終末誘導装置を持っていないため、核弾頭でない限り、 所定の目標を撃破する確率は低いものです。 大量殺戮兵器を搭載するのも1つも選択ですが、いずれにせよ 、世界の「いいもん」組から外される事を承知で持たないといけません。 デメリットの方がずっと多いのよん。 >弾道ミサイルに終末誘導装置を付ければ通常弾頭でも有効な兵器になるんですか? 大気圏再突入後、マッハ20あたりから減速して機動する弾頭って 開発配備にすごいお金かかるわけです。一発撃ってもすごく高いし。 攻撃目標なんて、何百もあるわけで。 それなら、特に日本みたいに周囲だけカバーすればいい軍であれば、 攻撃機に空中給油機の方がずっと安上がりだし、なにかやばい兵器 持ってるんじゃないか、と疑われることもありません。一定以上の 射程を持つミサイルは協定による制限や国際的、政治的な攻撃の対象にも なります。最終的にはパイロットの要らない無人攻撃機が一番。それまでは 巡航ミサイルの類でしょう。 もちろん巡航ミサイルも射程による制限を受けますから、先進した母機から 発射する形で射程をカバーします。ハープーンの地上攻撃型とか。 安くて嫌われずにすんで、しかも船を沈める事もできます。 弾道ミサイルの新開発よりずっと理屈にかなっているでしょう? #right(){(88:system)} **中国のミサイルは原型はスカッドBなのでしょうか? 書かれている内容では、どのミサイルを指すのかよく分らないのですが、 いずれも提供先は1957年の協定によってソ連から提供を受けたものです。 短距離地対地ミサイルでは、P-2(R-11:ScudA)の提供を受け、これを国産化することから 開発が始まっています。 地対空ミサイルは、SA-2(S-75)の提供をソ連から受け、HQ-2として国産化しています。 空対空ミサイルは、AA-2(R-3)の提供を受け、PL-2として国産化しています。 地対艦ミサイルも、ソ連からの提供です。 弾道ミサイルについては、三段式ロケットの資料提供(多分ソユーズ)を受けましたが、 直前で中ソ対立が発生し、ソ連人技術者が引き上げたので、以後は自力開発に転じています。 #right(){(110:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} 補足 中国の空対空ミサイルの歴史がちょうどMilitary Technology誌に掲載されていました。 これによるとMiG-17に装備されたRS-1Uが中国で配備された最初の空対空ミサイルなのだそうです。 ただ、この中国のソースは事実かどうか確認されておらず、確実なのはPL-1として国産された ソ連製のRS-2Uレーダー誘導空対空ミサイルということになるようです。 #right(){(110:system)} 中国に供与されたりライセンス生産されたMiG-17はすべてレーダー無しの昼間戦闘型なんで RS-1Uが入っても無意味だと思うがなぁ #right(){(110:107)} うん、それが記事ではソ連製のMiG-17PFUがRS-1Uとともに中国に入った、と しているんですね。でソ連側にはPFUを中国に送ったという記録がないので、 RS-1Uが中国最初のAAM説も不確かだ、ということのようです。 #right(){(110:system)} **衛星打ち上げ用のロケットは、打ち上げ失敗が結構有りますが >ICBMやSLBMも同じくらいの確立で失敗すると考えても良いのでしょうか? 衛星打上機の成功率も色々で、ある程度数を上げた物で高い物で98%程度、 90%を切る様だと、保険料率等の問題から商業打上機としては苦しくなります。 ICBMは一般的に言って衛星打上機よりシンプルに信頼性重視に作られてますが、 (初期の打上機はまんまICBMでした。アトラスが実戦化した時の成功率は50%と言われてました。) 打上機が細心のテスト・準備・調整の後に打ち上げられるのに対し、 ICBMは長期保存の後いきなり実戦任務に投入されます。 必ずしも ICBMの成功率>打上機の成功率とは言えません。 また兵器の性質上、1発で100%を狙うものでもありません。 実際問題、ICBMも実戦化した後 信頼性の確認の為打上テストを行いますが、たまに失敗してます。 #right(){(110:445)} そもそも、他国も何度も何度も極めて高価な打ち上げ花火、ひどいときには 地上大爆発で大惨事とかを繰返した積み重ねで、現在に至っているわけで。 (宇宙開発の歴史を紐解けば、先人たちの苦労と犠牲は明らか) #right(){(110:446)} **ATACMSとかランスあたりは『ロケット弾』に含むのだろうか? ATACMSもランスも誘導装置(慣性誘導)がついているのでロケット弾ではなく、 短距離弾道ミサイルの分類に入る。 #right(){(117:622)} >それはどこかの公式な定義なのかな? アメリカ軍の分類記号では「MGM-」だから、ミサイル扱い。 ロケットの場合は「MGR-」になる。 #right(){(117:630)} 622じゃないが、少なくともランスやATACMSを「ロケット弾」と分類している資料を見たことがない。 というか、ATACMS自体 Army TACtical Missile System の略だし。 #right(){(117:633)} **宇宙船の場合は円錐形の底の部分が前を向いて飛行しますが、弾道ミサイルの大気圏再突入体はどちらが前なのでしょうか? 尖ってる方が前です。 宇宙船は別に常に底面を前にして飛行してるわけではありません。 アポロ計画の宇宙船などが大気圏突入の時に底面を下(陸地側)にして突入してくるのは、 底面が一番耐熱防御が厚く、一番空気抵抗の大きくなる形で突入することによって、 少しでも降下スピードを殺したいからです。 #right(){(122:600)} **弾道ミサイルのMaRV、MIRV、MRVの意味の違いがわかりません 世界軍事略語辞典によると、 MaRV 機動再突入弾頭。回避再突入弾頭。迎撃をかわすため飛翔中に回避機動が可能な弾道ミサイルの弾頭部。 MIRV 複数個別誘導弾頭。個別誘導複数目標弾頭。 MRV 複数再突入弾頭 です。 #right(){(98:904)} MRVとMIRVとは字の如く「個別」が違い(目標が複数か否か)。誘導方式は基本的に同じ。 #right(){(98:907)} **どこかの国が潜水艦から弾道ミサイルを撃った場合、どうやって着弾する前に発射した国を特定するのですか? 早期警戒衛星が赤外センサーでミサイルの噴炎を感知して通報する。 そのデータからレーダーを回して軌道をたどる。弾道を計算して着地点を得る。 配達先はわかるが、配達人の出元は発射地点としてしかわからない。 ただ、ミサイルの射程からある程度の性能はわかるし、その発射地点に弾道ミサイル潜水艦を 配備していそうな~配備する能力のある国も絞り込める。 それに発射する意図を持っていそうな国、と考えると、たいていの場合は見当がつきそう。 もっとも、「見当」だけで核ミサイルをその国に発射する勇者はいないだろうが。 あとは到着したミサイルとその中身(核爆発で蒸発したなら、残留生成物の分析から 元の核弾頭の見当がつく)から製造元を確定することになる。 #right{(359:655)} **水素酸素ロケットは弾道ミサイルに向かないそうですが? 液酸液水は発射までにむやみに時間がかかるし燃料貯蔵が難しいし 相応性がある程度求められる弾道弾に向かないってだけです #right{(507:632)} >弾道弾転用の衛星打ち上げ用ロケットがあるが アトラスの事ですね? 液酸ケロシン燃料ですが、やはり発射命令が出てから液酸を注入していたので やたらと時間のかかる代物です おまけに液酸は保存にものすごい手間のかかる代物で アトラスが弾道弾としての役目を果たしていたのは 1959年-1968年の間という短い物でした その後、弾道弾としては赤煙硝酸と非対称ジメチルヒドラジンを推進剤とする 常温保存が可能な液体燃料(タイタン2)や固体燃料を用いるロケットエンジンを備える 第二世代のミサイルに置き替えられていきました #right{(507:647)} **NASAのロケット打ち上げみたいに弾道ミサイルも膨大なチェックリストや当日の天気などを見て何度も発射時期を延期するのでしょうか? 試験発射なら延期もありだろうけど、実戦だと多少のことは無視。 テストの時は。 もし”実戦”になったらそんな事は言ってられないので天候は無視する。 どの程度の悪天候までなら発射とその後の飛翔に影響がないのか、は重大機密なので公表はされてない。 一応、ICBMの発射基地は極力砂漠や乾燥平原など天候の影響を受けがたい地域を選んで建設されている。 チェックは核ミサイルサイロの打ち上げの担当と整備担当の将兵が行う。 即応性が求められる弾道ミサイルはロケットに比べればチェックは簡略化されているが、かつての 「大陸間弾道弾=衛星打ち上げ用ロケット」だった時代にはロケットと同じ手間がかかった。 ただ、最近のICBMは固体燃料のものが多く、これは液体燃料ロケットほどの事前チェックを必要としてない。 #right{(526:818,819)} **ICBMの最大速度は? 再突入弾頭の速度は打ち上げロケットよりずっと速く、一般に長距離ミサイルになるほど早いけど、 ちょっと調べたら、ロケットの燃焼終了時でマッハ23(海面上の音速に対し)だそうな。 ttp://www.fas.org/nuke/guide/usa/icbm/lgm-30_3.htm #right(){(351:808)} **ICBMの配備は意味ありますか?領海のある国なら、SLBMに全部置き換えればいいのでは? (大型)潜水艦って超高いじゃん。 地下サイロは動けないのが欠点だけど一度作っちゃえば維持費ほとんどかからない。 最近はICBMの小型化で移動式のものも登場してる #right(){(556:モッティ ◆uSDglizB3o)} 固定基地の場合、自領内に聖域を確保できるロシア、アメリカ、中国なら意味があるが、それ以外の国では無意味だろうね。 だからこそ、イギリスはSLBM一本だし。しかし、これにはSLBMを守りきる為の海軍力が必須となる。 車載型の場合なら意味はあるだろうが、その場合は射程が犠牲になるのは免れないだろう。 #right(){(556:610)} **アメリカが、最新鋭のピースキーパーを退役させ、旧式のミニットマンを現役に留まらせたのは何故ですか? >ミニットマンの運用寿命がもうすぐやってきますが、新型ICBMの目処はついているんですか? アメリカは戦略兵器削減条約を批准し、 地上発射型の弾道ミサイルは全て単弾頭にした。 ピースキーパーを退役させたのは、ロシアとの条約で削減対象になっていたから。 ミニットマンは固体燃料ICBMだが、 ピースキーパーは一部液体燃料を使用していて、 液体燃料ロケットがある分ミニットマンに比べて即応性に欠け、 維持・運用費が余計に掛かると言う欠点があった。 だから、ピースキーパーはミニットマンの完全な代替になり得なかった。 ミニットマンは敵国からの弾道ミサイル攻撃に対する反撃に使用するタイプのICBMで、 ピースキーパーはあらかじめ準備をして先制核攻撃に使用するタイプのICBM。 条約に組み込んだのもアメリカが「どちらかといえば要らない」ミサイルだったから 削減対象枠の相当分をこいつに担わせる思惑があったから ミニットマンIIIは最近行われた近代化改修によって、2020年ごろまでは運用が続けられる 並行してミニットマンIV(仮称)が研究されている ttp://www.globalsecurity.org/wmd/systems/lgm-30_4.htm #right(){(561:293-304)} **H2Aは弾道ミサイルとして転用出来る?  難しい。  デリケートな液体酸素と液体水素を使わなくてはならないし、これらは極低温でしか保存できない物質だ。 だから、ロケットエンジン自体の構造の信頼性が高くないとまずい。また、液体酸素とケロシンを用いる物に比べると大推力のエンジンを作りづらいため、固体燃料のブースターが必要。 >すると「これはミサイルなんかじゃない、人工衛星打ち上げ用のロケットだ」という北の主張は正しい? テポドン2号の燃料は液体燃料だが常温保存可能なものなので、同じ液体燃料でも 少々事情は異なる。 即応性が低いので弾道弾には向かないのは同じだが、この方式の液体燃料弾道弾は 別に珍しいものではない。 技術的にはちょっと旧世代のものだけどね。 ついでに言うと、「弾道弾(弾道ミサイル)」と「ロケット」に何か特別な 違いはない。 先端に弾頭を装着して”弾道飛行”させて目標に撃ち込むのが「弾道弾」で、 人工衛星や宇宙船を先端に装着して衛星軌道に打ち上げるのが「ロケット」と いうだけ。 宇宙開発の初期には弾道飛行しただけ(だけというのもなんだが)の有人カプセルを 搭載した「ロケット」もあったし、人工衛星打ち上げ用に転用された大陸間弾道 ミサイルもある。 あとロシア語では「弾道弾(ミサイル)」という用語はなく、軍用のミサイルで あっても「ロケット(ロシア語の発音だと「ロケータ」が近い)」と呼ぶ。 #right(){(580:612-628)} **ピースキーパーってミサイルはサイロを傷めないように一度射出して点火するんですよね? >サイロから発射するタイプのミサイルを一回発射してそのあともう一回使う状況って何? >あれ発射された瞬間世界は核で滅んでもう一回使ってる時間はない気が・・・ 相手の通常もしくは核戦力がその後も生き残ってる可能性がある。 それに対抗するために生き残ったサイロが迅速にミサイルを再装備できるようにするため。 「核戦争=人類滅亡」とは必ずしも考えてはいないので。 少なくともコールドロンチ式の機構を考えた人間と開発を指示した人間は。 実戦使用時の他にも、コールドロンチ式ならテストとかでミサイル発射したときにも サイロを使い捨て、もしくは大修理する必要がなくなるし、ロケットの発射炎で 焼かれることを考えなくていいので、サイロを必要以上に頑丈な耐熱構造にしなくていい、 といったメリットがある。 #right(){(646:513-519)} **潜水艦以外の艦艇から発射する弾道ミサイルってないの? 計画はされていました。 未成戦艦のKentuckyを有効活用するために、後部砲塔を撤去して、弾道ミサイルを搭載する計画も 立てられていました。 また、実験艦ですが、Observation Island(EAG-154)は、実際にPolaris発射筒を設けていたりします。 ItalyではGiuseppe Garibaldiが後部にSLBMの発射筒を設けていました。 こちらは、実際には装備されていませんが。 #right(){(300:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **MIRVには個々の弾頭にエンジン(モータ?)が付いているのでしょうか? >付いているとしたら、作動するのはどの段階までになるのでしょうか? MIRVはPBVから切り離した後は自由落下のみ。あなたが言っているのは MaRVだと思うけど再突入体に取り付けたフィンで機動させるようです。実用化に 成功したとしてるのはロシアのみ。怪しいけど。アメリカは金掛かって面倒だし MIRVで十分だと判断したのか開発止めてます。 #right(){(296:271)} **何故、日本政府は弾道弾を開発しないんですか? 専守防衛。 あと「弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範(HCOC)」 に自ら署名しているから。 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/mtcr/index.html 「大量破壊兵器を運搬可能な弾道ミサイルの開発、実験及び配備につき最大限可能な限りの自制をする」 と、開発が禁止されているわけではない。 #right(){(288:210)} **弾道ミサイルの燃料になぜ硝酸などの酸化剤が必要なんですか? 燃料燃やすには酸素が必要であり、空気中から取り入れてると低空しか飛べない上 効率が悪いので液体酸素や過酸化水素、赤煙硝酸などの形で搭載します。その分重くなるから ペイロード=ロケットの積荷は軽くしないといけないので、普通の飛行機では使いません。 で、固体燃料のように燃料と酸化剤混ぜて放置OKなものは最初から混合して作ってあります。 液体水素と液体酸素なんかだと沸点が違うし、燃焼室までの扱いも違うので混ぜません。 そこから先。液体燃料には自己発火性のものが多く使われ、スカッドをはじめとしたテポドンなどの 非対称ジメチルヒドラジンと赤煙硝酸(硝酸に二酸化窒素を溶かし込んだもの)などは 混合するだけで発火します。これは危険ではありますが、発火装置が要らず、確実に点火するため、 たいへん便利です。ヒドラジンと過酸化水素も同様の自己発火性の組み合わせになります。 このような場合、酸化剤は強い腐食性を持っていますし、燃料側も有毒だったりすることが多く、 いろいろな意味でお近づきになりたくないものです。 #right(){(281:64)} **テポドンが燃料として使ってるヒドラジンには毒性があるというのは本当? 毒性はあるけど低いそう。 http://www.safe.nite.go.jp/management/data/73/5.html ヒドラジンは分解してアンモニア等になるので強酸性じゃなくてアルカリ性。 確かにヒドラジンは反応性が高いし発がん性もあるが、分解は比較的しやすい。 ミサイルが水域に着弾した場合は徐々に分解されておしまい。 大気中にばら撒かれても半減期は4-7時間。 しかも実際にミサイルに使われているUHMH(非対称ジメチルヒドラジン)ならば 揮発性も低く、大気を汚染して離れた地域に流れ着くというのもかなり可能性の低い話。 因みに水中の生物への害もリスクは低いとされている。 生物濃縮性も無いとされているので、日本海の海産物は食べてもおk。 結局、直接浴びたり、刺激を感じなければ(肌に対する刺激性がある)多分大丈夫。 #right(){(281:545)} **アメリカのSLBMは液体燃料は使ってなかったんですか? 基本的に、安全で取り扱いの楽な固体燃料です。 旧ソ連でも固体燃料のものもありましたが、タイフーン級に 搭載されたSS-N-20を除けば、一部の試験的な運用にとどまった SS-N-17ぐらいのようです。 #right(){(48:社 聖 ◆DASH/8Egy6)} **弾道ミサイルの移動式と固定サイロ式のメリット、デメリットを教えて下さい。 ICBMのような大型のものは地下サイロ、中・近距離弾道弾については移動式が多い。 これは戦訓として、中途半端な発射場は敵の空襲などで簡単に潰されてしまうことがわかっているから。 移動式ってのはトレーラー数両で簡単に引っ張っていけるシステムです。 これを全て潰すのは非常に厄介なのだけれど、長距離ミサイルを発射するには、 精度の点で不安が残ったり。 移動式のメリットは既に触れられてるけど、固定式のメリットもあるんですな。 移動式にくらべて設備が充実させられるとか。即時発射の態勢を備えたままでいられるとか。 さらに非破壊率の問題も、大陸国なら内地に作って防空設備も備えておけば良い。 だから大国は移動式と固定式の組み合わせで弾道ミサイルを保有してる場合が多い。 ただ、固定式にするって事は当然、そこを弾道ミサイルで狙われる可能性が非常に高いわけで だったら核に耐えられる地下施設にしてしまえば、怖くない。って発想なんですな。 後は衛星監視から逃れやすいってメリットも。 #right(){(277:704-716)} **衛星用のロケットは打ち上げ失敗が結構有りますが、ICBMやSLBMも同じくらいの確立で失敗すると考えても良いのでしょうか?  衛星打上機の成功率も色々で、ある程度数を上げた物で高い物で98%程度、 90%を切る様だと、保険料率等の問題から商業打上機としては苦しくなります。 ICBMは一般的に言って衛星打上機よりシンプルに信頼性重視に作られてますが、 (初期の打上機はまんまICBMでした。アトラスが実戦化した時の成功率は50%と言われてました。) 打上機が細心のテスト・準備・調整の後に打ち上げられるのに対し、 ICBMは長期保存の後いきなり実戦任務に投入されます。 必ずしも ICBMの成功率>打上機の成功率とは言えません。 また兵器の性質上、1発で100%を狙うものでもありません。 実際問題、ICBMも実戦化した後 信頼性の確認の為打上テストを行いますが、 たまに失敗してます。 #right(){(110:445)} **巡航ミサイルと弾道ミサイルはどういうふうに使い分けるんですか? 弾道ミサイルは最近精度が上がって来たが、本来自由落下。 自分では探索用の電子機器を使用しないのと落下速度が非常に速い(大陸間弾道ならマッハ10以上)ため ほぼ迎撃される心配はない。 どこまでも大きくできるので広域爆破、無差別爆撃には向いてるがピンポイントは難しい。 巡航ミサイルはマッハ2程度で熱源も在るので迎撃される危険も大きく 以前はチャフやジャマーで簡単に目標を見失ったり山などに墜落したりもした。 現在はアクティブ・パッシブレーダーとGPSや赤外線レーダーなどの複合技術で かなりの精度が在る。 水平移動するため大きさに限界があり比較的小型。対艦、対重要施設のピンポイント爆撃に向いてる。 #right(){(戦争板初質スレ5:179)} **中国の対艦弾道ミサイル配備で、米第7艦隊は中国の沿海2000km以内に近づけなくなると言われていますが、本当ですか。 中国の接近拒否・領域拒否(A2/AD)戦略は別にASBMに限った話ではなくて C4ISRは前提の上で、機雷戦、潜水艦その他(サイバー戦など)を組み合わせての 海洋戦略だと言われている。ASBMは枝葉にすぎない 米軍もその辺は中長期的な脅威になりうると指摘した上で、 QDRでは統合エアシーバトル・コンセプトを発表し、対抗しようとしている #right(){(700:390)} ASBM(対艦弾道ミサイル:終末誘導を備えた弾道弾)は対艦巡航ミサイルと違って艦載機による対応が困難です。 ただ、ASBMの運用には高度の偵察、情報リンク機能が必要であり、ミサイル自体が配備されても、実効ある運用ができるかどうか、 そもそも信頼性、精度はどの程度なのか、はたまた米艦隊が対弾道ミサイル迎撃能力持っている点など、 不確定要素が強く、今のところは決定的なものではありません。 #right(){(700:system ◆systemVXQ2)} **V-2ロケットが実際に軍艦から発射された事はあるのか? ある. 1947年,空母ミッドウェイ艦上から,海上でV2ロケットを発射する試験が行われている. この試験結果は,「スタンダード」ミサイルを軍艦に搭載するためのデータとして役立てられた. 詳しくは,ジロミ・スミス著『空母ミッドウェイ』(光人社,2006.2.14),p.14-15を参照されたし. **テポドン2はICBMに含まれる? 正確な射程が不明だけど、6000km以上なのはおそらく間違いないので、 カテゴリとしてはICBM #right(){(俺初質スレ435:1378)} **現在の弾道ミサイルは特定の建物(ビルとか)に命中するくらいの精度ですか できない #right(){(戦争板初質7:621)} ----
#contents ---- **「弾道弾」の定義とはどんなものでしょうか? その名の通り、”弾道”を描くコースを取って目標(地点)に向かうのが”弾道弾”。 ”弾道”とはなにかはぐぐってみてください。 巡航ミサイルとはまったく違うものです>弾道弾 #right(){(97:565)} 大まかな定義だと、弾道飛行するのが弾道ミサイル。 燃料は弾道飛行経路の頂点に達するまでに使い切ります。 逆に巡航ミサイルは目標に命中するまでの飛び続ける間、燃料を噴射し続けます。 広義の意味での巡航ミサイルは対戦車ミサイル、対空ミサイル、対艦ミサイル等を含みます。 狭義の意味での巡航ミサイルは地形追従飛行が可能な長距離ミサイル。 一般的に巡航ミサイルとはこれのことを指します。 #right(){(97:569)} **パーシングIIの事実上の後継ってなんでしょ? パーシングII、GLCM(地対地核トマホーク)は共にパーシングIの後継、そしてSS-20の対抗として開発された物で、 ご存知の通りINF条約で全廃(そのほとんどは配備されることなく)されました。 ですから後継は無いと言うのが正解です。 #right(){(10:G_Tomo)} **ICBMみたいな大型の弾道ミサイルってありますね?あれって試射とかどうやって行っていたんでしょう? SLBMだが、DQN USS Ethan Allenが、 核弾頭W47付き ポラリスA-2の実射実験を1962年に行ってるYO。 #right(){(16:884)} **旧式の弾道ミサイルとか液体燃料を使用しているものがありますが液体燃料やその他の準備を行い、発射可能になるにはどのくらいの時間が必要なんでしょう? う~ん…手元の資料にはその手のデータがない。 そういうのは最高機密なので、公開されていないかもしれませぬ。 (私が知らんだけかも。) ただ初期はともかく、新型では、液体燃料もミサイル内部に貯蔵可能らしいです。 ちなみに固体燃料を使っているのは米国のICBMとSLBM、 ロシアではSS-13,24,25,SS-N-20くらい。 ロシアと中国の弾道ミサイルの多くは液体燃料です。 #right(){(19:らむ ◆26Am7uFo)} **中国のミサイルってニューヨークまでとどくのってあるのれすか? 東風-5Aが射程13,000km、東風-5が射程12,000km。 たぶん楽に届くと思う。 ちなみに弾頭は5MT単弾頭、命中精度500mCEP。 #right(){(20:らむ ◆26Am7uFo)} **V1とV2は何が違うのですか? V1はパルスジェットエンジンで飛ぶ。速度はたいして速くないのでレシプロで迎撃可能。 V2は液体燃料ロケットで飛ぶ。速度はマッハ3に達するので、迎撃不可能。 ICBMはロケットエンジンで飛ぶ。 ほとんどは固形燃料ロケットだけど、一部で液体燃料ロケットも使われてる。 エンジンだけを比較すれば V1=巡航ミサイルの先祖。 V2=ICBMの先祖。 と呼べなくもない。 #right(){(22:86)} >撃ちっ放しの無誘導ですよね? 一応、慣性誘導と言うもので誘導されていたはずです。 まぁ撃ち放しに近いものですが…。 #right(){(22:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **WW2のドイツにV2以上の弾道ミサイルの開発計画はあったのですか? A-4(V2号)の開発後、設計スタッフが取りかかったものの中に、アメリカ攻撃ミサイル計画というのがありました。 これがA-9で、翼の付いたミサイルでしたが、A-4の安定化に傾注したため、1942年10月に一旦中止されました。 しかし、1944年6月にA-4の派生型としてA-4bとして構想が復活し、1945年1月に試作機が製作され、発射実験まで 行われました。 これが、射程800km。 これとは別に、1936年から計画が進められていたA-4の拡大版、A-10が射程500kmで計画され、もう一つの計画で あるA-9と組み合わせることで射程を伸ばそうとしていました。 また更に別の計画では、潜水艦でA-4を入れた筒を曳航し、発射海域で筒にある浮力タンクに海水を入れて筒を立た せ、安定したところで、V2号を発射すると言う計画がありました。 なので、核爆弾を用いることが出来れば、ロンドンは勿論、ワシントンも射程距離に入ります。 モスクワは判りませんがね。 #right(){(212:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **もしICBMを持ってる国どうしで戦争して、どちらかが先にICBM撃ったら、もうかたほうも撃ち返して二国とその周辺があぼーんするってことですよね? 別にICBMは一カ所あるいは一カ国にのみ標的を向けてはいません。 ですからそれが使われると、全世界があぼーんします。 抑止兵器と呼ばれている所以です。 #right(){(26:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **イスラエルの保有する弾道ミサイルについても知りたいです。 前半は下手に書くとMossadに消去されます(藁から放っといて、後半だけ。 フランスから技術導入した弾道ミサイルで、MD-620/660と言うのを、1965年に試作しました。 これは2段式、射程450キロのもので、JerichoIとして1975年から実戦配備されました。 1977年からはイランと共同で、JerichoIを長射程化し、誘導システムを改造した JerichoIIが開発され、1987年に実用化されています。 この射程は750~850キロです。 そして、Shavit衛星打ち上げロケットを経て、 1989年に三段式のJerichoIIBが開発され実戦配備されました。 これで射程は1300キロに達しています。 JerichoIIBは南アフリカとの共同開発で彼の国にも配備されています。 更に最近ではShavitの改良型Next(JerichoIII)が開発されているそうです。 #right(){(36:眠い人 ◆ikaJHtf2)} **ICBMって平壌を狙ったつもりなのにソウルにおちるっつーことはありえますか? ミニットマン3だとCEPは200mだよ。CEPってのは「半分はココに落ちる」半径のこと。 1万km飛んで半分が200m以内に落っこちるのであれば99.99%は2kmの円内に落ちる 筈。100km以上外れることはほとんどありません。ほぼゼロだと思われ。 #right(){(38:406)} **短距離も中距離も弾道ミサイルと呼ぶのでしょうか? 弾道軌道を描くミサイルであれば射程が長かろうが短かろうが弾道ミサイル #right(){(40:バッチ3)} **長距離弾道ミサイル(ICBM、SLBMなど)の照準はどのようにして行うのでしょうか 座標と慣性誘導(+基準星による較正)が基本。弾道の傾きによって おおよその調整を行います。具体的にはノズルのジンバルによる方向 制御です。これに軌道上でバスから弾頭を離す時のタイミングと速度 調整が加わります。照準変更の原理は簡単ですが、実際には司令部からの 承認などが必要なため、たしか数十分かかったと思います(要確認)。 ミニットマン3の場合、最高高度は1000km超です。 #right(){(40:301)} 現在では照準変更は5分単位に短くなったはず。 #right(){(40:303)} **旧式のアトラス(液体燃料)のサイトはホットランチでしたが再利用は可能なんでしょうか? 再利用というより、急速再装填が可能かどうかが問題です。 修理して再利用なら、時間をかければどのサイトでも行えると思います。 核戦争をしているときに、そんな余裕は無いはずですが。 #right(){(45:743)} **北朝鮮のノドンミサイルって時速何kmで飛びますか? ノドンミサイルの最終到達速度は3.5km/sec程度ではないか とされています。また、東京に向けられた場合、発射後10分弱で落下すると 思われます。対象がソウルであっても、搭載された燃料を減らして複雑な 計算をしない限り、所要時間は大差ないと考えられます。燃料を加減する 場合、5分程度と推算されますが、ノドンを使用するのはまったくのムダでもあります。 #right(){(48:438)} **弾道ミサイルと人工衛星打ち上げ用ロケットの関係について教えて下さい。 弾道ミサイルと人工衛星打ち上げ用ロケットは本質的に同一ですが まぁ人工衛星打ち上げ用の方がより高い高度に、より重いペイロードを 投入することを求められるので、技術的困難は上でしょう したがってH-ⅡAもM-Vもオーバースペックであり、弾道弾用としては不適当です 最初から専用ミサイルを開発した方が技術的にも経費的にも好都合です 潜水艦発射型ミサイルはサイズ制限が厳しくなりますが、これにも解決手段はいくらでもあり、 大きな影響を受けないと考えた方が良いのではないでしょうか #right(){(54:190)} 弾道ミサイルにもいろいろありますが、ペイロードを同じと仮定すれば、 ICBMですら人工衛星打ち上げロケットに比べて少ないリフト能力で製作 できます。極めて単純化すれば、地球一周軌道に届かずに落ちてくるのが ICBMなりIRBMなりなわけです。 すでにコメントされている通り、液体燃料ロケット、 特に液体酸素使用のロケットは燃料充填から準備を始める必要があり、即応性に欠けます。 十分な技術があれば、固体燃料ロケットをベースにすべきでしょう。 #right(){(54:193)} **V2ロケットはろくなコンピュータの無い時代、よくロケットを飛ばせたと思うのですが、どうやってロンドンまで誘導できたんですか? 慣性誘導です。 つまり、初期に与えられた進路と方角を保つようにしていただけです。 ジャイロを使っていたようですね。 #right(){(54:337)} **大陸間弾道弾の最終的な速度はマッハ30にも達するとありますが、これほどの高速で燃え尽きたりしないのでしょうか? 最大速度が出るのは軌道の頂点付近、とっくに大気圏の上をまたいでいるので問題 ありません。というか、空気が無いからそんな速度が出るのです。 RVの突入時には空気抵抗でかなり減速します。 #right(){(54:652)} マッハ30には達しないよ。低高度の軌道速度(7.8km/s)がだいたいマッハ24相当。 マッハ30だと地球脱出速度に近い。そんなに出したらとんでもなく長い楕円軌道に乗ってしまう。 ICBMでも5~6km/sくらいじゃないか?計算してないけど。 熱防護は基本的にはアポロなんかと同じアブレーション。表面が融けて気化しながら熱を奪う。 #right(){(54:665)} **ノドン・テポドンともに燃料注入に2~3日かかるタイプのミサイルなのでしょうか? テポドンは発射準備に数日かかるといわれていますが、ノドンは移動発射台で運用されており 発射までの時間は数時間から数十分だといわれています。 #right(){(58:FFH331 ◆3.CSSBl9VA)} **ノドンはいつも雨ざらしの状態で、どこかの発射台に燃料が空の状態でくくりつけられているのでしょうか? 燃料は保存に危険が伴うため発射前にタンクローリーで運びます 移動式でもミサイルは車庫に入れてあります よって移動式でも車庫までタンクローリーが来た時点で燃料注入と考えて問題ありません #right(){(62:553)} **ノドン及びテポドンの推力重量が分かる方教えて下さい。 ノドン 推進剤:発煙硝酸/非対称ジメチルヒドラジン、推力:14,718 kgf.(144.00 kN) 燃焼時間: 176 sec.重量: 燃料とも7,505 kg. 空虚 1,456 kg テポドン 1段目:推進剤:発煙硝酸/非対称ジメチルヒドラジン、推力:58,872 kgf. 燃焼時間:95 sec.、重量:燃料とも 25,649 kg. 空虚: 3,733 kg. 2段目:推進剤:発煙硝酸/非対称ジメチルヒドラジン、推力:14,718 kgf.(144.00 kN) 燃焼時間: 176 sec.、重量: 燃料とも7,505 kg. 空虚 1,456 kg 3段目:推進剤:固体、推力:1,870 kgf. 燃焼時間: 27 sec. 重量:燃料とも 252 kg. 空虚 50 kg. #right(){(62:724)} **弾道ミサイルってどうやって飛行をコントロールするんですか? マッハ10~20くらいで飛んできますので、慣性でも 大体のところには当たります。 終端誘導すればもう少し精度上がります。 #right(){(64:243)} 弾道ミサイルは基本的にはロケット・モーターが燃焼している段階で 方向と速度を調節し、あとは誘導無しに慣性で飛ぶ。 #right(){(64:245)} ちなみにぶれにくい様に、突入方向へ先端がが向いた尖った円錐状の突入体を使ってます #right(){(64:CCIA ◆vvx6VMwMl.)} 翼のない再突入体で再突入時にコースを変更するには重心位置を変えます。 #right(){(64:251)} **ミサイルなど誘導兵器類は弾体前部が誘導装置で炸薬は真ん中に搭載されていますが先っぽに炸薬を搭載する場合と比べて目標に対する破壊力は劣らないのでしょうか? 近接信管使うタイプのミサイル(対空ミサイル等)は、炸薬が中央部でも先端でも違いは無いでしょう。 対戦車ミサイルなどのHEAT弾だと、先端は空洞で信管は弾底にあるし。 #right(){(64:353)} **弾道ミサイルで空母を撃てば迎撃できないんじゃないでしょうか? 簡単に言いますと、弾道弾には艦船や特定施設(通信基地や港、空港、 原発、司令部等)を通常弾頭で破壊出来る精度は有りません(例え米国製でも)。 例としては、第二次大戦中、ドイツはベルギーのアントウェルペン港を破壊 する為に1600発のA-4(V2)を打ち込みましたが、ついに破壊できませんでした。 ちなみに、艦船は核攻撃に対しても“意外に”強い事は、ビキニ環礁の実験 でも証明されています(さすがに直撃されれば沈みますが)。 #right(){65:311)} 弾道ミサイルとは大きな静止目標(軍事基地や都市、工業地帯)を狙うものです。 弾道ミサイルの誘導方法は慣性誘導(発射からずっとかかった加速度を積分して現在位置を出す) であり、これは基本的に精度があまりよくありません(アメリカのものでも半数が命中する円の大きさが数百mオーダー)。 精度の悪さをカバーするためにも大量破壊兵器が弾頭に使われます。 通常弾頭を使用する場合は狙ったところにドンピシャで落ちないので あまりダメージを与えられませんが、都市を狙って撃ち、相手の市民に恐怖を 与え、相手の戦力を対弾道弾対策(発射台を探してそれを撃破とか)に 振り向けさせることができます。 巡航ミサイルは技術的には弾道ミサイルよりはジェット機に近く、 まず空母等の目標があると思われる位置まで慣性航法で飛び、 あるところまで近づくと、先端にあるレーダーで大きな目標を探して 突っ込みます。 これによって都市などに比べれば小さくかつ移動する目標である船に命中させることができます。 弾道ミサイルの先端は空力加熱によって高熱を帯びるため、厳重な耐熱対策が必要ですし、 打ち上げ時や再突入時にかかる加速度も大きく、レーダーを装備するのは現在では難しいでしょう。 近未来にあなたの言うような兵器が実現すると予測する人もいますが 現在はまだありません。 #right(){65:312)} **旧ソ連のSS18の液体燃料って有毒だと言うんですが、実際何積めているんですか。 UDMH(非対称ジメチルヒドラジン)とN2S4です。 N2S4の方が有毒と言えば有毒らしいですね。 #right(){(66:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **弾道ミサイルの威力は、どのぐらいですか? ちなみに、弾道弾を打ち込まれたところで、通常弾頭なら大した被害は出ません よ。第二次大戦中のロンドンにはV2が517基着弾し、2,612人の死者が出ました。 湾岸戦争のイスラエルは39基のスカッドが着弾し、死者は2人です。 #right(){(66:319)} 現在最大のICBMはロシアのSS-18ですが、このミサイルは単弾頭の場合、 20~25メガトンの弾頭を投射出来るとされています。 もし、この弾頭が爆発すれば、東京、神奈川、埼玉を合わせた広さの大穴 が出来ると思われます。 ちなみに、今まで作られた最大の水爆は58メガトンで、四国と同じ大きさの 島がフッ飛んだそうです。 ただ、最近の戦略核ミサイルのトレンドは、隠匿性の向上と多弾頭化で、一発 当たりの威力は1~2メガトン級に押さえられる傾向に有ります。(それでも都市 一つ消えてしまいますが) 前出のSS-18も、実際は10~15発の多弾頭ミサイルとして運用されています。 ちなみに、北朝鮮は弾道弾に積める核爆弾は保有していないとの見方が大勢 です。有ったとしても、20キロトン程度でしょう。 #right(){(66:330)} **ノドン テポドンを1段目だけで運用不能な理由があるのですか? 単段式ロケットで15tのペイロードを毎秒4000mまで加速できたら、誰も 三段式打ち上げロケットなんざ造りませんな。 #right(){(66:358)} **北朝鮮のノドン・テポドンについて、目標まで誘導って出来るんですか? 慣性誘導っす。 #right(){(67:684)} この場合質問者がの意図が、ラジコンのように 発射後のミサイルを操縦できるのか、と言うことでしたら。 弾道ミサイルを発射後は、外部からミサイルの進路を操作できません。 #right(){(67:688)} 大陸間弾道弾の飛ぶような高さ(高度100km以上の宇宙空間)には大気が殆ど無いので羽で制御する事はできないのです。 制御はエンジンの排気を指向するとか、ロケットのあちこちにつけた小さいスラスターをふかす 等の反動制御という方法をとります。  宇宙ロケットとかノドンについてる1段目の羽は、誘導というより大気中を飛行する際の 姿勢安定に用いる、固定翼の事が多い。  ちなみにアメリカのミニットマン弾道ミサイルばっちり誘導できます。 最近のミサイル(ノドンテポドンは知らん)は大気圏に再突入する弾頭にも誘導機能が付いているので、 もっと精度が上げられます。 #right(){(67:690)} **ノドンの投射重量って1t有るの? ノドンの投射重量は700kg程度と推定されています。 #right(){(70:system)} **実戦配備されたICBMとかIRBMはサイロとか潜水艦のなかで使用期限とか耐用年数についてどなたかご存知ですか? アメリカやロシアはたまに撃って機能確認していますよ。 #right(){(70:557)} **ICBMクラスの射程距離を持つ弾道弾を同経度より西側へ向けて発射する事はできますか? >どの程度以上の射距離になると地球の自転に頼るようになるんでしょう。 質問の意図がよくわからないけど、技術的には可能だし、何の問題もないよ 「地球の自転に頼る」というか、それを考慮するのは、アメリカの西海岸の ICBM基地から西向きに発射してニューヨークを狙う、ってぐらいの例を想定 しないといけないんじゃない? #right(){(73:878)} **ノドン、テポドンは米英がかってに付けた名前と聞きました。本当のこれら兵器の名前はなんというのでしょうか? 実のところまったく不明。 #right(){(73:893)} ノドンは火星7号、テポドンは白頭山1号 **弾道ミサイルはどれくらいの速さなんですか? マッハ10~20程度は出てます。(逆にいうとマッハ23以上は出ていないはず。 地球の脱出速度を超えてしまうからね) #right(){(78:840)} **弾道ミサイルの空中発射なんて、実用化されているんですか? スカイボルトはテスト段階でキャンセルされたため実用化はされていません。 #right(){(82:390)} **どうして自衛隊は弾道ミサイルをもって無いんですか? 弾道ミサイルは通常終末誘導装置を持っていないため、核弾頭でない限り、 所定の目標を撃破する確率は低いものです。 大量殺戮兵器を搭載するのも1つも選択ですが、いずれにせよ 、世界の「いいもん」組から外される事を承知で持たないといけません。 デメリットの方がずっと多いのよん。 >弾道ミサイルに終末誘導装置を付ければ通常弾頭でも有効な兵器になるんですか? 大気圏再突入後、マッハ20あたりから減速して機動する弾頭って 開発配備にすごいお金かかるわけです。一発撃ってもすごく高いし。 攻撃目標なんて、何百もあるわけで。 それなら、特に日本みたいに周囲だけカバーすればいい軍であれば、 攻撃機に空中給油機の方がずっと安上がりだし、なにかやばい兵器 持ってるんじゃないか、と疑われることもありません。一定以上の 射程を持つミサイルは協定による制限や国際的、政治的な攻撃の対象にも なります。最終的にはパイロットの要らない無人攻撃機が一番。それまでは 巡航ミサイルの類でしょう。 もちろん巡航ミサイルも射程による制限を受けますから、先進した母機から 発射する形で射程をカバーします。ハープーンの地上攻撃型とか。 安くて嫌われずにすんで、しかも船を沈める事もできます。 弾道ミサイルの新開発よりずっと理屈にかなっているでしょう? #right(){(88:system)} **中国のミサイルは原型はスカッドBなのでしょうか? 書かれている内容では、どのミサイルを指すのかよく分らないのですが、 いずれも提供先は1957年の協定によってソ連から提供を受けたものです。 短距離地対地ミサイルでは、P-2(R-11:ScudA)の提供を受け、これを国産化することから 開発が始まっています。 地対空ミサイルは、SA-2(S-75)の提供をソ連から受け、HQ-2として国産化しています。 空対空ミサイルは、AA-2(R-3)の提供を受け、PL-2として国産化しています。 地対艦ミサイルも、ソ連からの提供です。 弾道ミサイルについては、三段式ロケットの資料提供(多分ソユーズ)を受けましたが、 直前で中ソ対立が発生し、ソ連人技術者が引き上げたので、以後は自力開発に転じています。 #right(){(110:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} 補足 中国の空対空ミサイルの歴史がちょうどMilitary Technology誌に掲載されていました。 これによるとMiG-17に装備されたRS-1Uが中国で配備された最初の空対空ミサイルなのだそうです。 ただ、この中国のソースは事実かどうか確認されておらず、確実なのはPL-1として国産された ソ連製のRS-2Uレーダー誘導空対空ミサイルということになるようです。 #right(){(110:system)} 中国に供与されたりライセンス生産されたMiG-17はすべてレーダー無しの昼間戦闘型なんで RS-1Uが入っても無意味だと思うがなぁ #right(){(110:107)} うん、それが記事ではソ連製のMiG-17PFUがRS-1Uとともに中国に入った、と しているんですね。でソ連側にはPFUを中国に送ったという記録がないので、 RS-1Uが中国最初のAAM説も不確かだ、ということのようです。 #right(){(110:system)} **衛星打ち上げ用のロケットは、打ち上げ失敗が結構有りますが >ICBMやSLBMも同じくらいの確立で失敗すると考えても良いのでしょうか? 衛星打上機の成功率も色々で、ある程度数を上げた物で高い物で98%程度、 90%を切る様だと、保険料率等の問題から商業打上機としては苦しくなります。 ICBMは一般的に言って衛星打上機よりシンプルに信頼性重視に作られてますが、 (初期の打上機はまんまICBMでした。アトラスが実戦化した時の成功率は50%と言われてました。) 打上機が細心のテスト・準備・調整の後に打ち上げられるのに対し、 ICBMは長期保存の後いきなり実戦任務に投入されます。 必ずしも ICBMの成功率>打上機の成功率とは言えません。 また兵器の性質上、1発で100%を狙うものでもありません。 実際問題、ICBMも実戦化した後 信頼性の確認の為打上テストを行いますが、たまに失敗してます。 #right(){(110:445)} そもそも、他国も何度も何度も極めて高価な打ち上げ花火、ひどいときには 地上大爆発で大惨事とかを繰返した積み重ねで、現在に至っているわけで。 (宇宙開発の歴史を紐解けば、先人たちの苦労と犠牲は明らか) #right(){(110:446)} **ATACMSとかランスあたりは『ロケット弾』に含むのだろうか? ATACMSもランスも誘導装置(慣性誘導)がついているのでロケット弾ではなく、 短距離弾道ミサイルの分類に入る。 #right(){(117:622)} >それはどこかの公式な定義なのかな? アメリカ軍の分類記号では「MGM-」だから、ミサイル扱い。 ロケットの場合は「MGR-」になる。 #right(){(117:630)} 622じゃないが、少なくともランスやATACMSを「ロケット弾」と分類している資料を見たことがない。 というか、ATACMS自体 Army TACtical Missile System の略だし。 #right(){(117:633)} **宇宙船の場合は円錐形の底の部分が前を向いて飛行しますが、弾道ミサイルの大気圏再突入体はどちらが前なのでしょうか? 尖ってる方が前です。 宇宙船は別に常に底面を前にして飛行してるわけではありません。 アポロ計画の宇宙船などが大気圏突入の時に底面を下(陸地側)にして突入してくるのは、 底面が一番耐熱防御が厚く、一番空気抵抗の大きくなる形で突入することによって、 少しでも降下スピードを殺したいからです。 #right(){(122:600)} ピースキーパーのMIRV。上が前方になる。 http://www.globalsecurity.org/wmd/systems/images/lgm118_4.jpg ミニットマンIIIのMIRV。三つに分かれて、左を前に再突入。 http://www.globalsecurity.org/wmd/systems/images/mm-3-art_space_0003.jpg 落下するMIRV。綺麗だね。 http://www.globalsecurity.org/wmd/systems/images/slide86.jpg 実戦だったらこの後に三つの火球が・・・・ #right(){(122:601)} **弾道ミサイルのMaRV、MIRV、MRVの意味の違いがわかりません 世界軍事略語辞典によると、 MaRV 機動再突入弾頭。回避再突入弾頭。迎撃をかわすため飛翔中に回避機動が可能な弾道ミサイルの弾頭部。 MIRV 複数個別誘導弾頭。個別誘導複数目標弾頭。 MRV 複数再突入弾頭 です。 #right(){(98:904)} MRVとMIRVとは字の如く「個別」が違い(目標が複数か否か)。誘導方式は基本的に同じ。 #right(){(98:907)} **どこかの国が潜水艦から弾道ミサイルを撃った場合、どうやって着弾する前に発射した国を特定するのですか? 早期警戒衛星が赤外センサーでミサイルの噴炎を感知して通報する。 そのデータからレーダーを回して軌道をたどる。弾道を計算して着地点を得る。 配達先はわかるが、配達人の出元は発射地点としてしかわからない。 ただ、ミサイルの射程からある程度の性能はわかるし、その発射地点に弾道ミサイル潜水艦を 配備していそうな~配備する能力のある国も絞り込める。 それに発射する意図を持っていそうな国、と考えると、たいていの場合は見当がつきそう。 もっとも、「見当」だけで核ミサイルをその国に発射する勇者はいないだろうが。 あとは到着したミサイルとその中身(核爆発で蒸発したなら、残留生成物の分析から 元の核弾頭の見当がつく)から製造元を確定することになる。 #right{(359:655)} **水素酸素ロケットは弾道ミサイルに向かないそうですが? 液酸液水は発射までにむやみに時間がかかるし燃料貯蔵が難しいし 相応性がある程度求められる弾道弾に向かないってだけです #right{(507:632)} >弾道弾転用の衛星打ち上げ用ロケットがあるが アトラスの事ですね? 液酸ケロシン燃料ですが、やはり発射命令が出てから液酸を注入していたので やたらと時間のかかる代物です おまけに液酸は保存にものすごい手間のかかる代物で アトラスが弾道弾としての役目を果たしていたのは 1959年-1968年の間という短い物でした その後、弾道弾としては赤煙硝酸と非対称ジメチルヒドラジンを推進剤とする 常温保存が可能な液体燃料(タイタン2)や固体燃料を用いるロケットエンジンを備える 第二世代のミサイルに置き替えられていきました #right{(507:647)} **NASAのロケット打ち上げみたいに弾道ミサイルも膨大なチェックリストや当日の天気などを見て何度も発射時期を延期するのでしょうか? 試験発射なら延期もありだろうけど、実戦だと多少のことは無視。 テストの時は。 もし”実戦”になったらそんな事は言ってられないので天候は無視する。 どの程度の悪天候までなら発射とその後の飛翔に影響がないのか、は重大機密なので公表はされてない。 一応、ICBMの発射基地は極力砂漠や乾燥平原など天候の影響を受けがたい地域を選んで建設されている。 チェックは核ミサイルサイロの打ち上げの担当と整備担当の将兵が行う。 即応性が求められる弾道ミサイルはロケットに比べればチェックは簡略化されているが、かつての 「大陸間弾道弾=衛星打ち上げ用ロケット」だった時代にはロケットと同じ手間がかかった。 ただ、最近のICBMは固体燃料のものが多く、これは液体燃料ロケットほどの事前チェックを必要としてない。 #right{(526:818,819)} **ICBMの最大速度は? 再突入弾頭の速度は打ち上げロケットよりずっと速く、一般に長距離ミサイルになるほど早いけど、 ちょっと調べたら、ロケットの燃焼終了時でマッハ23(海面上の音速に対し)だそうな。 ttp://www.fas.org/nuke/guide/usa/icbm/lgm-30_3.htm #right(){(351:808)} **ICBMの配備は意味ありますか?領海のある国なら、SLBMに全部置き換えればいいのでは? (大型)潜水艦って超高いじゃん。 地下サイロは動けないのが欠点だけど一度作っちゃえば維持費ほとんどかからない。 最近はICBMの小型化で移動式のものも登場してる #right(){(556:モッティ ◆uSDglizB3o)} 固定基地の場合、自領内に聖域を確保できるロシア、アメリカ、中国なら意味があるが、それ以外の国では無意味だろうね。 だからこそ、イギリスはSLBM一本だし。しかし、これにはSLBMを守りきる為の海軍力が必須となる。 車載型の場合なら意味はあるだろうが、その場合は射程が犠牲になるのは免れないだろう。 #right(){(556:610)} **アメリカが、最新鋭のピースキーパーを退役させ、旧式のミニットマンを現役に留まらせたのは何故ですか? >ミニットマンの運用寿命がもうすぐやってきますが、新型ICBMの目処はついているんですか? アメリカは戦略兵器削減条約を批准し、 地上発射型の弾道ミサイルは全て単弾頭にした。 ピースキーパーを退役させたのは、ロシアとの条約で削減対象になっていたから。 ミニットマンは固体燃料ICBMだが、 ピースキーパーは一部液体燃料を使用していて、 液体燃料ロケットがある分ミニットマンに比べて即応性に欠け、 維持・運用費が余計に掛かると言う欠点があった。 だから、ピースキーパーはミニットマンの完全な代替になり得なかった。 ミニットマンは敵国からの弾道ミサイル攻撃に対する反撃に使用するタイプのICBMで、 ピースキーパーはあらかじめ準備をして先制核攻撃に使用するタイプのICBM。 条約に組み込んだのもアメリカが「どちらかといえば要らない」ミサイルだったから 削減対象枠の相当分をこいつに担わせる思惑があったから ミニットマンIIIは最近行われた近代化改修によって、2020年ごろまでは運用が続けられる 並行してミニットマンIV(仮称)が研究されている ttp://www.globalsecurity.org/wmd/systems/lgm-30_4.htm #right(){(561:293-304)} **H2Aは弾道ミサイルとして転用出来る?  難しい。  デリケートな液体酸素と液体水素を使わなくてはならないし、これらは極低温でしか保存できない物質だ。 だから、ロケットエンジン自体の構造の信頼性が高くないとまずい。また、液体酸素とケロシンを用いる物に比べると大推力のエンジンを作りづらいため、固体燃料のブースターが必要。 >すると「これはミサイルなんかじゃない、人工衛星打ち上げ用のロケットだ」という北の主張は正しい? テポドン2号の燃料は液体燃料だが常温保存可能なものなので、同じ液体燃料でも 少々事情は異なる。 即応性が低いので弾道弾には向かないのは同じだが、この方式の液体燃料弾道弾は 別に珍しいものではない。 技術的にはちょっと旧世代のものだけどね。 ついでに言うと、「弾道弾(弾道ミサイル)」と「ロケット」に何か特別な 違いはない。 先端に弾頭を装着して”弾道飛行”させて目標に撃ち込むのが「弾道弾」で、 人工衛星や宇宙船を先端に装着して衛星軌道に打ち上げるのが「ロケット」と いうだけ。 宇宙開発の初期には弾道飛行しただけ(だけというのもなんだが)の有人カプセルを 搭載した「ロケット」もあったし、人工衛星打ち上げ用に転用された大陸間弾道 ミサイルもある。 あとロシア語では「弾道弾(ミサイル)」という用語はなく、軍用のミサイルで あっても「ロケット(ロシア語の発音だと「ロケータ」が近い)」と呼ぶ。 #right(){(580:612-628)} **ピースキーパーってミサイルはサイロを傷めないように一度射出して点火するんですよね? >サイロから発射するタイプのミサイルを一回発射してそのあともう一回使う状況って何? >あれ発射された瞬間世界は核で滅んでもう一回使ってる時間はない気が・・・ 相手の通常もしくは核戦力がその後も生き残ってる可能性がある。 それに対抗するために生き残ったサイロが迅速にミサイルを再装備できるようにするため。 「核戦争=人類滅亡」とは必ずしも考えてはいないので。 少なくともコールドロンチ式の機構を考えた人間と開発を指示した人間は。 実戦使用時の他にも、コールドロンチ式ならテストとかでミサイル発射したときにも サイロを使い捨て、もしくは大修理する必要がなくなるし、ロケットの発射炎で 焼かれることを考えなくていいので、サイロを必要以上に頑丈な耐熱構造にしなくていい、 といったメリットがある。 #right(){(646:513-519)} **潜水艦以外の艦艇から発射する弾道ミサイルってないの? 計画はされていました。 未成戦艦のKentuckyを有効活用するために、後部砲塔を撤去して、弾道ミサイルを搭載する計画も 立てられていました。 また、実験艦ですが、Observation Island(EAG-154)は、実際にPolaris発射筒を設けていたりします。 ItalyではGiuseppe Garibaldiが後部にSLBMの発射筒を設けていました。 こちらは、実際には装備されていませんが。 #right(){(300:眠い人 ◆gQikaJHtf2)} **MIRVには個々の弾頭にエンジン(モータ?)が付いているのでしょうか? >付いているとしたら、作動するのはどの段階までになるのでしょうか? MIRVはPBVから切り離した後は自由落下のみ。あなたが言っているのは MaRVだと思うけど再突入体に取り付けたフィンで機動させるようです。実用化に 成功したとしてるのはロシアのみ。怪しいけど。アメリカは金掛かって面倒だし MIRVで十分だと判断したのか開発止めてます。 #right(){(296:271)} **何故、日本政府は弾道弾を開発しないんですか? 専守防衛。 あと「弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範(HCOC)」 に自ら署名しているから。 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/mtcr/index.html 「大量破壊兵器を運搬可能な弾道ミサイルの開発、実験及び配備につき最大限可能な限りの自制をする」 と、開発が禁止されているわけではない。 #right(){(288:210)} **弾道ミサイルの燃料になぜ硝酸などの酸化剤が必要なんですか? 燃料燃やすには酸素が必要であり、空気中から取り入れてると低空しか飛べない上 効率が悪いので液体酸素や過酸化水素、赤煙硝酸などの形で搭載します。その分重くなるから ペイロード=ロケットの積荷は軽くしないといけないので、普通の飛行機では使いません。 で、固体燃料のように燃料と酸化剤混ぜて放置OKなものは最初から混合して作ってあります。 液体水素と液体酸素なんかだと沸点が違うし、燃焼室までの扱いも違うので混ぜません。 そこから先。液体燃料には自己発火性のものが多く使われ、スカッドをはじめとしたテポドンなどの 非対称ジメチルヒドラジンと赤煙硝酸(硝酸に二酸化窒素を溶かし込んだもの)などは 混合するだけで発火します。これは危険ではありますが、発火装置が要らず、確実に点火するため、 たいへん便利です。ヒドラジンと過酸化水素も同様の自己発火性の組み合わせになります。 このような場合、酸化剤は強い腐食性を持っていますし、燃料側も有毒だったりすることが多く、 いろいろな意味でお近づきになりたくないものです。 #right(){(281:64)} **テポドンが燃料として使ってるヒドラジンには毒性があるというのは本当? 毒性はあるけど低いそう。 http://www.safe.nite.go.jp/management/data/73/5.html ヒドラジンは分解してアンモニア等になるので強酸性じゃなくてアルカリ性。 確かにヒドラジンは反応性が高いし発がん性もあるが、分解は比較的しやすい。 ミサイルが水域に着弾した場合は徐々に分解されておしまい。 大気中にばら撒かれても半減期は4-7時間。 しかも実際にミサイルに使われているUHMH(非対称ジメチルヒドラジン)ならば 揮発性も低く、大気を汚染して離れた地域に流れ着くというのもかなり可能性の低い話。 因みに水中の生物への害もリスクは低いとされている。 生物濃縮性も無いとされているので、日本海の海産物は食べてもおk。 結局、直接浴びたり、刺激を感じなければ(肌に対する刺激性がある)多分大丈夫。 #right(){(281:545)} **アメリカのSLBMは液体燃料は使ってなかったんですか? 基本的に、安全で取り扱いの楽な固体燃料です。 旧ソ連でも固体燃料のものもありましたが、タイフーン級に 搭載されたSS-N-20を除けば、一部の試験的な運用にとどまった SS-N-17ぐらいのようです。 #right(){(48:社 聖 ◆DASH/8Egy6)} **弾道ミサイルの移動式と固定サイロ式のメリット、デメリットを教えて下さい。 ICBMのような大型のものは地下サイロ、中・近距離弾道弾については移動式が多い。 これは戦訓として、中途半端な発射場は敵の空襲などで簡単に潰されてしまうことがわかっているから。 移動式ってのはトレーラー数両で簡単に引っ張っていけるシステムです。 これを全て潰すのは非常に厄介なのだけれど、長距離ミサイルを発射するには、 精度の点で不安が残ったり。 移動式のメリットは既に触れられてるけど、固定式のメリットもあるんですな。 移動式にくらべて設備が充実させられるとか。即時発射の態勢を備えたままでいられるとか。 さらに非破壊率の問題も、大陸国なら内地に作って防空設備も備えておけば良い。 だから大国は移動式と固定式の組み合わせで弾道ミサイルを保有してる場合が多い。 ただ、固定式にするって事は当然、そこを弾道ミサイルで狙われる可能性が非常に高いわけで だったら核に耐えられる地下施設にしてしまえば、怖くない。って発想なんですな。 後は衛星監視から逃れやすいってメリットも。 #right(){(277:704-716)} **衛星用のロケットは打ち上げ失敗が結構有りますが、ICBMやSLBMも同じくらいの確立で失敗すると考えても良いのでしょうか?  衛星打上機の成功率も色々で、ある程度数を上げた物で高い物で98%程度、 90%を切る様だと、保険料率等の問題から商業打上機としては苦しくなります。 ICBMは一般的に言って衛星打上機よりシンプルに信頼性重視に作られてますが、 (初期の打上機はまんまICBMでした。アトラスが実戦化した時の成功率は50%と言われてました。) 打上機が細心のテスト・準備・調整の後に打ち上げられるのに対し、 ICBMは長期保存の後いきなり実戦任務に投入されます。 必ずしも ICBMの成功率>打上機の成功率とは言えません。 また兵器の性質上、1発で100%を狙うものでもありません。 実際問題、ICBMも実戦化した後 信頼性の確認の為打上テストを行いますが、 たまに失敗してます。 #right(){(110:445)} **巡航ミサイルと弾道ミサイルはどういうふうに使い分けるんですか? 弾道ミサイルは最近精度が上がって来たが、本来自由落下。 自分では探索用の電子機器を使用しないのと落下速度が非常に速い(大陸間弾道ならマッハ10以上)ため ほぼ迎撃される心配はない。 どこまでも大きくできるので広域爆破、無差別爆撃には向いてるがピンポイントは難しい。 巡航ミサイルはマッハ2程度で熱源も在るので迎撃される危険も大きく 以前はチャフやジャマーで簡単に目標を見失ったり山などに墜落したりもした。 現在はアクティブ・パッシブレーダーとGPSや赤外線レーダーなどの複合技術で かなりの精度が在る。 水平移動するため大きさに限界があり比較的小型。対艦、対重要施設のピンポイント爆撃に向いてる。 #right(){(戦争板初質スレ5:179)} **中国の対艦弾道ミサイル配備で、米第7艦隊は中国の沿海2000km以内に近づけなくなると言われていますが、本当ですか。 中国の接近拒否・領域拒否(A2/AD)戦略は別にASBMに限った話ではなくて C4ISRは前提の上で、機雷戦、潜水艦その他(サイバー戦など)を組み合わせての 海洋戦略だと言われている。ASBMは枝葉にすぎない 米軍もその辺は中長期的な脅威になりうると指摘した上で、 QDRでは統合エアシーバトル・コンセプトを発表し、対抗しようとしている #right(){(700:390)} ASBM(対艦弾道ミサイル:終末誘導を備えた弾道弾)は対艦巡航ミサイルと違って艦載機による対応が困難です。 ただ、ASBMの運用には高度の偵察、情報リンク機能が必要であり、ミサイル自体が配備されても、実効ある運用ができるかどうか、 そもそも信頼性、精度はどの程度なのか、はたまた米艦隊が対弾道ミサイル迎撃能力持っている点など、 不確定要素が強く、今のところは決定的なものではありません。 #right(){(700:system ◆systemVXQ2)} **V-2ロケットが実際に軍艦から発射された事はあるのか? ある. 1947年,空母ミッドウェイ艦上から,海上でV2ロケットを発射する試験が行われている. この試験結果は,「スタンダード」ミサイルを軍艦に搭載するためのデータとして役立てられた. 詳しくは,ジロミ・スミス著『空母ミッドウェイ』(光人社,2006.2.14),p.14-15を参照されたし. **テポドン2はICBMに含まれる? 正確な射程が不明だけど、6000km以上なのはおそらく間違いないので、 カテゴリとしてはICBM #right(){(俺初質スレ435:1378)} **現在の弾道ミサイルは特定の建物(ビルとか)に命中するくらいの精度ですか できない #right(){(戦争板初質7:621)} ----

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