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R1200R(SOHC)購入ガイド

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divadiva

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R1200Rをよく知らないけど、買おうかどうか検討中!な人に向けて、購入ガイドを書き記したいと思います。私自身、まだまだ積算走行距離が少ないので、たいしたことはかけないのですが、これからR1200Rを買おうという人の役には立つはずです。

前提として、ここで言及しているのはSOHC空油冷のR1200Rである、というところは注意してください。DOHCにもほとんどの話はあてはまるものですが、エンジンやシャシーはDOHCではかなりポテンシャルアップされた感があります。DOHCについては試乗で感じたレベルのことだけ書きたいと思います。


R1200Rという車種の位置づけを理解しよう

まずBMWの車種ラインナップにおいてR1200Rがどのような位置づけにあるのかを、まず理解しましょう。まず用途という意味ではBMWモトラッドHPのトップページがもっともわかりやすいです。

こんなのです。
一目瞭然、R1200Rは「ロードスター」カテゴリなのです。(ちょっと前まではURBANとか言っていたような・・・)
あまりにも「そのまんま」ですが、都市でサクッと乗り回そう、みたいな感じでしょうか。

次に、この「ロードスター」カテゴリにはF800RとR1200RとK1300Rがありますが、どう違うのか?
デザインの好みは人それぞれですが、各車種の性格を簡単にいうとこんな感じ。
F800R
エンジンを回して遊ぶマシン。軽い、価格は安い。
R1200R
とにかく伝統のボクサーに乗りたい人向け。重さも価格も中庸。よく言えばオールマイティ、悪く言えば中途半端。
K1300R
ハイパワーでハイテク。怒涛の加速とロボットのようなコーナリング。重い、価格高し。
なので、車輛の存在感を重視するような人はF800Rを買うべきではありません。Fシリーズは走ってナンボのシリーズです。RシリーズとKシリーズはたとえ走る時間がなくとも盆栽としても機能します。
また、高速を快適に走りたい人がK1300Rを買っちゃうと「やっぱSにしとけば良かったかな・・・」という羽目になっちゃいますので注意してください。


R1200Rについて簡単に語る

さて、R1200Rの位置づけが明確になったところで、R1200Rの特徴についてもう少しお話ししましょう。

  • その1:高速道路では風がツライ
ネイキッドなので当たり前ですが、風がきついです。
ぬふわkm/hを超えたあたりからけっこうきます。なので、あんまりスピード出す気がしません。スポーツスクリーンをオプションでつけているので、何も無いよりはずいぶんマシではありますが、所詮ネイキッド。
タンデムライダーもぬあわkm/hキロ超えたあたりからきつくなり、ヘルメットを手で抑え始めます(ジェットヘルなので)。
「R1200ST」にしておけばよかったかな、と思ってしまうこともありますが、R1200Rのスッキリして洗練されたスタイルが好きで選んだわけですから、仕方ないですね。。
ちなみに、スポーツスクリーンをつけただけで、フロントが浮いてくる感覚がかなり抑えられるのではないでしょうか?

  • その2:やっぱり空冷ツインはいいぞ
買った当初は「なんか静かで味気ないな」と思っていたBMWフラットツインですが、ずーっと、ずーっとタンデムオンリーで乗っていて、久しぶりにソロで乗ると、けっこうドンドコ振動を感じます。アイドリング時など「これ、本当に大丈夫なの?」というくらい、エンジンの振動でタンクが左右にブレまくります。
BMWのSOHCボクサーエンジンは正確に言うと空油冷エンジンでオイルクーラーがついていたりしますが、当然のことながら水冷のようにラジエターはついていませんし、それはつまりファンが回って熱風が吹き付けられることが無いということです。大排気量の水冷エンジンの恐ろしさはその熱風攻撃。これが無いだけでも本当にありがたい。
もちろん逆に言うと冷却性能に劣るということでもあり、渋滞にはまるとオーバーヒート気味になり、エンジンにもよくない、ということでもあります。実際、タンクの上面にも「アイドリングで放置しない」とかかれてはいますが、ここは日本、渋滞は避けようがありませんね。。
まぁでも、マルチエンジンの咆哮もいいけど、空冷ツイン、やっぱバイクらしくって、いいっすよ!

  • その3:低重心を楽しもう!
他メーカと比べた場合、低重心の乗車感覚が際立つのがBMW車です。低重心の安定感に包まれながらのコーナリング、けっこう気持ちいいです。ロール軸が地面に近いせいか、車体をバンクさせたときの恐怖感がありません。「このままパタッて倒れちゃう?」みたいな感じが皆無なんです。
この安定感のある走行感覚、逆にいうと俊敏なスポーツ感覚が希薄、とも言えますので、若い人は物足りなさを感じてしまう可能性はありますかね。まぁ、そういう意味では、BMW車全般に、若い人向けじゃない部分はあります。

  • その4:渋滞ノロノロ運転は要注意
R1200R SOHCのクラッチは乾式単坂なんです。とてもダイレクトなつながり方で悪くないのですが、はっきり言って日本の交通事情にはあいませんね。最悪なのが山道での渋滞。上り坂でノロノロ運転とか。何も考えずに半クラを繰り返していると、だんだんクラッチが焼けるにおいがしてきます。当然寿命が短くなります。
前の車との間隔がそれなりに開いてからまとめて走るとか、クラッチ板を労わる走り方をしないと、BMWの高額修理が。。

  • その5:Uターンが簡単!
低重心ってのもあってUターンは得意です。
R1200Rってステアリングダンパーがついているので、その影響かもしれないですが、低速でステアリングを切ると、勝手にフルロックまでいっちゃいます。
慣れない当初は「オイオイ!勝手にフルロックするなよ!」と肝を冷やしたこともありましたが、慣れると勝手に切れていくステアリングがUターンをアシストしてくれます。


年式は?

中古を購入する場合ですが、年式についてはそれほど気にすることもないと思います。ただし2009年式くらいのハイライン車輛の場合、オンボードコンピュータが装備されていないケースが多々あります。
この時期、オンボードコンピュータがオプション設定されていなかったらしいです。ギヤポジションの表示はありますが、あのデカい液晶画面にギヤポジションだけっていうのも、やっぱりちょっと寂しい。
オンボードコンピュータがなくてもはっきり言って実用上困ることはないと思います。でも、手元のInfoボタンを押して気温を表示したり、燃費を表示したり、どーでもいい機能ですが、暇つぶしには最高です!
オンボードコンピュータ付きを是が非でも手に入れましょう。後悔もしないしね。


オプションは?

私が考える必須オプションは、オンボードコンピュータ、スクリーン、ミドルシート(800mm) or ハイシート(835mm)、の3つです。スクリーンは機能的にはラージスクリーンをお勧めしますが、ラージスクリーンは経年変化で黄色く曇ってしまうのが早いみたいです。自動車のヘッドライトでも同じように黄色く曇ってしっているケースがありますよね。あれと同じですね。あの曇りを取るケミカルが用品店で販売されていますので、それできれいになる可能性はありますが、そういうメンテナンスがめんどうな人はスポーツスクリーンでもいいのかもしれません。
さらに、必須ではないけれどもできれば欲しいオプションは、メッキマフラー、センターラゲッジラック、パニア類、でしょうか。私的にはサイドパニア+ソフトバッグ2がおすすめです。
マフラーですが、ボクサーのエグゾーストパイプって、汚い茶色になるんですよ。メッキマフラーなら大丈夫です。

オプションについていくつかピックアップして書いてみます。

  • その1:サイドパニアすごいぞ
すり抜けが苦しくなるのは仕方ないのですが、すごーく役に立つ瞬間がままあるもので。
一番びっくりしたのは、土日のOKストアでのまとめ買いですばらしい威力を発揮したことでした。「いくらなんでもこの量はムリだろ。。」という荷物をいとも簡単にサイドパニア君は飲み込み、まだ余裕をかましておりました。おかげでクルマを出す必要が無くなり、駐車場の空き待ちで大切な時間を浪費することが無くなりました。
また、タンデムライダー的にも、サイドパニアがあると安心みたいです。ちなみに、トップケースがあれば、タンデムライダーが眠っていても落ちる危険性が減っていいのですが、スタイリング的にトップケースが好きではない、という方や、ハードケースがたいそうだ、という方もいらっしゃるでしょう。私もその口で、長らくトップケースはつけていなかったのですが、その代わりになるいいものを見つけました。
BMW純正のソフトバッグ2です。これならラゲッジラックにもきれいに取り付けできますし、デザインもいいですし、ハードケースが好きではない方にはちょうどいいのではないでしょうか?
ラゲッジラックがある、ということは、タンデムライダーがつかまる場所がある、ということにもなりますし、いいこと尽くしですね。

  • その2:買ってよかったハイシート(800mm)
日本での標準はローシートなのでオプション扱いなんです。ドイツ本国では標準シートなんですがね。5万払って買いましたよ、ハイ。ホント、お金がもったいないです。日本人が全員足付きに苦しんでるわけじゃ無かろうに。
日本仕様標準のローシートは絶対におすすめしません。ローシートはシート中央部を削ったもので、結果的にシートの端っこがとがった形状になっています。これが太ももに食い込むので、走れば走るほど痛くなってきます。それにアンコ(中身)が少ないのでお尻が痛くなるのも早い。さらに、妙にハンドルが高くなって妙なポジションになるなど、いいところが一つもありません。
「でもハイシートって足つき悪いでしょ?」という心配がある方は、ぜひ一度ハイシートにまたがっていただきたい。ハイシートは左右のでっぱりが無くて、両足が自然に地面に垂れるので、それほど足つきが悪くないんです。ローシートにすると、左右のでっぱりのせいでかえって足が開き気味になって、車体を支えにくくなります。
ちなみに日本仕様でいうところのハイシートは、海外では標準となるミドルシート扱いです。さらにもっと背の高いスポーツシート(海外仕様ではハイシートと言う)にしてもよかったかな、と思ったりもします。
※現在はスポーツシート(835mm)になりました。XT660Zテネレ経験者としては835mmでも低いシートに感じてしまいます。要は慣れですね。

  • その3:ついててよかったスポーツシート(835mm)
現在所有している2台目のR1200Rにはスポーツシート(海外仕様でいうところのハイシート)がついています。これはオススメです!まず高速でフロントが浮き上がるような感覚がなくなりました。より前傾姿勢になるからでしょう。あと、コーナリングにおいても、以前から感じていた違和感がなくなり、本当に気持ちよく曲がっていけます。これも前傾姿勢が強まったおかげだと思います。
両足が爪先立ちにはなってしまいますが、個人的には不安感は感じませんし、それよりも走行性能が上がったかのように感じられるほうが重要だと思いますので、ぜひスポーツシート(835mm)をオススメしたいですね。




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