軍隊における情報業務とはどんなものか?
軍隊における情報業務では、まず【情報】(インテリジェンス)と【情報資料】(インフォメーション)を区別して考えます。
一般的に「情報」と使われている言葉は、情報業務の世界では「情報資料」に過ぎず、司令部などで評価判定(分析検討に
よる資料価値の判断)されて「情報」として扱われます。
軍事情報業務の過程は「収集努力の指向」「情報資料の収集」「情報資料の処理」「情報の使用」の4つに分けられる。
まず情報部門は指揮官の意図に基づき情報要求(知りたいこと)から情報計画を決定します。この情報計画に基づき収集機関
(情報専門部隊)に情報任務(命令)を与え、関係組織(上級隣接各部隊)に情報要求が出されます。
収集機関は情報計画に基づき、公然資料(書籍や刊行物、放送受信など)の利用を行うが、要求内容によっては非公然な
収集活動を行う必要にせまられます。
得られた情報資料は情報部門によって「記録」と「評価判定」作業が行われ、情報の作成を行う。情報判定作業には秘話
通信コード・略号・暗号などの解読も含まれますが、解読後も情報の評価判定して信憑性、信頼性のチェックが併せて行わ
れます。
情報部門は作成した情報は、情報使用者である指揮官や関係組織に配布される。情報使用者は、その情報内容と麾下部隊
に与えられた任務と部隊の状況、戦況の変化から判断してあらたな情報要求が生まれます。この循環する4段階の過程を
【情報サイクル】などと呼ぶことがある。
情報業務において、一般的に情報の種類によって以下に分類。
- 政治情報
- 経済情報
- 社会情報
- 科学技術情報
- 環境情報
- 軍事情報
1)戦略情報
2)作戦情報
3)技術情報
ただし、1970年代頃から情報の収集手段によっても情報を分類することもあります。
1)通信情報(COMINT)
2)電子情報(ERINT)
a)レーダ情報(RADENT)
b)レーザ情報(LASINT)
c)遠隔探知情報(TERINT)
現在、アメリカ軍ではRMAの一環として、4万平方マイルの戦場情報資料の独占を目指しているともいわれています。
補足1:情報の信憑性と情報の信頼性について。例えば、友人のAが結婚したとします。この情報を友人Bから聞いたのと、
友人A自身から聞いたのでは、同じ情報でも信頼性と信憑性に差が出てくるわけです。一般的にはすべての情報は、
情報源の信頼性から数段階、得られた情報の信憑性から同じ段階に分類されます。情報の信頼性は、同じニュースがあっても、
信頼性は「大手新聞社」→「ネット上の掲示板」といった具合に下がってきます。ただし「大手新聞社」の報道であっても
100%確かとは言えないように、人間が仕事をする以上は必ずミスや隠された意図などがあります。一番信頼性が高いのは
自分自身で入手した情報となるわけです。しかし、自分自身で入手した情報であっても、信憑性は確かかどうかはわかりません。
自分自身の見間違いという可能性もあるからです。そこで、複数の情報源からの情報を照らし合わせる作業を行います。
複数の「大手新聞社」が同じ内容の記事を載せ、複数の「テレビ放送局」や「ラジオ局」が生放送で
同じニュースを流していれば、情報の信憑性は極めて高くなるわけです。
補足2:武田信玄はある情報を入手しても、それを盲信せずに、
別の修験者なり密偵なりを用いて情報を裏付けしていたそうです。
軍事百科事典からの転載おわり
戦争で、TV局を破壊するのは何故ですか?
情報・インフラ破壊は継戦力低下・国民の精神的恐怖になります
後は壊れた軍事施設に女子供集めて怪我させて
ここは病院でした・学校でした等と情報流して国際世論を味方につけられてはかなわない
消防署や病院は破壊できないでしょう、避難関連は最低限は有ると思う
戦場に入るにはプレスカードが必要だとは思うんですが、具体的にプレスカードはどのように発行されるんですか?
戦場の周囲で、軍や警察に身元チェックされた場合、プレスカードがないと追い出される、送還されることがあります。
出会わないように上手にもぐり込むことは理屈では可能ですが、輸送手段も必要であり、
それらは検問に合うことがあるでしょうから難しいでしょう。
通常は、戦争当事国の軍広報部などに出頭してプレスカードを申請するようです。
パスポート見せるだけでくれるか、なんらかの身元証明がいるか、本国まで
問い合わせが行くか、はたまた誰に対しても不許可となるかは、ケースバイケース。
また、プレスカードをもらうと、広報部によっては現場までの輸送手段や時に
護衛を付けてくれることもあるようです。逆に、それゆえ向こうが見せたいところしか
見られなくなる、という欠点もあるようです。しかし自分の足で、隠れながら見回っても
やはり大した物は見られないような・・・
軍隊で無線を使う時、[相手の呼び出し符号]、[自分の呼び出し符号]、[用件]の順で話をするのってどこでも一緒なんでしょうか?
基本的にITC/RRで定められている無線通信のやり方といっしょです。
というか、普段多数の中から他人に話しかける時って「xxさん」って
相手の名前を呼びかけますよね?それといっしょです。
ちなみに、相手が特定局と決まっている場合(通信系に所属する
局が限られている場合や、有線の場合)には、その通信系での発信
自体が呼びかけと見なしうるので、「xxですが」から呼び出すことが
できます(may であって mustではない)
"ITC/RR" って何ですか?
INTERNATIONAL TELECOMMUNICATION CONVENTION AND RADIO REGULATIONS
の短縮で~す。
守秘義務とかって一生付きまとうもんなんですか?
付きまといます。
一般の会社であっても基本的に付きまといます。
エンジニア(技術者)の場合で説明すると、本人が開発した技術(特許)であっても、所有権が本人にない場合、
開発した技術に対し守秘義務を会社と結ぶ場合があり、勝手に公表(転職時に活用)することができません。
裁判で公表された場合この限りではありません。(勝手にはつかえないよ)
社会学板で確かめたほうが正しいレスがもらえるとおもいますね。
暗号解読機はどんな仕組みで解読するんでしょうか?
有名なエニグマはカムとギアの組み合わせで機械的に暗号を
組みます。紙テープに穴を空けて電信機に通します。
テレックスですね。これ以外にリレーで電気的に行うエニグマもありました。
暗号を作ったり解析したりするのにその国の言語学者や数学者って協力しているんですか
暗号などの専門性が高い技術においては、科学者が軍に協力をしている場合が多いです。
第二次大戦での有名な例を挙げると、
イギリスの「エニグマ」解読におけるアラン・チューリング
ドイツのV2ロケットでのフォン・ブラウン
アメリカのマンハッタン計画での多くの物理学者
戦争の最初の犠牲者は真実だ、と言いますが今まで双方の軍・政府・メディアが虚報や歪曲やプロパガンダをやらなかった戦争って有りますか?
程度の差はあっても、そのような広報活動が無い戦争なぞ存在しない
戦争が始まった日の株式市場とか恐ろしいことになりそうだ。
日本オワター。
第一次世界大戦でも第二次世界大戦でも、参戦国の株式市場は開戦の日の朝から閉鎖されました。
再開されたのは、戦況についての情報が世間に行き渡って、民心が少し落ち着いてからです。
そうすることによって、パニックによる暴落だけは避けたわけですね。
敵国向けの厭戦放送って今もあるの?
韓国と北朝鮮は朝鮮戦争からこのかた、今でもやってるぞ。
Voice of Americaなら今でもサイトがあるですね。
このほか亡命キューバ人による対キューバ放送などはあります。
あと例えばレバノンの政党だか抵抗組織だか国家内国家だか良く分からないヒズボラは
TV放送を持っていますね。IDFよりも早くIDFの戦死者氏名を報道したり、いろいろやってる。
このほか、イラクの内乱勢力によるIED攻撃や狙撃の宣伝動画もyoutubeでみられたりするし
これも厭戦放送の一種かもしれません。有名なのがjuba the sniperですね。
通信や、遠隔監視、遠隔操作など、超長距離の電波通信の用途がひろがっているようですが、
信号が伝達される距離が遠いことによるエラーはいまのところおきていないのでしょうか?
エラーは必ず起こるものだ。
そこから考えなければならない。
伝言ゲームしてみろ、
3人目の俺は1人目の俺と違うことを言ってるぞ。
まずは「情報の正当性の検証」が1番だ。
その次が「情報の訂正」だ。
手段は色々あるから『誤り』『訂正』『検出』などで検索してくれ。
無線封止の命令がでている状況下で、重大な事態や情報が発生した場合、無線封止を破って連絡を許可することもありえますか?
状況次第です。
現場の指揮官が報告の方が重要だと判断すれば、そちらを優先することもあります。
ただし、報告せずに無線封止を続けるべきだったとさらに上の人が判断すれば、
報告を決断した人が処罰されることもあります。
ミッドウエー海戦でもアメリカ空母出現らしい情報を伝えるため、
無線封鎖を破って連絡するかどうか検討されてます。
このときは破られなかったけどね.
無線封鎖しているときの連絡方法って、何があるんですか?
陸、海、空それぞれにご教授いただけたら幸いです。
空の場合は、現在なら手持信号器による発光信号が主流ですが…。
無線機や手持信号器が使えない場合は飛行機を機動させると言う手法もあります。
速度の低い時代(第二次大戦頃)なら、上記に加え、旗旒信号、もしくは信号弾を発砲する事もありました。
地上となら、通信筒による紙片の遣り取り(飛行機からは落とす、飛行機へは竿を使って張り上げた
通信筒を鈎で引っかけると言うものがありますし、信号弾や発煙剤による通信もあります。
更に、布板通信という方法もあります。
布板に種々の形や色彩を施して発信部隊名を記し、その布の傍らに長方形の布を配置する形で
通信するものです。
この他、電球を光源としたサーチライトを利用した発光通信、訓練した鳩を機上から放って通信を
送る、落下傘で地上にメッセージを投下、紙を小さく切って多数をバラバラ撒く撒紙と言う方法も
あります。
陸の場合は、有線電信、有線電話が主です。
他に、地中無線(地上に平行に100~2,100mの線を張って両端を地中で連絡するもので第1次
大戦で用いられた)があります。
視覚通信としては、旗通信として手旗通信と単旗通信によるモールス符号の現示、鎧戸式の布板
通信、光通信としては、航空機と同じですが、手持ちではなくもっと大きなものとなります。
これを発展させたものが、赤外線通信とか紫外線通信と呼ばれるものです。
後は、信号弾、布板信号器、擲弾筒や砲に所用の地点に発射する投擲通信、近くだとボディラン
ゲージ、後は伝書鳩、伝書犬、クーリエによる通信もあります。
海の場合は大抵が信号用探照灯によるモールス符号通信、赤外線通信もありますかね。
近距離であれば、メガホンによる肉声通信、手旗通信、信号旗による通信、伝書鳩とかも過去には
ありました。
地獄の黙示録みたいな戦場でスピーカーから音楽流す行為は現実に行われてるんですか?
やってる。
最近では、イラクのファルージャ攻略戦の際に心理的圧力を狙って、各大隊で独自に
スラッシュだのヘビメタだのを大音量で流していたことがあったそうな。
音楽ではないが、レコードで自動車や戦車の音を鳴らして大部隊が移動しているかのように思わせる
欺瞞作戦は第二次大戦のソ連軍がよく行った。
そのものズバリでいうと、スターリングラード包囲戦ではソ連軍は第6軍の戦線に向かって
一日中大音量でタンゴを鳴らすという心理作戦を行っているそうだ。
理由は「タンゴの不吉な響きがドイツ兵の不安を掻き立てるから」というもの。
他にもメトロノームの音をカチカチ鳴らして「スターリングラードでは15秒ごとに
一人のドイツ兵が死んでいる・・・・ひとり・・・ふたり・・・」というアナウンスを流すというのもあった。
暗号って、定期的に変更するんでしょうから、結局は解読に要する時間を掛けるのは無駄なのでしょうか?
定期的に変更されるのは乱数表。
暗号根本の仕組みまで全面的に変更することは稀。
だから変更直後は解読困難になるが、使用頻度などの情報から比較的早く解読しなおせるようになる。
もともと暗号は時間と人と金を無尽蔵にかければ基本的に全て解読可能で、
そのリソースを投入して現場に間に合うかどうかに最大の価値がある。
解読が終わったが敵の作戦もすでに終わっていた、じゃ話にならないってこと。
解読できるのは当たり前、如何に素早く正確に解読できるかが暗号解読のポイント。
乱数表と一緒に暗号表も定期的に変更されるのが普通なの?
普通じゃありません。
乱数表は定期的に更新されますが暗号自体の更新はずっと頻度が小さいです。
暗号の仕組み全体をいじった場合、それを全軍に普及させるのはとてつもなく手間がかかるからです。
現に戦時中は新旧の乱数表が併用される事態が多々発生し(前線に行き渡りきらない)、
それを比較することで解読スピードが早まったという笑えない事件もあります。
要するに、暗号全体を更新できるのは比較的少数とか近場の眼の行き届く範囲のことで、
そうでなければ乱数表の更新さえ難事です。
軍隊の規模=暗号の送付先は生半可な量じゃありません。
国家そのものをスポンサーにしたPR会社みたいな物が戦争に関わってくるケースってどれくらい前からあるものなんでしょう
広告代理店やPRコンサルタントがプロパガンダ戦に関与したのは湾岸戦争あたりから。
有名なのが油田破壊で油まみれになった水鳥の写真が実はやらせだったという件。
私企業ではなく国家によるプロパガンダは戦争の歴史と同じくらい古い。
グーグルアースで軍事基地の位置や配置状況を知られるのがそんなにまずいのでしょうか?
仮想敵国の情報部や軍隊は、とっくに自前の偵察衛星によって相手側の基地情報を入手しているのでは?
偵察衛星などの手段を持たないテロリストなどが情報を得ることが問題。
まず前提として、情報収集活動の七割以上は公開情報から得られています。
国でなくてもテロリストが簡単に情報を得た場合、それをもとにテロを起こされてはたまりません。
軍隊も予算で動いている以上、予算的な制約があります。すべて地下建物にした場合、使いにくいとか、
建設費が高く作という問題も出てきます。
アメリカでもエリア51の周辺のグーグルアースは、グーグルと直接交渉してダミーの写真入れてますけどね。
太平洋戦争の最中、日本側が薩摩弁で交信を行わせてもばれてしまったが、アメリカ側がナバホ語で交信させたら分からなかったという話
「windtalkers」で題材として使われてましたね。
ナヴァホ語はアジアやヨーロッパの言語とは
根本的に異なるので、解読は困難でしょう。
ディスインフォメーションとは?
欺瞞情報流布。敵を欺くために流す故意の偽情報、逆情報による工作撹乱
色々ガセネタを大量に流して都合の悪い情報を相対化させる作戦でつね。
インターネット、アーパネットは元々軍事用に開発されてたというのは事実なの?
インターネットは冷戦華やかなりし頃に中枢攻撃への対処を目的に開発された情報伝達技術で、
厳密には情報機関とは関係ない
ちなみにARPANETは1957年のスプートニクショックでアメリカ国防省の
外郭団体として設立されたThe Advanced Research Projects Agency
(高度先端科学(Theいうのはそういうことです)調査計画法人)
おもに核戦争時の通信の混乱をふせぐため、複数の結節点・電話回線を
つかい多重的に交信を維持するARPA-NET研究を担当。
これが1969年になってDARPA(the Defense Advanced Research Projects
Agency)-NETとなって、国防省の内郭法人による研究へと変化。
「カッコーはコンピュータに卵を生む」じゃないけど、アメリカ国内の大学-
研究所-政府機関のネットがInternetじゃなくDARPANETとよばれた80年代、
UNIXのセキュリティホールをつかった原始的な軍事情報盗難が何件かあったから
まあ、そういう関連はなきにしもあらずですね
敵にキャッチされる事を前提に通信を行うことはありますか?
普通にあります。わざと平文や、敵に解読されやすい暗号で通信したりとか。
ミッドウェイ戦の前に米軍が「ミッドウェイで水不足」と偽の打電をし
日本軍の攻撃目標がミッドウェイであることを確かめた事例がありますね。
戦場カメラマンやジャーナリストなど、民間人が軍の行動に随行することはよくあるのですか?
よくある。
ただ、軍に同行した民間人が撮影した写真や映像、ジャーナリストの記事が
反戦運動を盛り上げた例も多く、アメリカ軍はヴェトナム戦以降は選別した
記者だけを同行させるようにして、軍に不利な情報が流れないように気を
払っている。
軍による。
アメリカは変な国でベトナムの頃までは
「税金払ってるんだから戦争を自由に見る権利はある」
みたいな感じでジャーナリストを自由に同行させてた
その後、書かれた記事で本国に反戦ムードが出てきた
イラク戦争ではそんな所を加味して自分達に有利な記事を書かせる記者を選んだり
色々批判されてるけど、ま、戦争だしね有利になるならその位やるよ
存在自体が秘匿されているような施設を運用してる人員って、特別な人員ですか?
普通の人員が「来月から君は秘密基地配属だ」とか普通に言われたりはしない?
その辺は様々。
本当に極秘の部隊なら場合によっては「事故で死亡」って扱いにされることもあるし、軍人としての身分が
(一時的にでも)抹消されている、ということもある。
でも普通はそこまで徹底的にはされず、表向きに実態のない部隊や本来の任務とは関連性がないように
偽装した部隊を創り上げて、そこの所属ということにして偽装することが多い。
で、そういう部隊の求める人材は高度な技能や高い能力が求められることが多いから、「普通の人員」なんて
レベルの人がいきなり選定されて配属されることはない。
仮に選定されるにしても、身元と素行調査を徹底的に行ったあとで、まずは本当のことを適時にボカして勧誘して、
適性を見る。
実例として、アメリカの「ステルス戦闘機」F-117の部隊は創設以来長期に渡ってその存在は極秘扱いで、パイロットは
慎重に選定されたあと厳しい選抜を経て
「機密を絶対に守れる」と判断された人だけが配属された。
それでも、選定対象になったパイロットには、表向き「開発中の新型戦闘機のテストパイロットの選抜試験」として説明
されて勧誘されていたので、なんとなくだが皆「レーダーに映らずに飛べる、という新型最新鋭機」のパイロットを選別して
るんだということは察せたし、そういう噂は空軍の外まで広まってはいたそうだ。
その「開発中の新型戦闘機」が既に完成していた、ということは殆どの人が選抜されて部隊に配置された後に知ったそうだけど。
この部隊、「アメリカ空軍第4450戦術群(4450th TG)」は表向きは訓練用に使ってたA-7(操縦感覚・飛行特性が似て
いるとされて選ばれた)を装備する部隊として公表されて偽装されていた。部隊の駐留する航空基地も、本当の駐留地とは
全然別の場所の基地が選ばれ、パイロットたちは「勤務地」とされている基地に一旦出勤したあとわざわざ輸送機に乗って
本来の駐留基地へ移動し、そこで訓練などを行っていた。
面白いエピソードとして、パイロットには妻子家庭持ちの人が結構いたので、「お父さんの勤め先が一度見てみたい」と
いう要望が何度も出された(家族にも真実は秘密にする規定)ため、上に書いた偽装の特性上、「特に隠すようなものもない」
ことを証明する(と偽装する)ためと、公の「勤務地」から別の場所に移動しているということから、普段から通常のパイロットに
比べて家を開ける期間が長くなることを不審がられて情報が漏れるのを防ぐため、「出勤地」でA-7による任務を行っている、
という「事実」が必要になり、軍はわざわざ退役して予備として保管されてるA-7をかき集めて「部隊の実勢」を偽装して
部隊公開を行った、というエピソードが。
この時は、わざわざ「本当はもう飛べない」機体であってもさも飛行できるように見せかけて、部隊マークや所属記号だけ
ではなく、機体に書かれた搭乗パイロット名や「普段使っているように見せる」ための整備上の注意書き(整備員がそのつど
覚書として書き込むもの)まで偽装し、ボロが出ないように「こう訊かれたらこう答える」問答集まで作って指揮官以下部隊の
全員がリハーサルして万全の体制で行った。
日本軍は第二次世界大戦で、アメリカ軍、イギリス軍の暗号を解読したことはありますか?
米陸軍の機械式暗号 M-209 を解読した(当時はZ暗号と称していた)。
ビルマ航空戦の兵士の記録を見ていると昭和18年(1943年)ぐらいからは英暗号解読が進み、
英軍の暗号から英空軍の部隊の名前と隊長の名前がだんだんわかってきています。
チンタゴン基地の中隊長ダッケンフィールド大尉が勇敢で日本兵の間にも知られており、
日本兵パイロットは「今日はダッケン氏、出てくるかな」などと思っていたようです。
米暗号の解読はなかなか進まなかったようで昭和18年になって数学者をの協力を仰いでいます。
それまでは軍の機密事項なので民間人を入れるのはタブーだったんですね。
東大数学科の名誉教授・高木貞治という世界的権威の数学者で、高木教授は天才学者らメンバーを集めて暗号解読に取り組んでいます。
昭和19年には米軍の暗号を解き始めていたのです。
ところが残念なことに、アメリカ本土からサイパン経由で特殊な目的で何かが日本に向かっていることまで読んでいたのに
その頃には米軍の飛行機を迎撃する戦闘機がありませんでした。
陸軍の暗号少佐の釜賀一夫さんは戦後、「あと二年早く昭和16年から数学者を使い始めていたらあんなに簡単には負けなかった」
と悔しがっていたといいます。」
作戦開始前、敵側の混乱を狙って偽の情報をリークしたり、デマを流して陽動をかけたりすることはあるのですか?
ノルマンディ上陸作戦を欺瞞したボディガード作戦が有名。
寝返らせたドイツのスパイに偽情報を送らせる。
架空の「合衆国第一軍集団」を作り上げ、その司令官にシチリアでの兵士殴打事件で更迭されていたパットンを据える。
ドイツに解読されているとわかっている暗号やラジオ放送などを駆使して、上記の部隊の偽の移動情報などを流す。
など様々な手段を駆使して、連合軍の上陸目標がノルマンディではなくカレーであると思わせた。
これは非常に効を奏し、ドイツ軍はDデイ以降もしばらくノルマンディは陽動で本命はカレーと思い込み、
手遅れになるまでカレー周辺の部隊を動かさなかった。