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M.G.H.

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tana_tana112

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M.G.H.

三雲 岳斗 徳間書店


舞台は、宇宙旅行がサラリーマンでも何とか可能になった時代。主人公の材料工学者は従姉妹の強引な策略によって、偽装結婚による宇宙ステーションへの新婚旅行をするハメになる。日本初の多目的宇宙ステーション"白凰"。そこで彼らは、無重力空間に漂う"墜落"死体を発見するのだった。

SF+ミステリというジャンルだけでは非常に好みな作品。
近未来風のガジェット、無重力ホールで発見される死体、出題される物理の問題。
ただなぁ・・・。正直、雰囲気がライトノベル過ぎなんだなコレが。
作者のメインがライトノベルだから仕方ないのだが・・・。読んでて恥ずかしくなるような会話とか、上っ面だけ奥深そうな言葉とか、ギャルゲに出てきそうな登場人物とか。
そんな中で、主人公を始めとした『この人は理系なんです』ってキャラの言葉がどうしようもなく浮いてしまうのもまた・・・。

メイントリックは何というか、『へー。こりゃすごいや』というか。
いやぁ、着想は面白いし、舞台設定と相まってよろしいとは思うのです。ただ、余りにも作風とかけ離れているために、これまた作品を構成する要素として浮きまくっているだけで。というかね。ぶっちゃけこの作者、ミステリ向いてないんじゃないかと。いや確かにヒントは存在してはいたけどさぁ。ほぼノーヒントというか、アンフェアなんじゃないかと。そんなん知らねぇよ!って読者が思っちゃもう駄目なんじゃないかなぁ。

酷評になったけれど、SF+ミステリというジャンル自体中々お目にかかれないのでそれほど悪いものではなかったんではないかと。もう少し・・・もう少しミステリとしての体裁させ整えてくれれば良かったのだ。

花嫁は周回軌道を目指す
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