リンダリンダリンダ - exTANAl Storage@Wiki

リンダリンダリンダ

出演： ペ・ドゥナ　前田亜季

監督： 山下敦弘

ハルヒ12話『ライブアライブ』における構図の元ネタという事で一部で有名な映画。

ストーリィも実は、ほとんど『ライブアライブ』と同じ。
高校の文化祭直前。ギターが指を骨折、ボーカルが仲違いの末に抜けてしまったため、韓国からの留学生（素人）を急遽ボーカルに誘い、ブルーハーツのコピーバンドを行う事に決めた少女達。本番までの二日しかない中、彼女達は猛練習に励む。

お話はこれだけ。実にシンプルである。何というか、とても普通。
ほんの少しのアクシデントがあるだけ。どこにでもある普通の高校の、文化祭という普段よりもほんの少しだけ騒がしい日常を、ただただ淡々と流しているという感じの映像作品に近いもの。
だが、それがとても良い。
誰もが心当たりがある日常、これがすんなりと入ってくる感じ。

特筆すべきなのは、やはり映像というか構図である。
ただの日常を写しているだけにも関わらず、とても美しいのだ。
青春の一場面というか、誰もが一度は見た事がある風景。「あーなんか、こーゆーのっていいよね」と思える光景ばかり。青臭いのに、とても綺麗。

そしてラスト。
遅刻している主人公達のために、前座を務める脇役たち。
『漫画喫茶やってんの』といいながら屋上でサボっている留年中の先輩と、指を折った元ギターの子。こいつらがとにかく上手過ぎる。
ただの脇役だと思っていた彼女達の、強烈な印象を与える演奏。多分プロなんだろうな。

唐突に振り出す雨。体育館に駆け込んでくる生徒達。始まる主人公達のライブ。
ここの流れと構図は、ライブアライブまんま。これがまた素晴らしい。

どこにでもある日常ながら、ここまで視聴者の心に残る映画はそうそう無いのではないかと。
安心して誰にでも（ヲタ、非ヲタ問わず）薦められる映画だと思う。

終わらない歌を歌おう クソッタレの世界のため
終わらない歌を歌おう 全てのクズ共のために
終わらない歌を歌おう 僕や君や彼等のため
終わらない歌を歌おう 明日には笑えるように

タイトルの割りに"リンダリンダ"より"終わらない歌"の方が前面に出てるんだよね。