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一つのフレーズの作り方にはおおむね2つあります。1つは切った羊羹を横から見たように、音の入りからシャキっとたててそのままキープするというもの。もう1つは真ん中が大きいもの。羊羹の例えに対抗するならサツマイモを横から見たって感じですかね。

ルネサンスとかバロックとかの音楽は前者。ロマン派は後者が歌い方の基本だと思ってみてください。

ロマン派のほうに話を集中してみましょう。高い、大きい、強い、速い、クレシェンド、アチェレランド、楽しい、明るい、といった言葉はみんな仲間ですよね。一方、低い、小さい、弱い、遅い、デクレシェンド、リタルダンド、悲しい、暗い、といった言葉も仲間ですよね。高いところを、強く速く明るく演奏する、という、ある意味「べた」な選択肢を、これでもかと重ねていくのがロマン派。容易に連想できる演奏テクニックを重ねることで、より「濃い」演奏が仕上がります。そしてとどめの一歩手前で高いのに小さい、という期待を(いい意味で)裏切る演奏法を持ち込んで、そのあとで締める、っていう展開になる。

フレージングに話を戻すと、まずフレーズの真ん中を意味ありげに大きく作る。大きくなるところを少しアチェレランド(だんだん速く)して、小さくなるところで落ち着かせる。そうやると感傷的な、浸っているような、(オナってんじゃないよというような)音楽が出来上がります。

「みなそこ…」以降は、ピアノパートも刻まなくなり、テンポ ルバートでもいい形ですよね。こういうところは杓子定規に1,2,3..と数えて音楽を作るのではなく、いろいろ揺らしてみましょう。揺らすときの基本は「ロマンティックに」。