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熊本の「もだえ」

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chikugogawa

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何となくいつものように、大して何も期待せず、というかいやらしい展開を予想しながらググってみました。

意外や意外!
「もだえて」で検索すると、普通に痛いほうの意味でもだえるページがいっぱい引っかかります。「もだえる」でやってもいっしょ。
ですが、「悶えて」「悶える」ではエロエロ全開!です。
今日の結論:エロいときは漢字を使おう!

いやいやそんなことじゃなくてw
とりあえず辞書で確認するかと手を伸ばすととりあえず古語辞典しか部屋になかったので

悶ゆ (動詞・下二段)悩み苦しむ もだえる
   「少将の袂にすがって、(中略)悶えこがれり給いけり」(平家三・足摺)

ん?それだけか?

やっぱ国語辞典を引いてみる。

もだ・える 【▼悶える】
(動ア下一)[文]ヤ下二 もだ・ゆ
(1)苦しくて身をねじり動かす。
「激痛に―・え苦しむ」
(2)悩み苦しむ。嘆き惑う。
「恋に―・える」「書き付けたるものを見付けて、大臣驚き―・え給ひて/宇津保(忠こそ)」

ってことは(1)の意味は後になってできたのかなぁ?

さて、そんなことよりも重要な発見。
筑後川は熊本生まれ、大分、福岡、佐賀にからんで、有明、東シナ海行きですが、
その熊本の方言に「もだえる」ってのがあることを知りました。


「もだえんかっ!!」
って言われたものです。
「うん、もだえとるっ!!」
などと返答するのですが
http://kouko-meiri.moe-nifty.com/chu/2005/08/


 今日は試合だったけん、天気ば もだえとったばってん ごろ 
よか天気でよかったばい。
 今日は試合だったから、天気を心配していたけれど とても 
いい天気でよかったよ。
http://www.geocities.jp/kayoaki2070/hougen.htm

一番最初に「もだえて送ります」と書いてあるのです。送り主のTさんは50歳ぐらいのおじさん社員。一体彼に何が起こったのか? その時は急いでいたので聞いてる時間がなく、気になっていました。
しばらくしてTさんにこの意味を聞いてみると、「もだえて」とは熊本弁で「急いで」との事だそうです。分ってしまえば納得。Tさん、もだえてくれてありがとう!
http://kabe-ura.cocolog-nifty.com/kabeura01/2005/10/post_1c51.html


方言:もだえ
方言の意味:いそぐ
説明:いそいで しないか! いそがないか!
使用例:もだえち せんか! もだえんか!
http://www6.shizuokanet.ne.jp/kirameki/hougen/kumamoto.htm

もだえんか!([男]もだえんか!汽車にまにあわんぞ!)
早くしないか!(早くしないか!汽車に間に合わないぞ!)
http://www.geocities.jp/sakura28it/magyo-5.html


さすがいきなり団子の国です!
そういえばAllegroでいそいそしてます。この展開で熊本の人がこの歌詞を読むと
「もだえてみぎに左にうねり」ですから、この熊本方言と読むほうが自然な気がしてきます。(もだえて、で改行していたら標準語の用法だと思いますが)
でも詩人・丸山豊は福岡県八女郡広川町生まれ久留米育ち。大学も1年だけ早稲田の仏文だったけど、久留米医大に入りなおして、従軍の後、久留米で開業医やってたわけだから、熊本の方言をここで突然使ったとは考えにくいなぁ。
まぁ、そう思ってみるのも楽しいかなという程度のことですが。


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