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かわよ

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chikugogawa

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まず音量。mfと書いてあり、その後のtuttiではf。だけど人数比を考えれば当然音量の差はつくので、こういう場合のmfは「出したいように出してよい」と読み替えてもOKだ。2回の「かわよ」がいずれもmfと書いてあるので、2回とも同じくらいの音量で歌い始めればよい。ただそのことについて考えすぎる必要はなく、敢えて差をつけていなければOK。クレシェンドの松葉が二回とも同じように書いてあるので、それはやったほうがいい。ただ、2回目のほうが音が高いし、なんといっても2回目だからちょっと大きくなったとしてもなんら差し支えない。好きにすればいいだろう。

ちょっと背景。
この曲が川の流れにのせて人の成長や男女の愛を描いていることは周知のことと思う。
 川の流れについてみれば、渓谷のちょこまかした流れからダムにたどり着いたところ。
 人の成長については、いそいそと走り回っていたところ。
 愛については、気持ちが高まってきたところ。
なのだそうだ。
この後の歌詞を見れば、
 川の流れは、景色が写りこむような穏やかな水面を作ったあとで、平野を走り始める。
 人の成長は、深さ・重さ・冷静さについて諭されたのちに活路を見出す。
 愛は一時の気の迷いでないことを確認しあう。
だから「川よ」と呼びかけた場合、
 流域住民として川に落ち着きを求めるための呼びかけ
 大人として、後進の育成のための呼びかけ
 男として、愛する女性へ愛の呼びかけ
など、複雑な意味をはらんでいると見ることができる。しかしいずれにしても凛々しく、たくましく、しかし落ち着いているようすを描くことになる。

テクニカルにはまず、この直前の「非情のダムにせきとめられる」を歌わずに、呼吸を整えてのどの調子を温存する、くらいのことまではしていいからコンディションを良好に持ってくること。
続いて頭の[k]の子音や2つめの[w]の子音をしっかり強めに出して、歌詞をはっきり伝えること。

一番難しいのは6度や7度の跳躍。これは「わ」という言葉の中でのレガートな動きなので、高いほうの音には絶対アクセントがこないし2つの音はつながっている。「わ」に入ってから2拍めくらいまでのクレシェンドをしっかりやって(2拍目にアクセントがあるくらいのつもりで)、逆に抜きながら体を出す音以上に高いところまで持ち上げてから高い音を出し、ほぼ惰性で「よ」を歌う。「よ」にテヌートが付いているわけでもないので、むやみに2拍をしっかり伸ばさなければならないなどの使命感を感じる必要はない。

楽譜を完全に覚えて、自分の中から楽譜上の不安をなくそう。練習で何度も歌おう。自分の音以外のいろんなところに意識をおいて頭の中で鳴らしてみよう。しっかり練習すれば緊張しづらくなる。また仮に本番で緊張して楽譜を見る余裕がなくなっても、頭が真っ白になっても、こうしておくことでなんとなくいつものようにこなせるものだ。


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