乱れ撃ち読書録@chipmunk1984

クリスタル・サイレンス 下

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クリスタル・サイレンス 下



書名: クリスタル・サイレンス 上
著者: 藤崎 慎吾




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紹介

セーガン生物群の標本からナノマシンを発見したサヤは、地球外知的生命に関する大胆な仮説を提唱する。しかし異常事態は加速していた。火星を発信源とする重力波が検出され、謎の結晶クリスタルフラワーが各国のコロニーを覆いはじめたのだ。一方、惑星間を超えるコンピュータネットワーク内では、サヤの身を守るかのように人工知性体のKTが活動を開始していた…「ベストSF1999」国内篇第1位に輝く傑作ハードSF。

評価

(この評価は上下巻をあわせた評価です)
評点:★★★☆☆ ( 5/10点)
新進気鋭の作品と聞いて楽しみに読んだのですが,残ながら読みやすさ以外には見るべきものはありませんでした.サイバー空間で異形のものを登場させて漫画的な展開をさせればそれはSFではなくファンタジイ(というとファンタジイファンに怒られるかな?)か単なる夢物語です.物語の展開もなにか必然性の薄いもので,要はSFファンとしてやりたいことがたくさんあったのでてんこ盛りにしたら物語が破綻したので,全てをコンピューター上の話にしてつじつまを合わせたというところでしょうか?火星文明との邂逅も興醒めで,作者はメタロジックとか言いたいのでしょうが,そう簡単に異文明のロジックとインターフェースがとれるとも思えず,結局ご都合主義的なファンタジイになってしまったのかなと思います.なにか野尻包介とも通じるものを感じるのですが,どこかで読んだ/聞いたような話がちりばめられていてガジェットやSF設定を消化して自分のものにしきっていないという感じが残ってしまっているような気がしています.日本の若手にはもう少しユニークさを磨いてもらえればと思います.

おまけ

これをハードSFと呼ぶ早川ちゃんに小一時間(ry
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