乱れ撃ち読書録@chipmunk1984 エロス

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エロス


書名: エロス
著者: 広瀬 正




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紹介

ある大女流歌手の歌手生活三十七年記念リサイタルの<現在>と、その時点から三十七年前の昭和八年、東北から十八歳の少女が上京してくる<過去>。その過去に、あり得たかもしれない<もう一つの過去>の介入が、やがてドンデン返しとして、<現在>の意外性を浮き彫りにする。「もしもあのとき……していたら」という仮定法を適用して、二つの過去をパラレルに移動させた傑作長編。

評価

評点:★★★★☆ ( 8/10点)
はよく『パラレルワールドもの』紹介されますが,マイナス・ゼロ,ツィスとは変わってSF仕立てではなく,普通の小説です.広瀬正得意の昭和の描写がディテールまで丹念に描かれる佳作で,広瀬テイストは健在ですからSF的ガジェットが無くてももちろん十分以上に楽しめます.そして静かに読み進んで,結末を迎えたときに読者は大きな衝撃を受けるでしょう.最後の一頁で『えっ』と思ってもう一度最初から物語を読み直してしまうそんな小説です.是非一度この驚きを味わってください.


おまけ

手元の本は1982出版の集英社文庫ですが,広瀬正の全集は今や古書でも手に入りにくく,法外な値段で取引されています.是非,復刊投票にご協力ください.