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佐藤春夫「山之口貘の詩稿に題す」」(2015/01/17 (土) 14:43:21) の最新版変更点

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家はもたぬが正直で愛するに足る青年だ。 金にはならぬらしいが詩もつくつてゐる。 南方の孤島から來て 東京でうろついてゐる。風見みたいに。 その男の詩は 枝に鳴る風見みたいに自然だ しみじみと生活の季節を示し 單純で深味のあるものと思ふ。 誰か女房になつてやる奴はゐないか 誰か詩集を出してやる人はゐないか 一九三三年十二月二十八日夜         佐藤春夫

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