火星縦断
書名: 火星縦断
著者: ジェフリー・A・ランディス(小野田 和子 訳)
著者: ジェフリー・A・ランディス(小野田 和子 訳)
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紹介
2028年、第三次有人火星探査隊は赤い惑星に降り立った。だが、彼らのミッションは重大な欠陥を孕んでいた。着陸早々、帰還船に事故が発生。隊員の一人が命を落とし、燃料も失われてしまう。いまや、地球への帰還が最優先事項となった彼らは、新たな帰還船を求めて火星縦断の旅に乗りだした!NASAの現役研究者である作者が、最新のデータを駆使してリアルな火星を構築。極限状態でのサバイバルを描いた傑作ハードSF。
評価
評点:★★★☆☆ ( 6/10点)
NASAの火星探査プロジェクトに参加もしている科学者の手による『ハードコア』SF.仕事で得た知見をうまく使って,ハードコアSF好きにはたまらない味を出しています.ただ,短い章がぶつ切りで続くスタイルはやはり小説としての完成度が低く,人間ドラマもありきたりなのでストーリー重視の読み手だともう少し評価が低くなるかもしれません.あと,気になるのは,ランディスを含めて,最近のSF作家の描く近未来は暗い社会が多い(経済が破綻してるとか)事ですね.ハードコアSFなのですからもう少し未来に希望のある世界の方が良かったのではないでしょうか?
NASAの火星探査プロジェクトに参加もしている科学者の手による『ハードコア』SF.仕事で得た知見をうまく使って,ハードコアSF好きにはたまらない味を出しています.ただ,短い章がぶつ切りで続くスタイルはやはり小説としての完成度が低く,人間ドラマもありきたりなのでストーリー重視の読み手だともう少し評価が低くなるかもしれません.あと,気になるのは,ランディスを含めて,最近のSF作家の描く近未来は暗い社会が多い(経済が破綻してるとか)事ですね.ハードコアSFなのですからもう少し未来に希望のある世界の方が良かったのではないでしょうか?
おまけ
同じような『ハードコア』SF作家としてはロバート・L・フォワードが上げられますが,小説としての完成度はフォワードの方がかなり上ですね.こちらは,より身近なテーマなので少々損をしているとは思いますが.