乱れ撃ち読書録@chipmunk1984 終戦のローレライⅠ

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終戦のローレライⅠ



書名: 終戦のローレライⅠ
著者: 福井 晴敏




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紹介

昭和20年、日本が滅亡に瀕していた夏。崩壊したナチスドイツからもたらされた戦利潜水艦・伊507が、男たちの、国家の運命をねじ曲げてゆく。五島列島沖に沈む特殊兵器・ローレライとはなにか。終戦という歴史の分岐点を駆け抜けた魂の記録が、この国の現在を問い直す。第22回吉川英治文学新人賞受賞。

評価

評点:★★★☆☆ ( 6/10点)
(今回はⅠ~Ⅳまでのまとめての評価となります.)
こういう形のエンターテイメントがあることは否定しません.事実,ストーリーに引き込まれて一気に読んでしまいました.でも,それは浪花節,マンガのレベルです.ストーリーの爽快感はありますが感動はありません.人物描写もフォーカスされた人物については,そのときだけは,詳細に描き込まれますが,それ以外ではなおざりで,人々の重なり合いがなく,重厚さに欠けます.伏線もその場限りで,ストーリーには活かされません.何より,人がやたらと死ぬ話なのに,キーマンだけは重傷を負ってもなかなか死なない.ご都合主義も見え隠れします.まぁ,宇宙戦艦ヤマトのレベルと言うところでしょうか.(それはそれでおもしろいんですけどね).
特に終章は最悪.あと知恵で説教されても何も感じることはできません.ここに,作者の歴史観の浅さが見え隠れして,本当に戦争(第二次世界大戦という実在の戦争)というものを捉えているとは思えず,作品の価値を下げています.

PS.作者の意図か,編集者の意図かは分かりませんが,やたらと小難しい漢字を使ってルビをふりまくる構成.日本語に英語読みのルビをやたらとふる.なぜかドイツ語だけアルファベット表記と日本語の併記(英語のときは日本語(訳?)のみ表記)といった鼻につくやりかたも減点ですね.

おまけ


映画化もされていますね.(映画化というよりも,同じ題材を同時に映画と小説にしたということですが)