もしも3馬鹿常夏トリオが種死に出てたら 格納庫

蒼星の覇者1

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匿名ユーザー

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CE71年、地球・プラント間の武力衝突は、ヤキンドゥーエ宙域戦を持って集結した。

プラントは、その全権利を地球政府に譲渡し、ザフトは解体。
事実上、地球連合軍の勝利であった。



――プラント アーモリー1

ゲート潜り、宇宙港をでる。

プラントの中は、進水式のため物々しさに包まれていた。
が、以外に穏やかなものだとナタルは思った。

「連合もまだまだ手出しはできんということか」

あれだけ不利な条件で戦争を終えたのに、プラントはさほど衰えていない。
勝利に酔う連合との組織力の差であろうか。

「……」

淡いグリーンの髪をした少年が、ナタルの後ろに追いつく。
「行くぞ、アンドラス」
「……」
少年は軽くうなずき、ナタルの後についた。

以前は長く伸ばしっきりになって乱れていた髪も、
現在は幾分か整えられ、すっきりとした長髪になっていた。

少しばかり、目つきが大人びていた。
だが、餓えたようなオッドアイの眼光は変わっていなかった。



迎えの車に乗り込み、基地へと向かう。
シャニはヘッドホンを装着し、窓を流れる景色を眺めた。

「ん……」
「少尉、どうかしたか?」
「……」
ナタルが尋ねたが、シャニは大音量で音楽を聞いている為か聞こえていないようだった。
(……アレ…)
シャニが向けた視線の先には、ステップを踏むように街を歩く少女がいた。



ステラも少女であった。
ドレスの色が気に入ったのか、ショーウィンドーに写る自分の姿に少し見とれた。
「なにやってんだ?」
アウルが呆れるようにスティングに言った。
「さあ? 一丁前に浮かれてるんじゃないか?」
「あんなもの買ったって、着る時ないだろ?」
「ネオに見せるってさ」
「ふぅん」
ステラは童女のような所がある。
つい浮かれて人目をはばからず、軽くステップを踏んでしまった。

前の角から人が現れる。
「――わッ!?」
「きゃっ!」
ステラと出会いがしらにぶつかった。
同じくらいの年の少年だった。
「……あ、あの、大丈夫?」
「……」
ステラは軽く礼をすると、少年から離れた。
「なにやってんだか……、あ、悪いね」
「いや……」
アウルはステラの手を引いて歩き出した。




「ハッハッハッ…」
アーモリー1の市街地をシン・アスカは駆けていた。
(まったく、ルナのヤツ! 約束破ったからって何もこんな日に……!)
親しい女友達への文句ばかり頭に浮ぶ。
だが……。
「シン、シンったら! シン・アスカ!」
「あーもうっ!」
シンは立ち止まって、後ろから追いかけてくるルナを待った。
「何よ! 人の顔見るなり急に走り出して」
「急いでるって言ってるだろ?」
「だから何をそんなに急いでるのよ」
「新しい戦艦の進水式、もうすぐ始まっちゃうから」
「……まだ時間はあるじゃない」
「いろいろと、あるんだよ」
シンは苛立ちながら言った。
「別に私といったってシンに不都合は無いじゃない?」
「ぐ、軍艦を二人で見に行くのは変だろ!」

ルナマリアが訝しげにシンの顔を見る。
「……シン、やっぱり何か隠してる。 あなた最近変よ?」
見透かされてるのか、とシンは心の奥で無意識に感じていた。
が、シンのうわべの意識はそうは思わなかった。
「何も隠しちゃいないよ、本当に急いでるんだ!」
シンは再び走り出した。
「あ、ちょっとシン!」

「――わッ!?」
前を見ていなかったので、出会い頭に、女の子にぶつかった。
シンは女の子をとっさに支えた。
「……あ、あの、大丈夫?」
「……」
(あ……)
シンは自分が、女の子の胸元に触れているのに気がついた。
女の子は軽く礼をすると、シンから離れた。
「なにやってんだか……、あ、悪いね」
「あ……」
女の子は連れに手を引かれていってしまった。
「あの子の胸触ってたでしょ」
「え……」
ルナが棘のある口調で言った。
「変態!」
ルナはそうシンに言うとどこかへ行ってしまった。
「なんだよ……」
ルナを追い払えたことにホッとする反面、シンの胸中は複雑だった。




「議長、カガリ・ユラ・アスハ代表と、アズラエル理事の代理の方が」
「やれやれ、忙しいことだな……来客がこうもまとめて来ると」
ギルバート・デュランダルは苦笑した。

「……デュランダル議長」
「これはこれは、ロード・ジブリール、お待ちしておりました」
議長室のドアが開き、ブルーコスモスの盟主、ジブリールが現れた。
「今回の新型艦には大変満足している、君らの技術がもたらす力は、我々に取って大きな利益となるだろう」
「ええ、お褒めいただき、光栄です」
ニヤリと、ジブリールが笑った。
「プラントと地球は、やはりかくあるべきと、思わないかね……」
デュランダルは立ったまま、デスクに座るデュランダルに言った。
デュランダルは何も言わず、笑みで返した。
「では、また進水式で……失礼するよ」
ジブリールは満足気に立ち去った。

「……フ……」
デュランダルは静かに笑った。




「やれやれ……まるでヘリオポリスだな」
男は苦笑した。
「ミネルバの班から通信、準備完了だそうです」
「各員、配置につきました」
「了解した……では、行くぞ」

宇宙空間に、一瞬、靄のような、陽炎のような揺らめきが起こった。
すると、ぼやけた輪郭が、すっきりとした線に変わるように――。
何も無かった宇宙空間に、突然モビルスーツが現れた。

モノアイの機体が三機、二機は緑色で、片方は肩のみが白く塗られている。
もう一機は、他の二機とは違い、全身が赤くカラーリングされており、額には一角の角が生えていた。

「ミラージュコロイド、解除」
「ステルスユニット、パージ」
緑の二機が合図する
「……作戦、開始!」
赤い機体がビーム砲を構え、アーモリー1の外壁に向けて、引き金を引いた。




「カガリ様、議長の方からこちらに出向いてくださるそうです」
「そうか……」
マユラがカガリに伝えた。
これでジブリールに会わずにすむ、とカガリは内心ホッとしていた。
オーブを思うがままに蹂躙したブルーコスモスの盟主など、会うと何をしてしまうかわからなかった。
ジブリールは連合の重役についていた。
オーブと連合で条約を結ぶ際の会議にも、彼の姿はあった。
そのときの屈辱的な振る舞いのすべてを、カガリはすべて細かく覚えていた。
ユウナやウナトがいなければ、罵声のひとつは浴びせていたかもわからない。

「基地を見学したいと……」
軍の施設やモビルスーツを眺めていたカガリをデュランダルが迎える。
「久しぶりです、デュランダル議長。こんな所で話すことになってしまって失礼する」
「いえ、その事ならばこちらの事情もありますので、姫」
デュランダルとカガリは握手を交わした。
「忙しい時に申し訳ないが、早速本題に移らせてもらおう」
「……戦時の際にプラントに渡った、貴国のコーディネイターの帰還のことでしょうか?」
「いや、それならば先日の会合の際の決定で構わない。今回、私が言いたいのは……」
カガリは基地のモビルスーツを見渡しながら言った。
「オーブの技術の軍事利用と、その軍事技術の連合への流出を直ちにやめてもらいたい」
「なるほど、先日の連合政府との会談でも、話題に上がっていましたね」
「我々の力は自衛の為だけにあるのだ、頼む」
「その理念貫く姿勢は国家としてあるべき姿です。 先日も、オーブはモルゲンレーテの譲渡だけはお譲りにならなかった」
「力は、戦いを生む、だが我々の生む力だけはそうあってはならいのだ」
カガリはデュランダルに言った。
「ですが、彼らはオーブ防衛戦の折に難民となった。その彼らがコーディネイターとして生きるためにその技術を使うのは仕方の無いことです」
「だが……!」
「オーブもそうでありましょう、連合に従い大幅な軍縮とか……理念と国益は常には一致しません、どこかでゆずらなければならない」
「……彼らも、そしてあなた方も、そうであるとおっしゃりたいのか?」
「そうでは、ありませんか?」
「……」
「それに姫、力が戦いを生むわけではありません」
「え……?」

「戦いが、力を生むのです」




「アークエンジェル級をベースにプラントを技術を流入か……しかし君がプラントの申し出を受けるとわな」
「……われらの敵はコーディネイターだけではありませんからね、力は必要です」
ジブリールは、アズラエルの代理にそう告げた。
ブルーノ・アズラエル……前盟主、ムルタ・アズラエルの父親である。
「それに、油は絞るだけ絞りきってしまったほうがいい」
「コーディネイターから力を奪うと、そういう意味もあるということかね」
ジブリールは鼻をならした。
「コーディネイターは生かしておけば、必ずやまた我らナチュラルの前に立ちはだかるでしょう。
 彼らは利用するだけ利用した後、すぐに排除してしまうべきです」
ジブリールはブルーノをにらんだ。
「前盟主はそうは思わなかったようで……」
「……」

「さあ、進水式です、行きましょうか」




「ナタル・バジルール大佐、ご苦労だったな息子の代わりにプラントまで」
「いえ…」
セレモニー会場に着いたブルーノが、先に会場に着いていたナタルに話しかけた。
「息子の下で再編される部隊の指揮官、受けてくれるそうだな」
「はい」
「……コーディネイター狩りのファントムペインに対抗しうる戦力が必要だな」
「同じ地球で戦うことになると?」
「皆、欲深いからな、だから今はコーディネイターの力を得るのに必死だ」
盛大なファンファーレが鳴り響いた。
ジブリール、デュランダルがミネルヴァの前にいる。
セレモニーが始まった。
「……あ?」
「……なんだ、アンドラス少尉?」
「……空が、割れる?」
「何?」
シャニは人工の空を見上げた。

「時間だ、行くか」
シン・アスカはトイレに置かれていたスポーツバッグから銃を取り出した。
「マユ……」
安全装置をはずし、マガジンをつめる。
「連合の好きになんかさせない!」
シンはミネルバのドッグに向かって走った。




空が、割れた。
セレモニーはパニックになった。
割れた空から、モビルスーツが三機降下してくる。

「な! モビルスーツだと!」
「守備は何をしていた!?」
「わかりません、恐らくミラージュコロイドを!」
「迎撃! 早くモビルスーツを出せ!」


「一つ目のザク……まさか、ザフトの残党か!」
「ジブリール閣下、こちらへ!」
「くっ……どういうことだ! デュランダル!」
「閣下、落ち着いてください! 今は避難を!」
「……だからコーディネイターは!」


「カガリ様!」
セレモニーに参加していたカガリをキサカがかばった。
「な、なんだ……モビルスーツだと!」
「アサギ、ジュリ、マユラ、カガリ様を!」
「まるでヘリオポリスじゃないか……!」
「カガリ様、早く!」
「……あれ、赤いモビルスーツ?」
カガリは、空から降ってきたモビルスーツに、なぜか妙なモノを感じた。




――アーモリー1、軍用ドッグ内、地球連合軍外部独立部隊ファントムペイン所属艦、ガーティ・ルー
「コロニー内部にザフトの残党が侵入?」
「隊長! いかがなさいますか?」
連合の士官が、仮面の男に尋ねた。
「コロニーの中に大部隊仕掛けてドンパチはやれないでしょう」
「では!」
「スティング達につなげ、中にいるんだろ?」
「は……ですが?」
「……あるじゃないか、あそこには新型機が」
「し、しかし、テストもまだ終わっては」
「盟主だって盗まれるよりは壊されたほうがいいだろ俺が責任を持つ」
「りょ、了解しました!」




――アーモリー1内部、旧ザフト軍施設
「ネオのヤツ! 今日は休んでていいって!」
「ブツクサ言うなよ」
「ステラは戦う……」

「……しかし、数が多いな」
スティングは物陰から基地を覗き込んだ。
十数名の武装した侵入者達――服装は普通だが、動きはよく訓練された兵だ。

「ザフトの残党だな……セレモニーにまぎれてたんだろ、あのモビルスーツも陽動だな」
「ステラ……行く」
「ま、それしかないよな」

自分たちの機体を取り囲む侵入者に向かって、三人は跳んだ。
「あ!?」
ステラが一人に飛び掛って手元を蹴る。
と、同時に男が落とした銃をすばやく広い、続けざまに男の頭部めがけて引き金を引いた。
「うぐっ!」
「ステラ!」
ステラは振り返り様に男を二人撃った。
スティングが崩れ落ちる男からすぐに銃を奪い、一丁をアウルに渡す。
「へへっ!」
突然の襲来に面食らった侵入者達が、態勢を整えようとする。
が、アウルがそれを許さず銃を乱射した。
「あっ!」
「そらスティング後ろにいるぜ!」
「チッ!」
振り返り様に的確に撃ち抜く。
人間離れした反射で、反撃を許さずに侵入者を一人残らず射殺していった、
ガイアのコクピットにステラがよじ登る。
「血……服汚れちゃった……」
「うわっ!」
旧ザフトのパイロットスーツを着込んだ兵士が居た。
「邪魔……」
コクピットから兵を引き摺り下ろし、投げ飛ばした。
そして、兵士が起き上がる前に眉間を打ち抜いた。
「やれやれ、……ステラ、どうした!」
「服……」
「洗えば落ちるんじゃねーの」
「……」
「……行くぞ、ネオの命令だろ?」
「……わかった」
三人はそれぞれの機体に乗り込んだ。
「パワーフロー良好。」
「全兵装アクティブ。オールウェポンズ、フリー」
「システム、戦闘ステータスで起動」
三体のガンダムが大地に立つ。

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